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城下町の弘前の城郭は、四代信政の時に変更される迄、城の追手門(表門)は北門(亀甲門)とされ、正面を北に構えていたと伝えられています。この追手の守護のために、仲町保存地区は、藩の重臣の子弟を配置した数ヵ町の侍町の一区画にあたり、江戸時代を通じて重要な役割を果たしていました。<br />江戸時代の主屋、その前面に坪庭を持つ屋敷の地割が残っており、昔ながらの門構え、板塀、生垣などが伝統的な町並みを形成しています。<br />

弘前市内の武家屋敷住宅   青森 11

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2012/05/31 - 2012/05/31

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belledune

belleduneさん

城下町の弘前の城郭は、四代信政の時に変更される迄、城の追手門(表門)は北門(亀甲門)とされ、正面を北に構えていたと伝えられています。この追手の守護のために、仲町保存地区は、藩の重臣の子弟を配置した数ヵ町の侍町の一区画にあたり、江戸時代を通じて重要な役割を果たしていました。
江戸時代の主屋、その前面に坪庭を持つ屋敷の地割が残っており、昔ながらの門構え、板塀、生垣などが伝統的な町並みを形成しています。

同行者
一人旅
交通手段
レンタカー JALグループ 徒歩

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  • 北門(亀甲門)前にある石場屋住宅は、江戸時代、弘前藩出入りの商家で、当時は主に藁製品を扱っていました。<br />18世紀前半に建てられた石場家住宅は、その後度々改築が行なわれました。<br />主屋は初め他のところにあったものを19世紀初頭に現在の場所に移築したと思われます。<br />敷地は約37,9mX約39,6mで、裄行18,1m、梁間18,2mです。一部は2階建てとなっています。<br />屋根は、南面が入母屋造り、北面は切り妻造り、出入り口は妻入り造りとなっています。<br />

    北門(亀甲門)前にある石場屋住宅は、江戸時代、弘前藩出入りの商家で、当時は主に藁製品を扱っていました。
    18世紀前半に建てられた石場家住宅は、その後度々改築が行なわれました。
    主屋は初め他のところにあったものを19世紀初頭に現在の場所に移築したと思われます。
    敷地は約37,9mX約39,6mで、裄行18,1m、梁間18,2mです。一部は2階建てとなっています。
    屋根は、南面が入母屋造り、北面は切り妻造り、出入り口は妻入り造りとなっています。

  • 主屋は角地にあり、南と西面が通りに面しています。<br />津軽地方独特の「こみせ」、今でいうアーケードがあり、雪の多い地方で見られる造りになっています。

    主屋は角地にあり、南と西面が通りに面しています。
    津軽地方独特の「こみせ」、今でいうアーケードがあり、雪の多い地方で見られる造りになっています。

  • 旧伊東家住宅は、代々藩医を務めた伊東家の居住として、二百年まえに市内の元長町に建てられました。昭和53年に弘前市が伊東家から譲り受け、移築、復元工事を行い、昭和55年12月から一般公開されています。

    旧伊東家住宅は、代々藩医を務めた伊東家の居住として、二百年まえに市内の元長町に建てられました。昭和53年に弘前市が伊東家から譲り受け、移築、復元工事を行い、昭和55年12月から一般公開されています。

  • 百石前後の中級武士の住居は、東を正面とする玄関を式台構えとして、1間半の広間、座敷、板の間、次の間、常居を正方形に取り、各部屋に長押を廻しています。<br />建物の規模は、幅約12,6m、奥行き約11,5m。<br />

    百石前後の中級武士の住居は、東を正面とする玄関を式台構えとして、1間半の広間、座敷、板の間、次の間、常居を正方形に取り、各部屋に長押を廻しています。
    建物の規模は、幅約12,6m、奥行き約11,5m。

  • 座敷は、簡素ながらも剛質な造作をした床と違い棚を組み合わせ、藩政時代の落ち着いた空間となっています。<br />座敷の背後に納戸を設け、座敷と次の間の北側に半間の縁側が付いています。

    座敷は、簡素ながらも剛質な造作をした床と違い棚を組み合わせ、藩政時代の落ち着いた空間となっています。
    座敷の背後に納戸を設け、座敷と次の間の北側に半間の縁側が付いています。

  • 縁側の突き当たりにあるのは、ねぶた祭りの大太鼓です。

    縁側の突き当たりにあるのは、ねぶた祭りの大太鼓です。

  • 広間と常居の上には、ひと部屋になった中2階があり、東面には2間の格子窓があります。

    広間と常居の上には、ひと部屋になった中2階があり、東面には2間の格子窓があります。

  • 板大戸、板雨戸など今では見られなくなったものです。

    板大戸、板雨戸など今では見られなくなったものです。

  • お庭へ周ってみます。

    お庭へ周ってみます。

  • 旧梅田家住宅は、江戸時代末期の嘉永年間に建てられた武士の住宅で、市内在府町にあったものを昭和57年弘前市が梅田一位置氏から譲り受けました。ここに移築・復元して、昭和60年から一般公開されています。

