2008/09/30 - 2008/09/30
49位(同エリア74件中)
riverwillさん
- riverwillさんTOP
- 旅行記186冊
- クチコミ785件
- Q&A回答0件
- 690,993アクセス
- フォロワー72人
2008年9月23日~10月6日までのトルコ・シリア・ヨルダンの中近東3ヵ国をバス・タクシーを駆使して渡り歩いた放浪記です。今回はシリアのアレッポを訪れた第7日目編です。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- カタール航空
PR
-
早朝8:50着。無事、シリアとの国境に近いアンタクヤに到着しました。
結局ダイレクトバスはなく、ここでミニバスに乗り換え。追加で、ミニバス運賃を請求されました。トホホ
10YTL(約850円)です。
結構大きなバスターミナルでした。
ここでトルコ最後のフランスパンを朝食用に購入。 -
このミニバス(ワンボックス)であっけなくシリアの国境を越えられます。
アンタクヤから約45分。
トルコ側の入国管理局は20分程度で完了。
シリア側は、日本ですでにビザを取得していたので、これもあっけなくパス。15分程度。
ただし、改めて職業を尋ねられました。入国の際職業を聞かれたのはシリアがはじめてです。 -
そうして、国境から90分。
12:30 アレッポのバスターミナルに到着。
すぐにパルミアに移動するつもりで、バス会社に頼んで荷物を一時預かってもらい、お目当てのアレッポ石鹸を買いにスーク(市場)を目指す。
バスターミナルのまん前にあった観光案内所のお兄ちゃんが市内マップをくれて、いろいろ教えてくれました。 -
アレッポに入った瞬間から、標識はすべてアラビア語。
解読不可能な宇宙文字。英語併記は結構まれ。
これからのシリア・ヨルダンの旅に一抹の不安を覚える。
そして、トルコ以上に日本人に対する熱い視線を感じ、頻繁に声もかけられます。
キョロキョロしていたら道端でおじさんに声をかけられ、スークまで親切に案内してくれました。 -
そのおじさんは、大モスクにも案内してくれました。
観光客の女性はガウンみたいなものを入り口で着ろと渡されます。
中ではくつろいでいる人、祈りを捧げている人、さまざまでした。
しかし、その写真を撮る余裕はなく。残念。
そしてスークにいよいよ到着。
巨大迷路のようにいろんなお店が軒を連ねます。
面白い!と思っている暇もなく、おじさんは自分の用事も兼ねてスタスタ先へ進む。
もうすぐラマダンが明けるので、そのお祝い用に作られた白いやわらかいクッキーがあちこちで売られていました。 -
これは膨らまない、平べったいパン。
中東ではあまりふっくらしたパンは見かけません。
基本的に丸く平たいホブスというパンが主食です。
それにおかずをはさんだりスープにつけたりしていただきます。
でもこれはホブスとちょっと違うな。 -
豆類・ナッツ類がやたら売られていました。
おじさんは子供たちへのお土産にピーナッツをしこたま買っていました。
おじさんもラマダン明けのお祝いのために、家族へのプレゼントやお菓子、食料などを持ちきれないぐらいたくさん買っていました。 -
豚か牛か・・・
こうしたグロテスクな状態を間近で見たのは南米やネパール以来。
それはそれは見事なさばきっぷりでした。
屠殺(とさつ)のシーンははじめは衝撃的でしたが、
あまりにも日常的にあっちこっちであって見慣れてしまう自分が怖い。 -
これはまたグロテスク。
まだ皮をかぶったまんまの状態です。ホラーだ。
日中ずーっと売れるまで生肉を外にぶらさげて、
いったい悪くならないのだろうかと不思議に思う。
日本だったら食品衛生法で一発で摘発されるな。
しかし、この人ごみで私は目立ち過ぎ。
みんながみんな振り向いては「ハロー」と声をかけてきます。面倒くさい! -
ようやくお目当ての石鹸屋に到着。
なんで、アレッポ石鹸にこだわるのかというと、最近自然派志向の日本では注目されている石鹸で、日本で買うと高いと聞いていたから。
