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 今回は、モスクワ・ペテルブルク・キエフ訪問の雑感をレポートさせていただきます。<br /><br /> ペテルブルクは5年ぶりの訪問、あいにくの空模様でしたが、ツァールスコエ・セローの赤や黄に色づく木々は、そんな曇天の下でも、まばゆいばかりに鮮やかでした。まさしく「黄金の秋」です。落ち葉を踏みしめながらたどり着いたエカテリーナ宮殿では、昨年復元されたばかりの「琥珀の間」が太古からの光を放ちながら、我々を迎えてくれました。ただ、見学は写真撮影不可、また警備の関係か、大して混んでいる様子でもないのに、立ち止まって見ることも許されませんでした。<br /><br /> ホテルは、イサク聖堂の向かいの「アングレテーレ」。隣に建つ、伝統ある「アストリア」ホテルの別館の位置付けもあり(経営は同一)、フロントの対応も、客室サービスも一流を感じさせます。日本人客は我々だけの様子なのに、朝食バイキングには味噌汁、白飯、焼鮭、巻き寿司まで並びました。最近の日本食ブームのおかげかも知れません。<br /><br /> エルミタージュ美術館では、お気に入りのレンブラントの諸作品に久々に再会しましたが、日本人好みの、充実した印象派の絵画コレクションの多くが、国外に貸し出し中のようでした。<br /><br /> 近々立て替えされる予定の、マリインスキー劇場でバレエ「くるみ割り人形」を鑑賞した後は、プーシキンも常連だったという、「文学喫茶」で、ピアノやバイオリンの生演奏を楽しみながら、伝統のロシア料理に舌鼓を打ちました。<br /><br /> ウクライナ・キエフは12年ぶりの訪問でした。大統領選にからんだ、大規模な市民集会が開かれている模様がテレビで連日流れている独立広場も、モスクワなどと同じく、地下には大ショッピングモールが設けられ、買い物をする市民でごった返していました。<br /><br /> 宿は、キエフのメインストリート・フレシャーチク通りに面した「ドニエプロ」ホテルでした。どこに行くにも便利な立地でしたが、大通りに面しているため、夜通し車の騒音に悩まされました。だた、さすが欧州有数の農業国・ウクライナらしく、バイキング形式の朝食は品数、味ともに2重丸でした。<br /><br /> ペチェールスカ大修道院はドニエプル川沿いの緑につつまれた、東スラブでもっとも歴史の長い修道院です。最近再建され、その美しい姿を取り戻したばかりの、ウスペンスキー大聖堂の威容に感心し、これまた復元されたばかりでまだ未公開の内部のイコン(写真左)を、門のおじさんに少しばかり渡して、そっと見せてもらいました。<br /><br />ペチェールスカ大修道院見学のハイライト(?)は、やはり地下墓地。入り口でろうそくを1本買い、真っ暗な洞窟を順に進んでいくと、細い通路の脇の所々に安置された、聖衣につつまれたミイラがぼんやりと浮かび上がります。我々物見遊山の観光客は怖がっているだけですが、現地の、信徒とおぼしき人たちは敬虔な表情で、ミイラに向かって時折十字を切ったり、ガラス張りの聖像画に接吻をしたりしています。<br /><br /> 夜は、ガイドさんおすすめの「ペルヴァック」レストランへ。19世紀、革命前帝政ロシア統治下の雰囲気をモチーフにした店内で雰囲気は満点。英語併記のメニューも品数豊富でした。ペリメニだけでも数種類あり、それぞれ一皿ずつ頼んだら大変な量になってしまいました。12年前、キエフ風カツレツを求めて夜の街をさまよい、ようやくたどり着いたレストランでも、メインが3、4種類しかなかったころからすると、隔世の感があります。<br /><br /> モスクワは10月20日で、すでに小雪がちらついていました。宿を取ったのはまだオープンして間もない「チフリス」ホテル。地下鉄クロポトキンスカヤとパーククリトールイの間に位置する、都心から近くしかも静かなよい立地です。シャワーオンリーですが、濃い暖色系で統一された室内は、北国モスクワではほっとさせられます。<br /><br /> 遅い夕食は、ホテル向かいの「アジアンカフェ」で巻き寿司のパックを買って済ませました。このお店、ここ数年来の日本食ブームに乗って、モスクワ市内で急速に店舗を増やしています。あまり期待しませんでしたが、物価の高いモスクワでは比較的リーズナブルで、しかもお味は合格。この日本食ブームも、すっかり市民権を得ているようです。<br /><br /> 旅の締めくくりのお土産漁りはやはり定番のイズマイロフ公園・ベルニサッシへ。値段交渉は、数年間のさびが付いた、私のロシア語力でも楽しいものです。結局、大体値札の20?30%引きで、両手一杯のお土産をせしめ、意気揚揚とシェレメチェヴォ第2空港へ向かいました。<br /><br /> 変わり行く、また変わらざるロシア・ウクライナを楽しんだ今回の訪問でした。<br />

