2000/09/23 - 2000/09/30
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le_cielさん
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パリの現代建築を紹介します。パリには、古い建物と共に新しい建物が同居しているところが魅力的です。近代建築が巧みに古い街並みの中に溶け込んでいます。ナポレオン3世がセーヌ県知事オスマン男爵と作り上げた街が今のパリの原型です。第二帝政期はパリの黄金期麗しきベルエポックの時代です。通りを拡張し、公園、橋を建造。曲がりくねった街路を拡張、直線化。並木通りアヴェニューと大通りブールヴァールを設計。コンコルド広場、シャンゼリゼ大通り、凱旋門。複数の広場を放射状にのびる直線道路で接続し、夜にはガス灯が点るようになり、下水道も敷設されました。オペラ座は都市計画の目玉。1875年に完成し。オペラ・ガルニエとなりました。オスマンの計画は、第3共和政にも継続され、エッフェル塔(1889年)、グラン・パレ(1900年)、プチ・パレ(1900年)、オルセー駅、シャイヨ宮(1937年)などができました。80年代の始めには、故ミッテラン大統領によって「グラン・プロジェ」というパリ大改造計画が進められ、I.M.ペイのルーヴル美術館大改造計画、オルセー美術館、新大蔵省、ラ・ヴィレット公園、アラブ世界研究所、新オペラ座(オペラ・バスチーユ)、グラン・ダルシュ(新凱旋門)、フランス国立図書館などの建設が進みました。パリの街並みにそぐわないと猛反対を受けたプロジェクトもありますが、全体的には成功との意見が多いです。さて前置きが長くなりましたが、グラン・プロジェを含めた新しい建築を紹介します。
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ラスパイユ通りのカルティエ財団ビルです。汐留の電通新社屋と同じジャン・ヌーベルの設計です。幾重にも重なるガラスのファサードには、通りの並木や歩く人と空を写し、また、ガラスの先の樹木や空を見ることができます。透過と反射の効果によって周囲の風景を取り込んでいます。
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ルーブル美術館改修計画(I.M.ペイ、1993年)
グラン・プロジェのひとつ。巨大なガラス張りのピラミッドをナポレオンの庭に建てるという大胆なデザイン。新しい入口となったこのピラミッドには世界中からの観光客が長蛇の列を作っている。また、地下のエントランス・ロビーに豊富な自然光を注いでいる。 -
オペラ・バスティーユ(カルロス・オット、1989年)
手狭になったオペラ・ガルニエに代わりオペラが上映されている。オペラ・ガルニエはバレエ専用の劇場にしてしまったが、時々はオペラも上映されているらしい。 -
フランス国立図書館(ドミニク・ペロー、1994年)
グラン・プロジェのひとつでコンペによってドミニク・ペロー案が選ばれた。本を直角に広げたようなL形プランのガラス・タワーが4棟、長方形プランのコーナーに建っている。4棟の中央には中庭が掘り込まれ、その周囲に閲覧室が配されている。銀座のヤマハホールでペローの講演を聞いたときに結構明確なコンセプトがあるように感じられたが、建物を実際に見てみるとよく理解できなかった。 -
オムニ・スポーツ・センター(ミッシェル・アンドロー&ピエール・パラ、1984年)
パリの東部開発計画の一環として生まれた建物でベルシー地区の中核となっている。外周の斜面は芝生でを覆われている。偶然芝生の敷き込み風景を目撃したが、ロール状に巻いた芝生を上から垂らすように敷いていた。芝生に駆け上ったら怒られてしまった。 -
元アメリカン・センター(フランク・O・ゲーリー、1994年)
オープン当初に見に行った時はアメリカン・センターだったが、1998年に訪れたときは閉鎖されていた。今はどうなっているのだろう? -
バスティーユ高架鉄道改修(パトリック・ベルジュ、1995年)
1895年に建設されたバスティーユ高架鉄道は、1969年までの110年間に渡ってパリの都市交通として利用されてきた。1986年にパリ市がこれを買入れ、高架道としての歩行者用プロムナードとアーチ下側に店舗に改修した。古い高架鉄道をこんなお洒落な空間に再生するなんてパリはすごいと思った。 -
スポーツ・コンプレックス+パーキング(マッシミリアーノ・フクサス、1993年)
北側端部に建つ7階建て棟の壁面が波状に摺曲し、異様な印象を与える建物。 -
オーベルカンプ通り113番地の郵便局員住宅(フレデリック・ボレル、1994年)
間口20m、奥行87mという細長い敷地に郵便局と郵便局員の住宅80戸を併設させている。細長い敷地の周囲に建物を配置し、中央の地下レベルに庭園を設け、都会のオアシスを目論んでいる。写真はファサードです。 -
オーベルカンプ通り113番地の郵便局員住宅の中庭です。
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アンドレ・シトロエン公園(パトリック・ベルジュ他、1992年)
シトロエンの自動車工場跡地に計画された。公園にはガラス張りの高さ15mの巨大な温室が印象的に建っている。その間に水柱が垂直に吹き上げる噴水がユニークだった。人気スポットで週末はかなり賑わっているらしい。 -
ピカソ美術館(ロラン・シムネ、1985年)
この美術館は、塩税の収集役をしていたオベール・フォントネのために1656年に建設されたパリ市の豪邸「オテル・サレ(塩の館)」を改装したもので、マレ地区にある。 -
シャルル・ド・ゴール空港は、円形の外観が近未来的で印象的ですが、この円柱の吹抜を交差するチューブと呼ばれるエスカレータも特徴的です。
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ドミニク・ペローのベリオール工業館です。中に入ろうとしたら閉まっていました。ドミニク・ペローの事務所らしき部分には模型が置かれていました。
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パリ市立技術・行政都市(ミッシェルW・カガン、1991年)
パリ南東の13区。セーヌ川とパリ環状道路が交差した外側の角地にあります。白いコンクリートの水平・垂直壁、スチール製の階段や手摺、開口部の取り方に特徴があります。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 真@tokyoさん 2005/12/13 13:15:35
- 建築探訪写真 楽しみました
- le_cielさん こんにちは
ニューヨークの写真も良かったがこちらも楽しませてもらいました。
一昨年はじめての欧州がパリでした。オスマンの計画を身体で感じたいと歩き回りました。また建築はもっぱらアールデコを追いかけての東西南北でした。
旅行記「パリの建築」では外周部が多いようですが、私は16区のペレや住宅地をメインの探訪でいっぱいでしたので、共通なのはカルティエ財団のガラス建築だけで、残りは次回に見たいと思います。よろしく。
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