2006/11/24 - 2006/11/28
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rojinさん
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中国国際航空CA298便は、関空を13:50に飛び立ち
フライト3時間半で北京国際空港へ到着した。
空港の出口からホテルへ向かうバスに乗るため、少し外気に触れたが、11月下旬ともなると流石に寒い。
気温は摂氏5~6度前後。
今回の旅は、阪急交通社のツアーに夫婦で参加。北京に4連泊して万里の長城をはじめとする世界文化遺産の<北京原人の遺跡、明の十三陵、故宮博物館、天壇公園、イワ園>などを巡る魅力の5日間だ。
ホテルはNIKKO HOTEL NEW CENTURY(5つ星)
参加者は総勢28人、夫婦連れが多かったが、なかには子供連れや一人参加者もいた。
中国語(北京語)の勉強はしなかったので現地の人達との会話は出来なかった。
写真は万里の長城にて。警備員さん。
(持参カメラはデジカメ富士Finepix 40i )
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- その他
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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-
4連泊する北京のホテルは<NIKKO HOTEL NEW CENTURY>という5つ星のところです。
現地ガイドさんは男性37歳、大学卒業後、銀行に務めたが上司と喧嘩して辞めて、旅行業に転職したという経歴の持ち主だそうです。
このガイドさんの話が大変勉強になったので感謝!感謝!です。
その話の一部を紹介しましょう。
① ガイドさんの学生時代に経験した<天安門事件>の真相は、政府役人達の汚職に反対する学生達のデモだった、ということです。
② それから十数年経った現在でも、権力者の汚職は変わっていない。毎日のように政府高官の汚職逮捕の報道がされている状況だそうです。
以前勤めた銀行幹部も次々に逮捕されている。裁判官までも逮捕された例があるというから驚きです。
③ 開放政策(市場経済化)導入後、人々の働く目的は、自分の金儲けが中心となったそうです。いかに起業するか、どの分野が儲かるか、そのために何を準備すべきか等々。
今年の百万長者の1位になったのは学歴なしの女性で、職業は<ゴミ拾い>から生計を立て、いまや<リサイクル事業>のオーナーで2兆円の超資産家だそうです。
またベストテン中6人が不動産関連の事業家だ。
④ ガイドさん自身の年収は90万程度ですが、都会の勤労者は平均40万円ぐらい、農村では20万円ぐらいが普通で
共稼ぎが殆どだから、1世帯では2倍の計算、つまり都会では80万、農村は40万位になります。
⑤ 住まいのマンションは北京では100平方メートルで約1600万円前後だから、一般庶民には手が出ません。
買い手は、地方の金持ちか、外資系会社勤めか、独立事業家などです。
一般庶民は郊外に住むことになりますが、交通機関が発達していない為、自家用車で通勤せざるを得ません。
車は中古車で5万円から買えるし、新車は最低クラスで
160万程度だから入手可能です。
そういう事情で、通勤時間帯は道路が大渋滞となる、そうです。
⑥ こんな理由で現在の北京は車社会になりましたが、交通事故も激増しています。
何故かといえば? 免許取得が金次第でどうにでもなるからです。
筆記試験に落ちても、健康診査に落ちても、実技検査に落第しても、金でパスする道が開けているのだから、運転技能未熟の人が多いそうです。
だから、実際の実技は免許取得してからの土曜日、日曜日に練習をするのが日常茶飯事。
いや~ガイドさんの話しを聞いて、本当の中国の実態を知って驚きましたね! -
旅行会社のツアーですと観光地巡りや土産物ショップ巡りなどが多くて、一般庶民と接触する機会が滅多にありませんが、
今回たまたま昼食を早く済ませ、路上を散策していると、孫を抱いて歩いてきた地元の好々爺に出会ったので、写真を撮らせて貰いました。
カメラはデジカメ。撮った写真をすぐに見せると、大喜びです。 -
北京中華民族博物院というところで少数民族展示会をやっていましたが、今回のツアーでは訪問先には入っていません。
-
今回のツアーが向かった最初の観光地は<天壇公園>でした。
この場所の歴史を知らないので、印象は薄かったですね。 -
次に向かった先が、日中戦争の発端となったことで有名な<盧溝橋>です。
ここは永定河という名前の川に架かる600mの大橋ですが、現在は水が流れていません。
すぐ傍らに城塞があって、戦没者の記念碑が城壁の道路脇に置かれていました。
マルコポーロが訪れた1300年ごろは、川面に映る名月を鑑賞する名所であったそうです。(東方見聞録に記載あり)
大理石の欄干には顔の違った狛犬が数多く設置されております。
ガイドさんによれば、中国の学校教科書で習った事件の概要は次のようなものだそうです。
ー「 1937年7月7日、夜間演習中の日本兵の一人が迷子になってしまい、近くにあった中国軍の要塞にやってきて、一晩泊めて欲しいと懇願したが、中国側はトラブルを避ける意味で断った。
そしたら、これを契機に日本軍が攻撃をしかけてきた。」????
一方、日本の歴史書では、こうなっています。
ー「 夜間演習中に一人の伝令が自分の所属部隊の位置を見失ってしまい、周辺をさ迷っているうちに、
中国側から銃撃を受け、逃げ帰った。
そして、これをきっかけに交戦が始まった。」?
