2009/09/22 - 2009/09/24
60位(同エリア41件中)
パンガンさん
二泊三日の日程なので、正味自由に歩けるのはこの二日目しかありません。早起きして、食事に出向き(ホテルのレストランの朝食付きの旅程)、その後は早速街歩きに出向きました。
ロシアでの外国人(すなわち私)は、いついかなる時にも身元が証明できるようにパスポートと「入出国カード」の常時携帯が義務づけられています。入出国カードは10cm四方にも満たない小さな紙ですが、財布の中に忍ばせて歩きました。見せるように言われる事態が起きなかったのは良かったです。
街を歩くと、確かにロシアの街らしく西欧の人、建物、雰囲気に彩られていますが、そう思うからそう見えるのかもしれませんがどこかに日本風の匂いが残されています。かつてここは四十年もの間、日本領だったのですから。街歩く人の中には東洋系の人もちらほらいますが、何となく顔立ちは韓国・朝鮮の人のようです。この辺りの話は、このサハリンの歴史的な経緯の重さを感じさせられますね。
レーニン広場、レーニン像といった旧時代の遺物?的なものも残されているのも意外でした。
現在はサハリン州立美術館として生まれ変わった、旧北海道拓殖銀行豊原支店。がっちりとした建造物です。入場料は180円ぐらいなのはある意味すごい。チケットもわら半紙をガリ版で印刷したような感じのもの。チケット売りの人も館内の案内人もお年寄りのボランティアっぽい感じの人。ここの売店で「樺太に生きたロシア人」という本を買いましたが、ロシア語で書かれているので中身は全く分かりません。
この建物の中で六十年前は日本人が働いていたと思うと、本当に感無量な気持ちになりました。切なくなりました。その後、どういう人生を歩まれたでしょうか。多くの方が亡くなられているかと思いますが、お疲れさまでしたと同じ日本人としてひっそりと祈りました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 航空会社
- ウラジオストク航空
PR
-
二日目の朝が明けました。
はっきり言って寝不足でしたが、旅程が三日間しかないので朝寝している余裕はありません。目覚ましかけて、強引に起きました。 -
ユーラシアホテル三階からの眺めです。
駅に隣接しているので、フロアの反対側の部屋は駅のホームが見え、鉄道ファンには人気のようです。私は特に鉄道ファンと言うわけでもなく、町並みがよく見渡せるこの部屋で良かったです。 -
眼下の通り
-
通りに小さなキオスクが点在しています。新聞を売っている店、CD店、花屋など、業種は様々です。
-
モネロンホテル方面を撮影
-
レーニン広場方面を撮影。訪れた時は造営中で立ち入る事が出来なかったのが残念でした。
-
部屋の様子をぱちり
-
お風呂などは普通のビジネスホテル風です。以前にこのホテルに訪れた方は「お湯が出なかった」ということが少なからずあったようですが、自分の時にはちゃんとお湯も出ました。
-
洗面台もきれいでした。トイレットペーパーも日本風の上質のものでした。特に問題なしです。
-
朝食をとりに、6階まで上がりました。以前はここは、バーだったようなのですが、現在は宿泊客向けの食堂として使われています。人数分の朝食が用意されています。
-
質素な食事。紅茶は噂通りリプトンでした。目玉焼きにサラミに、サラダ。黒パンも質素な味わいでした。少し酸っぱ目の味が日本には無い食感。
-
五階まではエレベーターで上がり、六階まで階段を使います。これは六階から降りているところです。
-
食堂への入口。特に何の表示もありません。自分も、場所はフロントのおばさんに教えてもらいました。
-
階段から各フロアに行く際の扉。以前のソビエトは、各フロアに鍵番のおばさんがデンと居座っていたようなのですが、ここのホテルにはそんな人はいませんでした。
-
エレベーター前のちょっとした休憩所
-
フロントを撮影
日替わりでフロントの人が変わります。日本語はもちろんのこと、英語もあまり通じません。ジェスチャーとカンでやり通すしかありません。 -
前日までの雨も晴れて、いい陽気です。
-
ユーラシアホテルを前面から。
-
朝のユジノサハリンスク駅です。硝子がまぶしい。
-
駅前の広場もクルマが増えてきました。ほとんど自家用車は日本車のようです。右車線通行で右ハンドルのまま走っています。
-
駅のコンコースから時刻表の壁方面を撮影。実は、撮影してはいけなかったようで、軍人みたいな男性に「いけません」というジェスチャーで注意されました。勿論、すぐに撮影はやめました。
時代が時代だったら、連行されてフィルムを抜き取られていたかもしれませんね。 -
朝まだ八時半ぐらいでしたが、長距離専門のユジノサハリンスク駅の窓口は閉まっていました。
-
待ち合いベンチには犬がたたずんでいました。おばさんの犬ではなく、野良犬のようなのですが、ユジノの街には普通に野良犬が歩き回っています。特に凶暴性はないようなのですが、やはりちょっと怖いですよね。
