節分草＠総領町の宝物(*^ｰ^*)☆2005年3月5日

2005/03/06 - 2005/03/06

節分草はキンポウゲ科の多年草で、日光あたりから西日本にかけて分布し、その名の通り節分（旧暦）の頃に咲く里山の花です。いまは、私たちの生活環境がすっかり変わってしまって、里山を守る人も居なくなりました。節分草も、里山の手入れがされる時代には、珍しいこともない身近な花だったようですが、私たちの生活環境の変化にしたがってその姿を消していきました。１９８５年の総領町で、そんな節分草に目を留めた人が居ました。このとき見つけてもらえなかったら、今ある西日本一の自生地はなかっただろうと思います。「里山を守る」という、この２０年間の総領町の方たちの地道な積み重ねが、今の「西日本一の節分草自生地」をはぐくんでいるのだと思います。里山の花くらいしかない総領町ですが、里山の花を守れるすばらしい町です。私たちが失おうとしている、里山の花たちをもう一度見直してみませんか？(*^ｰ^*)

エリア 庄原(広島)

節分草の名前は前から聞いたことがありましたが、自生のものを実際に見ることが出来たのは私も今回が初めてです。
花の高さは５〜７センチほどで、花の大きさは２センチもありません。その花（びら）と見えている白い部分も、実はガクの変化したものです。おしべの周りに見える放射状に広がった黄色の軸が花びらなんですって！

白い花と言っても、イチリンソウのような純白の主張はなく、半透明とも見えるはかなげな花です。
生まれたての蝶の羽のようにドレープがついていて
オーガンジーで出来てるみたいに見えます(*^ｰ^*)

放射状に広がる黄色い軸。
ミルクのしずくがはねたときに出来る王冠のような規則正しさには、ほれぼれしてしまいます。
この黄色の王冠が本当の花びらなのですが、
よくみると、蜜で光っていて本当に宝石みたいです。

さて、総領町について紹介しましょう･･･東経133度0分3秒〜133度10分1秒、北緯34度43分52秒〜34度50分58秒･･･つまり、広島県の北部、庄原市の南東側にあります。
中国山地からみると南側面で、神石郡から続く吉備高原の西端部になります。総面積は70.45km2ですが、そのうちの85.8％が林野で、耕地は3.4％しかありません。
標高は230m〜820mとなり、気象は高冷地に属します。地質は、岩地帯が70％・花崗岩地帯が20％・石炭地帯が10％で、土質は礫質土壌です。
節分草は、こういう土地が好きですが、かつ、下草を刈るというて里山の手入れが行き届いていなければ育ちません(*^｡^*)b

総領町への行き方(*^ｰ^*)
私は、例によってお出かけを思い立ったのが日曜の昼過ぎだったので･･･広島市内から高速道路（中国自動車道）を利用して一気に庄原ICまで行き、そこから国道４３２号を南下して「道の駅リストアステーション」を目指しました。
ここに行けば、節分草の開花情報、どのエリアでの開花が観察できるのかがわかります。
町内のボランティアガイドさんが優しく教えてくれるのです(*^ｏ^*)

公共交通機関を利用して総領町へ行くときは(*^ｰ^*)
JR芸備線を利用して庄原駅で下車。
そこから中国バス「田総行き」もしくは「上下行き」を利用して総領バスセンター下車、上市交差点を左折、徒歩15分。
で、道の駅「リストアステーション」に到着です。
半球形の全面ガラス張りという特徴的なドームが迎えてくれます(*^｡^*)

四人で輪をつくって踊っているように見えませんか？
同じ方向を向いて咲く花は多いですが･･･
こんな風に輪を作るように咲く花は
珍しいかも？(^^ヾ

道の駅「リストアステーション」は、広島県で一番最初（平成５年１１月）の道の駅で、過疎化の厳しい町の再生を願いリストア（よみがえるの意味）という名前を付けられています。
光にこだわった施設（光のドーム、虹のピラミッド）と、レストラン・特産品売場・河川と一体となった公園施設などがありますが･･･駐車可能台数は３０台とかなり小さめです。そのため、節分草の開花シーズンは駐車場に車をとめることは出来ません。道の駅入り口に交通整理のおじさんがいて、路傍駐車を指導（？）してくれます･･･。
ここから１キロ圏内に自生公開地が集まっていますので、駐車場さえもう少し余裕があればゆっくり歩いて回れるのに残念です。

