1999/09/24 - 1999/09/30
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le_cielさん
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1999年9月24日(金)〜30日(火)までニューヨークに滞在した。滞在中はとても良い天気、秋晴れに恵まれた。アメリカ史上最悪のハリケーン・フロイドが通過した後のニューヨークはしばらく好天が続いているようだ。さすが晴れ男!帰国後、「ニューヨークはどうだった?」とニューヨークの印象を多くの人に聞かれたけれど、自分自身が最初に思い浮かぶ言葉は、「多民族」、「グレイッシュで暗い」、「せっかち」といったところだろうか!?ひとつ目の「多民族」については、話すまでもなくアメリカが多民族国家であること。白人をはじめ、黒人、黄色人種等まで多種多様な民族が当たり前のように一緒に生活していることだ。白人の中でも、オランダ・ドイツ系、イタリア・スペインの南欧系、ロシア系、南米系がいるし、中国人・韓国人のアジア人、もちろん多くの日本人もいる。想像していたより白人の絶対数は少なかった。とくに旅の前に思い浮かべていた巨大な白人はとても少数だった。地下鉄の車両を見渡してもそんな人は数える程度、多くの人は他の民族だ。自分より身長の低い人もたくさんいる。まるで宝石箱をひっくり返したようにいろいろな人がいた。ふたつ目は「グレイッシュで暗い」ということ。ニューアーク国際空港に到着してマンハッタンのホテルに向かう街角の風景がちょうど夕暮れを過ぎで暗くなりつつあったことが脳裏に強烈な印象を与えたことだと思う。アメリカは原色の国だというイメージが強かったので主にコンクリートに吹付材とレンガ積の色はグレー基調に感じた。また、夜景でイメージするマンハッタンの高層ビルのオフィスの灯りは遠景から望む場合がキレイなだけで、ビル群の足元のアベニューやストリートに関しては、街路灯も少なく全体的に日本と比べると照度が低いようだ。明るいのはブロードウェイ、とくにタイムズ・スクエアは電飾も派手だった。みっつ目の「せっかち」については、ニューヨーカーは気が短くせっかちな人が多いという印象。歩くのは早足だし、喋りも早い。こちらが早口の英語を理解できずに聞き返した時や勘定の際、小銭を出そうとして少しでも手間取ると、機嫌が悪くなる様子が見受けられる。時間の使い方もヨーロッパと比べると早い。のんびり過ごすことは少ないように感じた。ジョッギングしながら手にウォークマン等を持っていたり、デリカテッセンに並びながらニューヨーク・タイムズを読んだり、歩きながらの昼食、夕食時間も短め。いつでもひとつのことではなくふたつのことを同時にしているように見えた。これもニューヨーク、アメリカの合理主義なのか?ところで、結局のところ、ボクがニューヨークのことを「好きなのか?嫌いなのか?」と聞かれれば、「どちらでもない」というように中途半端な答えになってしまう。イメージだけが先行し、ニューヨークのインパクトが少なかったことが大きく影響していると思う。決してつまらないわけではないから、ただ単にニューヨークへの理解が足りず、楽しみ方を心得てないだけかもしれない。また、ニューヨークは碁盤目に整備された都市だけど、合理的な反面、無機的な都市を形成しているような印象を受けた。とても単調に見えてしまうのだ。きちんと整った道路と街区には何か物足りなさを感じてしまった。これをニューヨークの全体的な印象と結びつけることはかなり強引ではあるけれど、建築の設計という職業柄なのか、そんな角度からニューヨークを見てしまう。
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9月24日:飛行機が北から南に滑走路へ進入する時、左手に平行してマンハッタンの摩天楼が見えたときは胸がドキドキと高鳴った。ホテルヘ向かう車中、夕暮れのマンハッタン、ワールドトレードセンターやエンパイア・ステートビルを中心とした高層ビル群の夜景が見えたときも感動的だった。ワールドトレードセンターは夕陽を受けて黄金色に輝いていた。頭の中ではガーシュインの曲が流れてきた。
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9月25日:ホテルを出発し、昨日歩いたブロードウェイを避けるようにアッパー・ウエストサイド地区を東西南北と歩きながら少しずつ南下した。リバーサイドパークでは犬の散歩やジョッギングする人々、交差点では黒のスーツに黒の山高帽子を被ったユダヤ人の親子、道端には浮浪者が毛布に包まれ、自然史博物館の庭ではリスに遭遇し、気が付くとセントラルパークに面したダコタハウスに着いていた。ここはジョン・レノンが射殺された場所、今でもヨーコ・オノが住んでいるのだな〜、なんて考えてしまう。
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セントラルパークに入ってストロベリー・フィールズを見学した。
