2006/10/25 - 2006/10/25
192位(同エリア242件中)
まみさん
2006/10/25(水)第18目:ブラン城&ブラショフ
シギショアラ発8:32の急行でブラショフ着10:30頃
駅で声をかけてきたRaduのプライベート・ルームに宿をとる
Raduの案内(別料金)でブラン城へ
ブラショフへ戻って:
中央公園、中央公園前のルーマニア正教会、共和国通り、ブラショフ民俗博物館、ブラショフ美術館、スファトゥルイ広場(中央広場)、スター百貨店
ガイドブックの地図と実際の街並みが一致して、地図を3次元のものとしてとらえることができるようになる喜び───旅の醍醐味の1つでしょう。
特に私のような方向音痴にとって。
ましてや、今回のように、現地に着いてから宿を決めて、それがガイドブックの地図の外れにある場合には。
ルーマニアで「真ん中」という意味のデ・ミジュロック通り34番のプライベート・ルームから、「長い」という意味のルンガ(Lunga)通りへ出て徒歩約10分かけて中央公園にたどりついたとき。
ここがあの地図のあの中央広場で、ブラショフ観光の起点になるのだ、とじわじわ感動がわき上がってきました。
それにしても思ったより都会だったブラショフ。
ルンガ通りの終点の交差点付近や中央公園の脇を走るエロイロール大通りなどの車の多さと排気ガスのすごさときたら。
そしてエロイロール大通り沿いの建物の巨大なこと!
歩いても歩いてもなかなかワン・ブロックが終わらないじれったさは、以前、マドリードやワルシャワを歩いていて思ったのと同じです。
初めてルーマニアに足を踏み入れて2日目、まずはシギショアラとブランのようなのどかな町で、私の中の「ヨーロッパの田舎」というルーマニア・ステレオタイプが裏付けられた矢先のことだったものですから、ブラショフの都会ぶりには軽くショックを受けました。
もっともこれがブカレストに着いたら序の口だったと分かるのですが───。
ともあれ、中央公園を起点に始めたブラショフ観光。
なぜか「地球の歩き方」の地図にも、帰国後に来年(2007年)にきっと必要になるだろうと買ったLonely Planetの地図にも乗っていないけれど、外すことはできないすばらしいスポットから観光を始めました。
中央公園の目の前にあった美しいルーマニア正教会です。
ブラショフ民俗博物館や美術館のある側とは反対にあり、その美しい白銀のドームで、すぐに目を引きます。
また、中央公園からブラショフ観光を始めたのでこのときにはそうとは分かりませんでしたが、なかなか都会なブラショフでは、清々しい緑あふれるこの公園は、周りの喧騒を忘れさせてくれる良き憩いの場でもありました。
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黄葉もさわやかなブラショフ中央公園
プライベート・ルームから徒歩10分でした。
実はオーナーに徒歩5分で着くと言われていましたが、10分で着いてホッとしました。
というのも、「指さし会話帳ルーマニア」の欄外に、「ルーマニア人はどこまでも歩きます。歩いて5分といわれたら、30分は覚悟しましょう」とあったので警戒していたのです。
それに、ガイドブックに徒歩○分と書かれていても、たいていそれより時間がかかるものですから(私の足が遅いのでしょうか(泣))。
徒歩10分なら、全くの許容範囲です。
たとえ、ここからさらにブラショフ観光地の中心にあるスフィトゥルイ(中央)広場(Piata Sfatului)まで徒歩10分、計20分はかかるとしても@
ところで、この公園に限らずときどき見たことがあるのですが(今、思い出せる限りでは、チュニジアのチュニスやカルタゴで)、幹の下半分をこういう風に白く塗りたくっているのはナゼなのでしょう。
虫よけでしょうか。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/10742046/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/10742047/
関連の旅行記「チュニジア・ハイライトその4:ナツメヤシのある風景」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10054684/
ためしにネット検索をしてみたら、軽く引っかかりました。
他にもたくさん疑問に思ったり注目した人がいたのですね。
たとえば「教えてgoo!」でも同じような質問が投稿されていて、「街灯が少ない道で夜に車のライトを反射して明るく目立たせるため(事故防止)と害虫除け(石灰)」と回答されていました。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=399708
