04　秘仏を訪ねて　浄瑠璃寺編　バックパックで紀伊半島半周ちょっと立ち寄り中

2013/10/24 - 2013/10/24

奈良　猿沢池近くの宿を出発。
浄瑠璃寺の秘仏、吉祥天女像に会いに出かけます。

浄瑠璃寺は京都なんだけど、奈良から行きやすい。急行バスで30分。
ただしバスの便はあまりないので、前日インフォメーションセンターで時刻表をもらっておきました。

この日は高野山まで行かなければなりません。
予約した宿坊からは「五時までにチェックインしてください」と、言われています。
時間指定されると、非常に緊張する私。
絶対その時間までにつかなくっちゃ。っていつもそのことが頭にあってゆっくり出来なくなっちゃうんです。
旅行ではなるべく時間指定の予約をいれたくない・・・。ホントはね。

でも今夜は宿坊で精進料理〜〜を楽しみに、浄瑠璃寺へ向かいます。

エリア 木津・加茂(京都)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝、部屋の窓を開けるとそこにはシュールな世界が広がってました。
え？屋根から突き出ているあれは何？！
安い宿なので、景色は期待してませんでしたが、思いがけず面白いものを見ちゃいました。

チェックアウトの時、おじさんと色々と話します。
一人旅なので、なるべくここに居たという証拠を残しておきたい。
もし途中で行方不明になった時など、ああ〜あのお客さんは確かにいてましたよ。○○に行くって言うてはりましたなあ。と、覚えておいてもらえるように。

ははは。考えすぎ？

雨が降っていたので、置き傘の一つを快くくださいました。
ありがたいことです。
その後、この傘は和歌山までついてきてくれて、田辺のホテルの受付に置き傘として使ってください。と、おいてきました。

バスの時間には早いから、奈良公園をぶらぶらしてみます。
バックパック背負って歩きまわるのはウン十年ぶり。
お、まだまだ歩けるじゃないか。
結構身軽で便利だわ。

バックパッカーまたやろうかなあ。

東大寺近くの鹿さん。
風情のあるお店だなあ。森って何のお店だろう。
朝早いので、歩いているのは通勤の人くらいのもの。

追記：
これは奈良漬の老舗森さんです。と教えていただきました。
奈良漬って甘いイメージがありますが、ここの奈良漬はお砂糖は一切つかっていなくて、酒精だけなので辛いんだそうです。
そして最近、伝統の大和三尺というきゅうりの奈良漬を復活させたとのこと。
きゅうりのお漬物、大好きだから、食べてみたいなあ〜！
今度奈良へ行ったら絶対買おう！

森 奈良漬店 専門店

あら、角きりしたところですね。
かゆいのかな。

こちらの鹿さんは、角きりを免れた？
それともこれから？

東大寺は8時半から開いているのだけど、それにしてもまだ早かった。
バスに遅れると困るから、もう奈良駅に戻ります。

大通りじゃなくて裏からいけるかなあ。
また、ふらふらとこんな道に入り込む。
土塀がいい感じね。
雨が降っていたけど、朝の良い散歩になりました。

浄瑠璃寺行きのバスは、JR奈良駅から近鉄奈良駅を通って行きます。
つまりどっちから乗ってもOKってこと。
急行で約30分。

浄瑠璃寺バス停についたけど、あれ？どっちへ行くんだろう？と一瞬迷う。
何のサインもないんだもん。

このお土産屋さんの前が参道になってました。

浄瑠璃寺への参道。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

山門。
堀辰雄が書いた馬酔木はどれでしょう？
今も春には花が咲いているのかな。

入り口のところにあった苔玉と柿。

国宝の三重塔。

九体仏と吉祥天女を安置する阿弥陀堂。
中は撮影禁止です。

廊下を通って阿弥陀堂に入ったとたん、す〜〜っと空気が変わった感じがしました。
私のすぐそばに九体の阿弥陀様が並んでおられる。
その様子に鳥肌ものでした。
一体一体ゆっくり見てまわります。