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ブロードウェイのミュージカルのチケットを購入するため、タイムズ・スクエアへ向かった。
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当日に売り出す安売りチケットの列に並び、プレイビルを読みながら何を観ようかと考えた。出発前にチェックしていた「レント」、「シカゴ」は売り出されていないようだ。30分程で自分の順番になり、気が付けば「MISS SAIGON(BROADWAY THEATRE)」のチケットを買っていた。75$のチケットが半額、手数料込みで40$。
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初ミュージカルの感想はと言うと、面白かった。最初の街角のシーン、ヴェトナム市民が空襲から逃げるシーンから引き込まれてしまった。英語が10%程度しか理解できないことにも関わらずそれなりに楽しむことができた。出演者の個性が光っていたし、踊りと歌には感激した。これがブロ−ドウェイの実力なのか、出演者たちはこの舞台の役をモノにするために頑張ってきたんだなあと、妙に感心してしまった。また、登場する女性たちがどこかアジアンテイストを持った魅力的な女性であることも男性としては興味深かった。ただアジア人を中傷するようなストーリーだけが気に入らなかった。
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カーネギー・ホール近くのCARNEGIE DELIでPASTRAMI SANDとミネラル・ウォーターを購入し、セントラルパークのベンチでささやかな昼食。いやささやかではない。量だけは。巨大な大きさなのだ。
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ペラペラの紙のようなフラット・アイアンビル。風に吹かれたら倒れそうなくらいに薄っぺら。
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もう一枚
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ハーレムへのジャズ・ナイト・ツアーに参加した。ハーレムはイメージとは大きく異なった新興住宅地で、通りでは子供がボールで遊び、その周囲では母親同士が話し込んでいた。おばあさんが公園のベンチに腰を下ろし、それは日本でも見られるような日常の風景。ただ、そこにいるほとんどの人は黒人。ソウルフードの店「COPELAND’S」で食事をした。ソウルフードとは黒人の家庭料理だけど、レタスとトマトのサラダ、フライドチキンを中心にサーモン、牛の骨付きテール肉、付け合わせはバターライスとカボチャのようなジャガイモ、マカロニ、高菜(のようなもの)、デザートはバナナと生クリーム。味付けは全体的に甘めだった。
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「COPELAND’S」では黒人がピアノとボーカルを披露していたけれど、やっぱり黒人の声は素晴らしい。何故かしら歌や声の響きに魂を感じてしまう。
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ジャズクラブへ。マックス・ルーカス・トリオというプロのジャズ・マン。サックスのマックス・ルーカスを中心としたオルガンとギターのトリオ。後から飛び入りで黒人の女性ボーカルと男性のパーカッションが参加した。マックスはいい歳をしたおじいさんだけど、風貌や演奏には熟練の魅力があった。何よりも魅力的だったのは飛び入りの黒人女性のボーカル。小さな体からパワーが炸裂していた。ここでは2ドリンク付、黒人好みの甘めの赤ワインをハーレム・パンチと呼ばれるラムとフルーツのカクテルを飲んだ。
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9月26日:チェルシーを散策。9th Ave.に差し掛かると警察官が交通整理をしていた。北の方から何台もの自転車が走ってくる。ニューヨーク市民に道路を開放して自転車レースを開催しているのだ。今日は日曜日、犬を連れて散歩している人が多い。犬を連れた人たちはご近所の友人なのか皆挨拶を交わしていた。また、まだ時間が早いためか人通りも少ない。※まだ作成途中です。
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9th Ave.を南にしばらく歩くとチェルシー・マーケットがある。
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古い倉庫を改装した細長いマーケットで日常生活品が並べられていた。後にテレビで紹介されているのを見たら高級食品店ってことだった。
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どうして欧米人はこの手のリニューアルが上手いのだろう?日本はスクラップ&ビルトの国だから無理なのだろうか?
