2004/07/18 - 2005/03/28
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tabbyさん
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南アルプスのふところ、長野県高遠町の山あいに小さな土地を買いました。
周りにはほとんど人家がなく、雑木林に囲まれた静かなところです。敷地内には沢が流れています。
契約当日、さっそく現地にテントを張り、一晩過ごしました。
テーブルとイスを組み立て、一杯やっていると月が出ました。
その夜は、遠くに鹿の鳴声を聴きながら眠りにつきました。
僕はこの小さな場所を韓国の名勝にちなんで「ソラクサン(雪岳山)」と命名しました。
そのうち小さな小屋を自分で建てるつもりです。
(この文章は、2002年に長野に土地を取得したさい綴ったものを転載しました。その後、セルフビルドで小屋をひとつ建てました。その顛末は下記ウェブ版で)
http://homepage3.nifty.com/tranquility/tq/cb/country.htm
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7月18日
約1ヶ月ぶりの訪問
小屋はどこだ?
繁茂した草に埋もれて -
4時間のドライブにやっと慣れ、
ご満悦のお嬢 -
何という花だろう?その1
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何という花だろう?その2
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8月5日
一日目
夕方の出発なので、このような美しい夕景に遭遇。
雲の図鑑 -
現地へは高速代をケチって国道を行くと、大体4時間かかります。(高速を使っても3時間半)
その間の時間も結構好きだったりする -
蚊取り線香をたく
じつは、こういった人間の感覚の原始的な部分に作用する香りは苦手だ。
いやおうなく、特定の記憶を呼び覚ましてしまうからだ。
過去の記憶は記憶のまま、眠っていて欲しいと思う -
2日目
これは葛の花
和菓子に使うあの「くず粉」はこの花の根っこにあるデンプン質のこと。
機会があれば「葛餅」挑戦してみたい -
いちめんの清楚な花畑
カメラに収めることはできませんでしたが、今回初めて鹿を見ました
ほんとに「ケーン」と鳴くんですね -
バーベキュー食っても独り
(尾崎たび哉)
男の夕げだ
ウマイゾ!! -
ビールに酔っていい気分
なぁんていってるまに、入道雲がムクムクと発達 -
あっという間に空全面雨雲
屋外で雷の音を聴くなんて、何年ぶりか、、、
すごい迫力、やっぱり山の天気 -
月並みな表現ですが、バケツをひっくり返したような雨
前の道路もたちまち川のように -
そうそう、忘れてました
ウッドデッキの製作でしたね
今回はコンクリ基礎を埋めて終了です。
やる気なし子さん状態継続中のようです -
8月15日
一日目
いつまでもやる気なしなんていっていてはだめです。
ガンバロウ -
やっつけ仕事の一例
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デッキの幅は120センチ
12ft(3.6m)の2×4材を3等分したものを、24本並べます。
設計図なし -
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買い出しのため、隣の伊那市へ向かうと
前方に大きく木曽山系が見えます。
いつも同じぐらいの高さに雲がかかるのが面白い
夜半、目が覚めて外に出ると、目が痛くなるほどの星 -
2日目
防腐塗料を塗っていきます。
手持ちの塗料の残量が少ないので、裏面を黒、表面をこげ茶にすることにしました。(特に意味はなし) -
並べていくと4本足りない
どんぶり勘定の一例 -
夏の終わり
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最後に表面にも防腐塗料を塗って完成
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ウッドデッキというより、縁側という感じかな
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室内の床と高さをそろえたので、部屋の延長という感じになります
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ススキも咲き出して、なにやら秋の気配
夕方は半そででは寒いです
蛍を見ましたが、気温が低いせいか、弱々しい光 -
そういえば今日は、盆の送り火です
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8月30日
屋内まで葛の侵入 -
鎌一本と小一時間の自然破壊(草刈りともいう)
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沢水をワインの瓶に入れてラッパのみ
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近所のおばあさんに野菜を貰う
「はよ、嫁を貰わにゃー」
よけーなお世話だワン -
さっそく千切りにして、蕎麦と一緒においしくいただく
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仮留め
少しイメージと違うけど、
まぁいいか -
室内はこのようになります
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ムカついたので、電気配線技師とのやり取りは省略
明かりがともりました -
雨を見たかい?
