2012/12/29 - 2013/01/05
1位(同エリア84件中)
コージ☆さん
「マヤの予言では,2012年12月に世界が滅びる」などと一部の人々やマスコミが騒いでいましたが,幸いなことに!世界は滅びなかったので,無事マヤ地域を訪れることができました。約5000年周期の“マヤ長期暦”というカレンダーが最終日をむかえて,新しいカレンダーが始まるだけのことです。と言っても,気の遠くなるような歳月ですが…。
今回は,グアテマラとホンジュラスのマヤ遺跡や世界遺産の街などを訪れる8日間のツアーに参加しました。
5年前にメキシコのマヤ・ティオティワカン・アステカの遺跡を訪れたことがあり,今回は「マヤ文明を知る旅」の続編です。
メキシコはオルメカ・マヤ・ティオティワカン・アステカなど様々な文明が栄えましたが,グアテマラとホンジュラスはマヤ一色でマヤ文明の中心地域と言える地域です。
【ティカルについて】
グアテマラ北部ペテン地方,マヤ文明が栄えた地域のほぼ中央に位置し,紀元前200年頃から紀元後900年頃までの長期間,マヤの中心地として繁栄したマヤ最大の神殿都市遺跡です。約30平方キロの広大な地域の半分は古代アメリカ大陸で最も高い建造物を含む大祭祀センターで,ペテン地方のマヤ都市を従えていました。グアテマラのマヤ遺跡で最も有名かつ重要な遺跡と言えます。
最盛期の8世紀には,6万人以上の人口を擁しましたが,その後,300年近く続いた干ばつにより崩壊したと考える学者もいますが,確実なことは判っていません。
「ティカル国立公園」は,世界では数少ない複合遺産(自然遺産と文化遺産)として世界遺産に登録されています。
映画「スターウォーズ・エピソードⅣ」のモデルとして使われたくらいですから,その名を知らなくても,ジャングルの上に頭を出してる神殿群の映像を見たことがある方は多いと思います。
【表紙の写真】1号神殿
今回の旅行は,以下の旅行記で構成されています。
・シリーズ「マヤ文明」
vol.5~コパン(ホンジュラス)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738746/
vol.6~キリグア(グアテマラ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738747/
vol.7~ティカル(グアテマラ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738749/
vol.8~カミナルフユとグアテマラシティ(グアテマラ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10739793/
・古都アンティグア~グアテマラの世界遺産の街
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10739779/
・グアテマラの人々と風土
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10739781/
・メキシコシティの正月
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10739780/
【行程】
①アエロメヒコでメキシコシティ経由グアテマラシティ着
[グランド・ティカル・フトゥーラ・ホテル泊]
②陸路ホンジュラスのコパンへ~コパン遺跡見学後グアテマラのリオ・オンドへ[ロンガローネ・ホテル泊]
③陸路ティカル国立公園へ~途中,キリグア遺跡見学,バナナ・プランテーション見学,パイナップル屋台,リオ・ドルセで昼食・市場見学など~[ホテル・ティカル・イン泊]
④早朝からティカル遺跡4号神殿で初日の出(見られず),日中ティカル遺跡を見学後,TAG航空にてグアテマラシティへ
[グランド・ティカル・フトゥーラ・ホテル2連泊]
⑤古都アンティグア(世界遺産)市内見学,グアテマラシティ市内見学~カミナルフユ遺跡,国立博物館,カテドラルなど
⑥空路メキシコシティへ移動後,グアダルーペ寺院,カテドラル,ソカロなど見学後アエロメヒコでティファナ経由帰国の途へ
⑦⑧機中泊
なお,5年前に訪れたメキシコの旅行記は以下のとおりです。
・シリーズ「マヤ文明」
vol.1~テンプロ・マヨールとメキシコシティ(メキシコ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10723872/
