2012/12/25 - 2012/12/25
165位(同エリア374件中)
世界攻略者さん
- 世界攻略者さんTOP
- 旅行記213冊
- クチコミ2件
- Q&A回答0件
- 2,413,408アクセス
- フォロワー69人
ダージリン近郊を攻略した後、いよいよ最北の地シッキムに突入です。まずは、ヒマラヤの眺望で知られるリゾート地、ペリン(2083m)からスタート。滞在中はずっと好天に恵まれ、心はリラックス、財布の紐は緩みっぱなし。私はこの時、「村から村へのトレッキング」という泥臭いテーマを掲げていたのですが、終わってみれば、ひさしぶりの豪遊旅行。すっかり、リゾートモードに染まった3日間でした。
**情報は、2012年12月のもの。1ルピー=1.6円で計算。
== シッキム僧院トレック シリーズ一覧==
①ペリン豪遊物語 <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10739504/
②ケチュパリ湖 - 地図のない旅
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10739511/
③ユクサム - 心地よい静けさ(執筆予定)
④タシディン - ひとりゴンパ駅伝(執筆予定)
⑤ラバングラ - すべての道はゴンパに通ずる(執筆予定)
⑥ナムチ - 眺めのダークフォース(執筆予定)
PR
-
[目次]
シッキム
パーミット
アクセス
ペリン
ホテル
眺め
滞在環境
周辺の見所
ペリン ウインターフェスティバル
ヘリコプター 遊覧飛行
フェスティバル夜の部
まとめ -
[シッキム]
シッキム州があるのは、インド西ベンガル州の上。ちょうど、ネパールとブータンを分断する位置にあります。ここは1975年まではシッキム王国だった場所で、紆余曲折を経て、インドに編入された経緯を持ちます。中国と国境を接するセンシティブなエリアということで、入境には許可が必要。それが、シッキム旅行を少しだけ敷居が高いものにしています。
地図: 水色のエリアがシッキム州。赤い点は上から、ダージリン、コルカタ。 -
とはいえ、ダージリンから見て、シッキムはすぐソコ。北側に見えている山の集落は、すべてシッキムです。一番わかり易いのが、チョーラスターの東側からでも見えるナムチ(写真黄色い点)。双眼鏡で見ると、奥の斜面にグル・リンポチェ像(高さ45m)、手前の丘の上にシバ像(高さ33m)があるのがわかります。
-
さらには、尾根上にあるホテルからだと、今回の目的地ペリンも肉眼で確認できます。赤枠のエリアを拡大してみたのが、次の写真。
-
ダージリンの北に三角形の山が2つあり、その向こうの長い稜線上に白い建物がポツポツと見えています(赤い点左)。この辺りがペリンのホテル街。ほとんどの建物は稜線の北側、カンチェンジュンガに向かって建っているため、ここからは見えません。一方、ペリン最寄りの町ゲイジン(赤い点右)は南側の斜面にあるので、ダージリンからでも簡単に特定できます。
-
[パーミット]
さて、問題のパーミット(入域許可証)ですが、簡単に無料で取得できます。ダージリンだと、まず外国人登録事務所で手続きをした後、北の外れにある地方行政事務所(写真、月-金)へ。そこで、パーミットの紙切れとパスポートにスタンプをもらいます。移動時間も合わせて2時間くらい。写真は不要です。
これに加え、ダージリン->ガントックのジープなど、ランポーからシッキムに入る場合は、入境チェックポイントでもパーミットが取得できるはずです(要写真3枚)。ソースが3年前のガイドブックなので、最新の状況はわかりません。他のジープ客を待たせないためにも、事前の取得が賢明でしょう。 -
[アクセス]
パーミットを取得した翌日、さっそく出発することにしました。シッキムは、先にガントクからまわる旅行者が多いのですが、私はダイレクトにペリンに向かいます。都会には興味ないですからね。
ペリン直行のジープはないので、まずはジョレタンへ。ジョレタン行きの乗合いジープはメイン・ジープスタンドの一番北端(写真)に陣取っています。朝9時頃のジープに乗り出発。120ルピー(190円)、1.5時間。 -