アレッポの石鹸は、石鹸発祥の地とも言われ、5000年以上の歴史を持つ地中海地方で作られたオリーブ&ローレル(月桂樹)オイルで作られた自然石鹸(完全無添加石鹸)なのだそうです。
この石鹸で、洗顔・全身・洗髪(石けんシャンプー)・髭剃り・メイク落し・シャツの襟元の汚れ落し・歯磨き等、マルチに活躍できるとか。
お土産でもらえた人はラッキーですね。
詳しくは「アレッポ石鹸」で自分で調べて下さい。 -
おじさんがご自宅に招いてくれました。
シリア人は本当に無償のホスピタリティが素晴らしいという余計な予備知識を仕入れていたのと、彼は大家族で暮らしているという言葉につい安心して、これも貴重な経験と、招待を承諾してしまいました。
これが間違いの元。
ぎゅうぎゅうの乗り合いタクシーでたどり着いた先は、
アレッポのまちから40分以上も離れた超ド田舎。
しかもちょっとトルコ寄り。せっかくトルコから来たのに何で戻るんだ、と少し切なくなる。 -
これがおじさん一家が暮らすおうち。
石造りの平屋一戸建て。
キッチン以外にリビング、子供部屋2部屋ありました。
そして衝撃のトイレ。
屋根のない屋外に、扉もなく、電気もなく、ただホロ布がかかっているだけ。しかも背丈より壁が低いため、家からほぼ丸見え。
雨が降ってきたとき、後ろからおじさん(以下、信用をなくして「オヤジ」といいます)が「傘持っててやろうか」とのぞかれたときは心の中で「ぎゃー」と悲鳴を上げました。 -
彼の子供たち。
女5人、男4人。9人とご夫婦の11人大家族。
奥さんは16歳のときにオヤジに嫁いだそうです。
以来、ほぼ1〜2年おきに産んだとか。
一番上が女の子で13歳だそうです。 -
中央の布を巻いている女の子が長女。
ファティマちゃんと言ったか。
英語はほぼ話せません。
学校で少し習っているようですが、完璧に片言。
コミュニケーション取れるレベルではなく、
オヤジとしか会話できません。
ここでもうストレス。
子供と一緒にはしゃぐ気にもなれず。
写真を撮って撮ってとせがまれ、撮ってはモニター見せてとせがまれ、見せては喜んでの繰り返し。
はじめはいいのですが、だんだん疲れがにじみ出て、
見かねた長女が追い払ってくれました。
彼女はとても良識ある女性でした。
次女は、見せてあげただけのペンを勝手に自分のものにしていました。おいっ!
ま、いいけど・・・ -
オヤジが地元の市場へまた買出しに行くというのでついていくことに。
とても乗り心地の悪い二輪バイクにまたがり約10分。
完璧にローカルな田舎町の市場に到着。
すそ直しを依頼していた仕立て屋で、ズボンを引き取る際に店のご主人が撮ってというので一枚。
はにかんだ笑顔がとてもチャーミングなおじさん。
光る頭部のそこにない毛を必死で整えていたのが笑えました。 -
村のこども。
やはり撮ってくれと合図されたので一枚。
いい笑顔です。
子供大人関係なく、みな気さくに写真を撮ってとせがむのですが、データをあげられるわけでもないのになぜそこまで執着するのか、不思議でした。
そして、こんな田舎町に日本人が来る事はまずないのでスーク以上に視線の的でした。痛い・・・ -
村の青空市場。
日本の野菜と同じようなものがたくさんありました。
ただ、サイズは若干こちらの方が大きかった気がします。
形はいびつ、熟れ過ぎ、硬すぎ、つぶれすぎ、
なんでもあり。
日本の農家って本当にすごいなと改めて感心しました。
わたしたちは幸せモンです。 -
スイカが山積みになって売られていました。
果物は、スイカ以外にはりんごとオレンジ、バナナ。
さすがに変わったものはありませんでしたね。 -
袋詰めする客と、そこに箱からトマトをぶちまける店主。
トマトつぶれるだろ、と突っ込みたくなるワンシーン。 -
皮をはいだ頭だけ集められた超グロッキーなシーン。
呪われた儀式のようです。
コワイ。
鶏が不自然なところに4羽ぐらい束になって死んでいました。
鳥インフルエンザ?!何で?!
