2014/02/22 - 2014/02/23
47位(同エリア242件中)
ショコラさん
降り積もった雪を眺めながら露天風呂につかりたくて、奥飛騨温泉郷(おくひだおんせんごう)へ1泊で行くことにしました。
奥飛騨温泉郷は、〈平湯・新平湯・福地・栃尾・新穂高〉の5つの温泉地からなっていて、露天風呂の数は日本一なんだとか。
今回泊まるのは、温泉郷の中でもとくに風情がある(らしい)福地温泉。ずいぶん前にネットで福地温泉の村並みの写真を見て、それ以来、ずっと行ってみたいと思っていました。古民家が並ぶ村の風景がとても風情があって、わたしのツボだったのです。
毎年12月下旬から3月下旬には、奥飛騨温泉郷の各温泉地で「奥飛騨冬物語」と題した冬のイベントが開催されます。福地温泉では、氷のカーテン「青だる」が村の一角に再現され、夜にはライトアップされるとのこと。
ずっと想い続けていた福地温泉は、想像していた以上に素敵なところでした。すっぽりと雪におおわれた、のどかな山里の風景と、どこか懐かしさを感じさせる村並みに、すっかり心を奪われてしまいました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス ANAグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
東京方面から奥飛騨へは、ガイドブックには、「JR+バス(松本乗換え)」か、「高速バス」でのアクセスが記載されていますが(どちらも所要5時間前後)、実は、「飛行機+特急バス」という方法もあります。
「羽田空港⇒富山空港⇒奥飛騨」というルートで、飛行機1時間+バス2時間。フライトの到着がバスとうまく接続していれば、待ち時間や乗り継ぎ時間を入れても所要4時間くらい。特急バスは富山空港に乗り入れているので、アクセスはけっこう楽です。
交通費はたぶん飛行機が一番かかるでしょうけど、所要時間が短く、疲れもすくなくてすむので、これもありかなと。新宿から高速バスの場合、費用は安くすむけれど、中央道を通るため、週末は渋滞必至で時間が読めず、リスクがあるし。冬はチェーン規制もあり、週末は2時間遅れなどということもあるようです。
今回は、ANAのマイルがたまっていたので、迷わず特典航空券を使って飛行機で行きました。シーズンオフなので、往復10,000マイルですみました。
↑羽田を飛び立ってしばらくすると、雲から頭だけ出した富士山が見えました。 -
富士山が見えると、やはりうれしい♪
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富山空港に到着。
預け荷物のターンテーブルにお寿司のオブジェが。荷物待ちの人々の注目を集めてました(笑) -
お昼にはちょっと早いけれど、特急バスを待つ間に、空港内のレストランでランチにします。
入ったお店はイタリアンレストラン。去年の4月オープンと、まだ新しいお店です。石窯で焼く本格ピザが名物らしい。
★イタリアンレストラン《AIRPORT KITCHEN》
http://www.toyama-airport.co.jp/contents/category/shop_all/shop_all/gourmet/g_kitchen -
店内はゆったりしたソファーがあり、レストランというよりラウンジっぽい感じです。
空港のレストランにありがちな、ざわざわした雰囲気がなくて落ち着けそう。 -
お店の奥は一面ガラス張りで明るい。
ガラス越しなのでブルーがかってしまっていますが、北アルプスの迫力ある山並みが眼前に。 -
さて、頼んだのは、前菜に〈完熟トマトとルッコラのサラダ〉、
夫のメインは、
☆富山県黒部名水ポークのアマトリチャーナ スパゲッティー -
わたしのメインは、
☆富山県立山産森の茸のクリーム フェットチーネ
それほど期待していなかったのだけど(すみません!)、食べてみると、これがとてもおいしかった〜。パスタはしっかりアルデンテで、手打ち麺のようなモチモチ感。いやー、これは空港に用事がなくても、食事目的で訪れたくなるお店だと思いました。
名物のピザも食べてみればよかったな〜。 -
バスの時間が近づいてきたので空港の外のバス停へ。
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奥飛騨・高山方面行きの特急バスは1日4便。本数としては少ないけれど、東京発・富山行きのフライトは1日6便(その内、朝・昼便は計4便)だったので、バスとの接続はわるくないです。
わたしたちは12時20分発の「平湯」行きに乗ります。この便は福地温泉まで直通。
★濃飛バス〈飛騨高山・奥飛騨・白川郷〉高速バス・特急バス時刻表
(2013年12月〜2014年3月)
http://www.nouhibus.co.jp/jikoku_pdf/2013-1201jikoku.pdf.pdf -
特急バスとのことだったので、リムジンバスが来るのかと思ったら、かなり年季の入った普通の路線バスだった……。運転席の上には運賃表もあるし(^^;) 当然ながらトランクはないので、空いている座席に荷物を置くことに。
パス運賃は片道2,000円ですが、往復券だと3,500円(10日間有効)とお得。
空港のインフォメーションで聞いたら、バスの切符は車内で買えるとのことでしたが、往復券は車内では販売しておらず、途中で停車する神岡営業所で買うことに。ちなみに、この営業所には5分ほど停車するので、トイレも利用できます。 -
道中、夫は爆睡していましたが、わたしは車窓の風景を楽しみました。山の奥に入っていくにつれ、白い世界へと変わっていきます。
雪はかなり積もっていますが、道路はしっかり除雪されていて、バスはスムーズに走っていました。渋滞もなく(というか、車がとても少ない)快適なドライブ。 -
バスに揺られること2時間、定刻で到着。
福地温泉についに来た〜!
