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1768年(1次)〜1877年(5次)露土戦争、オスマン・トルコは敗北によって、クリミア半島、バルカン半島を失う。<br />1887年 小松宮様オスマン・トルコ皇帝訪問・拝謁 <br />1890年 トルコ海軍練習艦エルトゥールル号遭難<br />1891年 大津事件(帝政ロシア・ニコライ皇太子襲撃事件)<br />1892年 山田寅次郎氏義捐金持って渡土、皇帝に拝謁<br />1902年 日英同盟<br />1904年 日露戦争に勝利(日本・トルコ国民沸き立つ)<br />1914年 第一次世界大戦(独・奥・土vs露英仏米日本等)<br />1914年 山田寅次郎氏トルコを離れ帰国。<br />1917年 ロシア2月革命 ニコライ二世退位。<br />1985年 イラン・イラク戦争時、トルコ航空機日本人救出。<br />1999年 トルコ北西部大地震。日本からの義捐金等届く。<br />2007年 柏崎・建国の父像放置問題<br />2010年 日本・トルコ友好120年祭<br /><br /><エルトゥールル号遭難経緯・背景等><br />1.遭難事件までの背景<br />19世紀後半オスマン・トルコ、日本はともに、当時の帝政ロシアの南下政策に悩まされていた。トルコは5次にわたる戦争の結果クリミア半島等を失う。<br />日本もロシアの極東・中国進出に極度の警戒感を持っていた。<br />日本の小松宮ご夫妻が明治天皇の名代としてトルコ皇帝に拝謁したのも、ロシア対策の一環。<br />トルコ海軍練習船遭難も、日本の小松宮ご夫妻トルコ訪問の答礼訪問として日本にきて、帰路に台風に遭遇、遭難したもの。<br />遭難事件の1年前、日本では来日したロシア皇太子襲撃事件があり、一時はロシアから領土割譲等の日本国内全土を震撼させるような大事件発生。<br /><br />2.エルトゥールル号遭難<br />1890年9月16日、台風の直撃を受け和歌山県串本町大島にて遭難。<br />死者587名、生存者69名<br />生存者69名の陰に、串本大島の住民の必死の・献身的な救援活動があった。また、明治政府も遺族への義捐金募集、生存者を2隻の軍艦でイスタンブールへ送る等手厚い対応で応えた。<br /><br />3.山田寅次郎氏<br />またこの事件では、民間人の「山田寅次郎氏」は、遭難事件をいたく悼み、日本全国で大規模な募金活動を行い、事件の2年後に自らイスタンブールへ持参、皇帝に拝謁後、そのままトルコに在留。(義捐金は現在の金額で1億円相当)<br />士官学校等で日本語等を指導。トルコの教育・文化にに多大な貢献をした。士官学校の生徒の一人が、建国の父のアタチェルク氏だったそうです。<br />山田寅次郎氏の名前は、遭難事件とともに小学校の教科書に載っており、現在でも大半のトルコの人々ははっきり記憶に残っているようです。<br />「トルコと日本の友情を築いた大切な人」と云う言い方で表現されているようです。<br /><br />4.アタチュルク氏の教育指導<br />そして更に重要なポイントは、後に国のリーダーになった「建国の父・アタチュルク氏」が、国民に忘れてはならない大事件として、義務教育で全国民に教え込んできたことです。<br />全国民が10歳になるとエルトゥールル号遭難事件を学ぶようです。 <br />アタチュルク氏が10歳の時、遭難事件が発生したことから、学校では小学校4年生で学びます。<br />その主旨は和歌山、串本の住民が必死の救援活動で69名の命を救ってもらったことへの感謝の念、そしてまた、当時の明治政府が犠牲者遺族への義捐金募集等行ったことへの感謝等があって、この感謝の気持ちを忘れないよう。<br />また、犠牲者(587名)の大半は海軍士官学校の前途ある生徒・卒業生であったことから、その悲惨さを長く国民ととも悼むことだったのでしょう。<br />アタチュルク氏は、国のリーダーになりトルコ国民も串本を良き手本として、「世界に伍していける人間育成」を教科書を通じ目指したのではないでしょうか。<br /><br />