    旧梅田家住宅は、江戸時代末期の嘉永年間に建てられた武士の住宅で、市内在府町にあったものを昭和57年弘前市が梅田一位置氏から譲り受けました。ここに移築・復元して、昭和60年から一般公開されています。

  • 南に式台構えの玄関を設け正面とし、広間、座敷、常居、台所、寝間、土間と続いています。

    南に式台構えの玄関を設け正面とし、広間、座敷、常居、台所、寝間、土間と続いています。

  • 1階東側に縁側を設け、冬の季節風対策として、北と西は閉鎖的になっていますが、南と東は、採光、風通しを考えた開放的な造りになっています。

    1階東側に縁側を設け、冬の季節風対策として、北と西は閉鎖的になっていますが、南と東は、採光、風通しを考えた開放的な造りになっています。

  • 建物の規模は、幅約8,5m、奥行き11,5mです。

    建物の規模は、幅約8,5m、奥行き11,5mです。

  • 旧岩田家住宅 諸和56年、弘前市へ寄贈され、修理を経て2年後から一般公開されています。<br /><br />上杉謙信の仕えた岩田大膳吉勝を初代とする岩田家が津軽藩の御家中になったのは、四代衛門兵衛恵孝の時からでした。<br />三百石、津軽藩四代藩主信政の次男、那須与一の守り役ということでした。岩田家は、代々学問・武芸の両道に優れた家系で、13代目の岩田夏城は、一生を剣道に捧げました。一方、書画、骨董にも造詣が深く、収蔵品は、現在弘前市立博物館に寄贈されています。<br />

    旧岩田家住宅 諸和56年、弘前市へ寄贈され、修理を経て2年後から一般公開されています。

    上杉謙信の仕えた岩田大膳吉勝を初代とする岩田家が津軽藩の御家中になったのは、四代衛門兵衛恵孝の時からでした。
    三百石、津軽藩四代藩主信政の次男、那須与一の守り役ということでした。岩田家は、代々学問・武芸の両道に優れた家系で、13代目の岩田夏城は、一生を剣道に捧げました。一方、書画、骨董にも造詣が深く、収蔵品は、現在弘前市立博物館に寄贈されています。

  • こちらの表門は、現在使われていません。

    こちらの表門は、現在使われていません。

  • 間口約16m、奥行き約43mの細長い敷地は、藩政時代から殆ど変わっていないということです。<br />道路から9mほど離れて建ち、その間が坪庭となっています。裏にも小さな庭があり、菜園、薬草、薬用の木が植えられています。<br />

    間口約16m、奥行き約43mの細長い敷地は、藩政時代から殆ど変わっていないということです。
    道路から9mほど離れて建ち、その間が坪庭となっています。裏にも小さな庭があり、菜園、薬草、薬用の木が植えられています。

  • 建物は寛政時代末期から文化年間に建てられた武士の住居で、数回の改造を経て、岩田家が入居した明治時代に、使用人の部屋などを増築し、規模が大きくなっています。<br />柱、小屋組などの主要構造部材、茅葺き屋根はほぼ建築当時のまま現存しています。<br />江戸時代後期の武家屋敷が少なくなった今、貴重な建物です。

    建物は寛政時代末期から文化年間に建てられた武士の住居で、数回の改造を経て、岩田家が入居した明治時代に、使用人の部屋などを増築し、規模が大きくなっています。
    柱、小屋組などの主要構造部材、茅葺き屋根はほぼ建築当時のまま現存しています。
    江戸時代後期の武家屋敷が少なくなった今、貴重な建物です。

  • 改築当時のように復元された建物は、東を正面とし、桁行6間(11,5m)、梁間3間半(6,7m)の主屋に、桁行3間、梁間2間の角屋が東側に繋がっています。<br />南面と北面及び常居東側に、半間幅の縁側が付いています。<br />屋根は主屋部分が寄せ棟造りの茅葺き、角屋が切り妻造りで庇と共に柾葺き(旧状)となっています。

    改築当時のように復元された建物は、東を正面とし、桁行6間(11,5m)、梁間3間半(6,7m)の主屋に、桁行3間、梁間2間の角屋が東側に繋がっています。
    南面と北面及び常居東側に、半間幅の縁側が付いています。
    屋根は主屋部分が寄せ棟造りの茅葺き、角屋が切り妻造りで庇と共に柾葺き(旧状)となっています。

  • 裏庭

    裏庭

  • 道路側にある坪庭です。

    道路側にある坪庭です。

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