里海画報～倉敷小さな考古館　０９／１１／３

2009/11/03 - 2009/11/03

犬島貝塚調査保護プロジェクト櫃石遺跡踏破の解散後,倉敷の「小さな考古館」に行き,備讃瀬戸周辺で館長の竹内さんが収集した石器・土器などの展示を見せていただいたでがんす。
竹内さんが理容店「ファミリーサロン　タケウチ」を営む中で、まだ荒廃がすすむ前の遺跡発掘に通ったり表面採集したりで集めた数々のコレクションは価値の高い完形品が多く,今後は岡山理科大学の環境考古学専攻の学生・院生たちが、その分析・解析を進めていくそうでがんす。

エリア 倉敷(岡山)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満

「倉敷小さな考古館」は竹内さんが営む理容店「ファミリーサロンタケウチ」の中にあるんでがんす。

頭も刈れるけど、考古学の展示も楽しめるユニークなプチ・ミュージアムでがんす。

各地の遺跡発掘や表面採集でのコレクションは綺麗に分類され,一つ一つタグもつけられ、見易く展示されとるんでがんす。
もう、惚れ惚れするやうな石器や土器などが手に取って見られるんでがんす。

直島のすぐそばの無人島の荒神島で採集したサヌカイトの尖頭器は完形品で、本当に素晴らしい物でがんす。
これを作った旧石器時代のサヌカイト石器職人にタイムマシンに乗って会うて密着取材を申し込みたいでがんす。

今ではこんな大きい赤貝は見られんけど、これで腕輪とか創っとった頃の瀬戸内海は、どんなんだったんか、夢見てしまうでがんす。

竹内さんが渡り歩いた島々は、旧石器〜近世までの遺跡が満天の星座みたいに遺跡があるんでがんす。

荒神島のサヌカイトの尖頭器を光にかざしてみたら、ブレードのギザギザがよく判るでがんす。
こんなんが刺さったら,鹿や猪は間違いなく失血死するはずでがんす。

長野の野辺山高原の黒曜石の鏃もあったけえ、これも光にかざしてみたけど、惚れ惚れするやうな完形品のギザギザブレードにトリップしてしまうでがんす。

自分も瀬戸内海だけでなく、時々比婆山系など、まったく環境が異なる場所に行ってその生物環境の比較でモノを考えるけど、竹内さんも各地の遺跡を探訪して考古学の確かな眼で比較してモノを考えてきたやうでがんす。

直島の精錬所のそばの湾内にある寺島で採集したサヌカイトの鏃でがんす。
展示しきれんもんもビニールに入れて採集日時をちゃんと記入して場所ごとに分類して保管しとるけえ、資料的価値が高いんでがんす。
コレクターの中にはこれがでけんで、訳判らん混沌状態になってしまい、結局ゴミになってしまうこともあるんでがんす。
要らん薬瓶やペットボトルでもええけえ、とにかく採集場所・日時をきちんと記入して分類保管せんと資料的価値を失うんでがんす。

中世の児島湾沿岸部にも貝塚があって、採集されたハイガイの大きさには驚かされたでがんす。

終了後,岡山駅の近くで夏の発掘調査の打ち上げがあり、そこで発掘中の写真のスライドショーが行われたでがんす。

最後にプロジェクトメンバー記念写真でがんす。