2012/06/30 - 2012/07/02
622位(同エリア1890件中)
クッキーさん
今日の最後を締めくくるのはユール・ゴーデン島にある博物館巡りです。
北方民族博物館とヴァーサ号博物館を訪れます。
帰国後、旅行記の作成中、ユール・ゴーデン島の手前にある歴史博物館には北方民族博物館より前の時代のものが展示されていることを知りました。展示方法もユニークで一階には絵画石碑のコーナーもあるそうです。特に宗教美術やバイキング時代の考古資料の展示は特筆に値するとか。
しまった、こちらに行くべきでした。でも、リベンジは無いし、ゴッドランドで絵画石碑を少し味わえたから、よしとしましょう。
最後のスカンセンは本当に入り口だけの経験に終わりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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道行く人に訊ねて、トラム乗り場へ。
すぐやってきたトラムに乗って、3つ目の停留所はユールゴーデン島入り口に建つ北方民族博物館の前。
壮大な宮殿風の建物は、北方後期ルネサンス様式。 -
ストックホルム・カードで入場。
1階ホール正面にある大きな樫の木の彫像。 -
こちらはスウェーデンを独立させたグスタフ・ヴァーサ王です。
1524年のこと。 -
展示物を見なくても、このホールだけで満足できるくらい立派です。
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とはいえ、展示品の数々。
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16世紀から現在までの各時代の生活の様子がわかります。
日本の室町時代くらいから・・・まだ歴史は浅いということに思い至ります。 -
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見るには面白いけれど、こんな椅子には座りたくありません。
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ヴァイキング仕様という感じですが・・・
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北方民族博物館の裏手にあるヴァーサ号博物館。
現存する最古の完全船として有名な戦艦ヴァーサ号が展示されている博物館です。
こちらはとても人気のようで、人でいっぱいでした。
スウェーデンが強大な力を誇っていたグスタフ・アドルフ2世の治世に建造され、ドイツ三十年戦争に参戦するため、1628年、処女航海に出たものの、突風に襲われ、ストックホルム港内にいる間にあっけなく水深32mの海底に水没。 -
逃げ遅れた50人あまりの乗員とともに、ヴァーサ号は、バルト海に完全に沈んでしまいました。国王はすぐに、責任者を捕らえて処罰するように命令。
しかし、関係者への審問の結果、結局、だれもが、処罰されることなく、この事件は終わってしまいます。巨額の費用と月日をかけた軍艦が、数分で沈没してしまったというのに。
バラストが足りなかったという説が有力なようなのですが、そもそも出航前には一部の造船技師達は、この船の欠陥に気づいていたようなんです。
船の上部に砲台を当初の設計より多く取り付けたり、甲板の面積を広げたり…。
しかし、当時はヨーロッパでも指折りに数えられる名君グスタフ・アドルフ2世の勢いがもっとも盛んな時期でもありました。グスタフ2世は、目立たなかったスウェーデンを一気に強国に押し上げ、バルト海を制したバルト帝国を築いた王です。
その勢いに押されてなのか、当時の造船に関わる責任者に当たる人たちは、船の構造を見直すために竣工を遅らせる勇気も、それどころか、欠陥のことを議論することさえしなかったそうです。
どこかの国の公共工事を思わせるような逸話。 -
沈没した船の話を聞きながら大きくなったひとりの少年は、それを研究することを趣味とする。しかも、彼の研究は、ただ文献上だけではなく、実際の行動を伴っていた。先の尖った錘を水中に下げ、その先についてくるサンプルを調べたのだ。
沈んでから300年以上たっている。今では、沈没した正確な場所さえわからない。
あちこち場所をかえ、数年間同じ作業を繰り返した後、彼は、錘の下に樫の木片がついてきたのを見逃さなかった。 -
1956年9月13日。すでに38歳になっていたアンダーシュ・フランセンの快挙である。
早速、潜水夫を雇い、調査をしてもらうと、たしかにその場所の深さ30メートルのところに軍艦ヴァーサ号が眠っていたのだった。
バルト海は塩分が少なく、また海水温も低いためフナクイ虫がすくない。300年前の沈んだ木造船が、ほとんどそのままの形で残っていた。
そのニュースは世界を駆け巡った。寄付金などで資金をつくり、多大な作業の末、ヴァーサ号が引き上げられたのは、それから5年後1961年4月24日のことだった。
軍艦ヴァーサ号は333年の海底での眠りの後、水面に姿を現したのだ。
そこに表れたのは、17世紀からのタイムカプセル。17世紀の造船技術、文化、装飾品………そうしたものの実物である。