異臭を放っていましたが、地元の人は慣れっこなんですねぇ。誰も関せず。 -
ひたすらジーっと私を見つめ、ついてまわった兄弟らしき二人の男の子。
写真に撮るまえは笑っていたのに、レンズを向けた途端に顔が硬直する。
何度いっても硬直する。
仕方ないのでこのまま保存。彼らはそれで満足でした。 -
いったん自宅に戻り、荷物を家に置いて再び家の周りをバイクで案内してくれました。
彼は、この近辺にある遺跡や墓所のガード(だといっていた)だそうです。確かに墓地らしき岩窟や遺跡がゴロゴロしていました。でも、特に発掘調査をしているわけではないようです。
結局オヤジの正体は謎のまま。
この風景はカルストっぽい、石灰岩?の荒れ野。
何もない・・・って感じです。 -
これも教会跡か何かと言っていました。
規模的にはそれほどでもないので、感動も薄く。
あまり写真に収めたい気も起こらず。
何より、暗がりでオヤジにチューをせがまれたことが衝撃的でした。
キスミーキスミーうるさいオヤジ。
シリアは一夫多妻制で、4人まで合法に妻が持てるそうです。今の奥様は9人目を産んでから体調を崩し、もう妻としての務めが果たせないとか。
それで次の奥さん探し、というか彼女が欲しくて大募集中・・・そんな話、私にするな!と一気に嫌悪感。
彼の場合は、シリア人のホスピタリティではなく、単なるすけべなオヤジでした。 -
彼の知り合いらしい近所のお兄ちゃん。
英語が話せないのでニュアンスで挨拶。
やっぱり、「俺を撮ってよ」とせがまれ一枚。
そして、やっぱりモニターだけを見て満足していました。
何で? -
ヤギの遊牧をしていました。
ヤギ使いの彼もまたオヤジの知り合いのようです。
田舎まち、さすがに顔は広いようですね。 -
お夕飯タイム。
家族で同じお盆の上の食事を分け合って頂きます。
行儀が悪いのか、習性なのか、みな、片膝立てて食べていたので、つい真似てみました。
(その後、そうして食べている人は見かけなかったのですが・・・)
食事の用意は基本的に奥さんと長女が担当。
子守は次女以下のようでした。 -
これは3食ほぼ定番メニュー。
ホブスときゅうり丸ごと、トマト丸ごと、トマトとにんにくとたまねぎとミント、レモン汁などが混ざっているペースト状のものがありました。
ここのホブスはとても弾力がありしっとりして美味しかった。
たまに、パサパサした、のどが渇きそうなホブスもあり、それは美味しくありません。
客人として招かれたので、家族よりいち早く食事をもてなされました。
でも、正直、きゅうりを丸ごと「どうぞ遠慮なく食べて!」と薦められたときは驚きました。
いつの時代?! -
長女、長男、末娘。
長女はとても気がつくしっかり者で働き者。
長男(11歳)も家の掃除など、お手伝いをしっかりする働き者。
この二人だけは良識がある控えめな対応をしてくれましたが、他の子どもたちは、何かにつけ物をねだり欲しがって、相手が大変でした。
入れ替わり立ち代り、「かれ(あるいはかのじょ:兄妹)に内緒でわたしにだけこれ頂戴」(とシリア語で言っている気がする)だから、疲れます。 -
みんなで仲良く家族写真。
このときだけは奥さんも上機嫌。
わたしをずっと遠巻きに伺っていた奥さん。
その意味がこの後分かりました。 -
就寝タイム。
奥さんは子供たちを連れて隣の子供部屋へすっ引き上げ、気づいたらオヤジと二人っきり。
そして知らない間にリビングにはツインサイズのマットレスがスタンバイ。
悪い予感がズバリ的中。
オヤジは上下肌着だけになっていて、一緒に寝ようと熱く懇願。
無論、完全拒否。
「触るな、近寄るな、話しかけるな!」と部屋中を逃げ回り、無視し続けました。
力づく出ないところが、シリア人の優しいところ。
結局、オヤジの方が根負けして、何故かおもむろに一番下の赤ちゃんを連れてきて、「ベイビーがいるから、もう安心だろ?こっち来ておとなしく一緒に寝よう」と。
完全キレて、普段温厚なわたしも日本語で「ふざけんな!!」と罵倒。
結果的に、私は部屋の隅っこで別のマットレスを敷いて、彼らが寝静まるのを待って就寝。
しかし、おそらくマットレスにはダニがいて、腕がかゆく、また恐ろしいほどのハエが顔の周りを舞う!
ある意味、二度とできない貴重で恐ろしい体験をしました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
30