2005/10/11 - 2005/10/11
120位(同エリア140件中)
おむさん
プラハ中央駅より直通急行列車に乗り《クトナーホラ》へ。
セドレツにある墓地教会はとても楽しみにしていた
場所のひとつ。
クトナーホラ駅からは町の中心へ行くバスが出ているが
ここに立ち寄る場合は大体歩いていくことになる。
(バスの時間がちょうど合えば問題ないですが)
ていうか、はっきりいって、観光するには少々難儀な町でした。
というのもこの墓地教会はクトナーホラ本駅より歩いて10分位の場所にあるのだが、そこからさらに聖バルバラ教会や色々見所のある旧市街中心に行くにはバスに乗るか、歩いて40分以上はかかってしまう・・。(私は早足で歩いても45分もかかった・・)
ガイドブックにも詳しくのってますが、プラハからバスで行く場合にはクトナーホラの旧市街近くにバスターミナルがあるため、旧市街へは便利。
しかし墓地教会に行きたいと思えばやはり上記に書いたアクセスになる。
ですから両方観光する場合は、必然的に往路バス復路鉄道もしくはその逆という選択肢が自然かと思います。
ちなみに私はプラハからの往路鉄道で。復路バスで帰りました。
「4万人もの僧侶の骨で飾り立てられた教会って一体・・?」
そんな疑問と興味深々で向かう。
しかし、悔いが残るのは、この墓地教会について詳しいエピソードを何一つ調べずに行ったこと。
教会では日本語で簡単な説明が書かれた紙を貸してくれるが
教会内の異様な光景に疑問や知りたい事が自分の中に渦巻いた。
帰国してから教えて頂いた情報ではヤン・シュワンクマイエルという人が撮ったこの墓地教会のドキュメンタリー短編映画が存在するとの事。
是非この作品が見てみたいのだが、発掘するのが困難そうだ。。
とにかく、この教会色んな意味でインパクトすごすぎです。
びっくりはしますが怖いとか気持ち悪いとかそういう感覚はなく
なんかヴェリチカで見た岩塩芸術を見た感覚と似てました。
思わず「ヴェリチカの骨バージョンか?!」と思うほど。
日本ではこんなふうに人間の骨をこんなことに使うなんて
考えられない事だと思いますが、地球の歩き方にも書かれてるように「メメント・メリ(死を思え)」人間の生のはかなさ、避けることのできない死について忘れないように、という教えを示しているきちんとした意味のある教会で、ほんとうに意味深かったです。
外にある墓地でぼんやりとしみじみ死について思い返して考えるというよいきっかけにもなりました。
☆07/1/20 エリアを「チェコその他の都市」→「クトナーホラ」に更新しました。内容は変更なしです
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
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【墓地教会】(納骨礼拝堂)
クトナーホラ駅から歩くこと約10分、見えてきました。外観が想像より地味でこじんまりした感じ。
12時から1時間昼休憩で閉館するため急ぎ足で受付へと。(このとき11時半前)
受付でなにやら言語を尋ねられ「ジャパニーズ」というと教会の説明が日本語で書かれたのA4用紙1枚を渡された。
ちなみに入館料35コルナ(1コルナ約5円)に加えここでも写真を撮る場合は追加料金30コルナが必要。
ビデオだとどういう訳か追加60コルナ。
東欧ではこういうシステム意外と多いので注意。
(知らずに写真を撮ったら罰金なのかな?) -
いきなり受付から骨が出迎えてくれます。
-
おびただしい数の骨で積み上げられたピラミッド。
これには思わず、ギョッとしてしまいました。
奥に見える炎のような明かりがなんだかこの世のものとは思えない雰囲気を作り出していました。 -
骨シャンデリア。
もうここまでくると出る言葉もありません。。
美しすぎます。
超大作ですね。 -
紋章の中に組み込まれていた人物。
なんだか中世の騎士のようないでたちですね。
頭から出ているのは頭飾りなのでしょうが
ずいぶんしなやかにしなっています。
いったいどこの部位の骨だろう?
そういう事を想像しながら見ていると尚興味深い。
胸板は、尾骶骨でしょうかね? -
これ見たとき一瞬びくっとしてしまいました。
まるで、ヘビメタパンクTシャツ、アルバムジャケットのようです。
蛇とドクロ。象徴的ですねえ。 -
シュワルツェンベルクの家の紋章。
これも圧巻です!