vol.2~テオティワカン(メキシコ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738743/
vol.3~ウシュマルとカバー(メキシコ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738740/
vol.4~チチェン・イッツァ(メキシコ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738742/
・カンクン~カリブ海で ひと泳ぎ
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10728379/
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通手段
- 観光バス 飛行機
- 航空会社
- アエロメヒコ航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- ユーラシア旅行社
PR
-
【初日の出を拝みに…】
2013年1月1日午前4時半,初日の出を拝みにホテルを出発,目指すは4号神殿です。
外も部屋も真っ暗でした。前の晩(日本で言う大晦日)は,なんと午後10時消灯!で,次の夜まで電気が灯きません。ホテルはティカル国立公園内にあることから,自家発電に頼っていて電力に限りがあるため,普段は9時消灯なんですが,大晦日だけ特別に1時間延長してくれたそうです。といっても,次の日は4時起床でしたし,旅の疲れもあったので“カウントダウン”などしている余裕もなく10時には寝ました。
ホテルから遺跡までは歩いて行けますが,遺跡内は広大なので日の出の2時間前に出発しました。
途中,暗闇から人の叫び声か歌のようなものが聞こえてきましたが,「ホエザル」の鳴き声だったそうです。ちょっと川口浩探検隊(古い!)の気分になりました。
真っ暗な中,ライトに浮かび上がる神殿が幻想的でした。
ジャングルの中には少し霧が立ちこめていましたが,私は“晴れ男”なので,初日の出は何とか見えるだろうと楽観視していましたが…。 -
【初日の出を拝みに…】
6時前に4号神殿の頂上に着きました。てっきり,石の段を這うように登るのかと思いましたが,観光用にちゃんと木製の階段が整備されています。
日の出まで時間があるのに,もう人がいっぱいで,“その時”を待っていました。でも,みんな無口です。というのは,神殿の上は神聖な場所なので私語厳禁!なのです(ヒソヒソ話し程度は許されますが…)。
頂上はスタジアムの観客席のように階段状になっていて,100人以上は座れそうです。想像では,人がぎゅうぎゅう詰めで,誰か落っこちるのでは?と心配しましたが,以外に広く,もし落ちても地面までは行かなそうでした。 -
【初日の出を拝みに…】
6時28分。“その時”がきました!
なあーんにも見えません。はるばる地球の反対側から来たのに!
ま,かえって,おみやげ話しには,いいかなあ!? -
【いったんホテルへ戻る途中】〜石碑16(左)祭壇5(右)
朝食をとりに,ホテルに戻りました。その道すがらに,多くの見所がありました。
途中,石碑16と祭壇5の前を通りかかりました。本で見たことがあった石碑だったので,ちょっと興奮して記念撮影。 -
【いったんホテルへ戻る途中】〜石碑16
西暦711年に建てられた石碑で,26代目ハサウ・チャン・カウィール王の姿が彫られています。
正装した姿で,頭のように見える所は羽根飾りなどが付いた冠です。
(復原図は青山和夫著「マヤ文明」(岩波新書)の87ページ参照) -
【いったんホテルへ戻る途中】〜祭壇5
何が彫ってあるか分かりにくいので…
次の写真に続く -
【いったんホテルへ戻る途中】〜祭壇5の復原図
ホテルの食堂に飾ってあった祭壇5の復原図
見事です。この方々は,ゴーグルのようなものを着けています。 -
【いったんホテルへ戻る途中】
突然,目の前に神殿が!
ホテルへの帰り道について,ガイドさんに何も知らされていなかったので,木々の間から靄に煙る神殿が突然現れたのはサプライズでした。
ティカルの“主役”1号神殿です。思いも寄らぬ登場の仕方に,圧倒されました。
神殿だけに荘厳な雰囲気です。 -
【いったんホテルへ戻る途中】
私(たち)は,知らぬ間にティカルの心臓部であるグラン・プラサ(大広場)に出ていたのです。
グラン・プラサをはさんで1号神殿の向かいには2号神殿 -