ジープは道路を動物園の方に進み、ノースポイントを過ぎた後、急斜面をジグザグに下っていきます。谷底で大きな橋を渡り、そこからしばらくジープ道の登り。再び舗装道路を下って、橋を渡ったところが、西シッキムのチェックポイント(写真)です。私の時は、ここをスルーして、さらに10分先にあるジョレタンまで直行。運転手は、他の客を下ろした後、私だけ連れてチェックポイントまで戻りました。ここでパスポートと許可証に日付の書かれた入域スタンプをもらます。
-
ジョレタンはそれほど大きな町ではありませんが、シッキム南部の交通の拠点となっています。ここからは、ガントク、ペリン、ナムチ、タシディンなどへのバスが発着。1階中央の売り場で、ペリン行き(150ルピー=240円、2時間)のチケットを購入しました。ジープの本数は多いのですが、満員出発ではなく、定時出発。乗客はみんな揃っているのに、1時間半ほど待つことになりました。
-
川辺の町ジョレタンからペリンへは登りの道が続きます。一度小休憩を挟んで2時間走ったところで、今日の目的地ペリンに到着です。ペリンの高度は2080メートル。今日は山を下りたり登ったりと忙しなく移動してきましたが、高度はダージリン(2130m)とほぼ同じです。
私は土地勘がないので、とりあえずペリンのゼロポイントにあるガルーダホテル前で下車しました。ここがいわゆるアッパーペリンで、道路を下っていくと、ミドルペリン、ローワーペリンのホテル街に至ります。
写真: 左側の中華風の建物がガルーダホテル。 -
[ペリン]
車を降り、まず目に飛び込んでくるのが、北側に見えるカンチェンジュンガ連峰。今日の移動中、ほとんど見ることはなかったので、半日ぶりの対面です。でも、何か雰囲気違いますね。全く別の山みたい。違和感を感じる最大の理由は、カンチェンジュンガが「真ん中」にないことです。どちらかといえば、左側にあるカブルー(7338m)がメインの山に見えてしまいます。1200メートルも低いくせに、偉そうにしてんじゃねーよ! 距離的に近づいた分、パノラマ感が失われてしまいましたね。でも、これがペリンからの眺め。納得して楽しむことにしましょう。 -
私が今いるのは、ほぼ稜線上に位置するアッパーペリン。ちょうどダージリンから見えていた場所にあたります。ということは、ここからダージリンが見えるはず。早速南側にある山々をチェックしてみるのですが、逆光とモヤで市街地どころか家一軒見当たりません。これは困りましたね..。幸い、山の上の鉄塔だけは見えているので、それをヒントにダージリンの位置を割り出すことに成功しました。
赤い点は、左からタイガーヒルの鉄塔、グームの上の鉄塔(トレッキングで通りました)、アーミーキャンプの鉄塔。黄色いラインがアーミーキャンプからチョーラスターに伸びるダージリンの稜線。その先端部分と手前の山の裏側に市街地が広がっているはずです。
ところで、私がペリンにいる間、毎日快晴が続きました。カンチェンジュンガはもちろんクッキリ見えます。でも、ダージリン側はいつも写真のようにモヤっとした状態。山はクリアーに見えているのか? それとも、うっすら水墨画状態なのか?滞在中、気になって仕方がありませんでした。 -
[ホテル]
到着後、まずすべきなのが、ホテル探し。この一帯は基本的にはホテル街で、一般の家屋はほとんどありません。ホテルは全部で70軒ほど。稜線上と斜面の北側に分散しています。エリアごとの特徴を見て行きます。
写真の黄色い部分がアッパーペリンで、左側のエリアにパッカー系ホテル(ガルーダ、カブール)、ネットカフェ、ATMなど便利な施設が揃います。少し離れた右側のエリアには、運動場と、その前方に眺めのいいホテルが数軒。紫の部分がペリポート周辺エリアで、ここにもホテルが4-5軒あります。最後に、水色のミドルペリン + ローワーペリン。ここは道路沿いに無数のホテルが並んでおり、じっくり探せば掘り出し物があるかもしれません。ただ、アッパーまで登るのがちょっと面倒なんですよね。 -
私のホテル選びの基準は、主に3つ。場所、料金、眺め、これだけです。場所は便利なアッパーペリンで決まり。料金は、できれば600ルピー(960円)以内に抑えたいけど、部屋を見てから判断します。私が最もこだわるのは、最後の「眺め」です。
ペリンの場合、高い位置にあるほど眺めがいいとは限りません。実際、ヘリポート周辺のホテルは、どこもいまひとつ。斜面に建っているため、アッパーもローワーも大差ないでしょう。キーとなるのが、建物の方向と、手前に障害物があるかどうか。すぐ手前に別のホテルや高い木があるケースが結構多いのです。さらには、部屋の中からも雪山を見ようとするならば、建物も北北西(矢印)を向いていなくてはなりません。我ながら、こだわりますね〜。 -