変わりゆく・変わらざるロシア・ウクライナ

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2004/10/20 - 2004/10/20

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JIC旅行センター

JIC旅行センターさん

 今回は、モスクワ・ペテルブルク・キエフ訪問の雑感をレポートさせていただきます。

 ペテルブルクは5年ぶりの訪問、あいにくの空模様でしたが、ツァールスコエ・セローの赤や黄に色づく木々は、そんな曇天の下でも、まばゆいばかりに鮮やかでした。まさしく「黄金の秋」です。落ち葉を踏みしめながらたどり着いたエカテリーナ宮殿では、昨年復元されたばかりの「琥珀の間」が太古からの光を放ちながら、我々を迎えてくれました。ただ、見学は写真撮影不可、また警備の関係か、大して混んでいる様子でもないのに、立ち止まって見ることも許されませんでした。

 ホテルは、イサク聖堂の向かいの「アングレテーレ」。隣に建つ、伝統ある「アストリア」ホテルの別館の位置付けもあり(経営は同一)、フロントの対応も、客室サービスも一流を感じさせます。日本人客は我々だけの様子なのに、朝食バイキングには味噌汁、白飯、焼鮭、巻き寿司まで並びました。最近の日本食ブームのおかげかも知れません。

 エルミタージュ美術館では、お気に入りのレンブラントの諸作品に久々に再会しましたが、日本人好みの、充実した印象派の絵画コレクションの多くが、国外に貸し出し中のようでした。

 近々立て替えされる予定の、マリインスキー劇場でバレエ「くるみ割り人形」を鑑賞した後は、プーシキンも常連だったという、「文学喫茶」で、ピアノやバイオリンの生演奏を楽しみながら、伝統のロシア料理に舌鼓を打ちました。

 ウクライナ・キエフは12年ぶりの訪問でした。大統領選にからんだ、大規模な市民集会が開かれている模様がテレビで連日流れている独立広場も、モスクワなどと同じく、地下には大ショッピングモールが設けられ、買い物をする市民でごった返していました。

 宿は、キエフのメインストリート・フレシャーチク通りに面した「ドニエプロ」ホテルでした。どこに行くにも便利な立地でしたが、大通りに面しているため、夜通し車の騒音に悩まされました。だた、さすが欧州有数の農業国・ウクライナらしく、バイキング形式の朝食は品数、味ともに2重丸でした。

 ペチェールスカ大修道院はドニエプル川沿いの緑につつまれた、東スラブでもっとも歴史の長い修道院です。最近再建され、その美しい姿を取り戻したばかりの、ウスペンスキー大聖堂の威容に感心し、これまた復元されたばかりでまだ未公開の内部のイコン(写真左)を、門のおじさんに少しばかり渡して、そっと見せてもらいました。

ペチェールスカ大修道院見学のハイライト(?)は、やはり地下墓地。入り口でろうそくを1本買い、真っ暗な洞窟を順に進んでいくと、細い通路の脇の所々に安置された、聖衣につつまれたミイラがぼんやりと浮かび上がります。我々物見遊山の観光客は怖がっているだけですが、現地の、信徒とおぼしき人たちは敬虔な表情で、ミイラに向かって時折十字を切ったり、ガラス張りの聖像画に接吻をしたりしています。

 夜は、ガイドさんおすすめの「ペルヴァック」レストランへ。19世紀、革命前帝政ロシア統治下の雰囲気をモチーフにした店内で雰囲気は満点。英語併記のメニューも品数豊富でした。ペリメニだけでも数種類あり、それぞれ一皿ずつ頼んだら大変な量になってしまいました。12年前、キエフ風カツレツを求めて夜の街をさまよい、ようやくたどり着いたレストランでも、メインが3、4種類しかなかったころからすると、隔世の感があります。

 モスクワは10月20日で、すでに小雪がちらついていました。宿を取ったのはまだオープンして間もない「チフリス」ホテル。地下鉄クロポトキンスカヤとパーククリトールイの間に位置する、都心から近くしかも静かなよい立地です。シャワーオンリーですが、濃い暖色系で統一された室内は、北国モスクワではほっとさせられます。

 遅い夕食は、ホテル向かいの「アジアンカフェ」で巻き寿司のパックを買って済ませました。このお店、ここ数年来の日本食ブームに乗って、モスクワ市内で急速に店舗を増やしています。あまり期待しませんでしたが、物価の高いモスクワでは比較的リーズナブルで、しかもお味は合格。この日本食ブームも、すっかり市民権を得ているようです。

 旅の締めくくりのお土産漁りはやはり定番のイズマイロフ公園・ベルニサッシへ。値段交渉は、数年間のさびが付いた、私のロシア語力でも楽しいものです。結局、大体値札の20?30%引きで、両手一杯のお土産をせしめ、意気揚揚とシェレメチェヴォ第2空港へ向かいました。

 変わり行く、また変わらざるロシア・ウクライナを楽しんだ今回の訪問でした。

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