また、こちらのサイト「街路樹の白ペンキ」(GPS日記)では、東南アジアの場合ですが、虫除けよりは、車のライトを反射させるため、という回答が有力なようです。
http://bg66.soc.i.kyoto-u.ac.jp/forestgps/gpsdiary/archives/2005/07/post_2.html
ただ、ブラショフの中央公園のこの樹木については、車は通らないわけですから、ライトを反射して明るく目立たせるためというのは当てはまりませんね。
それとも自転車のライトかしら。
あるいは道路サイドの樹木の延長で、ついでにこっちも白くペイントしておいた、とか@ -
中央公園のモニュメントのようなものと、中央公園から見上げたトゥンパ山
頂上近くに、BRASOV(ブラショフ)の文字
あのBRASOVの文字は、街のいたるところで見ることができます。
実は翌日のブラショフ観光で、あの文字の裏のところまで見学しに行くことができました@
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12082859/
関連の旅行記
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第19日目ブラショフ2日目(3):トゥンパ山へ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10142442/ -
中央公園の前のルーマニア正教会
ブラショフの観光ハイライトにルーマニア正教会の聖ニコラエ教会があります。
ただし、それは、かつてブラショフにドイツ人が入植したとき先住のルーマニア人たちが追いやられたという「スケイ地区」にあります。
だから、この教会ではありません。「地球の歩き方」の写真を見ても、全く違う教会であることが分かります。
明日も一日、ブラショフ観光に当てることができるので、そちらの教会も見学に行くつもりですが、今日はまず、この教会から観光をはじめましょう。
教会見学は観光の重要な要素であるだけでなく、シギショアラのときに思ったのですが、ルーマニア正教会は、私にとって大当たりの可能性が高いのです。
そうでなくても、この魅力的な外観!
たとえ中身が期待はずれでも、いろんなアングルで写真を撮るだけで十分、わくわくできそうです。 -
ルーマニア正教会の重厚なイコノスタシス
すばらしいイコノスタシスです。
イコンについて素人なりに学んだのは、2000年にロシアに旅行する下準備のときでした。
そのときにギリシャ正教会のイコンについて、すばらしい本を読みました。
春秋社の「イコンのこころ」と「イコンのあゆみ」(ともに、著者・高橋保行)です。
その中のイコノスタシスの説明については、いまでも印象的です。
一部を引用します。
「イコノスタス(イコノスタシス)で仕切られた〈あちら〉と〈こちら〉の位置は、来世とこの世がはっきりと別個の存在で、混同視されてはならない異質のものであることを示している。(中略)
このようにあちらとこちらの相違をはっきりさせ、絶対に混同視しないのは、けっしてその違いを誇張するためではない。違いを誇張し、離反を主張するのであるならば、あちらとこちらという設定自体無意味になる。なぜなら、全く相異なったものを異なったままに誇張することは、その間に関係など生じようはずがないからである。ギリシャ正教がその相違を提示するのは、両者の交わりを前提とするからである。逆説的であるが、違いがあればあるほど交わりは固く、違いがなければないほど交わりが薄い、ということをイコノスタスは明らかにしているのである。同質のものであるならば、どうして交わりが必要であろうか。異質のものが結びつき交わりを持つとき、互いの性質は新しい次元に導き出される。異質であればあるほど、互いの交わりが必要であり、その交わりは固く、新たなる存在の源となる。キリストに明らかにされた神と人との交わりは、人が同様の交わりに導き入れるためである。交わりを求める前に、互いが立つところを認識するのは大切である。」
(「イコンのこころ」高橋保行・著(春秋社)より)
これはあくまでイコノスタシスに関する記述なのですが、異質だからこそ交わる、全く相異なったものであるなら、その間に関係など生じようはずがない、といったことは、人と人との関係、人の集団である国や民族との関係などいろんな場合に当てあまる、とても意味深いことを示唆している気がして、余計に印象に残りました。 -
ルーマニア正教会の中にあった木彫りの美しい椅子
正教会はミサのときに信者は立っているので、信者席はないはずなのですが、ルーマニア正教会には、信者席らしきものが少しだけありました。
あるいは聖歌隊のような人たちの椅子かなと思ったりもしたのですが。 -
イコノスタシスとシャンデリア
こうして見ると、なかなかカラフルなイコノスタシスです。
天井にぎっしりフレスコ画!