まず最初にパッカー系のガルーダとカブールをチェック。カブールは目の前に大きな木があるのでアウト。ガルーダは、カンチェンジュンガはよく見えるものの、眺めが何か物足りない。後で気づくのですが、西側(写真右側)に行けば行くほど手前の谷全体が見渡せて、景色の印象が良くなるのです。
続いて、アッパーペリンの西側エリアに移動して、眺めのよさそうなホテルをチェック。1,2軒満室で断られた後、私が訪れたのが、今回泊まったホテル・ソナムチェン(写真右)でした。他のホテルを蹴散らすように建てられた大型ホテルで、部屋が完成しているのは右側半分だけ。一番眺めのいいはずの最上階が祈祷室になっているという、何がしたいのかよくわからないホテルです。
写真: 赤い点は、右からホテル・ソナムチェン、観光案内所、ミドルペリン、ホテル・ガルーダ。 -
部屋の料金は、デラックスルームが1500ルピー(2400円)、上階のスーパー・デラックス・スイート(写真)が2000ルピー(3200円)。オフシーズン価格とは言え、やはり高い。この料金は、私のインドでの5日分の宿代に相当します。
-
でも、なぜ泊まったかというと、部屋からの眺めがあまりにすばらしかったから。上階の部屋にはすべて広いバルコニーが付いており、そこからは、カンチェンジュンガはもちろん、向かいのユクソムからタシディンへと続く山の斜面がきれいに見渡せます。視界に入る障害物は一切なし。左下にいい感じでミドルペリンの集落。まるで展望台にでも泊まっているかのような、見晴らしの良さです。この眺めを越えるホテルはないんじゃないかな..そう確信した私は、値切るのも忘れて、ここで一泊するのを決めてしまいました。
-
文字通りカンチェンジュンガに向かって建っているため、ベットの上からでも正面に山が見えます。真ん中の窓を両側に開くと、ちょうど四角い額縁を通して山を見ている感じ。部屋には椅子も用意されているので、バルコニーに持ち出して読書やパソコン。ちょっとした別荘気分を味わえます。
でも、このホテルとは一日でお別れ。景色はすばらしいのですが、ドアがちゃんと閉まらなかったり、コンセントがうまく刺さらなかったりと、雑な部分が沢山あるのです。あとでロンプラの評価を見てみると、「きれいなのは一階のロビーだけ。眺めはいいんだけど、上階は明らかにオーバープライス」。ははは、その通りです。でも、そのプレミアムを払う価値は十分ありました。 -
二日目からは、ガルーダホテル近くのラダック・ホテル(写真)に移動。その選定理由は、見るからに安宿そうなのと、確実にカンチェンジュンガが見えることです。ペリンにあるほとんどのホテルは4-6階建て+屋上なのですが、このラダックホテルだけは、一階建て+二階建て。ここだけ民宿やってる感じです。
-
私にあてがわれたのは、窓からカンチェンジュンガが見える3ベットの部屋(300ルピー=480円)。共同シャワーがバケツ(無料)しかないのが難点ですが、安いのでよしとしましょう。この料金だと、ガルーダやカブールでは眺めのない部屋にしか泊まれません。受付を通らず部屋に直行できるのもナイスです。
-
これが部屋の前からの眺め。他のホテルではなく、自分ちのビニールハウスが眺めを邪魔してるところが、何とも牧歌的です。私としては、窓から山の天気がチェックできれば十分なので、特に文句はなし。
-
[眺め]
ここで再び、ペリンからの眺望について考えてみたいと思います。ここからカンチェンジュンガ山頂までは、だいたい40キロ。ダージリンより25キロほど接近した分、より間近に感じます。その距離感を言葉で表現するのは難しいのですが、ネパールで例えるならば、ちょうどプーンヒルからアンナプルナ山群を眺めるようなスケールです。
残念ながら、雪山が見えるのは正面の上方部分だけ。もし、カンチェンジュンガが世界で3番目の山でなかったら、ペリンもここまで発展しなかったでしょう。やっぱり、ネームバリューって大事です。
写真: アッパーペリンからのパノラマ。クリックで拡大。 -
例によって、毎日のように朝日や夕日を楽しみました。朝一番に見上げるヒマラヤの朝焼けは、まるで神棚でも拝んでいるよう。キリっとした寒さも手伝い、気分はお正月。
-
