遥かなる南米への道　地球の裏側へ　１

2014/02/08 - 2014/02/10

今回の『旅』は、南米のペルーとボリビアの二カ国。

予定では、２月８日（土）に日本を出発。
地方空港から乗り継ぎ、成田発１７時０５分の全日空ＮＨ６便で出国の予定だった。
米国と中米を通り過ぎ、ペルーのリマには深夜の午前２時に着く予定。


ところが・・・
日本列島はあの大雪に見舞われ、最悪の旅立ちとなった．．．



まず１０時発の国内線で、羽田まで移動する。
早朝に起き、天気予報を確認する。
昨日から状況は良くない。
外を見ると雪片が舞い降りている。
家の周りは積雪１０ｃｍ以上か。

早朝６時。
この時点で車で空港への移動を諦め、電車に乗り込む。
詳しい状況は分からないが、天候が好転する確証はない。
なら、とりあえず新幹線の駅を目指そう。

やがて予約していた国内線も欠航の情報が入る。
仕方がない。
新幹線で東京まで行き、乗り継ぎ成田空港を目指そう。
私は、電車のシートに腰を下ろした。

出発したと思いきや、十数分も走ったわずか二駅目で足止めとなる。
結局「ポイント故障」で約１時間３０分の臨時停車。
予定より２時間以上遅れた９時過ぎに、新幹線のターミナル駅にたどり着いた。

この頃になると続々と欠航の報が入り、選択肢は新幹線のみ。
特急券や指定席を購入する窓口には、すでに１００人以上が並んでいる・・・
私は一旦改札の外に出て、空いていそうな窓口を探す。
並んでいない券売機が「あった！」。
そこはクレジットカード専用のもの。
とりあえず切符を購入してホームに駆け上がる。
ちょうど停まっていた『のぞみ』のシートに深々と座り込み目を閉じた。


これで「夕刻までに成田に着ける」
安堵が眠気を誘った．．．

エリア リマ(ペルー)

早朝６時、電車で移動します。

乗車した『のぞみ』だが、どうも様子がおかしい。
関ヶ原を過ぎ、名古屋、静岡辺りまでは順調だった。

ところが、熱海を過ぎた頃から徐行を始めた。
私は車掌さんに東京駅の到着予定時間を聞いた。
それから『成田エクスプレス』に乗車して、空港到着時間を予想すると・・・
国際線の出発時刻の約１時間前だ。
とりあえず遅れそうな旨をＡＮＡにメール連絡する。

窓の外には、雪が激しく舞っている。

『のぞみ』は遅れに遅れ、品川駅に着いた。
私は『成田エクスプレス』に乗り継ぎが便利な品川を選んだ。
（東京駅では、乗り換え距離がかなりある）

息せき切って総武線のホームに駆け込む。
しかし電車はいない！
（乗り遅れたのか？）
駅員に聞くと、運休とのこと・・・
今後の運行予定も、全くわからないらしい。

私の目の前には【絶望】の文字が踊った。
ガックリと荷物を下ろした・・・
今日のフライトは、諦めて近くで宿を探そう。

十数件電話してやっと見つけた上野の安ホテル。

翌９日、京成上野駅にやってきた。
すでに数百人の列！（やっぱり運休している）
ＪＲ上野駅で『成田エクスプレス』は１２時０３分発が運転されると聞く。
「東京駅へ行こう！」再び大きな荷物を持って移動する。

「やっぱり、ここも・・・」
着いてみると東京駅も大混雑だ！
数少ないチケットを求めて数百人が並んでいる。
先頭が見えない。

１０時を過ぎた頃、駅員からアナウンスがあった。
「乗車券は完売です。成田空港へはタクシーかレンタカーをご利用ください」
「えっ！」
（ウソだろ？？？）
成田までタクシーで行くとしても、いったいどれくらいの時間と料金がかかるのだろう？

とりあえず、八重洲のタクシー乗り場に向かおう。

列に並んだ。
ちょうど前にスーツケースを持った男性がいる。
私は「成田ですか？」話しかけた。
男性「はい、成田空港へ行きます」
私はホッとして「一緒に割り勘で行きませんか？」
男性は、快く提案を受け入れてくれた。
なんとか成田までの足は確保できた。

