2010/10/27 - 2010/10/27
306位(同エリア356件中)
まみさん
半年くらい前だったと思います。
駅の地下構内で劇団四季によるディズニーアニメ「美女と野獣」のミュージカル上演予告の広告を目にしたのは。
ディズニーの「美女と野獣」はだいぶアメリカナイズされているところがクセモノだけど、それでも、計算されたストーリィー構成と丁寧な作り、根底にかすかにコクトーの映画を思わせる美の世界を感じさせるこのアニメはとても好きです。
それが劇団四季のミュージカルなら、なおさら見てみたいと思いました。
そのときに、劇場のことはほとんど注意を払っていませんでした。
東京公演であることを確認さえ出来ればよかったのです。
時がたち、チケットの一般販売が始まって、いざ、インターネットでチケットを申し込もうとしたときに、これが劇団四季の新しい劇場のこけら落とし公演だと初めて気付きました。
一体、劇団四季専用の劇場って東京にいくつあるの!?
この長引く不況にあって、専用の新しい劇場をまた一つ作ってしまうなんて。
劇団四季のこの成功は、驚異的というか、好況なところは好況なんだという、明るい展望というか、当然の現実というか。
だって、劇団四季の舞台を見ると、新しい劇場の需要があるくらい人気が続いているのも分かる気がするんですもの。
そして今宵、いよいよ、新しい四季劇場「夏」で観劇です。
ぎりぎりまで京成バラ園でねばっていたので、向かう足取りにちょっと余裕がなかったけど、駅からのアクセスが良いおかげで、開演より15分ほど前には入場できました。
しかも、途中の線路下の古めかしい商店街で、かつ丼定食をかっこんで@
新しい劇場「夏」は、予約時に携帯電話に届くQRコードでチケットレスで入場できる、という「チケット革命」を謳っています。
もっとも、私はふつうに紙チケットです。QRコード付きの。
チケットレスはスマートかもしれないけれど、アナログ人間な私は、紙チケットがないのって味気ないと思ってしまったから。
それに、紙チケットを机の引きだしに日付順に保管することで、月平均3〜4回も予定をいれている観劇の日を間違えないようにスケジュール管理しているんですもん!
大井町駅の裏手、社宅マンションが並ぶ静かな住宅エリアにポンと現れた劇場「夏」は、思ったよりコンパクトな劇場でした。
「春」や自由劇場よりは大きく、「秋」よりは小さいかな。劇場「海」くらいでしょうか。
でも、コンパクトな方が、舞台が近くて迫力が伝わりやすいから私は好きです。
13列目のほぼ真ん中というエクセレントな席が取れたおかげで、舞台の上の役者と目が合うような、直接語りかけられているような幸せな錯覚できたするひととき@
上演中や客席は撮影禁止ですが、それ以外ではパチパチと建物などの記念写真を撮りました。
小さな劇場で人の流れも激しいので、スリルあるスナップ撮影大会でした。
劇団四季「美女と野獣」特設サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/bb/
劇団四季公式サイトより四季劇場「夏」のページ
http://www.shiki.gr.jp/theatres/natsu/
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最寄りの大井町駅のホームにて
18時30分に開演ですが、18時には大井町の駅に到着しました。
四季劇場は西口! -
でーんと看板が駅前に
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さて、四季劇場はどっちかな……って、すぐ目の前に目印があって分かりやすい@
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駅から線路沿いへ
劇場はすぐそばだと思っていたけど、意外と歩きました。
この先、線路下に商店街があって、そこで先に食券制の急ぎの定食屋のようなところで、かつ丼定食を食べました。
おなかをすかせたまま観劇していると気が散っちゃいますからね。 -
次の信号を右に曲がる……って、こんなにでかい目印があれば間違わない@
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見えてきた、四季劇団「夏」
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四季劇団「夏」の全貌
夜明かりのもとではピンとこなかったけれど、青と赤のカラフルな劇場でした。 -
玄関ホールの屋根の上にはフランス語で「夏劇場(Theatre d’ete)の文字
パパを引っ張るように劇場に向かう子供もいれば、待ち人待ちわびる姿も。 -
入場直前
まだまだ紙チケットの方が多かったような気がしたのは気のせい? -
紙チケットの場合もこの読み取り機でピピッ!
