奥の細道を訪ねて第12回⑫鼠ヶ関と念珠松庭園の松 in 温海町

2011/10/15 - 2011/10/15

温海から温海温泉に向かった曾良と別れた芭蕉は馬を借り、一人で白河の関、勿来（なこそ）の関と共に”奥羽の三関”といわれる鼠ヶ関を訪れる。

当時鼠ヶ関跡と目されていた場所は現山形県と新潟県の県境に有ったとの事だが、今は記念の石塔と案内板以外鼠ヶ関跡を思い起こさせるものは何もない。

かって番所と呼ばれていた建て物も今は民宿と成っていた。

1986年の発掘調査の結果本来の鼠ヶ関跡とされる関跡は、JR鼠ヶ関駅に近くとされ、”史跡念珠関址”と標識が建てられている。

又鼠ヶ関は村上元三氏の調査で、源義経が能登から佐渡島経由で上陸した地点と判断したと謂われ、記念碑が建つ。

波静かな日本海を見ながら海岸道路を少し散策し、念珠松庭園に向かう。

そこには盆栽の松が庭に地植えされ、400年間大事に手入れされたという黒松が居座っていた。
全長20mの地を這う龍の姿に似た見事な松を観賞。

周りも手入れされた庭園となっており、”むらさきしきぶ”が満開を迎えていた。

芭蕉は鼠ヶ関を過ぎて越後に入り、勝木から峠道を登り、中村（北中）で日が暮れ、宿を取る。

翌日葡萄峠を越え、中島で三面川を渡り、山辺里（さへり）橋を渡ってその日の内に村上の旅籠久左衛門宅に入る。

我々は村上の宿舎に入る前に勝木の手前、府屋山北町の北中芭蕉公園にある芭蕉の句碑に立ち寄った。

句碑は奥の細道300年を記念して北中の人たちが結成した「奥の細道歩む会」によって、平成元年建立。

　　さはらねば　汲まれぬ月の清水かな

芭蕉が中村で詠んだ句だと云われる。

宿舎はホテル瀬波観光

エリア 温海（あつみ）温泉(山形)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）