2009/06/27 - 2009/06/27
644位(同エリア775件中)
ソフィさん
2009年6月27日(土)
社内の新空港研究会は、関心の深い者の自由参加だったが、それだけに議論に熱が入った。
私もいくつかの問題点を指摘したり、解決策を提案したりした。
たとえば、海中にこれだけ大きな島をつくった場合、島自体とその基盤が開業後も変形を続けるだろう。
その時、島の上に建てられた建物や、鉄道線路、道路などが壊れずに耐えられるだろうか。
この問題を解決する手段として私が提案したのは、それぞれの柱と基礎の間に調節可能なジャッキを挟んでおき、地盤の変形に応じてその高さを加減することだった。
あるいは、鉄道や道路でやって来た人を、いかに便利に機内に誘導するか。
当初は空港ビルの各階に道路を張り付け、鉄道でやってくる人は地下一階レベルで移動する案だった。
しかしこの案では、将来最初の空港ビルがいっぱいになって第二ビルを建設するとき、二つのビル間の連絡が不便となる。
そこで、歩く旅客の動きを、二階レベルでするように提案した。
その結果、二階レベルに張り付く予定だった道路が無くなり、空港島全体の道路計画が非常にシンプルになる。
そして結果だが、旅客が便利になっただけでなく、100億円を超える工事費の節減があったと推定される。
空港島内の道路案内表示板計画は、わが社にとって初めての仕事だったが、コンピューターを使ってのシミュレーションで、多くの人に模擬ドライブをさせ、一番失敗が少なく確度の高いものを選んだ。
実際に設置した結果は評判がよく、このシミュレーションを使った計画方法の優れたことは実証された。
その後羽田空港第二ターミナル開業時の案内板が誤解されやすくて、たくさんのドライバーから非難を浴びたのに比べ、大きく傑出した出来だったと、今でも誇りに思っている。
神戸淡路大震災の時には、水の中に漬かった空港島の被害がどんなにひどいだろうかと心配したが、思ったほどでなくホッとする。
この震災に際しては、会社や自宅が被害を受けただけでなく、協会と学会のそれぞれ支部長をしていたので多忙を極め、空港の無事がどれほど有難かったかを身にしみて感じたものだ。
PR
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ソフィさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
0