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アキアカネ
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locust
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今回も留守番たい
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9月20日
試験のことも、何もかもすべて忘れて、
うぉー!自由の土地だぁ(意味不明)
途中、河口湖を過ぎて、御坂のあたりに来ると街道沿いに焼きもろこしを売っています。
焼いていないものをひとつ所望する -
その自由の土地
-
キヒヒ
-
yahoo auctionで手に入れたスピーカー。
びっくりするほど安かったのに、意外と良い音が鳴る -
今回はいままで気になっていたけどできなかったことを、ひとつひとつ片付ける所存であります。
まずは駐車スペースの整地。
こんなにたくさんの葛の根が出てきました
掘り出すのは大変です
葛餅できるかな -
クルミ
果実の部分を腐らせると、種にあたる部分が残る
ぞくぞく採れる、山ほど採れる
さてどんな料理に使おうか -
屋根の杉板が余っていたので、もう一列たします。
釘を打ちつけながら、途中
「うっ」とか「うわぁ!」
とかうめいているのは、単純作業が続き、
過去の失敗や、恥をかいたときの記憶が次々とよみがえっては、頭に浮かんでくるため -
梨ウマーーーー
雑誌「自休自足」付属の「休」手ぬぐいをランチョンマット代わりにした -
カラーボックスもこうして使うとシックでよいですな
宝物の「漱石全集」も収まりました -
古典の美意識だと
草深い山奥に、落ちぶれた貴族の美しい娘が暮らしている
というのが好ましいシチュエーションらしいのですが
男が独り暮らしているというのはどうでしょうな -
黄金の穂
遠き山に日が落ちる -
遠く、南アルプスの姿も消え
深い闇がソラクサンを包む
「大地の歌」を聴く、
その歌声のように、深々とした自然があたりを包む
「彼岸過迄」を読む -
「彼岸過迄」の最後の部分、須永の手紙に登場する人物たちのように、
あの人たちも、ただ、遠くで明滅する遠景となる -
秋は来にけり
-
紫苑
-
-
10月9日
架空読者Aさんとの 一問一答
A 田舎暮らしとかいっても小屋作りか、食べることしか書いてないじゃん、しかも飲んでばっかり
T 一ヶ月に一回程度しか現地にいけない今の状態では、新しいことは無理ですね。気にはしてるんですよ
A 最近内容がシリアスすぎない?
T 性格なんです
A ノア 出てこなーい
T あいつ、作業の邪魔するんスよ
細かい作業が続く間は連れてけないかも -
雨だぁ!
-
軽トラを借りる
前輪の上に座るため曲がるたんびに、ローラーコースターに乗っているような感じ
面白い -
いつも簡単な食事なので
今回はちょっと手間のかかる料理をと思い
豚の角煮に挑戦
最初のゆで汁は肉の脂と一緒に、全部捨てるのがコツ
ウマー
この晩の、ラジオ深夜便は越路吹雪の特集 (笑) -
断熱のための、グラスウールをはっていきます
グラスウールは細かいガラスです
作業中、飛散して肌や目がチクチクするし、吸い込んだら体に悪そう。
いままでで一番厄介な作業でした
でもその甲斐あってか、とても暖か、そのうえ静か -
その上にプラスター(石膏)ボードを張っていきます
これは壁の下地
このあとしっくいを塗って仕上げる予定です -
部屋らしくなった?
-
大型台風接近中
嵐の夜が来る -
そのとき、ふいに雲の隙間から、この3日間見なかった太陽がのぞく。
その瞬間、すごい風が吹いて、木々がまるで生きているかのように大きく揺れた。
大きく円を描いてたくさんの葉っぱが舞う
ちょうど漱石の「行人」の「塵労」の章を読んでいる最中だったので
気味が悪かった -
あとには舞い散った葉っぱが転々と
-
11月6日
一月ぶりにこの清冽な世界、ソラクサンへと帰ってくる
たくさんの台風にも耐えて、ちゃんとそこにありました -
まわりはすべて、色とりどりの紅葉の世界
-
窓をもうひとつ
-
おいしいものを食べよう
きのこのパスタ -
かさかさと生き物の気配を感じて表へ出ると、単に葉の落ちる音だったりします
-
そうして、大きな空を仰いで、彼の前に突然としてやんだこの劇が、この先どう永久に流転していくだろうかを考えた。
(夏目漱石 「彼岸過迄」末尾) -
地上の霜かと
-
石膏ボードを張り終える
森の中のキャフェみたいでしょ? -
別の角度から
-
コーヒーを一杯
-
たった3日の滞在のあいだも、空はどんどん澄んで蒼さを増した
-
葉が落ち終わると
ソラクサンも冬支度です -
12月1日
何やかやで到着は夜になる -
朝はとおくの山からやってきます
-
白い月が残る
サルの群れを見ました。10頭以上いたでしょうか?