この時期にしか公開されない吉祥天女は真ん中あたりにおられます。
早くそばに行きたい、でも近寄りがたい。
気がはやるような、でも近づく時間を楽しみたい。

まるで恋人に会いにいくようなドキドキで吉祥天女の前にたちました。

心いくまで仏様を眺め、それでもなかなか立ち去りにくい。
堂内にいる人5,6人でしたが、みんなそんな感じで、ゆっくりと吉祥天女とのつかのまの邂逅を味わっていたようです。

浄瑠璃寺のあるあたりは、当尾と呼ばれ、石仏群があるところです。
境内にもいくつか石仏が見られました。

三重塔。
紅葉したら素晴らしいだろうな。

三重塔から池の向こうに阿弥陀堂を見る。

本来は仏様を拝むには、阿弥陀堂の中からではなく、外の池に映った尊顔を拝んだものらしいです。

ちょうど一本だけ紅葉の木がありました。
うまく阿弥陀堂を入れられた〜。

お寺に行く時はなかったけれど、帰りには漬物などが吊るされていました。
漬物大好きだから買いたいけれど・・・。
かなり迷ってやめました。

バス停近くのお土産屋さんでも野菜を売ってました。

さて、本当はこの先の岩船寺にも行きたかったのです。
が、雨が降っているし、午後の高野山行きもあるし。
あせって回るのはイヤなので、岩船寺はやめて、このあたりの石仏を見て回ることにしました。

花好京人さんに教えていただいた、当尾のてくてくマップです。
http://www.kintetsu.co.jp/zigyou/teku2/teku-kyoto04.html
詳しく書いてありとてもわかりやすい。
前日にインフォメーションで、印刷したものを入手してきました。

石仏を探しに、バス道を浄瑠璃寺から下に降りて行きました。

長尾の阿弥陀仏。
頭に笠をのせています。

石仏めぐり 名所・史跡

バス道の両側、あちこちに石仏さんがおられます。

地図にのっているものも、のっていないものも。

そんな仏さまを探して歩くのが楽しい。

鎌倉時代、室町時代。そんな古い時代からの仏様。
顔も摩滅していますが、人々を優しく見つめている姿は今も感じられます。

深く苔むした塔

新しいお墓の間に、古い仏様も混じっています。

ずらっと並んだ石仏。

墓地のどこかに重要文化財の五輪塔があるというのです。

立て札もなくどれなのかわからなかったけれど、これかなあ。
入り口に２基というのだけれど。
重要文化財なんだから、何かサインが欲しいところですねえ。

圧倒される数の石仏。

上を横からみたところ。
埋没、散乱していた近隣の石仏をここに集めたそうなのです。
ちょっと怖いくらいの風景です。
明かりのない時には通りたく無くないかも。

たかの坊地蔵。

ちょうどここまで降りてきたら、奈良駅行きのバスが来ました。
このあたりはバス停でなくても、自由乗り降りできるエリアです。

石仏めぐり。のんびり歩いてとっても楽しかったです。
浄瑠璃寺からここまでは、ゆるやかな下りでした。

さて、午後は高野山へ向かいます。

ダンナたちも高野山へ向かっているはず。
うまく会えるかな。

石仏めぐり 名所・史跡

この旅行記へのコメント （6）

• タックさん 2014/03/03 02:25:53

  季節は違えど「浄瑠璃寺の春」、感じることが出来ました・・・

  ElliEさん、こんばんは。
  
  フォローまでしていただき恐縮です。
  「バックパックで…」の見出しを見つけ拝見しだしました、
  身軽に一人旅とはいえ、ご主人の山行は気がかりだったでしょうね。
  文中ベテランは無理をせず下山の道を選んだとあり、
  さすがだなと心なしか清々しい気持ちで拝見しました。
  
  スタートから浄瑠璃寺までは一気にと読ませていただきましたが、
  堀辰雄の小説でしかイメージ出来ない「浄瑠璃寺」が
  池越しの三重塔の写真で見事にシンクロしました。
  私もいつかチャンスがあれば「吉祥天女」ともども訪れてみたいところです。
  