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すると、あちらの装置から座席票がぺろん
入口の係員が手でチケットをもぎったり、目視で座席の案内をしたりしない分、スピーディーになるので、入場時の混雑が緩和されるというわけです。
アナログな私はチケットレスはどうでもよいと思いましたが(なくす心配が紙よりないでしょうけどネ)、入場がスピーディーになるのは歓迎です。
このマシンの写真をぜひ撮っておきたいと思ったのですが、入場の邪魔になってはいけません。
幸い、使われていないマシンが1台あったのでそれを撮影しました。 -
入場チケット読み取り機のあるデスクの戸棚
チラシがぎっしりとカラフルに。
戸棚の上に積んである小さな紙は、きっと座席票用の用紙でしょう。 -
入口の様子
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ロビー
劇場「海」」よりは広く感じられるかも。 -
会員申込みデスク
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デスクの奥にはキャラクターマスコットたち
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本日の上演時間をチェック
特にチェックするポイントは、休憩時間の長さの第2幕の開演時間。
遅れたら、しばらく座席にはつけないですからね。 -
クロークがちゃんとあるので便利@
もっとも、今回は預けるものは特にありませんでした。
預けると帰りに受け取るときに並ぶだろうと思ったので、薄手の上着一枚は抱えたまま座席に行きました。 -
クローク前からロビーを見渡す
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本日の出演者
自由にもらえる小さな紙片にも印刷されています。
テーブルにあります。 -
さて、そろそろ座席へ
残念ながらここから先は撮影禁止。 -
休憩に入ったらトイレにまっしぐら!
早めにトイレの列に並ぶことが出来たので、ほとんど待たずにすみました。
用を足して外に出たら、すでにこんな長蛇の列(苦笑)。 -
ギフトショップは混雑していて近づけない(苦笑)
仕方がないので撮影は少し離れたところからズームしましょう。 -
オリジナルTシャツと置時計のコッグスワース人形とマグカップ
バラ模様のグッズは、マウスパットかしら。 -
「美女と野獣」といったらやっぱりバラね
原作は確か、ヒロインのパパが野獣の城の庭からバラをとろうとしたのがきっかけで、ヒロインが野獣の城に行くことになったんですものね。
ディズニー版にはバラはちっともでてきませんけど。
いや、王子や城の人間の運命の砂時計というべき花はバラでした。ガラスケースに保存されたたった1輪ですけど。 -
バラの上に、置時計のコッグスワースと燭台のルミエール
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パンツ姿(!?)のビースト(野獣)とベル
ビースと、パンツ姿というかブルマというか。ううーむ。お顔も威厳がないです。
ベルちゃんはバービー人形っぽいです。 -
飲食のサービスコーナーは2階ロビーにあり
このさきに、第2幕がもうすぐ開幕です、というスタッフの呼びかけがありました。
何か飲んだり食ったりしているひまはなさそうです。
トイレに行って、ちょっとロビーをうろうろしていたら、休憩時間の20分はあっという間。 -
サービスコーナーのショーウィンドウ
たちまち人々がいなくなったので、ショーウィンドウ写真が撮れました。 -
ちょっと欲しかったなぁ、アーモンドチョコレートのハッピーハロウィンセット
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第2幕の開演間際、やっとショップの様子が撮れた@
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大井町駅にあった大きなポスター
<感想>
アニメでも映画でもバレエでも見たことがあるこの演目を劇場でミュージカルで見る意味は?