繊細な骨使いには本当に感心させられます。
王冠の出来栄えにはためいきがこぼれます。 -
ちろちろと燃えるろうそくの灯りと、キリスト像。
こういう絵はとても教会らしいですが、やはり壁の装飾もすべて、骨、骨、骨・・。 -
-
-
積み上げられた骨のてっぺんにはいろんなかわいらしい天使が乗っかっていました。
この辺のセンスはゴスロリを彷彿させますね。
骨、天使、キリスト、素晴らしく融合していますね。 -
一通り見終わり、外へ。
なんだか、人間の骨だけに、単なる芸術作品を見た後の感動や感覚とはやはり違い、見終わったあとすごく複雑な気分も残りました。
単純に「死」ってなんだろう、「魂」ってどうなるんだろう?とかね。
自分も死んだらあれらと同じ骨になってしまう。
頭ではわかってはいてもやはり現実味がない。
皮膚や肉がついている内は人間はこんなにも人それぞれ容姿が違い個性があるのに、ひとたび骨になってしまうと日本人だろうが外国人だろうがみーんな見分けもつかない無個性の骨になってしまう。
なんかどうでもいいことがどんどん気になりだして、
骨になっちゃうのはやっぱ寂しいなぁなんて思ったりなんかもした。
前から思っていたけど、日本の埋葬のようにしっかり焼かれてやっと形が残った骨も箸でバキバキ砕かれて小さな壺に押し込まれるのも、なんだか私はすごく窮屈で悲しいなあと思う。
粉みたいになって壺に入れられちゃうのであれば私も骨になっちゃったら、色んな形に姿を変えてこの教会で飾り立てられてみてもいいかもなあなどと思ったりなんかもした(^^;)いややっぱ微妙かな・・ -
ここで見たお墓は当然日本で見る墓石とはまったく
違い、墓石?に故人の写真がはめこまれているものが多く目についた。
そして綺麗なお花や写真などがたくさん供えられていて、不謹慎かもしれないけれど美しいと感じた。
ひとつひとつのお墓の写真を見ながら、一人一人の生前を勝手に想像したりなんかしてみたり。。
なんだか感慨深い時間になりました。 -
【聖母マリア教会】
墓地教会近くにある教会。
1300年前後に立てられその時代から残っているものとしてはチェコ最大の教会らしい。
ここはあいにく中までは見学しなかったが、中はどんな風になっていたのか今では気になるところです。 -
【聖バルバラ大聖堂】
セドレツから歩いて歩いて約45分かかって到着した途中パラツキー広場で昼食をとり、聖バルバラ大聖堂へ。ゆるやかな坂道の途中から特徴的なフライング・バットレス(飛梁)が見えてきました。
逆光でシルエットになっていますが、それがまた
美しく浮かび上がらせています。 -
【聖バルバラ大聖堂】
刺々しい、バロック様式がなんかたまらなく好きです。ちょっぴりミラノのドゥオーモを思い出します。
入場料30コルナを払って中へ。
ここはどうやらカメラビデオ全面禁止のようです。
中は素晴らしい内装と展示品、そして巨大なパイプオルガンがありました。
時折ここでコンサートも開かれる様で、パイプオルガンの生の音色をここで聞くことが出来たらどんなに素晴らしいでしょう。。
ここでも入り口で日本語で書かれた案内書を貸してくれました。
クトナーホラは日本人観光客にも親切なところですね。おかげでガイドなしでも十分理解しながら見学できました。 -
【聖バルバラ大聖堂】
ここの裏?には旧イエズス会大学という大学があるようで、学生がわいわいとにぎやかに通り過ぎてました。
こんな素晴らしい建物もここの学生たちにとっては毎日日常のなんでもない風景なんだろうなあ〜とか思うとなんか遠い異国からはるばるここまで来てる自分がなんだか不思議な気分。
でも、それを言えば、近所のなんばや道頓堀で見かけるカメラ片手の外国人も同じか。(笑) -
【温厚そうな犬】
帰りのバスターミナルに向かう道中ふと目があった犬。
駆け寄ってくるでもなく、吠えるわけでもなく
ただジイイーっと珍しそうにこちらを見ている。
東洋人を見るのは犬にとっても珍しいんかな?
なんだかとても、癒される顔をしていた。
ちなみにバスターミナルは結構大きくて乗り場に戸惑うが、いかにもバックパッカー風の若者などが並んでいる番号の乗り場はほぼ間違いなくプラハ行きの可能性が高い。(チェコ各地共通)しかも混むし。
ここのバスターミナルの入り口にはかなり大きな
スーパーマーケットが立っていて、見ているだけで楽しくいい時間つぶしになりました。
私は出発ギリギリまで買い物してたせいで、気がついたら乗り場は長蛇の列・・・。
kolin(コリーン)まで席に座れず立ちっぱなしでバス酔いしてしまいました・・(@@;)
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この旅行記へのコメント (2)
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- まみさん 2005/10/22 22:57:49
- この部分の近影、私も撮りたかった!
- おむさん、こんにちは。クトナー・ホラですね!
行く前に私のブログも参考にされたとうかがってすごく嬉しくなりました。クトナー・ホラ編がアップされるのを楽しみにしていました@
このシュヴァルツェンベルクの紋章のこの部分、カラスが眼を突いているデザインに眼をつけられたのですね、さすがっ!
このデザイン、チェスキー・クルムロフでよく見かけませんでした?
シュヴァルツェンベルク家はヨーロッパに勢力をのばそうとしてきたオスマン・トルコと戦ったため、追い払うことができたトルコ人に対して勝利を誇示しているデザインなんですよね、なんとも悪趣味ですが@
クトナー・ホラの墓地教会で売られていた英語のパンフレットを買って帰って後から読んでみたら、この写真があって、私も撮りたかった〜〜!とちょっとくやしくなりました。シュヴァルツェンベルクの紋章はハイライトのようなものなのでさすがに撮りましたが、うんと拡大して見ればかろうじてわかる程度で、私の写真ではぼけてしまいます、残念。
聖バーバラ教会は入れたのですね、うらやましい。
私も同じくあのフライング・バットレスにはミラノの大聖堂を連想しましたよ〜〜。
- おむさん からの返信 2005/10/22 23:28:53
- RE: この部分の近影、私も撮りたかった!
- >まみさん
はい、まみさんのブログは旅行前にまじまじと読んで参考にさせてもらってました★今度は私の旅日記を読んで頂いてるなんて不思議な気分ですね。
それにしても、まみさんは勉強熱心というか、ちゃんと見たものの解説が出来てすごく尊敬してしまいます。
私なんて見たこと読んだことすぐ忘れるし、まみさんの紋章の説明のこともまったく知らなかったので、一人トリビアのようにへえーへえー言ってる。
やっぱ、ガイドブック1冊買って帰ればよかったですっ
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