見事です。実に見事@ -
イコノスタシスの扉の部分
「イコンのこころ」(春秋社・高橋保行著)によると、イコノスタシスには3つの扉があります。南門と王門と北門です。
真ん中のこの門は、「王門」です。
「左右にある門は、機能的な門で、イコノスタス(イコノスタシス)の内側で役に仕えている輔祭や堂役が出入りするためにあり、それを明らかにするために天使か輔祭職にあった聖人のイコンが描かれている。彼らは補助の役目を果たす者のイメージであり、守護者であり、実際にあちらとこちらをつなぐ堂役や輔祭のように、来世とこの世を傍でつなぐ役であるといえる。
このように、左右の門を開いていないのと等しく考えるのは、中央の王門だけが、あちらとこちらをつなぐ唯一の門と考えられているからである。
(中略)
王門がなければ、あちらとこちらの交わりはない。王門は、来世とこの世が単に絶大な神の愛によって結びついているだけでなく、ひとつの門を通して交わっていることを明らかにしているのである。イコノスタスの王門が果たす役割りは、キリストが来世とこの世の間にある門であることを示し、奉神礼の中ではそれが王門を通じて行き来する司祭と司祭の持つものによって具体化される。この場合、司祭は、キリストを暗示するだけでなく、この世を表わすこちら側に集まる会衆がキリストによって来世に招き入れられ、来世と深い交わりに入っていることを具体化している。」
(「イコンのこころ」高橋保行・著(春秋社)より)
この後のブカレストでルーマニア正教会めぐりをしたときに、ミサの最中の教会も見学しました。
そのときなら王門の向こうと神聖なエリアの象徴である「宝座」を覗くことができるからです@
そういえば、ミサの最中は、イコノスタシスが美しく縁取りするようにライトアップされていることが多かったです。
これもよく見ると、ライトアップ用のコードや電球が見えます@ -
中央公園の前のルーマニア正教会をもう一度@
外観だけでなく中もすてきな教会でした。
ああ、目の保養になったよいひととき@
こんなにすてきな教会なのに、「地球の歩き方」にも Lonely Planet に一切載っていないのが不思議です。
観光ハイライトとして解説されていないのはともかく(ヨーロッパの街で、街のすべての教会を解説していたら、きりがないですからね)、地図にすら載っていないのです。 -
中央公園の紅葉の木@
いやぁ、これも癒されました@
民俗博物館と美術館を見学したあと、中央公園でひとやすみしました。
民俗博物館と美術館については、次の旅行記にて@
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この旅行記へのコメント (11)
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- nekoさん 2013/09/14 11:27:06
- Buna Vestire
- ヤシからリンクがあったのでこっちも読んでしまいました。件の教会がなぜガイドブックに載っていないのか,興味が湧きちょっと調べてみました。
http://www.nunta-brasov.ro/furnizori/biserici-si-manastiri/buna-vestire/
どうやら1934年にできたようで、「歴史がない」ことがガイドブックに載らなかった理由かなと思っています。ちなみに私はこの教会を見落としていました。
- まみさん からの返信 2013/09/16 01:08:21
- RE: Buna Vestire
- nekoさん、こんにちは。情報ありがとうございます!
> ヤシからリンクがあったのでこっちも読んでしまいました。件の教会がなぜガイドブックに載っていないのか,興味が湧きちょっと調べてみました。
> http://www.nunta-brasov.ro/furnizori/biserici-si-manastiri/buna-vestire/
> どうやら1934年にできたようで、「歴史がない」ことがガイドブックに載らなかった理由かなと思っています。ちなみに私はこの教会を見落としていました。
あー、なるほど。
ガイドブックって紙面が限られていますものね。
歴史がなくても、興味深くて、アクセスがしやすいところの記述が欲しいものです。
- nekoさん からの返信 2013/09/16 07:20:51
- RE: RE: Buna Vestire
- お早うございます。神奈川は現在台風のため荒れ気味の天気です。
> 歴史がなくても、興味深くて、アクセスがしやすいところの記述が欲しいも
> のです。
とも云えますが、「自力で見付けた素敵な場所」の方が印象深いのでは?少なくとも全部ガイドブック頼りでは拙いかなと自戒する私です。
- まみさん からの返信 2013/09/16 18:38:42
- RE: RE: RE: Buna Vestire
- nekoさん、こんにちは。台風の影響はだいじょうぶでしたか。
> とも云えますが、「自力で見付けた素敵な場所」の方が印象深いのでは?少なくとも全部ガイドブック頼りでは拙いかなと自戒する私です。
ああ、確かに、まったくおっしゃるとおりです。
ガイドブックにない良いところを見つける方がうれしさがひとしおですね。
載っていなくても、帰宅後に旅行記をまとめるときに、がんばればネットでなんとか調べられないこともないです。日本語サイトではあまり期待できないけれど、英語まで広げればなんとか。その作業も楽しいですよね、ガイドブックですぐに分かってしまうより。なかなか時間がとれないのがネックですけど。
-
- パパスさん 2007/08/21 12:47:28
- 中央公園の前のルーマニア正教会
- 教えて頂いた様に行きましたよ!