5.日本とトルコの交流史(1) エルトゥールル号遭難経緯

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2010/05/08 - 2010/05/19

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pedometer-ken

pedometer-kenさん

1768年(1次)〜1877年(5次)露土戦争、オスマン・トルコは敗北によって、クリミア半島、バルカン半島を失う。
1887年 小松宮様オスマン・トルコ皇帝訪問・拝謁 
1890年 トルコ海軍練習艦エルトゥールル号遭難
1891年 大津事件(帝政ロシア・ニコライ皇太子襲撃事件)
1892年 山田寅次郎氏義捐金持って渡土、皇帝に拝謁
1902年 日英同盟
1904年 日露戦争に勝利(日本・トルコ国民沸き立つ)
1914年 第一次世界大戦(独・奥・土vs露英仏米日本等)
1914年 山田寅次郎氏トルコを離れ帰国。
1917年 ロシア2月革命 ニコライ二世退位。
1985年 イラン・イラク戦争時、トルコ航空機日本人救出。
1999年 トルコ北西部大地震。日本からの義捐金等届く。
2007年 柏崎・建国の父像放置問題
2010年 日本・トルコ友好120年祭

<エルトゥールル号遭難経緯・背景等>
1.遭難事件までの背景
19世紀後半オスマン・トルコ、日本はともに、当時の帝政ロシアの南下政策に悩まされていた。トルコは5次にわたる戦争の結果クリミア半島等を失う。
日本もロシアの極東・中国進出に極度の警戒感を持っていた。
日本の小松宮ご夫妻が明治天皇の名代としてトルコ皇帝に拝謁したのも、ロシア対策の一環。
トルコ海軍練習船遭難も、日本の小松宮ご夫妻トルコ訪問の答礼訪問として日本にきて、帰路に台風に遭遇、遭難したもの。
遭難事件の1年前、日本では来日したロシア皇太子襲撃事件があり、一時はロシアから領土割譲等の日本国内全土を震撼させるような大事件発生。

2.エルトゥールル号遭難
1890年9月16日、台風の直撃を受け和歌山県串本町大島にて遭難。
死者587名、生存者69名
生存者69名の陰に、串本大島の住民の必死の・献身的な救援活動があった。また、明治政府も遺族への義捐金募集、生存者を2隻の軍艦でイスタンブールへ送る等手厚い対応で応えた。

3.山田寅次郎氏
またこの事件では、民間人の「山田寅次郎氏」は、遭難事件をいたく悼み、日本全国で大規模な募金活動を行い、事件の2年後に自らイスタンブールへ持参、皇帝に拝謁後、そのままトルコに在留。(義捐金は現在の金額で1億円相当)
士官学校等で日本語等を指導。トルコの教育・文化にに多大な貢献をした。士官学校の生徒の一人が、建国の父のアタチェルク氏だったそうです。
山田寅次郎氏の名前は、遭難事件とともに小学校の教科書に載っており、現在でも大半のトルコの人々ははっきり記憶に残っているようです。
「トルコと日本の友情を築いた大切な人」と云う言い方で表現されているようです。

4.アタチュルク氏の教育指導
そして更に重要なポイントは、後に国のリーダーになった「建国の父・アタチュルク氏」が、国民に忘れてはならない大事件として、義務教育で全国民に教え込んできたことです。
全国民が10歳になるとエルトゥールル号遭難事件を学ぶようです。
アタチュルク氏が10歳の時、遭難事件が発生したことから、学校では小学校4年生で学びます。
その主旨は和歌山、串本の住民が必死の救援活動で69名の命を救ってもらったことへの感謝の念、そしてまた、当時の明治政府が犠牲者遺族への義捐金募集等行ったことへの感謝等があって、この感謝の気持ちを忘れないよう。
また、犠牲者(587名)の大半は海軍士官学校の前途ある生徒・卒業生であったことから、その悲惨さを長く国民ととも悼むことだったのでしょう。
アタチュルク氏は、国のリーダーになりトルコ国民も串本を良き手本として、「世界に伍していける人間育成」を教科書を通じ目指したのではないでしょうか。

同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
観光バス
航空会社
ターキッシュ エアラインズ
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)

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