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マーケット内を通り抜け、そのままハドソン川の方に向かった。
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目の前はW.11th Ave.、視界が開けハドソン川が目に入る。さらにその向こうにはニュージャージー州。川から気持ちの良い風が吹いてきた。到着日の夕暮れ時にこの道を通ったが、その時は娼婦らしき女性もいたし、物騒な雰囲気を感じたが、今のように明るい時間帯は川沿いをジョッギングする人も多いし、決して恐い感じはしなかった。
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そのまま川に沿って歩くと、ワールドトレードセンターの右手に自由の女神が小さく見えた。初対面だ。見えるかな?写真の中央にいます。
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14th St.以南の川寄りのストリートはいずれも緑の木々が道の両脇に植えられた静かな住宅街の趣だ。木々から漏れる太陽の光がとてもキレイに建物の外壁を照らしていた。ただ、東に1ブロック移動すると街の雰囲気が変わってくる。NYではAve.(アヴェニュー)沿いの1ブロックは約80m、St.(ストリート)沿いの1ブロックは約250mに設定されている。1ブロック移動すると建物の雰囲気や交通量などがガラッと変わる。きっと1ブロック変わると地価や家賃が変わるのだろう。
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グリニッチ・ビレッジに交差する頃には商店が増えてくる。しばらくあちこち適当にこの付近を歩いてみる。
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休みの店もあれば、開店準備中の店もある。7th Ave.は人並みが増えつつあった。カフェでは日曜版の分厚いニューヨーク・タイムズを読む人がたくさんいた。いかにもニューヨークらしい風景に感じられた。
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レズビアン&ゲイ・コミュニティ・サービス・センターとはどんな施設なのだろう?
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日本でもお馴染みの名門ジャズクラブ「ブルー・ノート」。
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「ブルー・ノート」脇の壁面のアート。
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ワシントン・スクエアではニューヨーク大学の学生らしき若者が本を開き、家族連れがくつろいぎ、老人が日向ぼっこをしていた。
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ワシントン・スクエアで民族衣装で踊る人々。
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イースト・ビレッジの店頭。
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Ave.C。ニューヨーク旅行の中で一番危険を感じた地域。Aから順番にB、C、Dまで進む予定だったがCまで来て恐くなってきたので引き返した。
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あなたはどのニューヨークのどのビルが好きですか?クライスラー・ビル?エンパイアステート・ビル?それともワールドトレード・センター?ニューヨークへ行く前は断然クライスラー・ビルが好きだった。ニューヨークの摩天楼の空に向かってそそり立つその姿は圧倒的な存在感があってニューヨークのランドマークのひとつにもなっている。
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何といってもあのうろこ状の尖塔のデザインが印象的だ。言い換えれば頂部を除いたら何の特徴もないただの箱のような建物になってしまうが…。77階建てアール・デコ調のこのビルは、1930年、世界恐慌の翌年、インフレ真っ只中、ウォール街のウォール・タワーと世界一の高さを競って建築が進められた。ビルが完成したとき、高さは925フィート(約282メートル)だったが、その時建設中だったウォール・タワーは60センチ高い927フィートで工事を終えた。そのため、クライスラー・ビルを設計したウィリアム・バン・アレンは、ビルの上に約37.5メートルの尖塔を建てて、世界一の名を手中にしたのだ。しかし、その翌年早くも世界一の座をエンパイアステート・ビルに奪われてしまった。
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魚のうろこのようにキラキラ輝く尖塔はボルトを含めすべてステンレス・スチール製で、サビや腐食がおこらない。材料はすべてクライスラーの自動車工場から調達したものだ。尖塔は昼間は太陽の光りを浴びて銀色に輝き、夜はうろこの部分の照明が光って郷愁をさそう。冬の澄んだニューヨークの空によく似合う。アール・デコのデザインが心の奥底に訴え掛けてくる。長い年月を経て、今では主に外壁低層部に多数のひび割れが入って美観上も美しくない。
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内部に入ると再びアール・デコ調のデザインが目を釘付けにする。エントランス廻りのステンレス扉の意匠までアール・デコしている。
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回転扉を通って内部に入ると重厚なロビーのインテリアが迎えてくれる。床と壁の大理石、天井には地図をモチーフとしたフレスコ画が描かれている。