【いったんホテルへ戻る途中】
1号神殿の前には祭壇があって,七面鳥がウロウロしていました。
祭壇はキリグアの広場にもありました。
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/pict/27835751/ -
【いったんホテルへ戻る途中】
頭に小さな玉が複数ついていて,ちょっと気色悪いです。 -
【いったんホテルへ戻る途中】
1号神殿
靄がかかっているのが雰囲気があって,「こういうのも悪くないなあ」と思いました。かえって神秘的で存在感があります。 -
【いったんホテルへ戻る途中】〜セイバの木
セイバの木はマヤの人々にとって聖なる木で,グアテマラの国の木です。
私(身長2m以下)と比べると大きさが分かると思います。
だいたい高さは40〜60m,直径2〜5mになるそうです。
キリグア遺跡の広場にもありました。
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/pict/27835761/ -
【ホテルで朝食と身支度】〜ティカル・イン
ホテルと(いうかロッジ)の玄関
熱帯の国立公園内らしく,茅葺き屋根です。
朝4時に起きて,8時半に朝食なので腹ぺこでしたが,出されたのはホットケーキ4枚!日本で言えば元旦なのに…。 -
【ホテルで朝食と身支度】〜ティカル・イン
フロントから各ロッジまでは,ジャングルの小道のようなところを歩きます。
夜は真っ暗で,森の方から鳥やらサルやら,色んな鳴き声がしてきました。ジャガーにバッタリ出くわしたらどうしよう?と思ったりもしました。 -
【ホテルで朝食と身支度】〜ティカル・イン
泊まったロッジで,1棟の建物に6部屋あります。
朝食後,チェックアウトのため荷物をまとめました。
この日は,ティカル見学後,グアテマラシティに戻るスケジュールだったので,もう荷造りです。 -
【再度,ティカルへ】
ティカル見学の本番に出発です。
遺跡入口の案内所の壁に描いてあった絵です。
生贄にされる捕虜の悲壮感がよく表されています。 -
【再度,ティカルへ】〜遺跡前のお土産屋さん
キノコで作った人形を売っていました。面白いのですが,検疫でトラブルのも面倒なので,記念写真だけ撮らせてもらいました。 -
【再度,ティカルへ】〜クモザル
ティカルは自然遺産でもあるので,動植物もいっぱいです。
クモザルは手足が長く,しっぽも手足のように使って枝を“掴んで”いました。 -
【再度,ティカルへ】
ティカルは,絵地図でもわかるように,ジャングルの中にあります。というか,都市が崩壊後にジャングルが周囲を埋め尽くしたのです。
1696年にスペインの宣教師によって偶然発見された当時は,本当にジャングルの中に埋まっているかのようだったでしょう。 -
【コンプレッホQ】
スペイン語のコンプレッホは,英語ではコンプレックスで,「複合神殿群」を意味します。
コンプレッホは,ティカルに特徴的な建造物群で,向かい合う2つのピラミッド(神殿)と9つの入口をもつ建物及び石碑と祭壇を持つ囲いから構成されています。
このコンプレッホQは片方の神殿だけ復原されていました。神殿前には9つの石碑,神殿の階段は9の倍数だけあります。マヤにとって「9」は地下界を表す重要な数字です。
ちなみに天上界を表す聖なる数字は「13」です。キリスト教世界では不吉な数字なのに…
ところで,1ドル札のウラに描かれているピラミッドの階段も13段描かれています。何か関係あるのでしょうか? -
【遺跡の中の小道】
このようなジャングルの中を神殿から神殿へと歩きました。
神殿どうしを結ぶ小道は整備されています。 -
【4号神殿】
日の出の時は霧に包まれていたのに,すっかり晴れ渡って基壇から頂上までよく見えました。
4号神殿は,高さ70mあり,ティカルではもちろん古代アメリカ大陸で最も高い建造物でした。メキシコ・テオティワカンの「太陽のピラミッド」よりも高かったのです。
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738743/
建造されたのは741年というから,日本では奈良時代で,同じころ東大寺の大仏が造営されました。 -
【4号神殿】〜飾り屋根
遺跡の見学スタートから1時間,この日,2度目の“登攀”で,木製の階段を5分ほど上がると頂上です。
飾り屋根が堂々とした姿をしています。 -
【4号神殿】〜頂上から
来たーっ!
絶景かな,絶景かな,これが見たかった!
