尾花沢・大石田旅行記(ブログ) 一覧に戻る
”山刀伐峠”を越えた芭蕉達は、南下して関谷に達したところで、供をしてくれた若者返し、更に南下して押切辺りから道なりに正巌まで西に進み、その辺りで丹生川を渡り、二袋を経て夕方尾花沢の鈴木清風宅にたどり着く。<br /><br />旧鈴木清風宅は消失して仕舞っており、跡には旧清風宅の隣に建っていた旧丸屋・鈴木弥兵衛家の店舗と母屋が移築され、現在の”芭蕉・鈴木清風資料館”と成っており、奥の細道に関する資料や芭蕉と清風の親交を偲ぶ展示がある。<br /><br />たまたま当日は芭蕉真筆の3点の書簡と、「紅花大尽」伝説という清風の痛快な絵物語が展示されており、その話に続く江戸吉原の三浦屋高尾太夫から贈られたという実に魅力的な柿本人麻呂像の特別展示を目にする事が出来た。(内部展示資料写真禁)<br /><br />*「紅花大尽」伝説と柿本人麻呂像にご関心のお有りの方は、尾花沢市歴史文化専門員・梅津保一氏の「清風伝説」<br />http://basho-okunohosomichi.net/obanazawa2.html<br />をご覧ください。<br /><br />”芭蕉・鈴木清風資料館”の前の広場芭蕉の銅像だ建つ。<br /><br />鈴木清風は地方特産の紅花買継問屋で財を成し、大名に貸付するほどであったが、俳句を嗜む風流人でもあり、芭蕉は清風と江戸で会って以来3年ぶりの再会であった。<br /><br />芭蕉は清風について「彼は富めるものなれど、心ざし、いやしからず」と奥の細道に記す。<br /><br />しかし当の清風の家は紅花の収穫や養蚕の仕事でてんてこ舞いで、落ち着いた接待が出来ないと、芭蕉に近所の養泉寺を紹介する。<br /><br />芭蕉は尾花沢滞在10日間中7日を新装成ったばかりの養泉寺に逗留し、代わるがわる尾花沢の俳人達の招待をを受けるなど、のんびり休養したようだ。<br /><br />芭蕉は清風へのお礼の気持ちをも込めて次の句を詠む。<br /><br />  涼しさを 我宿にしてねまる也  芭蕉<br /><br />養泉寺も消失し、昔の本堂は無いが、境内の一角に小さい覆い堂があり、芭蕉の句碑が建ち、”涼し塚”とも呼ばれているらしい。<br /><br />近所の”おくのほそ道そば街道”で日本そばの昼食。<br /><br />隣の丘の上に”風土記の資料館”を併設している。<br /><br />咲いている紅花を見たかったが果たせず。<br /><br />写真は”芭蕉・鈴木清風資料館”にあった紅花のドライフラワー。<br />

奥の細道を訪ねて第10回27芭蕉達が10日も滞在した、紅花の産地・尾花沢

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2012/07/05 - 2012/07/05

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WT信

WT信さん

”山刀伐峠”を越えた芭蕉達は、南下して関谷に達したところで、供をしてくれた若者返し、更に南下して押切辺りから道なりに正巌まで西に進み、その辺りで丹生川を渡り、二袋を経て夕方尾花沢の鈴木清風宅にたどり着く。

旧鈴木清風宅は消失して仕舞っており、跡には旧清風宅の隣に建っていた旧丸屋・鈴木弥兵衛家の店舗と母屋が移築され、現在の”芭蕉・鈴木清風資料館”と成っており、奥の細道に関する資料や芭蕉と清風の親交を偲ぶ展示がある。

たまたま当日は芭蕉真筆の3点の書簡と、「紅花大尽」伝説という清風の痛快な絵物語が展示されており、その話に続く江戸吉原の三浦屋高尾太夫から贈られたという実に魅力的な柿本人麻呂像の特別展示を目にする事が出来た。(内部展示資料写真禁)

*「紅花大尽」伝説と柿本人麻呂像にご関心のお有りの方は、尾花沢市歴史文化専門員・梅津保一氏の「清風伝説」
http://basho-okunohosomichi.net/obanazawa2.html
をご覧ください。

”芭蕉・鈴木清風資料館”の前の広場芭蕉の銅像だ建つ。

鈴木清風は地方特産の紅花買継問屋で財を成し、大名に貸付するほどであったが、俳句を嗜む風流人でもあり、芭蕉は清風と江戸で会って以来3年ぶりの再会であった。

芭蕉は清風について「彼は富めるものなれど、心ざし、いやしからず」と奥の細道に記す。

しかし当の清風の家は紅花の収穫や養蚕の仕事でてんてこ舞いで、落ち着いた接待が出来ないと、芭蕉に近所の養泉寺を紹介する。

芭蕉は尾花沢滞在10日間中7日を新装成ったばかりの養泉寺に逗留し、代わるがわる尾花沢の俳人達の招待をを受けるなど、のんびり休養したようだ。

芭蕉は清風へのお礼の気持ちをも込めて次の句を詠む。

  涼しさを 我宿にしてねまる也  芭蕉

養泉寺も消失し、昔の本堂は無いが、境内の一角に小さい覆い堂があり、芭蕉の句碑が建ち、”涼し塚”とも呼ばれているらしい。

近所の”おくのほそ道そば街道”で日本そばの昼食。

隣の丘の上に”風土記の資料館”を併設している。

咲いている紅花を見たかったが果たせず。

写真は”芭蕉・鈴木清風資料館”にあった紅花のドライフラワー。

同行者
一人旅
交通手段
観光バス 新幹線 JRローカル
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)

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