と自問してみましたが、やはり生の人間がやる舞台の方が、パワーと熱気がじかに伝わってきてくるところがよいです。あの臨場感がよいです。
バレエも生の舞台ですが、バレエは迫力よりも美しさを求めたくなります。バレエにも力強さや迫力がありますが、どちらかというと、優雅に泳ぐ白鳥が、水面下で必死で水をかくように、それらが美しさよりも前面に出るものではないでしょう。
さらに、舞台はコンパクトで舞台と観客が近いので迫力がもっとダイレクトに伝わり、元気をもらった気分になれることと、場面に合わせてこまめに変わる舞台装置の面白さの点でも、劇団四季ミュージカルに軍配が上がります。
ただ、劇団四季ミュージカルは好きなのですが、台詞回しのいかにも台詞っぽいしゃべり方はいつも違和感を覚えます。
私は歌や踊りのない演劇の舞台はほとんど見ないのですが、ああいう風にしゃべるものでしたっけ?
幼稚園児のみんなに朗読しているようなかんじ。
あるいはおしゃべりで早口な人が我慢してゆっくりしゃべっているようなかんじ。
演目のよるかしら。
観客に年齢層の低い子供がいることを想定しているから?
確かに小さな子供も観客の中にいました。
すれた大人がさほど笑えないところでも、子供可愛い笑い声が聞えてきたりしました。
その笑い声に誘われそうになったりもしました。
歌は、原作のディズニーアニメは日本語字幕の英語音声で見たので、日本語に翻訳された歌詞はまのびして聞えてしまいました。
もっともこれは、劇団四季に限らず、外国産のミュージカルの歌を日本語翻訳して上演するときには仕方がないです。
歌詞は日本語訳で聴くのはいまいちでも、歌と踊りの迫力はバツグンでした。視覚で楽しめると、歌詞がまのびするのはさほど気にならなくなるようです。
楽しかったし、エネルギーをもらえた気がしました。
錫のコップをぶつけてチンチン鳴らしながら踊る酒場のシーン。
城にとらわれた日の夜、おなかをすかせたベルが、野獣のいない夕食の席でミセス・ポットらに魔法にかかった城の住人らに歓待されるシーンや、ベルと野獣が心を通わせたあとの正装ディナーなど特に。
アニメではキャラクターが踊ったり歌ったりしても、あんなにドキドキワクワクはしないです。
そして、ディズニーアニメに忠実で、舞台で人間が演じているという制約があるのに、アニメで表現されるような魔法現象をうまく演出しているところもワクワクしました。
どんな仕掛けになっているかと想像するのも楽しかったです。
野獣がベルの愛の告白を受けて王子の姿に戻るときも、アニメと同じく野獣が空中でくるくる回りながら光に包まれて一瞬にして王子に変わりました。
願わくばもっと中央で目立つようにやってほしかった場面ですが、その奇跡が起こる西の塔の部屋は、城の舞台装置の向かって右3分の1のところと決まっていてクローズアップできないので、仕方がありません。
バレエ「美女と野獣」はビントレーの振付のロイヤルオペラの来日公演で見ました。ディズニー版とは直接関係ありません。
あちらも魔法現象をうまく工夫して見せていて、バレエにしては場面変化に応じて大道具や舞台背景がよく入れ替わっていましたが、やはり劇団四季のミュージカルの方が大掛かりな舞台装置が頻繁に入れ替わっていました。
アニメをなぞったようなわざとらしい演技や笑わそうとしているところで必ずしも笑えたわけではないけれど、面白いとは思いました。
アニメを超えた迫力とエネルギー。
生の人間の舞台だからいつでも失敗と背中合わせで、役者が演技切るまでは自分のことのようにドキドキと見守るスリルもあります。
と同時にそういうことをすべてを忘れてのめりこめるきらびやかな歌と踊りのシーン。
劇団四季が劇場をもう1つ作ってしまうほどの人気ぶりが改めて納得できる舞台でした。 -
QRコード付きの紙チケットと入場するともらえる座席票
<これまでの劇場シリーズの旅行記(観劇感想付き)>
東京宝塚劇場(有楽町)
2006年3月:宝塚「ベルサイユのバラ<アントワネットとフェルゼン編>」
「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その1)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10059201/
2006年4月:宝塚「ベルサイユのバラ<オスカルとアンドレ編>」
「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その2)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10062015/
東京文化会館(上野)
2006年5月:ボリショイ・バレエ団「バヤデール」
「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その3:もろもろ&最近の上野での過ごし方」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065823/
新国立劇場(初台)
2007年3月:新国立劇場オペラ「さまよえるオランダ人」