-
VISAカード、マスターカードなどが使えます。成田で両替するよりも、かなりいいレートでロシア・ルーブルを引き出す事が出来ました。だいたい、海外ではクレジットカードキャッシングの方を最近は利用しています。
-
駅前にはなぜか日本製のD51が展示されています。さすがに、日本時代からのものではないそうですが。
-
ユジノサハリンスク駅とユーラシアホテルを撮影。まさに隣同士です。
-
カフェ
-
「マリーマ」という名前のキオスク。ちょっとした売店なのですが、日本や韓国によくあるようなかたちのコンビニは一軒もありません。日本はともかく韓国系の企業あたり進出してもおかしくはないと思うのですが、地元の権益を守るためなのか、進出を許さないのでしょうか。自動販売機さえも一台もないのが本当に不思議です。
-
レーニン大通り。まだ人は少ないです。
-
ソビエト崩壊後も厳然と立ちすくむレーニン像。
-
朝日に煙るレーニン通り
-
こちらはユジノサハリンスクの中央郵便局だそうです。日本時代の豊原郵便局の内部を増築して現在も使っているという噂があります。
-
レーニン通りを五分ほど歩くと、現在は「サハリン州立美術館」となっている「旧北海道拓殖銀行豊原支店」の建物が見えてきました。石造りに見えますが、実際は普通の鉄筋造りで石の模様を施しているのだとか。一時は老朽化のために壊される運命にありましたが、壊すよりも何かに再利用した方が賢明という考えと、地元の美術愛好家から保存運動などが巻き起こったことにより、現在の美術館に再生。
-
現在は、企画展示で子供達の創作活動がテーマのようです。
-
美術館の前のレーニン通りにはカラフルな建物が並びます。道ばたには乗り合いミニバスを待つ人々。
-
美術館前は花に彩られています。
-
美術館横には、文学作品「サハリン島」などの著作で知られるチェーホフの銅像があります。
-
美術館の開館時間の十時にはまだ時間がありましたので、少し街歩きを続ける事にしました。
-
バザールと呼ばれる自由市場にやって来ました。果物や野菜などの生鮮食品、韓国・朝鮮人系の人が多い事からキムチなどの加工食品、衣類など、様々な品物が売られています。
-
品数は豊富です。
-
自由市場の裏側には団地?があります。
-
このお店で日本では見られないような分厚い靴下をお土産に買いました。極寒のサハリンならではなのですが、一足800円ぐらいしました。お安くはないですね。
-
市場を離れて、コムソモーリツ映画館に。ロシア語が少しでもわかれば、入っていたかもしれません。
-
映画館の近くのサハリンデパート。デパートと言っても日本のスタイルとは異なり、衣類や携帯電話や化粧品や様々なものの小さな店がたくさんテナントとして入っているかたち。店内の撮影は残念ながらしませんでした。
-
サハリンデパートの入口。こちらも開店は十時からのようでした。
-
道路事情はあまりよくありません。州都のユジノでもこんな感じなので、同じサハリンでも地方に行くともっと状況は良くないでしょう。
-
美術館の裏側に戻って来ました。この建物が日本時代からあると考えると、よくぞ今まで残っていてくれた。と感動さえ覚えます。
-
さあ、いよいよ美術館に入ります。
-
美術館は、一階が子供達の作品展。二階は担当のおばさんが案内してくれましたが、日本ルームがありました。日本の着物や骨董品などの展示のほか、なぜか仏壇が置かれていました。私におばさんは付いてまわり、見終わるとパチパチと電気を消して行きます。
館内は別料金を払うと撮影も出来ますが、私は観覧だけにしました。ので、この写真は違反して撮影してしまったものです。すみません。
このスペースでは写真展を開催。 -
同じく美術館の館内。
-
美術館を出て、再び街の散策へ。日本はまだ残暑厳しい時期でしたが、こちらは完全に秋の風情でした。青空がきれい。
-
チェーホフ文学記念館にやって来ました。チェーホフの銅像がお出迎え。
-
入場料は日本円にして、200円ぐらい。こちらでも別料金を払えば館内写真撮影オッケーです。
チェーホフの写真、衣服などの業績や、流刑の島だった時代のサハリンの生活用品などが展示されています。小さな美術館ですが、文学がお好きな方にはおすすめです。 -
案内の看板です。
-
ベーチェルホテルの全景です。
-
ユジノナンバーワンのビジネスビルのサヒンセンターにやって来ました。日本の関連関係の事務所もいくつか入居しています。
-
サヒンセンターの前の広いスペースです。
二日目の街歩きは続編に続きます。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
パンガンさんの関連旅行記
ユージノサハリンスク(ロシア) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
57