これはサンセット。山の可視部分は少ないんですが、距離が近いため臨場感があります。
-
[滞在環境]
ペリンは人気観光地ではありますが、田舎のため非常にのんびりとしています。町のどこからでもカンチェンジュンガが見えるし、ダージリンのような忙しさや小汚さはありません。つまり、長期滞在向けのポテンシャルを秘めているわけです。ホテル以外の滞在環境を見てみましょう。
お金 - ゼロポイントにSBIのATMがひとつ。両替の施設はありませんが、これで十分。
携帯電話 - エアテル、ボーダフォンなど普通に通じます。 -
インターネット - ゼロポイントを下ったところに、ネットカフェがひとつ(写真)。自分のラップトップもつなげます。1時間50ルピー(80円)とやや高め。ここ以外は、WiFiどころかネット端末のあるホテルさえ知りません。常時ネットが必要な人は、携帯電話のUSBモデムを利用するといいでしょう。
テレビ - テレビのある部屋なら、インドの衛星放送が見れます。英語の番組も多数。
ランドリー - 不明。
観光案内所 - アッパーペリンの真ん中あたり。特に有用なことはありませんが、質問があれば答えてくれます。
ペリン観光情報: http://www.gopelling.net/ -
食事 - ホテル内のレストランに加え、ホテルとは関係ない安食堂が沢山あります。メニューは、タリー、モモ、チャウメン(やきそば)、トゥクパ、オムレツ、などのお決まりのもの。徒歩圏内にある食堂の数はダージリンよりはるかに多く、同じ店ばかりに通って「また、こいつか!」と思われることもありません(これ重要)。値段もインドの他の町と変わらず低価格。毎日のように、三品、四品大食いしていました。
こんな感じで、街歩きの奥深さはありませんが、のんびり滞在する環境は整っています。 -
[周辺の見所]
ペリン周辺には、ゴンパや滝などの見所がいくつか点在しています。そのうち、ホテル街から歩いていける場所を簡単に紹介しておきます。まずは、アッパーペリンの1.5キロ西にあるサンガ・チョリン・ゴンパ(写真山の上)。
アクセス - 運動場の後ろの道をヘリパッド方向に進み、ノルブガン・リゾート(高級コッテージ)手前の分岐を左。そのままジープ道を進めば、途中から山をジグザグ登ってゴンパに至ります。登りの前半はショートカットあり。目安は片道40分くらい。 -
このゴンパはシッキムで二番目に古いゴンパ。たいてい外に人がいるので、問題なく中を見学できるでしょう。
-
特に目立った特徴はありませんが、丘の上に建っているため、ここからの眺めは悪くありません。特に、敷地の南端からは、斜面に広がる村々や、アッパーペリンの町並みが見降ろせます。
写真: ゴンパ南側の眺め -
続いて、アッパーペリンから1.5キロほど東にあるペマヤンツェ・ゴンパ。写真のように、ほとんどのインド人観光客は、ジープをチャーターして、周辺の見所を効率良く回ります。
アクセス - ゼロポイントからゲイジン方向に続く道(緩やかな登り)を25分ほど歩き、白いチョルテンの手前で左へ。そこから道なりに登って行くと、右側にゴンパ入口があります。入場料は20ルピー(32円)。 -
ペマヤンツェ・ゴンパは、1705年創設の由緒あるニンマ派ゴンパ。本堂の壁に描かれた古い壁画や、三階に展示された立体マンダラ(写真)が大きな見どころです。このマンダラは七層、高さ3メートルくらいの立派なもので、一人の僧侶が5年がかりで完成させたとの話です。テレビ選手権出れるんじゃ...ってほど細かくできてます。テーマはもちろん、仏教の世界観。
-
次の目的地は、ペマヤンチェ・ゴンパからも見えているラブデンツェ遺跡(無料)。1670年から1814年までシッキムの首都があった場所です。
アクセス - メイン道路に戻った後、ゆるやかな下り道を15分ほど進むと、左側にゲートが見えてきます。そこから森の中を15-20分ほど歩き、遺跡のある丘の上に到着です。 -
ここには、宮廷や宗教施設に使われていた建物が2つ3つ。部屋を区切る壁だけが残された状態で公開されています。遺跡自体はたいして見るべきものがありませんが、注目はこの開けたロケーション。北側にカブルー(写真左)とナルシン(写真右)の白いピーク。東側には、谷を挟んでラバングラやタシディンの町が見通せます。芝生に置かれたベンチで、しばし休憩。アクセスさえ悪くなければ、とてもいい公園だと思うんですけどね。