とても素晴らしい教会ですね。
ガイドブックにも乗っていないのは不思議なくらいですね。
今回の旅行は去年まみさんが行かれた所を参考にさせて貰いました。
なので新鮮味に欠けるとは思います。
それより今回のまみさんの旅行記が楽しみです。
パパス。
- まみさん からの返信 2007/08/22 08:36:03
- RE: 中央公園の前のルーマニア正教会
- パパスさん、こんにちは。書込みありがとうございます。
行かれたんですね、この教会。
中央公園のそばだから行きやすかったと思います。
写真ではとても収めきれないすばらしさを堪能されました?
で、この教会の近くの墓地は……?
パパスさんは墓地は苦手なのかしら。
行ったことのある写真でも、新鮮味が欠けるなんて、とんでもない!
同じ対象でも全く同じ写真になることはほとんどなく、人それぞれの違いが出るし、きっとなつかしい!と思うので、パパスさんの写真もとっても楽しみです@
- パパスさん からの返信 2007/08/22 09:01:33
- RE: RE: 中央公園の前のルーマニア正教会
- 中央公園の近くで、まみさんの写真のイメージが印象的だったので直ぐに分かりました。
ここは外せませんから!!
で、墓地は外しました!(笑)
パパス。
-
- パパスさん 2007/04/27 07:47:34
- なぁ〜るほど!
- ルーマニア正教会ですか!
綺麗な銀色のドームが目印になりますね!
是非探してみます。
行きたい場所が沢山有って時間が足りない!!!
欲張らずに廻るか、欲張って色んな所を廻るか??
悩んでいます。
でも何時も中途半端になる事が多いのでダメなんです。
パパス。
- まみさん からの返信 2007/04/27 12:51:29
- RE: なぁ〜るほど!
- パパスさん、こんにちは。
いやぁ、旅先でじっくりゆっくり見たい気持ちとたくさん欲張りたい気持ちといつも葛藤ですよね。
でもシギショアラは小さな町なので、ゆっくり見られると思います。
まあどのくらい時間を割くかによりますけれど。
お金をとる観光化している教会ももちろんですが、そうでない教会も一見の価値ありです。
タダだからじっくり見ることができなくても、その中に入って全体の雰囲気を見てくるだけでも、有意義だと思います@
正教会は見慣れないせいもあって、とても興味深かったです。
パパスさんもきっと正教会はあまり見学されていないですよね。
正教会にはなるべく入るようにしましたから、たまにミサにぶつかりました。
男声のアカペラのような祈りの歌は、すばらしいです。ぞくぞくっとしますよ。
映画「オーメン」のBGMのようだ、なんてことは全然ありません(笑)。
恐怖を連想させることなく、もっとすてきでした。
今年のルーマニア旅行の再訪のために本を読んでいると、新たに情報を得ることがあって、書き加えたくなりますね。
シギショアラの山上教会のとなりに学校があったと思ったのですが、ドイツ語学校だったです。
だから生徒がたくさんいました。
私が行ったときは、観光客は団体はほとんどいなくて、個人、それもルーマニア人の学生らしき子たちをたくさん見かけました。
なんだか微笑ましい気持ちになれました。
学生が京都や奈良にいくようなかんじでしょうか。
ひょっとして修学旅行。。。まさかね@
-
- noriakiさん 2007/04/09 09:21:48
- 以前拝見したような・・・
- まみさん
こんにちは!
以前アップされていたものの追加でしたかね?
ヨーロッパでも東側の建物は、独特な雰囲気があって、西側の文化とは一味違った印象がありますね・・・
今年の計画は出来ましたか?
僕のは、まみちゃんの資料を参考に、まだ思案中ですが・・・
- まみさん からの返信 2007/04/09 12:15:10
- RE: 以前拝見したような・・・
- noriakiさん、こんにちは。書き込みありがとうございます。
ご指摘のとおりです。
これは少し前にアップしたものですが、間違いを見つけたので、訂正しました。
更新は、新着扱いになるんですよね、このブログ。
ちなみに訂正したのは、エロイロール大通りの名前です。
エロイールと書いていました。なんかエロチックな名前!とか思っていたら、私の勘違いでした@
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