トロイの遺跡を発掘したシュリーマンみたいですね。 -
博物館は吹き抜けになっていて、ヴァーサ号をとり囲むように通路があり、色々な角度・高さからヴァーサ号を見ることができるようになっています。
でも、どこから見ても、全体をカメラに収めることはできませんでした。
照明が暗くて、デジカメではうまく写らないのが残念。 -
砲門は2〜30年も使えばだめになっていたそうなのですが、この船の砲門は1世紀近く持つというもの。また、船体の装飾も豪華で、とても凝った美しいモノでした。
この戦艦が沈んだときのスウェーデンの国家的損害は計り知れないモノだったそうです。
でも、沈んでくれたからこそ、現在その美しい姿を目にすることができたんですね。
禍福はあざなえる縄のごとし・・・
スウェーデン人にとっては、英雄グスタフ2世が残した贈り物というわけで、もっとも人気のある観光地の一つなんだそうです。 -
当時の食器。
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船内の様子。
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こうしてみると、ヴァーサ号が軍艦だということがよくわかります。
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ヴァーサ号は、全長62m、最大幅11.7m、高さ50m、乗組員437人。17世紀の軍艦としてはかなりの大きさ。
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惚れ惚れするような、見事な彫刻です。
復元された彫刻が豊かな色彩と共に展示されていたのですが、色が鮮やか過ぎて、歴史を感じさせるこちらの渋い色合いの現物の方がはるかに素敵です。 -
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彫刻がほどこされた船体。
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これも復元された彫刻。
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船体の至る所に施された彫刻。
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建造過程のモデルです。
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あの木がいいかな・・・
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この船底が造られた後から、砲門の数が追加されたりしたそうですから、バランスが悪いのも当然でしょうね。
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建造当時を再現した模型です。
当時はこのような色彩だったようです。 -
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1時間ほどヴァーザ号を堪能しました。
裏側から見た北方民族博物館。 -
もう5時過ぎです。
この日、お昼を食べ損ねました。
足も疲れたので川岸に座って、持っていたスナック菓子とホテルで作ってきたサンドウィッチでちょっと休憩。 -
ユールゴーデン島は多くの博物館や美術館がある自然公園ですが、ここから見える対岸も緑豊かです。
一国の首都からトラムでほんの5分の場所にこのような自然公園があることが信じられないくらいです。 -
ストックホルムカードがあるので、時間が無いことはわかっていますがスカンセンをのぞいてみることに。
北方博物館からはトラムですぐです。 -
入場してすぐの所から見える丘。
これを見たとたんに、歩きまわることを潔く諦めました。
足が泣いている・・・ -
フィンランドのセウラサーリ野外博物館よりも娯楽の要素が強いイメージです。
さて再びトラムに乗ってホテルまで帰らなければいけないのですが、まずもって降りる場所がわからない・・・車内で訊ねて、降りて再び人に訊ねて・・・
グループで観光していた南欧系のおじさんがとても親切に道を教えてくれたのですが、結局すぐにはホテルにたどり着けなくて、ホテルの近くでまた路を訊ね、ようやくホテルに戻れました。 -
夕食はホテルの近くにあるクングス・ハーレンのフードコートにて。
無性にご飯が食べたくなって、選択したのはラムカレー。89スウェーデンクローネ。
お肉がゴロゴロで、少し残してしまいました。 -
さすがに今度は無事ホテルに戻れました。
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ホテルの廊下はこんな感じです。
まだ8時前。
灯ともし頃のガムラスタンを彷徨い歩きたい気持ちとは裏腹に、足はすでにギブアップを宣言しています。おとなしくホテルで休みます。
今日の総歩数、28,500歩。
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