総領町の発行している自生地マップには、公開地を８箇所紹介してあります。
今回私が撮影した場所は、道の駅リストアステーションに隣接している「アースワーク河川公園」の北向き斜面です。
リストアステーションの裏を流れる田総川を渡ってすぐの場所ですので、歩くのは１〜２分です。

ボランティアガイドさんの話では、今年の開花は例年よりかなり遅れていて、八幡神社脇の南斜面でやっと満開。
アースワーク河川公園の北斜面は咲き始めという状況だということでした。
ということは、もうしばらく節分草が楽しめるということですね(*^｡^*)b

横にある「チドメグサ」の葉と大きさを比べると
節分草の大きさがわかりますか？(*^ｰ^*)
自生公開地は、簡単にローブが張り巡らせてあって
観察道も整備されているのですが
携帯電話のカメラをかざしながらロープの中に入り込むおばさんや
観察道を無視して芝ののりめんを歩くおばさん
など、お行儀のわるいおばさんたちがたくさん居ました･･･
花壇ではないのですから当然のことなのですが
観察道の脇にも踏みにじられた節分草が見受けられ、守り育てている人たちの悲しみを考えると
身動きするのもつらい気がしました。

後姿もかわいいでしょう？(*^｡^*)
真上を向いて咲くのではなく、ほんの少し首をかしげるようにして咲いています♪

下刈りされた山の斜面に咲くのですが、枯れ草色の芝の中で咲く節分草は、遠目にみると芝の上に積もる薄雪のようです。

節分草の変り種には、ガクの枚数が多く八重咲きに見えるものや、紫の絞りが入ったものなどがあるようです。
写真コンテストや絵手紙コンテストなどが行われているようですので、腕におぼえのあるかたは参加して見られてはいかがでしょうか(*^｡^*)

この日道の駅「リストアステーション」では、ちょうど「節分草祭」が行われていたようです。
種子から育てた節分草の販売も行われたようですが、数量限定で私が行ったときにはすでに売り切れ(^^ヾ
うちの駐車場の土手にも、節分草が咲いたらすてきだなぁ･･･（妄想）
でも、いのししが掘り返しに来るからだめかしら。
栽培にチャレンジしたい方は、総領町の花守りさんたちに相談してみましょう(*^｡^*)

節分草祭のイベントは14：30で終了していましたが、その流れでイカ焼やさんやたこ焼きやさんが店を並べていました。
「そこの３人連れのおねーさん、おねーさん、おねーさん！」としきりに言うので、たこ焼き６個入り３００円を買いましたが、すでに冷たかった････。
食い意地が張っていると、こういう悲しい目にあうこともあります(涙）。
写真とっとけばよかった(後悔）。
今日の教訓：節分草祭のたこ焼きは買ってはいけません。

拡大したらわかるかなぁ、花を開いている節分草の足元に、いまからあたまを持ち上げようとしている節分草がたくさんいるのです(*^｡^*)
これから、まだまださきますよぉ♪
たこ焼きなんかにめげてないで、また行きたいなぁ！

アースワーク河川公園には節分草自生公開地のとなりに、福寿草の養生地もあるんです(*^ｰ^*)
まだ、つぼみがたくさんありましたから、これからどんどん花開いてくるのだと思います♪

福寿草といえば、お正月の寄席植えでよく見かけるので、この季節になるともう遅い気もしますが、本来露地に咲く福寿草はこれからがシーズンなのです(*^ｰ^*)

福寿草もキンポウゲ科ですから、節分草とは親戚ですね(*^ｰ^*)
こんなに自己主張の激しい福寿草と、引っ込み思案で目立つのが苦手そうな節分草と･･・みんな違ってみんないい！っていう感じでしょうか？\(^｡^)/