2007/08/08 - 2007/08/08
1172位(同エリア1663件中)
ふみこさん
今年の夏は北海道最高峰・大雪山系旭岳に登ろう!そんな気持ちで泊まった旭岳温泉のホテルの朝5時。晴れてますように・・・と祈りながら窓の外を見るけれど、そこにはただただ雲に覆われたロープウェイ方向への道が見えるのみ。
うーむ。旭岳は絶対に晴れた日に登りたいし、あと二泊するから今日はやめとこっかー。そんなわけで標高1000メートルを越える旭岳温泉から車で美瑛方面へ向かいます。さーて、どこに登ろうか。候補は下記3つ。
1.十勝岳
2.富良野岳
3.原始ヶ原
ま、天気を見て決めましょう。
美瑛からさらに富良野方面へ車を走らせながら山の方向を見てみると、十勝岳も富良野岳も中腹より上は雲の中。うーん、ダメだ。登ってもきっと何も見えない。ということで、原始ヶ原に行くことにしました。
ふふふ、原始ヶ原、実はとっても行きたかったんだよねー。
小さい時から「夏の思い出」の歌に出てくる尾瀬に憧れて、尾瀬に行ってからというもの「湿原」という名のつく場所を地図で見つけるとうずうずする。原始ヶ原も湿原だというのは知っていたし、さらに、北の国からで原田美枝子演じる涼子先生がUFOに乗ってったのも原始ヶ原だった。・・・北の国からって宇宙もの?(笑)
そんなわけで、すでに下調べも済んでいたので後は登山口に行って登るのみ!
登山口近くまではだいたい道しるべが出ていたので順調。でも、麓郷方面から最後の林道に入る所を見落とす。原始の泉付近まで車で来て「おかしくない?」ということになり、泉で水を汲んでいるご夫婦に聞く。ああ、やっぱり通り過ぎていたらしい。看板も出てるって言うけど、でもそんな看板あったかなあ。早速戻る。・・・おおお、大きな看板発見。こっちから来ないと見えねー。
早速林道に入る。ゴトゴト・・・
気がつくと後ろから車が来てる。遅くてごめんね。お先にどうぞー。
ゴトゴト・・・
しばらく行くとちょっと広い場所に分かれ道が。どっちかしら。
先ほど追い越しされた車が止まってる。何か役所の人みたいなので聞いてみる。
私「原始ヶ原に行きたいんですが、どっちに行けばいいんでしょうか?」
おじさん「ああ、そっちそっち。」
道なりの方向でいいらしい。
私「わかりました。どうもー。」
おじさん「・・・その車で行くのかい?この先もっと道悪くなるからやめた方がいいよ。」
私「はーい、どうもー。」
どうやら真っ赤なイタ車が林道に入っていったのを見て心配してついてきた模様。大丈夫よ〜。前に乗ってたイタ車なんて20キロ以下で2〜3キロ林道走ったらオーバーヒートしてたものけど、それに比べりゃこの車は全然走るよ〜ん。
ということで、10:30登山口到着です。さあ、登るぞぉ。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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登山口。こちらで入山届けを書きます。
今日は誰もまだ登ってないらしい。
ということで、10:45スタート。 -
ちょっぴり行くと「滝巡りコース」と「林間コース」の分岐があります。予定していた通り、行きは滝めぐりコースを。
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分岐点から。歩いて来た方向を撮りました。
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こちらは分岐点から見た進行方向。けっこう整備されてます。このあたりは。
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滝めぐりコースは、別に滝を登るわけではなくて、布部川沿いに歩きながら滝が見れるコース。ホントに川沿いの岩場を歩いていきます。
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こんな場所とか、
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こんな場所とか。
このあたりでは、ヘルメット被ってウェットスーツを着て川に入っているグループがいました。 -
んで、時にはこんなロープで岩場を登ったりします。
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そんな感じで進むこと約30分、11:20に不動の滝着。
おぉ、なかなか立派だ・・・。
ちょっと休んで先を急ぎます。 -
しばらくしてこんな梯子を下りました。いやあ、写真で見るより高いの。ちょっとびびった。
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途中にはこんな丸太橋も。
整備されてて、手をかけるロープもはってある橋だけど、ちょっとこわかった・・・。(私は高所恐怖症) -
さらにどんどん川沿いの岩場を歩きます。
・・・うぅぅぅ、途中で渡渉するときに岩場で滑ってかっぱつった・・・。
【かっぱつる】北海道弁で、間違って水や泥にずぼっと足を入れてしまうようなさま。 -
川の向こうの壁に、繊細な感じの滝が。
どうやら錦糸の滝という名前らしいです。 -
まだまだ行きますよ〜。大きな滝の脇を鎖を支えに登ります。
-
ということで、12:00、二段の滝に到着。
この滝は名前の通り滝が二段階になっていて、写真の後ろに写っているのは上の段です。 -
下の段をのぞくとこんな感じ。
写真だとわかりづらいな・・・。 -
先はまだまだ長い。
途中、丸太の上を歩きます。落ちなくてよかった〜。
(そう深くなさそうだったけど) -
そして、12:15、蒼天の滝に到着。おぉぉぉ、なんだかかっこいー。
ここでしばし休憩です。地図を見る。
私「・・・まだあるね・・・」
旦那「俺、このコースを甘く見てたよ・・・」
つい疲労の言葉の出る二人。
旦那「でも、冒険みたいで楽しいな!」
うん、確かに単調な山道を歩くよりは変化に富んでて楽しいかも。 -
再び歩き始めて数分、また丸太の橋が。
さっきは先に旦那が行ったので、次は私が先に行きましょうか。
しかし橋を歩き始めて気づきました。登山靴の紐がほどけていることに。
丸太はカニ歩きで進むんだけど、気をつけていてもほどけた紐を踏んでしまう。気をつけて歩かないと落ちますよ。細心の注意を払ってなんとか渡った。あああ、よかった。そして、私の後にさっくり渡ってきた旦那が言う。
旦那「渡るのおっせーなあ」
ええ、登山靴の紐がほどけてましたのでね。それともなんですか。橋から落ちる確率が高くなっても急げと。そうおっしゃるので?
