シャウエンへの遠い路　卒業旅行６

2012/11/06 - 2012/11/19

今回の旅も終盤戦に入ってきました。今日はフェズを出てシャウエンに向かいます。シャウエンでは2泊。いままでの街とは違いメディナも小さく自分たちだけで安心して歩ける街でした。

フェズからシャウエンまで、カーナビは最短距離のコースを出してきました。これがまさにアフリカを実感できるドライブとなりました・・・・。

エリア シャウエン(モロッコ)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

3泊世話になったリヤドを出ます。古い屋敷を改造した宿なのでエレベーターがなく急な階段をスーツケースを持ってゴットンゴットンと降ります。

この階段のタイル細工が素晴らしい。

チェックアウトを済ませ、毎夜グッタリと疲れて座り込んだロビーの馴染んだ椅子に別れを告げます。

フェズからシャウエンまでの地図上の最短ルートをカーナビが選択しました。501号線から408号線と通って山を抜けます。

フェズを出た途端、道幅が細くなり舗装状態もよくありません。空いているからいいものの、トラックやバスとすれ違うのは大変そうです。でも一度もバスやトラックとすれ違うことはありませんでした。たまに出会う車は圧倒的に4駆、それに年代物のベンツです。

川沿いを少し走るとそれを越える橋にさしかかります。

車が橋の前で並んでいます。車一台がやっと通れる幅なので、対向車を通してから渡ります。

そしてこの橋を渡ってからが大変。未舗装のデコボコ道なのです。アスファルトの痕跡があるので数十年前は舗装道路だったのかもしれませんが、ガッタンガッタンの連続。おまけに坂が延々と続き、ギヤはセカンドかファーストでしか進めません。

どおりで普通の乗用車が通ってないはずです。

2時間ほど走ってようやくどこかの村に着きました。

ガタガタ道走行中はとても写真を撮る余裕がなくて1枚もありませ〜ん。

先輩も私もガタガタ道が身体に応えています。まずはカフェでコーヒータイム。

暫くボーッとしていましたが田舎のカフェは雰囲気があっていいですね〜。

そしてまた悪路を数時間。タイヤがパンクしないかと心配でしたが何とか持ちこたえてくれました。シャウエン近くになってようやく国道13号線に合流。舗装道路がこんなに快適だったとは・・・。

（ファックト・レポート５）
モロッコの幹線道路と高速は整備が行き届いていますが、国道でも幹線以外は幅もせまく整備状況が良くないようです。道路は二桁までの（3号線とか15号線とか）ものは整備されているようですが、三桁（303号線とか）になるとかなりの悪路となると思います。多少距離が遠くなっても三桁の道路は避けた方がいいようです。