澄みきった空気に、思わず深呼吸。福地温泉 温泉
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バス停からお宿までは、徒歩2分ほど。ふかぶかと積もった雪。雪国に来た〜って感じです。
チェックインの時間にはまだ早かったけれど、とりあえず荷物を置かせてもらおうとお宿〈いろりの宿 かつら木の郷〉へ。
お宿は風情ある古民家で、とってもいい感じです。写真が多くなったので、お宿については旅行記を別にまとめます。
というわけで、荷物を預けて、チェックインの時間までしばらく村をお散歩します。いろりの宿 かつら木の郷 宿・ホテル
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見たかった冬の奥飛騨の風景にやっと出会えました。
標高1,000mの山間にある、この福地温泉には、12軒の宿(うち1軒休業中)があります。源泉は30本以上あり、源泉かけ流しです。 -
お宿から歩いて1分ほどのところに、氷のカーテン〈青だる〉がありました♪
厳冬期の福地温泉の山奥では、岩から滴り落ちた水が徐々に凍り、「青だる」と呼ばれる大きな氷柱が現れるそう。
実際には山奥でしか見られないその現象を、福地温泉では、沢の水を温泉地の木々に噴霧して再現しているとのこと。福地温泉 青だる 名所・史跡
-
氷のカーテンは青みがかっていて、とても美しいです。
夜はライトアップされるそうなので、夕食後にまた見に来よう。 -
その青だるの横に、2匹の立派な恐竜! あれっ、歯につららが〜(よだれのようにも見える)。
それにしても、表情がリアルで、すごくよくできている!
奥飛騨温泉郷では、2月16日まで「雪像コンテスト」が行われていて、温泉地の各所に出展作品が展示されていたようなので、これはその作品の1つかも?
旅行から帰ってネットで調べてみたら、思った通りそうでした。今年のコンテストでは15体が出展されたそう。
で、なんと、この恐竜くんたちが、団体の部で優勝していました〜!
出展者のみなさま、おめでとうございます!