ホントに見事です!もうグアテマラに思い残すことはない,という気分でした。
初日の出の時に見えなかった風景が,眼前に広がっています。
遠くの神殿がジャングルの海から顔を出した小島のようです。マヤの偉大さを実感すると同時に,“大都市”をのみ込んでしまったジャングルの生命力にも驚嘆させられます。
この写真は,多くの書籍・写真集・映画などで使われているので,お馴染みの光景でしょう。 -
【4号神殿】〜頂上から
左から1号・2号・3号神殿が悠然と並んでいます。ティカルには6つの大きな神殿ピラミッドがあり,現在,観光客が上れるのは4号神殿だけです。
ティカルに特徴的な建築様式である飾り屋根が,神殿の帽子のようです。 -
【4号神殿】〜頂上
念のため!?頂上の神殿をのぞいて見ましたが,何もありません。
大きな飾り屋根を支えるために神殿の壁の厚さは12mもあるから,この中は8畳程度の空間しかありません。 -
【4号神殿】〜頂上
ジャングルの上を吹き抜ける風が心地よく,何時間でも眺めていたい光景でした。 -
【4号神殿から失われた世界へ】
しばし,ジャングルの中をウォーキングです。晴れていたから良かったですが,雨が降ったりしたら,泥まみれになるでしょう。
これは石灰の粉を作るための釜の跡です。
石灰は道路や広場に敷かれたというから,当時のティカルは目映いくらい輝いていたのでしょう。 -
【4号神殿から失われた世界へ】
食糧貯蔵庫の跡
トウモロコシなどをこの穴から入れていたそうです。 -
【4号神殿から失われた世界へ】
食料貯蔵庫の跡
ここから貯蔵した食糧を取り出したようです。
神殿は人知を越えた建造物に思えてきますが,こういう“生活の跡”を見ると生身の人間が生きていたんだなあと何かホッとした気分でした。 -
【失われた世界】〜49号神殿
ムンド・ペルディード(失われた世界)は,ティカルで最古の建造物群であることから,その名が付けられました。
この辺りは,紀元前700年ころから建造され始め,古典期(西暦600年ころ)まで増改築が繰り返されました。 -
【失われた世界】〜49号神殿
この神殿は,頂上まで“直に”石段を上ることができますが,石段の段差がけっこうあって,少し上りづらいです。
神殿には,庶民は上れなかったはずだから,直に石段を上れるなんて貴重な体験だと感じました。
頂上からは4号神殿や“天文台”と呼ばれる54号神殿が見えました。 -
【失われた世界】〜49号神殿
メキシコ・テオティワカンの様式(タルー・タブレロ様式)の影響を受けていて,ティカルの他の神殿と明らかに異なる様式です。
スペイン語でタルーは斜面,タブレロは枠の意味で,神殿の各面が上から枠→斜面→枠→斜面…という具合に繰り返して構成されています。
(参照)メキシコ・テオティワカンのピラミッドなど
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/album/10738743/ -
【失われた世界】〜54号神殿
高さ35mの正四角錐型神殿で,建造当時(西暦600年ころ)は最も高い神殿でした。
復原されていない面を見ると,自然の小山のように草が生い茂っていて,歳月を感じさせます。 -
【失われた世界】〜3号神殿を臨む
木々の間から見上げた3号神殿は,天を目指しているようでした。
この神殿は,高さ55mで,810年(日本の平安時代初期)に建造されました。平安京の時代に,マヤでは高層ビルのような建物が建てられていたなんて! -
【7つの神殿の広場】
ハナグマの群れが,ゴミ箱をあさっていました。
面白いから見ていたら,なんと器用なことに鼻や手を使ってゴミ箱のフタを開けて,中のビニール袋を取り出していたんです! -
【7つの神殿の広場】
この広場の名前は,96号神殿を中心に左右3つずつ神殿が並んでいることに由来します。左右対称で奇数・ラッキー7なので,どこか欧米っぽい感じがして,少し違和感を覚えました。
やっぱり,13とか9とかがマヤらしい気がします。
神殿は古典期後期(西暦700年前後)の建造ですが,広場自体は紀元前数世紀に遡ると推定されています。 -
【7つの神殿の広場】
神殿を裏側から見た様子
“つわものどもが夢のあと”っていう感じでした。 -
【5号神殿】
7つの神殿の広場から数分歩くと,突然!5号神殿の脇に出ました。
眼前に巨大な基壇が現れてサプライズです!神殿を真下から見上げると迫力があります。 -
【5号神殿】
坊やが腰掛けるにはちょうどいい高さですねー
暑いから,坊やも疲れたのかな? -
【5号神殿】
高さ57mとティカルで4号神殿に次いで高い神殿で,西暦700年ころの建造です。
「なんと(710)大きな平城京」と言ってる時代に,マヤでは,こういう神殿の“建設ラッシュ”だったんですから,すごいものです。