・・・とは言いませんでしたが(笑) -
山を登る人はご存知でしょうが、登山のルートには必ず印がついています。岩に矢印が描いてあったり、木の枝にテープが巻かれていたり。
今回もそれにしたがって進んでいたのですが、ここに来て印を見失う。進む方向はわかってるけど、岩場を行けばいいのか上を通るかわからない。
取りあえず道ができているので上に登ってみたものの、先に進む印がない。
旦那「・・・これって道じゃなくて土砂崩れの跡かもな。」
私「一度戻る?」
旦那「ちょっと先に行って様子見てくる。」
薮をかき分けて行ってしまいました。
ということで、取り残された場所から撮った風景です。うん、思い切り薮の中ですねぇ。 -
2〜3分で旦那が戻ってきました。どうやら川沿いの岩場を行くのが正解みたい。もう一度川まで降りて、川沿いの超細い岩場を抜けると確かにピンク色の印がありました。よかった〜。
しばらく行くと写真のような小さな滝が見えました。名前はわかりませんが、なんだかかわいい感じでしたよ。 -
相変わらず川沿いの岩場を歩きます。
登りはそれほど多くないけど、大きな岩を越えたり、渡渉したり、コケで滑ったり、倒木を越えたりと、冒険してるって感じ。いやあ、あんまり女の子の来る場所じゃあないなあ。ま、女の子って年じゃないからいいけどさ。
そして、13時半近く。赤岩の滝と昇竜(勝竜)の滝の分岐点に到着。原始ヶ原へ行く場合は昇竜の滝へ向かう必要があります。つまり、赤岩の滝に行くのは寄り道。
私「どうする〜?」
旦那「疲れたよな〜」
私「でもさ、ここのコース、もう来ないかもしれないよね。」
旦那「そうだよなあ。数分で行けるんだったら行ってみるか」
ということで、心残りのないように赤岩の滝に向かうことしました。
この道、あんまり人が来ないんでしょうかね、ちょっと荒れかけてます。倒木もたくさんあるし、木の枝も登山道に覆いかぶさってる。そして進むこと数分・・・ -
13:35、目の前に赤岩の滝が。
おおおー、滝が流れてる岩肌が赤いんだあ。まさに赤岩の滝!かっこいーー。見に来てよかった!
さあさあ、思ったより時間がかかってますよ。先に進みましょう。分岐点に戻り、昇竜の滝をめざします。 -
分岐点から数分。13:45、昇竜の滝到着です。
これまたいい感じの滝ですねえ。
ここで少し水分補給の休憩。登山の本によると、この滝の上に原始ヶ原があるはず!もうちょっとだ。がんばろ。
休憩後、滝の左横の登山道を高巻きしていきます。ちょっときつい。そして登りきって林の中をちょっと歩くと・・・ -
じゃーん。13:55、原始ヶ原の風景が開けました。
わー、はじめましてー。
写真の山は、たぶん前富良野岳。 -
そして、こちらが富良野岳。
・・・あら、晴れてるの?それじゃ富良野岳に登ってもよかったかも〜。 -
左・前富良野岳、右・富良野岳。
いやあ、晴れてるなあ。 -
しばらく湿原の中を歩きます。湿原って、木道の上をあるくイメージしかなかったのだけど、ここ原始ヶ原に木道はありません。湿原の中をテープのある方向に歩きます。
・・・あのー、靴がぐちょぐちょになるんですけどー。 -
途中、富良野岳と林間コースの分岐点がありました。もちろん林間コースへ。
・・・ってか、誰もいないんですけどー。 -
本当は湿原でお昼ご飯を食べるつもりだったのですが、ぐちょぐちょで座る気にもなれず、誰一人姿を見ることもなくてちょっと寂しい。こんな登山初めてだ。
ということで、そんなにおなかも空いてないしさっさと下山することにしました。 -
原始ヶ原さん、さようなら。またね!