30センチほどの小猿もたくさん -
今回の作業は天井はりです
いちばん薄いベニアを買ったのでどうしても波打ってしまう。
かといってもともと天井の骨組みがまっすぐなわけではないので、固いベニアだと融通がきかなそう
むずかしいところです -
遊んでくれないんだったら、邪魔したるワン
-
オークションで買った古い茶箪笥
-
うるさくて、作業の邪魔なので表へだす
沢水がきるように冷たいので、作業もつらい -
いよいよ次は漆喰壁ですが、壁塗りは気温5度以上でないとだめなので、春までお預け。
断熱をしっかりやったおかげで、表は昼間でも水が凍るほど寒いのに、なかはあったかでした。
冬でも越せることがわかったのはひとつの収穫
でも道が凍って、ここまでたどり着けなくなるので4輪駆動車が必要。今後の課題 -
この後ソラクサンは氷に閉ざされた世界に、、、
また来春きます -
2月2日
諏訪から高遠へ抜ける峠道「杖突街道」はすっかり雪
ノーマルタイヤでの峠越えは、それはもうヒヤヒヤ -
例のごとく、到着は夜になる。
今回の訪問の目的のひとつは、真冬にこの小屋で過ごせるか、それを確かめることでした -
近くの測候所の記録は零下8度、そこより標高の高いここは零下10度にも達したと思われる
-
朝
雪景色にお嬢も見とれる -
向こうの山から明けていきます
-
早く残飯をよこしやがれ
-
ソラクサンは雪に埋もれていました
-
朝ラジオをつけるとドビュッシーの「子供の領分」が流れてくる
-
「雪」を題材にしたかわいらしい小品
-
雪原を走り回る犬を見ながらしみじみと聴く
-
親バカ写真
-
-
3月28日
超広角レンズのマジック
実際はせまいのです -
芽吹きはまだですが、日差しは確実に春です
-
小屋正面の森
-
こんな暮らし
-
月の出を待っていました
-
記憶してください
私はこんな風に生きてきたのです
(こころ) -
今回の作業その1
足りなかったデッキ材を追加、色変わっちゃったな -
今回の作業その2
相変わらずの駐車スペース掘り -
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この旅行記へのコメント (2)
-
- kumさん 2009/12/26 23:19:06
- 待ってました!
- tabbyさん、お久しぶりです。
山小屋日記の続きをお待ちしてました!
今回は断熱材やウッドデッキ、電気開通など
また一段と暮らしやすそうに進化してますね。
別荘も維持管理が大変だとよく聞きますが
春から夏は雑草の処理が大変そうですね。
それもまた楽しいのかな?
手作りの料理もとても美味しそう!
現地で調達した食材を使って作るのがまた美味しそう。
大自然の中にいると都会以上に四季の移ろいを感じますね。
そんな中での生活に少し憧れます。
kum
- tabbyさん からの返信 2009/12/27 09:03:31
- RE: 待ってました!
- kumさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
NYはWhite Christmas!だったみたいですね。
もっともkumさんのことだからNYにじっとしていることはせず、またどこか世界の果てへ出かけていたのかも
タイトルにある年号を見ればわかると思いますが
ここに書かれているのは今から5年以上前のことです。
このころはほんとによく山小屋に通っていました。
情熱と熱意があったんでしょうね
その後、いつも一緒に行っていた相棒のGレトリバーが天国へ旅立ってしまい、熱意も少し薄れてしまいました。
小屋へ行く頻度もかなり少なくなっています。
まあそのうちまた、やる気になるときが来ると思いますが・・・
その後の日記はこちらで読めますので、良かったらご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/tranquility/tq/cb/country.htm
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