ちなみに,5号神殿は以前は階段で上れたそうですが,事故が多いので上れないように階段が途中で切れています。それにしても垂直に近いような階段だから,上るのもスリルあったのでしょうねー。 -
【セントラル・アクロポリス】
東西200mにわたって広がる支配者の家族の住居跡と考えられています。
建造物は,紀元後4〜7世紀ころに造られましたが,下部に別の建物があることが判っているので,紀元前から人が住んでいたと考えられています。
遠くの樹上に,1号神殿が見えます。 -
【セントラル・アクロポリス】
住居は2・3階建てで,復原したら立派なものでしょう。
ここは,勉強不足だったので残念ながら建造物の意味・重要性がよく分かりませんでした。 -
【セントラル・アクロポリス】
木々の上に顔を出している神殿は,どの角度から見ても絵になる! -
【セントラル・アクロポリス】
建造物の間を歩いていると,1号神殿の“横顔”が見えました。 -
【グラン・プラサ】
セントラル・アクロポリスのすぐ北にあるグラン・プラサ(大広場)に出ました。
ティカルの心臓部と言える場所です。右に1号神殿,中央にノース・アクロポリス,左に2号神殿,それらに囲まれてグラン・プラサがあります。
この時点で,遺跡の見学スタートから3時間経っていて,日本の初夏のように暑い上に歩き疲れていましたが,この光景が目に入った瞬間から疲れも吹き飛びました。 -
【グラン・プラサ】
現地の人々が芝生に座って楽しそうに歓談していました。
私たちは地球の反対側から遺跡見学に来たのに,彼らはピクニックをしているようでした。
グラン・プラサの建造は紀元前150年ころに遡り,紀元後700年ころまで増改築工事がされました。広場には,石碑や祭壇が無数にあります。
写真中央のノース・アクロポリスは,石が崩れて何だか分かりませんが,実はここにも神殿ピラミッドが5基整然と並んでいたのです!写真をよく見ると確かに神殿ピラミッドの基壇が残っています。
赤く彩色され太陽の光を浴びた神殿ピラミッドがいくつも広場を取り囲んでいた様子を想像して,そこに自分が立っていたら,荘厳さに圧倒されて気絶するだろうと思いました。 -
【2号神殿】
1号神殿に比べると38mと低い上,屋根飾りが優美なので,女性的な印象を受けます。飾り屋根に美しい顔の浮き彫りがあることから「仮面の神殿」と呼ばれています。
1号神殿も2号神殿も西暦700年ころに建造され,向かい合っていることから何となく“夫婦(めおと)神殿”という感じがしました。
マヤ時代の神殿は,主に赤く彩色されていました。復原想像図などで見かけますが,目の前にある神殿に着色されたら,どれほど迫力があったのでしょう。コパンのロサリラ神殿を思い出すと,当時はもっと神々しく輝いていたのかもしれません。
コパンのロサリラ神殿(博物館にあるレプリカ)
→http://4travel.jp/traveler/adsbd94/pict/27780285/ -
【1号神殿】
この神殿を抜きにティカル,いやマヤ遺跡は語れないでしょう。
荘厳かつ美麗なティカルの“主役”です。見事としか言いようがなく,気が付いたら何枚も何枚も“彼”の写真を撮っていました。
垂直指向が強いティカル独自の建築様式で,メキシコの遺跡では見かけませんでした。
マヤ時代には,この階段を王や神官が上っていたと思うと,自分はとんでもない建造物を見ていると感じました。ちなみに,王の装束は20?もあったそうです。
1号神殿はティカルの主役ですが,高さ51mで意外なことにティカルでは4番目です。ちなみに,ティカルの6つの大きな神殿ピラミッドを高さの順に並べると,4号(70m),5号(57m),3号(55m),1号(51m),2号(38m),6号(30m以下)となっています。
残念なことに1号も2号神殿も上ることができません。 -
【1号神殿】
飾り屋根中央に人物が座っている姿がかろうじて見えます。マヤ当時,屋根飾りは,赤・青・黄・緑で彩色されていました。
1号神殿は,上部神殿の入口に大きなジャガーの彫刻が発見されたことから「大ジャガーの神殿」と呼ばれています。 -
【1号神殿】
ウラ側から見た様子も立派です。
1号神殿は地下界を表す9つの層からなっていて,26代目ハサウ・チャ・カウィール王(在位682年から733年)の墳室が発見されています。王の遺骨の周囲には,翡翠や光る貝殻や土器など豪華な副葬品がありました。それらの一部は遺跡近くの博物館で見学できます。
ところで,この26代目の王はティカルでは偉大な王とされ,彼の治世に1・2・5号神殿が建造されました。