  旅行記で見る写真も素敵ですが、バンクーバーを中心とした写真ブログ
  「花写真 in Vancouver」がとても素晴らしく夢中で拝見しました(^-^)。
  ちょっと拝見しただけでも“ゴールデンシャワー”などは完璧に
  私の心を射抜いてくれました（笑）、
  その他にも「天空に浮かぶ町」や特に「ハクトウワシの来る川」には
  感動です。
  バードウォッチングから鳥撮影も始めた私にはヨダレが出るくらいの
  被写体ですね、また構図が素晴らしいです。
  川などの風景も光がとてもいきいきと感じられました…。
  
  ふと気がついたのですが、ElliEさんの素敵な写真のベースには
  絵画に造詣が深いのが関係してそうですね、
  絵なども書かれるのでしょうか…？
  よく写真の上達に「絵」は非常に役立つと聞きます、パリの旅行記など
  拝見していてなんとなくかってに納得してしまいました（笑）。
  
  「花写真 in Vancouver」の写真が現地の「空気」まで伝えてくれるようで
  まさに一枚の写真がすべてを語っているようです。
  素敵なバンクーバーの旅行記を観ているようで素晴らしいですね。
  またそんな環境に身を置くElliEさんがとても羨ましいです。
  
  旅行記だけでなく「花写真〜」の方もお気に入りに入れまして
  これから時々楽しませていただきたいと思います。
  こちらの続きももちろん期待しながら・・・、
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　タック。

  ElliEさん からの返信 2014/03/04 04:52:14

  RE: 季節は違えど「浄瑠璃寺の春」、感じることが出来ました・・・

  タックさん、うれしいコメントありがとうございます。
  
  > 「バックパックで…」の見出しを見つけ拝見しだしました、
  > 身軽に一人旅とはいえ、ご主人の山行は気がかりだったでしょうね。
  > 文中ベテランは無理をせず下山の道を選んだとあり、
  > さすがだなと心なしか清々しい気持ちで拝見しました。
  
  今回は残念でしたが、また行く機会があれば・・・と。
  ベテランがついていると安心ですしね。
  
  > スタートから浄瑠璃寺までは一気にと読ませていただきましたが、
  > 堀辰雄の小説でしかイメージ出来ない「浄瑠璃寺」が
  > 池越しの三重塔の写真で見事にシンクロしました。
  > 私もいつかチャンスがあれば「吉祥天女」ともども訪れてみたいところです。
  
  浄瑠璃寺の春。受験生時代に読んだ時とは違い大人になって読み直すとぜんぜん違う読み方になりますね。
  もしかしてタックさんは同じ世代？！
  
  浄瑠璃寺。素晴らしいお寺さんですので、是非訪れてください。
  
  > 旅行記で見る写真も素敵ですが、バンクーバーを中心とした写真ブログ
  > 「花写真 in Vancouver」がとても素晴らしく夢中で拝見しました(^-^)。
  > ちょっと拝見しただけでも“ゴールデンシャワー”などは完璧に
  > 私の心を射抜いてくれました（笑）、
  
  別ブログも見ていただいてうれしいです！
  それも素晴らしいお写真を撮るタックさんにこんなことを言っていただけるなんて〜！
  きゃ〜〜どうしましょ。
  な〜〜んだ。って思われないように精進いたしまする。
  
  > その他にも「天空に浮かぶ町」や特に「ハクトウワシの来る川」には
  > 感動です。
  > バードウォッチングから鳥撮影も始めた私にはヨダレが出るくらいの
  > 被写体ですね、また構図が素晴らしいです。
  > 川などの風景も光がとてもいきいきと感じられました…。
  
  バードウォッチングは鳥の名前をあまり知らなくて・・・。
  ハクトウワシの撮影では、川辺には三脚立てた方がたくさんいらして、ずっと狙っていました。
  一瞬の動きを捉えるために、みなさんどれだけ待っていらっしゃるのか・・・。
  私は根性無しなのでそこまで出来ません。
  タックさんの素晴らしい鳥写真をお待ちしていますね。
  
  > ふと気がついたのですが、ElliEさんの素敵な写真のベースには
  > 絵画に造詣が深いのが関係してそうですね、
  > 絵なども書かれるのでしょうか…？
  > よく写真の上達に「絵」は非常に役立つと聞きます、パリの旅行記など
  > 拝見していてなんとなくかってに納得してしまいました（笑）。
  
