海の横のホーム／海芝浦駅　裏から眺める横浜港〈夜〉

2009/09/10 - 2009/09/10

工業地帯を走るＪＲ鶴見線の海芝浦駅を訪れました。
改札から外へは出られない、という不思議なこの駅。
ホームのすぐ横に海が広がる、抜群のロケーションの駅なのです！
駅から望む夕景から夜景への美しい変化…。
開港１５０周年の横浜の「裏」からの風景です。

エリア 鶴見(神奈川)

今年、開港１５０周年を迎えた横浜。
その記念イベントであるＹ１５０も、もうすぐ閉幕です。
いまだに、有料入場者数は目標の５分の１ほどで、低迷のまま終わりそうな感じです。
はっきり言って、ここまで来たら入場料を大幅に下げるなどの思い切った決断をしてほしいです。
いまさら遅いだろうけど、このまま終わるよりはずっと良いのでは？
最後くらいは、開港１５０周年で本当に「盛り上がってる」横浜を見たいですね。

さて、西口で買い物をしてるうちに夕方になりました。
これから向かうのはＪＲ鶴見線の海芝浦駅！
その存在は知ってましたが、行くのは初めてです。

京浜東北線で鶴見駅に到着。
ここで鶴見線に乗り換えます。

ＪＲどうしの乗り換えなのに、なぜか改札を通ります。
この辺からすでに鶴見線の独特な雰囲気が…。

京浜工業地帯を走る鶴見線は、鶴見駅と海芝浦駅、大川駅、扇町駅を結ぶＪＲ線。
神奈川県民の僕でも実は乗るのは初めて。
普通に生活しているかぎり、まず乗ることはありえない路線です。

鶴見線の時刻表。
利用する人の多くが工場への通勤客なので、昼とかは本数が少ないです。

目指す海芝浦駅は終点でもあります。

これから向かう海芝浦駅はちょっと変わった駅です。
駅が東芝京浜事業所内にあるため、関係者以外は改札口から外へ出ることができないのです！
列車を降りてもどこにも行けない、という駅はなかなか珍しいと思います。
そんな不思議な駅ですが、素晴らしい魅力をもつ駅でもあるのです。

どこかレトロな感じの鶴見線ホーム。

イエローカラーの鶴見線が到着！

夕方ということで、帰宅する人がたくさん降りてきました。
乗り換えのため、走って改札を抜ける人もたくさん。

海芝浦駅を目指して出発です。
もちろんこちらの列車は乗客は少なめでした。

最初に停まる国道駅。
この駅のガード下は戦前の雰囲気が残っていて一見の価値ありです。

鶴見川を渡ります。

住宅街の広がる鶴見小野駅でかなり多くの人が降りて、さらに乗客は少なくなりました。

海芝浦方面と大川・扇町方面との分岐点である浅野駅。
鶴見線の前身、鶴見臨港鉄道を設立した浅野総一郎の名を冠した駅です。
この駅でもけっこう人が降りて…。

そして誰もいなくなった…。
神奈川でこんなガラガラの列車に乗れるとは！
前の車両には乗ってる人もいましたが。

浅野駅を出ると、左に運河が流れるようになります。
周辺は工場ばかりです。

ここは新芝浦駅。
ホームのすぐ横に運河があります。

新芝浦を出ると、まもなく終点の海芝浦駅。
運河の向こうに海が見えてきます。

右手には広大な東芝京浜事業所。

終点に海芝浦駅に着きました。
ドアの向こうは海です！

海芝浦駅は国内でも稀な海に近接した駅なのです。
ホームの横がすぐ海です。

海の横に電車が停まってる他では見られない光景。
これほど海に近い駅もなかなかないはず。

正しくいえば、ここは京浜運河です。
でも…。

目の前に見える鶴見つばさ橋の向こうに広がるのはまぎれもなく海です。
ホームには海の香りが漂います〜。

僕と同じように、駅を見学に来たらしい人もいました。
最近はだんだんと有名になりつつあるようですね。
それでも近いけど遠い駅って感じです。

海芝浦駅の時刻表。
改札から出られない駅なので、終電に乗り遅れたら大変なことになります。

鶴見へ引き返す列車。

ここが終点。

ホームから眺める横浜港。
秋の涼しさを感じる海風が気持ちいい。
こんな魅力的な駅が横浜にあったなんて、何で今まで来なかったんだろう。

ホームで釣りもできそうです。

空を見上げると飛行機。
赤いのでＪＡＬのかな。
経営再建がんばれ！

遠くには横浜港の象徴・ベイブリッジも見えます。
駅のホームからの景色とはとても思えません。

列車は鶴見へ引き返していき、無人の駅は静かになります。
聴こえてくるのは波の音。

駅の利用客のほとんどは東芝の社員です。
でもラフな服装をしてる人が多かったです。

白い建物が改札口兼守衛所。
一般の人がそこを通過することはできません。
ちなみに正面から写真を撮ろうとしたら、守衛の人に「撮影はだめですよ！」と注意されました。
この駅の改札口は出れないばかりか撮影すらできないとは！
いくらなんでも写真くらいはいいでしょうに…。
東芝ってそんなに閉鎖的な企業なのか？

改札からは出られないのですが、ホームの横の小さな公園には入ることができます。
海芝公園という海に面した公園です。

公園から眺める海の景色も最高です。

仕事帰りに休憩していく人の姿もありました。

ここ京浜事業所は東芝のエネルギー事業の中核工場だそう。

公園に設置されている風力発電機。
海風が吹き抜ける今日は、勢いよく回っていました。

鶴見つばさ橋。
首都高湾岸線が通っています。

船が走る横浜の海。

公園にはベンチがいくつか。
しばらく夕暮れの景色を眺めました。

裏から眺める横浜港の夕景。

空が赤く染まってゆきます。

秋らしい夕焼け…。

夕焼けとベイブリッジ。
右端にマリンタワーも見えますよ。

だんだんと暗くなってきます。
公園は訪れる人も少なくゆったり。

海芝浦駅は穴場の夜景スポットに変わります。

駅からこんなに美しい夜景が見れるとは…。
鶴見つばさ橋の向こうには工場夜景も見えます。

夜でもカモメが飛んでいました。

落書きはやめよう…。

半袖でけっこう肌寒い夜でした。

横浜でまた新たな夜景に出会えました☆

一応これでも「下車」の扱いになるので、帰りの切符を買いました。
貴重な？海芝浦駅からの切符です。

夜の海芝浦駅ホーム。
横に広がるのは夜の海。

帰りは帰宅する人達でかなりの混雑でした。
小旅行気分を味わえました〜。

横浜駅へ戻り、夕食はヨドバシの地下にある鎌倉パスタで。
靴を脱いで上がる独特なお店。

しっとりとした和の雰囲気で良いお店です。

熟成厚切りベーコンのカルボナーラ。
バジルロールと合わせて、すごく美味しかったです。

今日は横浜の裏側を巡りました。
やっぱり横浜は海が似合う街ですね〜。
皆さんもぜひ、開港１５０周年の横浜にお越しください！