ラブデンツェ遺跡、ペマヤンチェ・ゴンパ、共にゲイジンに向かうルート上にあるため、乗合ジープを利用すれば片道歩かずに済みます。実際私も、ゼロポイントから頻発するゲイジン行きのジープ(10ルピー=16円)でラブデンツェ入口まで移動し、帰りはペマヤンチェ経由で歩いて帰りました。 -
[ペリン ウインターフェスティバル]
私が訪れた12月終盤、ペリンでは冬の観光フェスティバルが行われていました。ダージリンでもフェスティバルやってましたが、年末の休暇シーズンはどこも客の取り合い。すでに寒さの厳しいオフシーズンに入っているため、どちらも必死です。 -
場所はアッパーペリンにある運動場。すでに、ステージや各種屋台が竹の骨組みで作られていました。期間はクリスマスから大晦日までの一週間。移動遊園地や歌や踊りのステージでお祭り気分を盛り上げます。
-
昼間のメインプログラムは、なぜか地元のバレーボール大会。これ、一応ツーリスト・フェスティバルなんですけど..。
-
こちらは遊園地セクション。写真にあるのは高速観覧車と組立中の「ドラゴンボート」。何度も立ち寄って、興味深い組立作業を見学させてもらいました。彼らは重機など一切使わず、これらの大型アトラクションを組み立てます。そのため、1つ組み立てるのに2日とかかかっていました。
-
場内には、物販や食堂などのブースが30ほど。その中で、面白いテキ屋を見つけました。これは、竹竿に吊るした輪っかをビール瓶にはめるゲーム。3-4人客が揃うと、ヨーイドンで競争します。参加料は大瓶が20ルピー(36円)、小瓶が10ルピー(16円)。一番最初にはめた人が、そのビールをもらいます。
試しにやらせてもらいましたが、これが微妙に難しい。細かく狙っていくと、リングが瓶に当たってヒラヒラ回転し、時間をロスしてしまいます。一分やってもはめられず。これは、真上からストンと落としたほうがいいのかな..。 -
そのアイデアを実行すべく、次はお金を払って参加。結果はというと、思いっきりのよさが功を奏して、わずか10秒で成功。難なく、「スーパーストロング」HITビールをゲットしました。でも、このビール、ラベルに印刷された値段を見ると、わずか45ルピー(74円)。つまり、テキ屋は三人以上参加すれば、確実に15-35ルピー(24-56円)手に入る仕組みなのです。
写真: シッキム限定販売のHITビール -
[ヘリコプター 遊覧飛行]
と、ここまでは、ありふれた村祭りの風景なのですが、このウィンターフェスティバルには、キラーコンテンツと呼べるプログラムが用意されていました。それは、ヘリコプターによる遊覧飛行「ジョイライド」。祭りのポスターには書かれていませんが、街中に張り紙が貼られ宣伝されています。その料金は、なんとたったの1400ルピー(2240円)。そんなに安いのか?と観光案内所には、インド人観光客からの問い合わせが殺到したとか。 -
そもそもこれは、バグドグラ空港(シリグリ)からガントックへの定期ヘリ便を流用したもの。祭りの間、毎日11時半ごろから遊覧飛行がスタートします。事前の予約はなく、1時間ほど前からヘリパッドそばにある観光案内所で受付開始。基本的に早いもの順ですが、5人ピッタリのグループにする必要があります。しかも5人の総体重が290キロ以内という制限付き。私は、4人組のインド人家族に加わり参加しました。
-
ヘリは乗り降りを含めて一回12分の契約。戻ってきたと思ったら、ずぐに客を入れ替えて離陸。山手線並のせわしさです。実際に飛んでる時間は、だいたい9分から10分くらい。
座席は運転席の後ろで向かい合わせ。進行方向に向かって3人。その対面に2人。窓の大きさを考えると、進行方向側。さらには両側見える真ん中の席がベストでしょうか。 -
それでは、ちょっくら飛んできます。見学者のみなさんさようなら。
-
離陸したヘリは、まず図のようなルートを飛びます。アッパーペリンの上を横切った後、ペマヤンツェ・ゴンパやラブデンツェ遺跡を左に見ながら北に旋回します。席が右側ならば、ゲイジンなどの南側斜面の村々や、西側稜線上の町ラバングラなどが見えるはずです。
写真: ピンクの点 - 左からペマヤンツェ・ゴンパ、ラブデンツェ遺跡、ラバングラ。 -
これは、上空から見たペマヤンツェ・ゴンパ。
-
これはゲイジンの町並み。
-
その後、ペリン北側の谷をぐるっと一周。カンチェンジュンガの近くまで行くのでは..という淡い期待はあっさり裏切られます。
