武蔵所沢　武蔵七党村山氏庶流で入間郷を支配していた地域領主で鎌倉幕府御家人であった山口氏菩提寺ちょ伝えられる『瑞岩寺』散歩

2013/09/17 - 2013/09/17

曹洞宗の祥雲山・瑞岩寺（ずいがんじ、埼玉県所沢市山口）は平安時代末期から戦国時代まで入間郷（現所沢西部地区）を支配していた武蔵七党の一つ村山党庶流である山口氏の菩提寺と伝えられています。


現地境内には所沢市教育委員会の説明板があり下記の内容が記載されています。

『山口氏は平安時代の末期、武蔵七党の一つ村山氏から分かれ山口城に居住し、その後戦国時代にかけて武蔵武士の一員として活躍したことが知られています。

室町時代の初期に山口氏の菩提寺として創建されたと伝えられる瑞岩寺には山口氏の墓塔が本堂西側に三基あり、いずれも五輪塔・宝篋印塔などの残欠部分で構成されています。

特に向かって左側の塔の基礎部分には「帰実禅門永徳三葵亥六月十三日」と彫られており、これは足利氏満（あしかがうじみつ、１３５９～１３９８）と戦って永徳三年（１３８３）に討死したという、瑞岩寺に伝わる山口城主・山口高実（やまぐちたかざね、生誕不詳～１３８３）の位牌の紀年銘と一致しています。中世山口氏の消息を知る資料として貴重です。』

（所沢市教育委員会　説明板）

エリア 所沢(埼玉)

• 交通手段: 私鉄 徒歩

瑞岩寺正面

県道５５号線に面した立地に恵まれています。

瑞岩寺山門

山門の左右にそれぞれ仁王像が立脚しています。

瑞岩寺山門

山門の右手に阿形金剛が、そして左手に吽形力士が立脚しています。

瑞岩寺山門仁王像

左手に「阿形金剛」が立脚しています。

瑞岩寺山門仁王像

左手に「吽形力士」が立脚しています。

山口氏墓塔説明板

瑞岩寺山門扁額

山門には「祥雲山」と刻された扁額が掲げられています。

瑞岩寺本堂

山門を過ぎて参道を進みますと本堂が控えています。漕洞宗の寺院でご本尊は十一面体観世音菩薩です。

瑞岩寺本堂扁額

本堂には「瑞岩禅寺」と刻された扁額が掲げられています。

瑞岩寺社務所

本堂に迫るほどの立派な社務所が本堂に隣接しています。

瑞岩寺説明板

漕洞宗のお寺で本山は福井県永平寺、横浜市総持寺となっています。

無量堂

無量堂近景

瑞岩寺鐘楼堂と記念石碑

建立記念石碑の向こうには立派な鐘楼堂が見えます。

瑞岩寺鐘楼堂

狭山観音霊場札所

第六番として札所となっています。

瑞岩寺境内風景

瑞岩寺境内風景

本堂から振り返って山門方向を捉えます。

霊廟

本堂の西側には簡単な屋根を付した霊廟が見えます。

霊廟

古びた霊廟が佇んでいます。

山口氏霊廟

墓石が三体並んでいます。左側石塔の一面に書かれている文字は同寺に伝わる城主山口高実の位牌の紀年銘と一致しているそうです。

山口氏霊廟

瑞岩寺歴代住職墓

山口氏霊廟の左側には歴代住職の墓石が並んでいます。

瑞岩寺本堂

山口氏霊廟から本堂を捉えます。

不動堂

おさなご地藏尊

不動堂の傍らには「おさなご地藏尊」像が建っています。