[インド] 触れてはならない.. マラナ村の掟

2009/04/01 - 2009/04/15

奇妙な風習で知られるマラナ村。村人は外部からの訪問者に触れてはならない。山深い場所に孤立し、風変わりな伝統を守り続けるこの村を訪れてみた。

エリア その他の都市(インド)

マラナ村はヒマチャル・プラデシュ州の山奥にある。パルバティ渓谷のジャリが最寄のアクセスポイント。以前はそこから数時間歩く必要があったが、今はダム工事用の道路を使って近くまで行くことが出来る。ジャリからタクシーで45分。そこから山道を２時間ほど登るとマラナ村がある。

村は思ったより小さく、山の斜面に100軒ほど民家が並ぶ。この村は以前よりハイグレードのチャラス(マラナ・クリーム)で有名だった。現在、インド政府の取り締まりが厳しく、少なくとも村の周りの畑ではカナビスは育てていない。

2008年1月に大火事があり、多くの民家が燃えてしまった。その中には歴史ある寺院も含まれる。現在急ピッチで再建中。

外部の者、特に外国人は不浄なものとされている。もちろん村人の家には泊まることができない。その代わり、村の外れ、斜面の一番上に旅行者用の宿が３軒固まっている。村にはちゃんとした食堂がないので、食事も宿で取ることになる。

さて、宿に行くには村の集落を通らなければならない。道ですれ違うとあからさまに避けてくる。向こうは一度触れてしまうと、清めの儀式などいろいろ大変なのだ。ただし、距離をおいている限りは、特に外国人を意識している様子はない。

村には売店もあるが、買った品物をいったん床に置いてから受け取る。とにかく触れてはならない。我々アウトサイダーは、人だけでなく、寺院、村民の家、石垣なども触れてはならない。仮にお寺などの重要な建物を触ってしまった場合、罰金1000ルピーだ。

中にはものすごく敵対的な人もいるが、全体的に村人はフレンドリー。特に子供や若い男性にその傾向が強い。まあ若い男性はチャラスを売りたいだけなのだろうか。いずれにせよ触れてはならない。
この村でも「アレキサンダーの末裔」伝説があり、西洋風の顔立ちの人も多い。ちなみに、ビデオはダメだが、写真はＯＫ。村人、特に子供は写真に対してオープンだ。

訪問中、村の祭りに遭遇した。ここは２月と８月に大きな祭りがあるのだが、それとは別の祭りのようだ。着飾った女性がぞくぞくと広場に下りてくる

広場に行くと、小学生くらいの女の子を囲んで、年長のお姉さんが歌いながら踊っていた。女性のハツラツとした声が静かな山村に響く。

この祭りは夜の部もあり、今度は男性が火を囲んで、輪になって踊った。

祭りの翌日、村の広場に長老が集まり何か議論している。マラナ村は昔から議会制を採用しており、重要な事柄はこの広場で決める。

いかがでしょうか。もはや秘境ではないマラナ村。あなたの訪問をお待ちしております。詳しくは、

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