84 黒海奇行　ヤルタの海

2010/09/14 - 2010/09/15

黒海巡りと題して、クリミアを外す訳にはいかない。

オデッサから一路クリミアへ。

エリア ヤルタ(ウクライナ)

「スダック迄のバスってある?」
「ヤルタで乗換えね。」
ふむ!　丁度良いかも知れない。
ヤルタもどんなところか?　観て見たかった。

オデッサ---ヤルタ　178ＵＡＨ
20時出発のヤルタ到着が、朝の8時頃らしい。

途中休憩のセベストーポリに近いバス・ターミナル。

石灰質なのだろうか?クリミアの海岸線は白い岩肌が青空に映える。

ヤルタに西側の峠道から入る。
最初、直感的に思ったのは、
「こりゃ、熱海だ。」

客の6-7割は年寄りだ。
若い家族連れも居ない訳じゃないが・・。

浜辺は・・極めて狭い三角形の人口浜に、アシカかトドの群れ然と甲羅干しを楽しんでいる。

ヤルタに何ゆえ客が来るのか?
最初そのネームバリューかと思ったが、ヤルタ会談前から名が知られていた事を考えれば、多分この湾が山に囲まれた窪地になっており、その陽だまりを作る地形が他所より風も少なく波も穏やかな場所を提供しているのやも知れない。

広場に立つレーニン像はと云えば、対面に建ったＭａｃの黄色い看板を忌々しげに睨んでいるw

ゴッホとかいう名前の浜辺のレストラン

スパゲティ　70ＵＡＨ

ホテルの客引きのおばさんが寄ってくる。
スダックに向かうので泊まる心算はないが、念のため値段は聞いてみる。
1分程長考したのち、おもむろに紙を取り出しサラサラと書いてくれた。
『500ＵＡＨ　70＄』
中々するんだねw

スダック行きは午後2時しかないとの事だったが前もってチケットを買っておいた。
27ＵＡＨ
だが、2時になっても一向に出る気配が無い。
心細くなり、他の乗客らしい人に聞くと
「私も心配している。」
との返事。
まぁ、ウクライナ人も心配しているのなら俺が心配しても仕方ないな。
妙に安心する俺だったw

3時過ぎにやっと出発。

海沿いの山道をバスは走る。
似たような幾つかの海水浴場に途中停車しては、客を乗せ替えて進む。

陽も傾いた17時過ぎにスダック到着。
バスから降りると、即座に客引きが寄ってくる。
「あんた、宿探してない?」
「いくら?」
「50ＵＡＨ」
随分と安いw
ちょっとどんなとこか心配だが、そのおばさんに着いて行く事にした。
「このバスターミナルの近くよ。」
確かに道を挟んだ路地の奥にその民家はあった。
部屋に案内されると・・・悪くないw
「ＯＫ、泊めて貰うよ。」
「何日くらい?」
「とりあえず・・3日ほどw」

夜になり、散歩がてら海まで散歩してみる。
なるほど、バスターミナルに近く移動には便利だが、海まで出るにはちょっとした遠足になる。
だが、途中の道すがらそれこそ何の誇張も無く『壮大な夏祭り』が沿道に繰り広げられていた。
これは多分今日だけとかじゃなく、多分夏の間中ずっとこの夏祭りは続くものと想われる。
こんな壮大な夏祭りの夜店群は日本ではお目にかかったことが無い。
そしてそれに見合う数多くの人々が、9月15日過ぎてもこうしてそぞろ歩きしている。