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エンパイアステート・ビルに関しては、旅行前の時点では四角い箱がただセットバックしていくような単調なデザイン(もっと単調なのは代々木のNTTドコモタワー)、際だった特徴のない建物の印象しかなかった。しかし、実際肉眼で眺めているとそのシンプルさが美しい。長い期間、ニューヨークのシンボル的なビルとして愛されてきた理由がそこにあるのかもしれない。
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1931年5月以来70年近くたった現在もなお、ニューヨーク随一のランドマークとして摩天楼の空高く建っている。その高さは381メートル(塔の上までは443メートル)。今でこそワールドトレード・センター(442メートル)やシカゴのシアーズ・タワー、クアラルンプールのペトロナス・ツインタワーに追い越されてしまったが、長い間世界一の高さを誇っていた。大不況のさなかに着工され、わずか2年足らずで完成したこのビルは当時のお金で4000万$が費やされたというが、完成直後は入居者もなく「エンプティ(からっぽの)ステート・ビル」と陰口をたたかれたようだ。工事に使用された鉄骨数量は約6万トン。1986年にはナショナル・ランドマークに指定された。今ではニューヨークの街並みの風景として欠かせないビルになっている。クライスラー・ビルに対してこのビルは外壁にクラックのひとつもなく美観上も美しい。さらにほんのりと赤いサッシの枠がアクセントともなっている。
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エントランスホールに関しては平凡なデザインでガッカリした。
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屋上の展望台に上がって周囲を見渡すととても気持ちが良かった。自由の女神からセントラルパーク、ブルックリン、クイーンズからブロンクス、ニュージャージー州までよく見渡せられる。
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こうやってニューヨークの中心にいるとやっぱりマンハッタンは特別な場所だと感じる。
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(9・11以前の感想です)ワールドトレード・センター。ロウアー・マンハッタンに建つひときわ目立つのっぽのツイン・ビル。ハドソン・リバーを見下す110階建て高層ビル、ツイン・タワーをはじめ、4つの低層ビル、2つのプラザ・ビルなどで構成される超巨大な複合ビルだ。
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ツイン・タワーは1973年に日本人の建築家ヤマザキ・ミノルの設計で建てられた。110階建て、高さ440メートル、外壁はアルミニウムの縦格子のデザインだ。アルミニウムは太陽の陽を受けると黄金色にキラキラと輝き、対岸のニュージャージー州からも望める。ニューアーク国際空港からマンハッタンに向かう車の中から最初に視界に飛び込んでくるのがこのビル、そしてマンハッタンから空港に向かうとき、最後まで見えるのもこのビルである。最初に見たときは夕刻で、沈みかけた夕陽とオフィスの灯りがミックスされてとてもキレイに輝き幻想的だった。
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この建物はその非人間的なスケールが故、非難が多い。賛否両論はあるだろうが、今はニューヨークの風景として溶け込んでいる。パリのエッフェル塔がそうであったように当初は強烈な反対にあっても、いつの間にか認められてくる場合もある。ワールドトレード・センターに関してこのことが当てはまるかどうかはわからないが、マンハッタンの風景の中にひとつのアクセントを与えているのは事実のような気がする。周囲の建物が100メートルから150メートル程度だからとにかく頭ひとつ飛び抜けている。
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メットライフ・ビル。旧パンナム・ビルとしての方が有名かもしれない。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Noririnさん 2009/10/03 19:13:46
- ツインタワーが懐かしいです
- le_cielさん こんばんは
足跡を辿ってお邪魔しに来ました。
大好きなNY。
無機質で冷たいって言う人もいますが
個人的には人情溢れる都市だと思っています♪
何でNYが好きなの?って聞かれると困るのですが^^;
個人的に1番好きな建物はクライスラーです。
NYに行かれる前はクライスラーがお好きだったと書かれていますが
実際に見た印象はかけ離れていたのかしら?
ステキなNYの街並みを見たら、再訪したい気持ちが込み上げてきました!
Noririn
- le_cielさん からの返信 2009/10/13 22:45:24
- RE: ツインタワーが懐かしいです
- Noririnさん
こんばんは。メッセージありがとうございます。
返事が遅くなりすみませんでした。
NYが大好きなんですね!
最近はTVドラマや映画でSATCを見て、また行きたい気分です。
> 何でNYが好きなの?って聞かれると困るのですが^^;
そういう感覚わかるような気がします。
直感的にって好きという感覚。
前世に住んでいたような懐かしさを感じる街はあると思います。
> 個人的に1番好きな建物はクライスラーです。
> NYに行かれる前はクライスラーがお好きだったと書かれていますが
> 実際に見た印象はかけ離れていたのかしら?
クライスラービルは好きですよ。
エンパイヤステートビルよりずっと好きです。
あのアールデコ調の尖塔には心惹かれます。
エントランスホールのデザインも素敵ですね。
ツインタワーは懐かしいです。
空港からマンハッタンに行く時に最初に見えるビル。
夕陽を浴びて黄金色に輝くWTCは今でも脳裏に焼き付いています。
またNYへ行きたいです!
le_ciel
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