写真: 赤い線- 飛行ルート。黄色い点 - ユクソム。 -
ユクソム村の上空を通過。ここは、私の次の目的地になります。
-
これがヘリから見たカンチェンジュンガ山群。あれ? ペリンからの眺めとそんなに変わらないんじゃ...。それもそのはず、距離的には7キロほど接近しただけ。さらに、規定で高さ14000フィート(4200メートル)までしか飛べないことになっているので、高度もそんなに高くありません。他のグループを見ていると、風向きや操縦士の気分次第で、恐ろしく低い位置を飛ぶこともありました。
以前、ネパールでエベレスト遊覧飛行に参加した時は、高度7300メートルの高さを飛んでいました。ヘリには揚力の問題があるとはいえ、これは残念。内容的には、カンチェンジュンガの遊覧飛行ではなく、ペリン周辺の遊覧飛行、つまり上空から村々を見下ろすのがメインと考えた方がいいでしょう。 -
北側の谷を回った後、ヘリはさらに南側の谷を飛行。最後に、北側を小さく半周した後、着陸。こうして一周半することで、どちら側の席に座ってもペマヤンツェ・ゴンパやカンチェンジュンガが見えるように配慮されているようです。
写真: 遊覧ヘリの軌道。黄色い点は上から、ユクソム、ペリン、ゲイジン。 -
着陸直前には、ペリンの集落がよく見えます。写真は上から見たローアーペリンのホテル街。
-
これは、私が泊まったホテル・ソナムチェンと運動場。フェスティバル会場にいると、ヘリの離着陸の音が否応なしに耳に入ってきます。それにより、興味をもった客がさらに参加し、この日のジョイライドは大盛況でした。もともと一日10便の契約を15便に増やしても対応しきれず、残りの客の分はやむなくキャンセル。期間中毎日あるとはいえ、天気のいい日に確実に乗っておきたいですからね。
-
[フェスティバル夜の部]
再び、ウィンターフェスティバルの会場へ。なぜだか知りませんが、祭りというものは、夜になると盛り上がります。 -
ステージでは、カルチャーショーやロックバンドの公演。ものすごく寒いんですけど、夜の方が昼の倍以上人出があります。
-
昼は閑散としていた遊園地もフル回転。組立て手順を一から見ていたドラゴンボートに試し乗りします(30ルピー=48円)。続いて、後方にある高速観覧車にも乗車(30ルピー)。どちらも安全バーのない危なっかしい乗り物ですが、そんなこと気にせずみなさん楽しんでいます。私はネパールでより大型のものを経験しているせいか、思ったより怖くありませんでした。
参考:
カトマンズ通信⑧ ネパールの遊園地事情 (高速観覧車、移動遊園地)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10733279/ -
会場には、賭博屋のブースもあります。全部で4-5軒。写真は、サイコロを6つ転がして、同じ目が2つ以上出る数字を当てるというもの。この他、ルーレット系のギャンブルなどもあります。私は10ルピー(16円)ずつチマチマ賭けていたのですが、あっさり300ルピー(480円)ほどすってしまいました。
-
[まとめ]
好天に恵まれ、ペリンでの滞在は非常に快適なものでした。もしフェスティバルがなかったとしても、まったり滞在できそうです。ただ、この時期の朝晩の冷え込みは相当厳しいもので、その点だけがネックかな。
何だかんだで散財しちゃいましたね。恐る恐る出費を計算してみると.. ペリコプター(1400)、ホテル(2000 + 300 x 2)、ギャンブル(300)、遊園地(30 x 2)、ネット(50 x 2)、食費(180 x 3)、交通費(270)、その他(30)。三日間合わせて、だいたい5300ルピー(8500円)くらい。あれ? 日本円に直すと、たいしたことないじゃん。旅行記のタイトル考え直さなくちゃ。気分は豪遊、費用は中流。そんな、ペリン豪遊物語でした。 -
[リンク集]
==東北インド旅行記一覧==
ダージリン大百科 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10742974/
==インド旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=609&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
59