思いがけず、優勝作品を見ることができて、とてもラッキーでした。
★雪像コンテスト
団体の部 優勝作品
タイトル:福地 with スノーダイナソー
出展者 :福地有志会
http://fuyumonogatari.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2013/02/b4c6e80eaf79515900a33a02d3fba772.pdf -
このあたりは「昔ばなしの里」と呼ばれていて、古民家が建ち並んでいます。
この建物の屋根にはつららが。昔ばなしの里 石動の湯、福地化石館 美術館・博物館
-
こちらのお宿の屋根にもレースのようなつららがさがっています。
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福地温泉のメインストリート。
正面には北アルプスの山並みが見えます。 -
奥飛騨温泉郷の古民家宿の先駆けとなった〈湯元長座〉。
重厚なたたずまいの母屋は一見の価値があるとのことだけど、残念ながら、表通りからは見えず。。。湯元 長座 (ちょうざ) 宿・ホテル
-
こちらは福地温泉の宿泊者のみが利用できる、お休み処〈舎湯(やどりゆ)〉。
築300年の民家を移築したのだそうで、10年ほど前に開かれたとのこと。 -
せっかくなので入ってみます。
ガラガラと引戸を開けると土間があり、 -
土間を上がると、囲炉裏を据えた広間がありました。
まさに山里の古い家という感じ〜。 -
囲炉裏に火が入っていて、吊るされたやかんにはお湯が沸いています。お茶の用意もされていて、自由にくつろげるようになっています。
-
1月14日から3月24日までの「4」のつく日の夜には、ここで鍋と地酒を宿泊客に振舞う〈あつ鍋〉という催しがあるんですって。福地温泉の宿の主人たちがもてなしてくれるそうです。
この日は22日。旅程が2日後ろにずれていたら、そのあつ鍋が体験できたのになぁ。 -
ふつう、こういう古い家は冬は寒いのだろうけど、暖房が効いているのか、とても暖かいです。
↑縁側から見た雪景色。 -
建物の奥には「足湯」が設けられています。
しまった! タオルを持ってこなかった! と思ったら、足湯の手前の棚にタオルが100円で売られていました。気が利いてるな〜。
というわけで、1枚とって、横の箱に100円入れました。 -
扉を開けると、湯気のたった足湯が♪
前が一面ガラス張りで、外を眺めながら足湯が楽しめるようになっています。
いざ!と思ったところで、気づきました。この日、わたしはパンツルックで、マヌケなことに、パンツの下にはタイツをはいていたのです。足湯があることは知っていたのに、なんでこうなんだろう、わたし……。しょぼ〜ん。。。
そんなわたしを尻目に、夫はニンマリしながら、気持ちよさげに足をつけています。ぐやじいぃ〜!
もうこうなったら、物陰にかくれてタイツ脱いじゃおうかな、ほかに誰もいないし。
そこまで考えていたら、足湯の手前に扉があることに気づきました。なんだろう?と思って、扉を開けてみると、なんと更衣室のような小部屋が!
わたしのようにストッキングやタイツをはいてきた女性のために、ここで脱ぎ着できるようになっているようです。いやー、もうこの配慮には脱帽。
かくして、小部屋でタイツを脱いで、足湯にちゃっぽ〜ん。
ご・く・ら・く♪ -
チェックインの時間になったので、そろそろお宿へ。
お宿は想像していた通り風情があって、とてもいい雰囲気。お宿の名物のつららがこれまたすごくて、何枚も写真を撮ってしまいました。詳しくは次の旅行記でまとめます。
さて、お宿のお風呂に入る前に、まずは外湯を楽しみます。
ここ福地温泉では、温泉地内の宿や施設の湯めぐりができる制度があるのです。
これは宿泊客へのサービスで、宿泊する宿のフロントで〈のくとまり入湯手形〉(1冊600円)を購入すると、他のお宿の露天風呂を複数ヵ所利用することができます。
手形には6枚綴りのチケットがついていて、必要枚数は宿によって2〜6枚と異なります。余ったチケットは、宿の売店や、温泉地内のお店で使うことができます(1枚100円相当で引き換え)。
ちなみに、「のくとまる」は飛騨の言葉で「温まる」という意味だそう。
実は、この旅行の前に購入した雑誌「自遊人」(2014年2月号)で福地温泉が特集されていて、この雑誌を持参すると「手形1冊プレゼント」と書かれていました。なので、しっかり持参し、1冊もらっちゃいました♪ -
のくとまり手形の利用条件のひとつとして、宿の浴衣着用というのがあります。なので、宿の浴衣に半纏を羽織り、スノーブーツを借りて、向かいのお宿〈隠庵 ひだ路〉さんへ。
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こちらが〈ひだ路〉さん。平屋建ての落ち着いたたたずまい。
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玄関へのアプローチ。
写真は撮りませんでしたが、玄関を入ると正面のラウンジに大きな囲炉裏があり、照明を落した大人な雰囲気でした。 -
この廊下の突き当たりが露天風呂。
このお宿には、桧の露天と岩の露天があり、時間帯による男女入れ替え制になっています。この時間帯は、男湯が桧風呂、女湯が岩風呂。洗い場はありません。 -
露天風呂はあまり大きくはありませんが(5〜6人くらいが入れる大きさ)、川沿いにあり、山まで見渡せて、眺望がとてもいいです。