タクシードライバーは、カーナビの指示通り成田を目指す。
しかし高速は、まだ通行止め。
江戸川を抜けようと脇道にそれた時、渋滞に捕まった。

動かない。
まったく動く気配すらない・・・
２０分、３０分と時間だけが過ぎていく。

地図を広げた。
近くに京成高砂駅がある。
こうなれば、京成線の運転再開に賭けるしかない。
運転手に、再度行き先の変更を告げた。

駅に着くと、ここでも大勢の人が運転を待っている。
我々は駅員さんに状況を聞いた。
「只今、再開に向けて試運転を行っています」
と言うことは、もうすぐ動くのか？

突然、駅のアナウンスが響いた。
「運転を再開いたします！」
構内は歓声に包まれた。

「今度こそ、本当に空港に行ける！」
時計の針は、１３時を過ぎていた。

１日半掛けて、自宅から成田空港へ着いた。

時刻は１４時３０分。
そこには、前日から閉じ込められた“空港難民”が毛布を被っていた。
出国する我々も、帰国した人々も空港職員も、みんなが疲れた顔をしている。


昨日チケットの変更した私は、ユナイテッド航空（ＵＡ）の出発ゲートに向かった。
ＵＡ６便は、成田１６時４５分発ヒューストン行。
そこで乗り換えて、同日２３時３０分にリマに着く。

ところが...

定刻になっても搭乗のアナウンスがない。
整備不良で１時間の遅れだと言う。
（まったく・・・）
私は心の中で、自分の運の悪さを呪った。

２月１０日、夜が明けた。


予定では、もうペルー？

いや、私はテキサス州のヒューストンにまだいる。
実はＵＡ６便が１時間以上遅れたため、リマ行の便に乗り継げなかったのだ(*_*)

しかし、米国の入国審査の厳しいこと！

私は係員に、チケットのボーディング時間を示した。
ほかの乗客は、緊急の事態を理解してくれて、親切に私を先に行かせてくれた。

しかし！
しかし、係員は頑として「列を乱すな！」の一点張り。

どんどん時間ばかりが過ぎてゆく。
「・・・」
かくして、私はヒューストンに１泊するはめに。

予定より、２日遅れで深夜のリマ空港に降り立った。

足はフラフラ、体力も気力も使い果たした行程。




『遥かなる南米への道』、苦行はまだまだ続く。

この旅行記へのコメント （3）

• マッカさん 2014/06/15 12:40:21

  お疲れさまでした。

  いやはや、大変な道のりでしたね。
  
  私は少し前の1月30日成田発で
  現地時間翌31日の早朝リマに到着という
  かなりスムーズな旅程でした。
  
  途中のダラス空港でのロストバッゲージなどもありましたが
  この苦行に比べれば屁みたい..です。
  
  向こうで東京の雪のニュースを見て
  自分は運が良かったなぁ,,と。
  
  またよろしければ
  私の日記も読んでみていただければ幸いです。

  レモンパパさん からの返信 2014/06/17 20:27:46

  初めまして

  返信、遅くなりました。
  
  マッカさんは、ロストバゲージにスリ、現地で大変でしたね。
  
  いろいろ想像できないことが起こるのが南米？
  
  続きを楽しみにしています。
  
  
  
  

  マッカさん からの返信 2014/06/21 14:32:34

  返事ありがとうございます。

  > マッカさんは、ロストバゲージにスリ、現地で大変でしたね。
  
  どちらも初めてのことでしたので..。
  でも良い経験になりました。
  
  > いろいろ想像できないことが起こるのが南米？
  
  そうですね（笑）。
  まあ、南米に限らず旅に出ると
  いろいろなことが立ちはだかって来ます。
  まあ、それが醍醐味なのかな..と。
  
  > 続きを楽しみにしています。
  筆不精ですが
  また少しづつ書いていこうと思います。
  
  次はウユニですかね〜。