最近、公表された元外交官岡崎氏の研究では・・・
ー「事件を引き起こしたのは中国共産党の策謀ではないか? 」
そもそも、盧溝橋事件を引き起こした日本軍部隊が当地ー北京郊外ーに駐留して夜間演習までやっていた背景には何があったのだろうか?・・・・
1900年に起きた対外排除勢力(20万人のテロ集団)の<義和団の乱>があり、清王朝政府軍と8カ国外国軍との間に戦争が起こり、清軍が敗れ、外国部隊の領土内駐留を認めた結果、日本は北京公使館や在留日本人の保護という名目で日本軍を盧溝橋周辺に駐留させていたという経緯があったのです。
歴史は複雑ですね。 -
盧溝橋事件を象徴する大砲の列が設置されていました。
日本人にとって忘れてはならない場所<盧溝橋>ですね。 -
橋の欄干につくられた狛犬です。
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つぎにツアーが向かったのは世界遺産の<北京原人発掘遺跡>という場所です。
何故か<北京原人>ではなく<北京猿人>と表記されていた博物館には、<北京猿人頭骸骨>そのもは無く
日中戦争の間にアメリカへ運ぶ途中紛失してしまったということでした。 -
発掘遺跡現場がすぐ近くにあり、直接足を運びました。
-
翌日は、北京の北方75KMに位置する<万里の長城・八達嶺>へ直行です。
バスの着いた山麓は南麓の方で、ここから左側に城壁を登ると<男坂>、右側の城壁は<女坂>と分かれており、
観光客の殆どが、坂の緩い<女坂>へ向かいましたが、
家内と相談して、人の少ない急峻な坂道<男坂>に挑戦してきました。往復1時間程度のウオーキングですが、
日差しがあるにも拘わらず寒かったですよ。
その上、雪が階段に残っていて、それが凍り付いて滑りやすい。
万里の長城は、その築城に過酷な労働に駆り出された人々の多くの命が失われたと言われています。
坂道の途中にいた警備員らしき人に、写真を撮らせてもらい、<万里の長城>の思い出となる貴重な一枚となりました。 -
高い城壁の見張り台近くには、路上に土産品売り場がありましたが
寒いので誰も買い手がやってきません。 -
風を避けて見張り台の中から眺めた景色です。
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こちらは見張り台の別の窓からの景色です。
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帰路の道を振り返って。
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寒い寒い! 足が滑る!
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寒い中で震えながらのスケッチ。
ここ万里の長城は、明王朝の時代1500年頃、異民族の襲撃を防ぐ目的で築かれたそうです。 -
午後、バスが向かったのは世界遺産<明の十三稜>のひとつ、
明王朝の地下墳墓です。
地下墳墓は28mの地中に築かれた王の墓ですが、広い空間には贅沢な調度品まで置かれており、死後の玉座まであるのには驚きましたね。
更に驚いたのは、この場所が後世に開かれないように、工事関係者は全員閉じ込めてしまい、生きて帰れなかったそうです。
その仕組みは、重い石の扉が一旦閉まると外から開けられないように設計されていたのです。
中国の歴史は恐ろしいですね。 -
あとからツアーで訪れた<故宮博物院>や<紫禁城>の内部展示品は、どれもこれも贅沢品の極みだらけ。
当時の清王朝の権力者の私的な贅沢振りを示すものばかりで、辟易してしまう程です。 -
部屋の片隅に<秘宝>が置いてありました。
とても貴重な財宝だそうですよ。 -
大勢の中国人も見学にきていましたが、どういう感想を持ったのか聞きたいところです。
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ここは、西太后の造営させたSummer Palace<いわ園>です。
ここは清王朝の最後の支配者・「西太后」が海軍予算を私的に流用して造営させた贅沢な別荘地です。
人造湖を宮殿と一緒に造り、紫禁城まで船で直行出来るようにしたというから、我侭の限りをつくしたのでしょう。 -
最後は天安門広場からスケッチです。
この広場が天安門事件の現場だという実感が湧いてきません。そのぐらい穏やかな空間でした。
帰りの飛行機(中国国際航空927便)は、ほぼ満席。
日本へ仕事で行く中国人ビジネスマンが多くみかけましたが、その身なりが立派なのに驚きましたネ。
黒い靴はピカピカだし、ネクタイ姿のスーツも流行の黒系統で統一されており、
それに比べて、我々日本人ツアー参加者の服装の乱れが恥ずかしくなるほどでした。
北京市内では、来年のオリンピックを前にして懸命に準備に取り組んでおりました。
例えば、汚い長屋の住宅街は強制撤去して、跡地を公園や緑地帯にやりかえたり、道路も、あらゆる場所に多数のゴミ清掃者を配置してゴミのみならず、窓枠や手すりなどを清掃させていました。
高層ビルと高層マンションの林立する近代都市<北京>の実現を究極の目標にしているのでしょうか。
今回のツアーは、中国の実情の一端を知る貴重な旅となりました。
観光先では、<万里の長城>や<明王朝の十三陵の一つ>が強烈な印象でしたが、更に貴重な話を男性ガイドさんから聞けて、本当に良かったですね。
おわり
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