14:15、原始ヶ原をあとにしました。 -
さて林間コース。途中で登山道に若干土砂が流れたみたいになってました。滑らないように滑らないように。
14:30過ぎ、広原の滝を見えるところに来ました。滝の近くには行けないのね。
この後、二人でもくもく歩く。しばらく歩いていると、旦那が急に止まる。
旦那「しーっ、静かに。何か聞こえる。」
私「・・・・」
音「グー・・・すぴー。グー・・・すぴー」
私「・・・何かさあ、いびきっぽいよね・・・」
旦那「・・・急ごうか・・・」
鈴を大きく鳴らして、きもーち急いで下山。ときどき後ろを振り向いてみる。とりあえず何もついてきていません。よかったー。
しばらくして旦那がいきなり叫ぶ。
旦那「うあああああーーーっ!」
私「どした?」
旦那「へびへびへびーーっ!!!北海道に来て初めてへび見たあああ。」
見ると30センチくらいの黒っぽい蛇が薮に消えてった。どうやら旦那の目の前を横切った模様。ちなみに旦那様が世の中で一番苦手なのがへびです。
旦那「北海道はへびいないと思ったのにぃぃ(泣)」
ちなみに旦那はムカデもダメです。でもうちにはムカデがよく出ます。なので私がこっそり退治してます。私ってえらいわあ。 -
14:45、天使の泉に到着。水が冷たくておいしくて生き返る〜。
旦那「あとどれくらいかなあ。」
私「本で確認しようか」
旦那「いや、本を出すより進んだ方がいいよ」
そんなわけで、現状位置の把握もそっちのけでひたすら歩きます。 -
そうして15:10、登山時に通った滝めぐりコースと林間コースの分岐点に来ました。やったー!無事に戻ってきた〜。
登山口の入山届けに下山時刻を記入。ああ、やっぱり今日の入山者は私たちだけだったのかー。
登山口には川遊びを終えて帰り支度をしている人たちが10人くらいいました。ああ、人がいるっていいなあ。私たちも普段着に着替えます。うーむ、登山靴もズボンもタオルも泥だらけ。 -
帰り道。
私「ねーねー、怖くて言えなかったけど、あのイビキみたいのって熊だったのかなあ。」
旦那「うーん、熊が近くにいるとかなり獣臭くなるって話だけど、それはなかったよなあ」
私「そうかあ。じゃっ、熊じゃなかったってことにしよう!」
ということで、あのイビキは熊ではなかったってことで。ただ、原始ヶ原近辺に熊が生息しているのは間違いない事実でございます。
【本日の行程】
10:45 原始ヶ原登山口(ニングルの森)発
11:20 不動の滝
11:40 丸太橋1
12:00 二段の滝
12:15 蒼天の滝
12:20 丸太橋2
13:30 赤岩の滝/昇竜の滝分岐
13:35 赤岩の滝
13:45 昇竜の滝
13:55 原始ヶ原
14:15 林間コース合流
14:30 広原の滝
14:45 天使の泉
15:10 原始ヶ原登山口(ニングルの森)
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この旅行記へのコメント (4)
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- ツーリスト今中さん 2007/09/11 23:30:11
- 1人(二人)占め!原始が原
- ナント羨ましい〜!
(か、どうか、、、。ご無事で何よりでした)
北海道は湿原の宝庫。
山の上だったら原始が原ももちろん、
沼の平、沼の原も良いですよねぇ。
釧路周辺は平地に湿原沢山!
木道も良し悪しかもしれません。
ぐちゃぐちゃになるのはとも角、
荒れてしまうかなぁって。
湿原の成長速度は年に一ミリだそうなので
何十年分かが一踏みでパアになってしまうし、
木道も木の周りが高温になって植生に影響が
出るとも聞きました。
謙虚な気持ちで自然の中に入って行きたいですね。
- ふみこさん からの返信 2007/09/13 22:43:58
- RE: 1人(二人)占め!原始が原
- こんばんは。
こちらも見ていただいてありがとうございます♪
沼の平、沼の原はこれまた行きたい場所リストに入ってます!!
いつも登山の本を眺めながらきれいだなあと思って、思いを馳せてます(笑)
>謙虚な気持ちで自然の中に入って行きたいですね。
ホントにその通りです。
自分たちも自然の中のほんの一部だという気持ちを忘れないようにしたいです。
道東に行く予定はしばらくないのですが、
行く時が来たらいろいろオススメを教えてくださいませ。
それでは!!
-
- しまちやんさん 2007/08/26 13:10:03
- 原始ヶ原めぐり
- 道中の記録がよく録れていてこれから行く人が助かります
- ふみこさん からの返信 2007/08/26 15:09:24
- RE: 原始ヶ原めぐり
- しまちやんさん、こんにちは。
旅行記読んでいただいてありがとうございます!
去年デジカメを買ったのですが、デジカメで写真を撮っておくとあとで日付と時間がわかって便利!
登山の記録にもってこいだなあと思っている今日この頃です。
しまちやんさんも山登りされるんですか?
原始ヶ原に行く事があれば本旅行記を参考にしてもらえたらうれしいです〜。
それでは!!
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旅行記グループ 2007年8月 旭岳温泉で3泊4日 原始ヶ原登山と美瑛の丘ウォーキング
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