  え〜〜絵画に造詣なんてとんでもないですよ。
  自分勝手に思ったことを書いているだけです。
  でも絵と写真は関係が深いでしょうね。
  よく絵を見て、あ〜〜こんな風に写真が撮れればと思います。
  アングルやバランスは参考になりますよね。
  
  > 旅行記だけでなく「花写真〜」の方もお気に入りに入れまして
  > これから時々楽しませていただきたいと思います。
  > こちらの続きももちろん期待しながら・・・、
  
  ほんとにありがとうございます！
  花散歩の方は、ポツポツとアップしていきます。
  旅行記は、今、たまりにたまってますが、春休みまでにフランス編は何とか終わらせたい・・・。
  
  これからもよろしくお願いします。
  

• コクリコさん 2014/02/23 22:34:01

  一人旅もいいもんだ〜

  楽しそうよElliEさん♪
  
  久しぶりのバックパッカーもいいもんだよね〜
  
  浄瑠璃寺はもうちょっとで燃えるような紅葉になる頃。
  でもほんの少し紅葉したモミジが出迎えてくれて良かったわね。
  
  当尾の里は所々に石仏や石塔が立っていて楽しい道ですよね。
  石仏や五輪塔の苔がとても良い感じ!
  ElliEさんの旅行記見てたらまたのんびりと歩きたくなっちゃった。

  ElliEさん からの返信 2014/02/24 15:34:29

  RE: 一人旅もいいもんだ〜

  コクリコさん
  
  
  > 楽しそうよElliEさん♪
  >
  > 久しぶりのバックパッカーもいいもんだよね〜
  
  バックパック一人旅。楽しかったわよ〜。
  残念ながら2日で終わっちゃったけどね。
  ちょっと自信が持てました。
  またやろうかなあ。
  
  > 浄瑠璃寺はもうちょっとで燃えるような紅葉になる頃。
  > でもほんの少し紅葉したモミジが出迎えてくれて良かったわね。
  
  あと1ヶ月ほど遅かったら素晴らしい紅葉の時期だったのにね。
  なかなか良い時期に当たるのは難しいですね。
  
  > 当尾の里は所々に石仏や石塔が立っていて楽しい道ですよね。
  > 石仏や五輪塔の苔がとても良い感じ!
  > ElliEさんの旅行記見てたらまたのんびりと歩きたくなっちゃった。
  
  土地の人がほんとに大切に守っているんだなあって感じますね。
  このへんのお年寄りの人に話を聞きたいわ。
  お漬物とかをつるして売っているのもいい感じ。
  私もまた行きたいです。
  

• morino296さん 2013/12/28 18:24:52

  また行ってみたい

  ElliEさん
  
  こんにちは。
  浄瑠璃寺と石仏巡り、良いですね。
  私も５年前の初秋に浄瑠璃寺から岩船寺まで行きましたが、
  バスの本数が少ないので、時間を調べておかないと心配ですね。
  
  阿弥陀堂に並ぶ仏像は、感動しますね。
  
  私も、宝池と阿弥陀堂に少しだけ色づいた紅葉を入れて、
  同じような写真を撮っていました。
  
  午後の予定もあって、岩船寺はパスされて残念でしたね。
  
  当尾の石仏巡りも、なかなか良いですね。
  また、ゆっくりと歩いてみたい所です。
  
  morino296

  ElliEさん からの返信 2013/12/29 06:07:13

  RE: また行ってみたい

  morino296さん、コメントありがとうございます。
  
  早速morino296さんの浄瑠璃寺旅行記も見せていただきました。
  岩船寺、行きたかったなあ。
  でもmorino296さんのコメントに約3時間の散策とあったので、どっちにしてもムリだったと思います。
  急げばギリギリ間に合ったかもしれないけれど、時間に追われる旅はしたくないので。
  
  でもいつか岩船寺まで足を伸ばしたいです。
  浄瑠璃寺の感動を主人にも味わってもらいたいし。
  
  それにしてもmorino296さんの旅行記は詳細なコメントがついて、勉強になります。
  下調べもロクにしない私ですので。
  でもいつも行った後は関連の本を買うのが楽しみです（積読だけになっちゃうんですが）。
  今回も浄瑠璃寺の住職さんの本を買って帰ってきました。