「今宵は初台の新国立劇場へ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10130385/
新橋演舞場(東銀座)
2007年3月:ミュージカル「阿国」
「今宵は東銀座の新橋演舞場へ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10131883/
国立劇場・小劇場(半蔵門)
2007年5月:文楽「絵本太閤記」
「国立劇場で文楽を見たよ@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10150477/
帝国劇場(有楽町)
2007年12月:東宝ミュージカル「モーツアルト」
「帝国劇場でミュージカルを見よう」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206152/
東京国際フォーラム(有楽町)
2007年12月:国立モスクワ音楽劇場バレエ「白鳥の湖」(ブルメイステル版)
「国際フォーラムでもバレエを見るよ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206978/
東京芸術劇場(池袋)
2008年1月:ミュージカル「妊娠させて!」
「池袋の東京芸術劇場、ミュージカル観劇の日は雪でした」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10216358/
劇団四季・自由劇場(浜松)
2008年3月:劇団四季ミュージカル「赤毛のアン」
「劇団四季・自由劇場ときれいになった浜松町駅界隈」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10228045/
新国立劇場(初台)
2008年12月:新国立劇場バレエ「シンデレラ」
「クリスマス色の新国立劇場でバレエ「シンデレラ」を鑑賞」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10296524/
赤坂ACTシアターと赤坂サカス(赤坂)
2008年12月:K-Companyバレエ「くるみ割り人形」
「イルミネーションの赤坂サカスでバレエ「くるみ割り人形」を鑑賞」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10297306/
国立劇場・大劇場(半蔵門)
2009年6月:歌舞伎「歌舞伎のみかた/華果西遊記」
「歌舞伎の西遊記を観に行こう!───国立劇場の大劇場は日本画の宝庫@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10349807/
マッスルシアター(渋谷)
2009年9月:マッスルミュージカル「祭(MATSURI)」
「残暑厳しい9月の連休にマッスルミュージカルを見に行きました@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10378257/
劇団四季・海劇場(大井町)
2009年11月:劇団四季ミュージカル「アイーダ」
「ちょっとだけクリスマス・イルミネーションの汐留の四季劇場「海」でミュージカル「アイーダ」を鑑賞」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10401655/
新ビッグトップ(原宿)
2009年12月:シルク・ド・ソレイユ「コルテオ」
「一度は当日公演中止の憂き目にあったシルク・ド・ソレイユの「コルテオ」リベンジ!」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10405973/
新国立劇場(初台)
2010年6月:新国立劇場オペラ「カルメン」
「新国立劇場の3階客席からオペラ「カルメン」を鑑賞」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10469761/
紀尾井ホール(麹町)
2010年7月:ニュー・オペラ・プロダクション「末摘花」
「真夏の夜の紀尾井ホールで女だけのオペラ「末摘花」を観劇」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10484515/
彩の国さいたま芸術劇場(与野本町)
2010年8月:音楽劇「ガラスの仮面〜二人のヘレン」
「なつかしの「ガラスの仮面」を久しぶりの彩の国さいたま芸術劇場で観劇」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10494901/
ゆうぽうと(五反田)
2010年10月:谷桃子バレエ団「レ・ミゼラブル」
「60周年記念公演で花に飾られた五反田ゆうぽうと」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10512012
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