それにしても,マヤには大型の家畜がいなかったので,これだけの神殿を人力だけで積み上げたなんて,ちょっと考えにくい気がします。 -
【帰り道】
ティカルの遺跡見学は図ったかのように1号神殿で終了です。約4時間かかりました。
遺跡から昼食をとりにホテルへ戻る途中,アリの大群に出くわしました。
普段は,アリくらいなんとも思わなかったのですが,この時はゾッとしました。というのは,前の晩に,素足にサンダルで部屋の外に出た時に,足の指に猛烈な痛みを感じて,見てみるとアリが足の指を噛んで?いたのです!足で振り払ってもアリはなかなか取れず,その間ずっと激痛が走っていました。てっきりハチに刺されたかと思いました。結局2匹にやられました。
大きさは日本のアリと変わらないのに,何もしていないのに噛んでくるし,踏んでもなかなかしぶといし,参りました。腫れたりはしませんでしたが…。
で,このアリの大群が身体に登ってきて噛んできたら!と想像したら…,写真撮ってさっさと逃げました。 -
【ティカル博物館】
ホテルへ戻る途中で博物館をさーっと見学しました。
ティカルの墳墓から発見された副葬品や石碑が展示されています。
1号神殿に埋葬されていた26代目ハサウ・チャ・カウィール王の埋葬状態が遺骨とともに見学できます。
石碑は何度も見たのですが,このマヤ文字が美しかったので思わず写真を撮りました。 -
【フローレス】〜スーパー
ティカル見学で汗だくになったので,昼食は冷やし中華でも食べたかったのですが,メインディッシュはチキンの鉄板焼き!でした。元旦でしたので添乗員さんが雑煮を作ってくれました。これは美味しかったです!
その後,グアテマラシティへの飛行機に乗るため,ペテン・イツァ湖畔の街フローレスへ車で移動しました。
空港でチェックイン後の待ち時間に近所のスーパーに買い物に行きました。
けっこう大きくて近代的でした。 -
【フローレス】〜スーパー
グアテマラといえばコーヒーです!
私は面倒くさがり屋なので,ビンに入ったインスタント・コーヒーを買いました。帰国後飲んだら,けっこう苦みがある味でした。
スーパーの品揃えも意外に豊富です。グアテマラは先進国ではないですが,是非はともかく,そういう国にも日本や欧米のような生活スタイルが入り込んできているものなんだと感じました。 -
【フローレス】〜スーパー
スーパーの裏手にはペテン・イツァ湖が広がっています。石碑のレプリカがマヤの街という感じです。 -
【フローレスからグアテマラシティへ】
夕方,国内線(TAGタフ航空)で一挙に移動です。
機内持ち込み禁止品のリストです。
ハバネロの粉も“劇物”に相当するからダメだそうです。
先ほどスーパーで買ったインスタント・コーヒーが,セキュリティで引っかかってしまいました。添乗員さんが抗議をしてくれましたが,ガラスは割って凶器にできるからダメ!だそうです。結局スーツケースに入れることに。
たかが国内線なのにうるさかったです!ビンもライターも液体もダメ! -
【フローレスからグアテマラシティへ】
セキュリティがうるさいわりに,出発は1時間近く遅延して,乗った飛行機は小さなプロペラ機!15人くらい乗ったら満員なので,一度に何機も出発します。 -
【フローレスからグアテマラシティへ】
そして,パイロットはサービス精神旺盛!
1時間ほどのフライトでした。
ホテルに着いたのは夜9時で,それから夕食,長くて充実した1月1日でした。もっとも,新しいマヤ長期暦が始まって10日ほど経っていますが…。
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この旅行記へのコメント (2)
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- senseさん 2017/11/14 22:37:48
- 初めてです、senseと、申します。
- いろいろ旅されていいですねー、丁度昨日テレビでグアテマラを見て、元々 気になっていた地。楽しく拝見しました。以前ブラジルに行った時。ガイドさんが。次はグアテマラへとおっしゃてました。私もいつか、、ありがとうございましたー
- コージ☆さん からの返信 2017/11/14 22:47:08
- RE: 初めましてー
- senseさん こんばんはー
御丁寧にメッセージありがとうございます
中南米は大自然にマヤインカなど刺激的な地域ですねー
senseさんは,アマゾンでピラニア!ですかぁ!
わたしの夢です!
できれば,イカダに乗ってアマゾンに流されながらピラニアを釣って食べて…
ということをしたいと思ってます
またよろしくお願いします!
コージ☆
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