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雪景色を眺めながら、ほっこりと至福のひととき。
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この湯上り処で夫と待ち合わせました。
和の情緒たっぷり。 -
湯上り処の一角はミニギャラリーになっていて、お雛さまが飾られていました。お部屋の雰囲気にしっくりなじんでいます。
さて、〈のくとまり手形〉のチケットはまだ数綴り残っていましたが、これは明日、村のお店で買い物のときに使うことにしました。
というわけで、宿泊のお宿へ帰ります。 -
お宿で夕食をいただいたあと、青だるのライトアップを見にでかけました。
↑お宿と表通りを結ぶ小路。灯りに照らされてロマンティックな雰囲気。 -
道の傍らに置かれていた行灯。
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光に照らされた〈青だる〉が見えてきました。
-
漆黒の夜空に浮かび上がった青だる――幻想的です。
★福地温泉 青だるライトアップ
http://okuhida-fuyumonogatari.com/aodaru.php -
イチオシ
昼間の青みがかった、レースのような氷とはまたちがった表情をしています。
-
夜に見る青だるは、氷のカーテンというより、どっしりした氷柱というふうに見えます。
昼と夜の2つの氷の世界が楽しめて満足です。 -
恐竜さん、また会いましたね。
こちらは昼よりリアルに見えるな。
このあと宿にもどり、お部屋の露天風呂につかって夜の雪見風呂を楽しみました。 -
翌朝。
ラッキーなことに、今日もいいお天気です。これなら新穂高ロープウェイから白銀の山並みが眺められそう。
というわけで、新穂高行きのバスの時間まで、福地温泉内をちょこっと散策します。 -
〈昔ばなしの里〉のエリアにあるこのお店では、毎日朝市が開かれています。
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昨日の〈のくとまり手形〉のチケットがまだ残っているので、この朝市でのお買い物に使うことにしました。
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お店のレトロな雰囲気が村並みに合ってるな〜。
このお店、入ってみてびっくり。まるで数十年前にタイムスリップしたかのような雰囲気なのです。店内の半分は地元の特産品などが置かれていますが、あとの半分は「昭和時代」のものばかり。芸能雑誌やレコードなど、わたしにとってもなつかしいものが。 -
奥飛騨名物の朴葉味噌(ほおばみそ)を買おうかと思ったけれど、量が多くて使いきれなさそうなので、地元産の白味噌を買いました。
-
お買い物をしたら、お店の方が「湯の花」の入浴剤をおまけにくださいました♪
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〈昔ばなしの里〉を散策。
雪がまぶしい。 -
こちらは、ギャラリー・カフェの〈萬葉館(ばんばかん)〉。
今回は時間がなくて入れず。
この古民家は、江戸時代にここ飛騨一帯の農民一揆を指揮した、本郷村善九郎という方が生まれた家だそう。
★陶・茶房《萬葉館》
http://www.geocities.jp/banbakan/ -
イチオシ
朝の青だるは、おひさまを浴びてキラキラ。
-
綺麗です♪
-
イチオシ
福地温泉はリピーターが多いというのも納得です。わたしもまた行きたい! 紅葉の秋もよさそうだけど、冬景色と雪見風呂があまりによかったので、また冬に行ってしまいそう。
旅行記〈お宿編〉へつづく。。。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- oneonekukikoさん 2014/12/15 22:11:56
- 福地温泉
- ショコラさん
いろいろ温泉を楽しんでらっしゃいますね。
福地温泉の湯元長座の名前を見つけて思わず書き込みしてしまいました。
1月に無謀にも車で出かけました。
飛騨高山から向かう山越えで怖い思いをしましたが
飛行機という手段があったのですね。
雪に埋もれた温泉は、風情があってゆっくりほっこりできますね。
いつも素敵な風景の紹介ありがとうございます。
oneonekukiko
- ショコラさん からの返信 2014/12/15 23:36:49
- RE: 福地温泉
- oneonekukikoさん、
福地温泉の旅行記をみつけてくださってありがとうございます。
1月に車で行かれたなんてすごい〜。
わたしは湯元長座さんは外観しか見られなかったのですが、きっとお宿もお風呂も素敵だったことでしょう。わたしは福地温泉の風情がめちゃくちゃ気に入ったので、もう少し近かったら、毎年でも行きたいくらいです。
oneonekukikoさんの福地温泉とドイツアルプスの旅行記、またゆっくり拝見させていただきますね。旅した場所を、トラベラーさんの旅行記で再訪できるのも、4トラの醍醐味ですね。
ではまた〜♪
ショコラ
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旅行記グループ 冬の奥飛騨へ
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