結局6時間以上かかってシャウエンに到着。

フェズやマラケシュと比較するとこじんまりした居心地のようさそうなメディナです。それでもリヤドの駐車場が分からず、タクシーに先導してもらいました。

今日から2泊お世話になるリヤドです。

リヤドにチェックインすることにはもう暗くなりかけていました。150キロ程度の距離ですが丸一日かかったような・・・

リヤドのすぐそばのレストランで夕食。私は例によってハリラ。まだ身体が揺れているような感じ。

そして先輩は・・・シーフード盛り合わせとケバブ！

今日もグッタリで9時にはベッドへ。

翌朝。
朝食はリヤドの屋上でいただきます。晴れ渡り気持ちがいいです。

オレンジジュース、コーヒー、パン、オリーブのシンプルな朝食ですが、中央の揚げパン（チュニジアでも同じようなものがあったように記憶しています）が美味しい。

屋上からの眺めです。

メディナ探索開始です。その前に現金が乏しくなってきので両替に行きます。リヤドで聞くと広場に近い両替商が銀行よりレートがいいとのこと。

徒歩10分ほどでメディナの中央広場へ。これは広場にある噴水です。

ここが両替商。看板とか為替レート表を表に出していないから分かりにくいのが難です。レート（日本円→ディルハム）は今回の旅行でここが一番良かったです。

両替のニイチャンも親切でチップ用の小額紙幣をたっぷりとくれました。

そしてこれもリヤドで教えてもらったシャウエンのシーニック・ポイントへ向かいます。正面の山を右方向に登って行きます。

小さなメディナなのでガイド無しで、方向音痴の我々でも大丈夫。迷ったとしても大した距離ではありません。

ブルーが街のテーマカラーで、どこを見ても様になります。

路地も階段も、

街を歩く人も絵になる感じでどこもがとてもフォトジェニックなシャウエンです。

メディナの外壁がある門まで来ました。

門を出たところに川が流れ小さな滝がありました。

そしてテクテクがスタート。
空気が澄んでいて晴れ渡り、歩くことが苦になりません。

シャウエンの全景が見えてきました。

丘の頂上に到着です。

山々に囲まれ、なだらかな斜面にひっそりと佇むシャウエンの街を眺めながら昨日の運転を思い出すと、本当に遥々遠くまで来たなぁと思います。

ちょっと分かりにくいですが・・・

（１）ビールの飲めるバーがあるホテルその１
（２）泊ったリヤド
（３）中央広場
（４）カスバ
（５）ビールの飲めるバーがるホテルその２

メディナに戻り、カスバに入ります。カスバ全体が博物館になっています。

カスバの内部。かなり古い石造りです。

カスバの塔からシャウエンを眺めます。

そしてまた街歩きを楽しみます。

マラケシュのようにロバがいるわけでもなく、通路が細いので車も通りません。掃除が行き届いていて清潔。他の街のメディナのような匂いもありません。

それでいて観光客は少なく、五月蠅い客引きもいませんでした。メディナではここがいちばん居心地が良かった。

あっと言う間に夕方に。

少しリヤドで休憩してから夕食に広場まで出掛けました。徒歩10分です。

先輩はラタトーィユとポテトがどーんと乗ったケバブとスパゲティ。

私はハリラ（モロッコのすーぷ）とスパゲティ。

シャウエンの夜は早く、8時ごろにはレストランやカフェが閉まり始め、アルコールが飲めるバーは２軒しかないそうです。どちらもホテルのバーです。

ホテルのバーに行くのも面倒なので部屋で持参したウィスキーを飲りながら明日の予定を相談しているうちに眠ってしまいました。

翌朝。
今日もいい天気です。今朝はタンジェ（タンジール）に向かい、そして明日はいよいよ最終地点のカサブランカです。

この旅行記へのコメント （2）

• botaさん 2012/12/11 22:49:04

  青が綺麗

  dashxさん、こんばんは。
  
  青い空に青い壁、綺麗ですね、今までの街と建物の雰囲気は似て見えるけど、
  この町はホコリっぽくなく、嫌な臭いもしないような清潔感を感じますし、
  ゴミはほとんど落ちていないようだけど、写真のせいでしょうか。
  
  それにしても穴ぼこだらけの舗装道路を、150キロも低速ギアでガタガタのろのろ、
  昔穴だらけの舗装の道が結構有ったけど、未舗装の道の方が走りやすかった。
  綺麗な景色の場所も有っただろうに、ゆっくり見ている余裕もなく、疲れたでしょうね、
  
  家族旅行はそれなりに楽しいのですが、国内はどこへ行っても同じ雰囲気で、
  旅行記まとめていてもイマイチ乗ってこなくって、旅はやはり見た事の無い物を見て、
  食べた事のない物を食べて、予定どうり、予想どうりにならないのが楽しい、
  やはり年に一度だけだけど、海外の方が楽しいかな。
  
  このペースだと最終章まで、年内にまとめられそうですね。
  
  昨日の朝は、薄ら雪景色でした、今年の冬は寒いんでしょうかね、寒いのキラ〜い。
  でも寒い中、来年のタイ旅行のために、四五十分自転車で走っています、シンド。

  dashxさん からの返信 2012/12/14 02:20:34

  RE: 青が綺麗

  師匠、こんばんは。
  
  この街は本当に綺麗でした。ロバ等の動物がメディナの中にいないので臭く
  ないし、動物のウ○チも落ちていないので安心して歩けました。かなりの
  高地にあるのと、周囲が緑豊かな山なので空気が澄んでホコリっぽく
  ありません。それとゴミはまったく落ちていませんでした。小さな田舎街
  ですが、師匠がご覧になったらシャッターチャンスだらけと思います。
  何を撮っても様になるのです。機会がありましたらぜひ一度撮影旅行を！
  
  車の運転中は緊張していますし集中しているので疲れを感じませんが、宿に
  つくとドドーッと疲労感が押し寄せました。
  でもドライブは楽しかったです。バスや列車だと好きなところで停めたり
  できないでしょう。それに迷ってばかりで物凄いローカルな場所を見れ
  たり親切な人に出会えたりで、思い出がたくさんできました。
  イヤだったのは、道路に動物の轢死体がけっこうあったことです。仕方ない
  のでしょうけど・・・見たくなかった、けど見えちゃう。
  
  フフフ、やっぱり師匠は贅沢者ですね〜。変化に富み非日常を満喫できる
  海外は楽しいですけど、それも家族が平和であってこそ。その平和の象徴
  のような家族旅行、大切になさってくださいね。もっとも私もエラソーな
  ことは言えなくて、一族で旅行なんかしたら楽しむ余裕なんて無く、
  クタクタになるのは目に見えていますけど。
  
  来年なんてすぐにやって来そう。雨の少ない時期に行けるといいですね。
  久しぶりにタイで運転してみようなかぁ、と思ってます。