その他の観光地旅行記(ブログ) 一覧に戻る
シップゥレイクビーチ(難破船のある海岸)<br /> 世界の絶景のひとつに数えられるビーチを5回も訪れたあきれた自分に驚いている。数百メートルの絶壁の上から覗くとコバルトブルーの海に白砂のビーチが横たわる。赤茶けた年代もんの難破船がある。砂浜を歩く人間は点のような存在、誰もいないロマンチックな情景を想像していたのに、満足できまへん。「よ〜し、もう1回見に来るぜ」<br />一回目は午前10時30分、二回目は「午後の4時」。海岸に人こそいなかったが光がもうひとつ気に入らない。太陽の位置で難破船が日陰になっている。三回目はサンセットを狙って6時に到着。生憎と太陽は雲に隠れて顔を見せてはくれない。早々に引き上げて次の機会を考えた。今度は海から見ようと翌日船乗り場へ10時に到着。<br />もちろんドライバーはギリシャの息子スピロス君。次の出航は12時「エッ2時間も待つんかいな」それも後5人集まらないと出航は中止である。シーズンオフでは客も簡単に集まらない。一人15ユーロ(2,000円)。ここまで来たら引き下がれんのが私の性分。チャーター料の7人分、105ユーロを奮発してすぐに出発。何人乗っても一緒やスピロス君も「行こか」?10月のイオニア海は荒れた日が多い、海岸線は変化があり、撮影スポットの連続。一時間で目的のビーチへ到着。海上には我々の船が唯一隻。波に揺れながらフアインダーを覗くのは並大抵じゃじゃおまへん。船の棒に腕を絡ませて体を固定しての撮影だが難破船は日陰の中。反対側の海の方がまだましや。四回目も不発に終わりフラストレーションは溜まる一方。絵葉書は絶景ばかりが土産店に並んでいる。腕が悪いのではなく、時期が悪いのと違うかと慰める。2時間半の船からの撮影は終わった。<br />小鉄はあれだけ揺れたのにケロッとしたもの。「女は強い」<br />ここで帰れば男がすたる。「ここからビーチまで車でどれ位?」「25分」「よ〜し、もう1回行こか?」これが最後のチャンスや!五回目の到着は午後1時。だが展望スポットは長蛇の列。珍しく大型バスが二台も止まっている。こらあかんわ……と諦めかけた。今まで危険だからと崖の細道を行くのを断念していた。スピロス君が大丈夫だから行こうと私の重いカメラバックを持って歩き出す。余り気が進まなかったが仕方なしに付いていった。<br />10分も細道を歩くと断崖絶壁の上に立つ。「ここから下を覗けと」―恐る恐る身を乗り出してみると思わず息を呑む「そこはまるで別世界」夢のような絶景が広がる。私の思っていた撮影スポットはここだ。夢中でファインダーを覗くがシャターを切るのを忘れていたほど感激。「凄いナー」「きれいなー」を連発。団体の添乗員では危ないからとそこへは行かないで下さいと連呼するだろう。撮影は私たちだけの貸し切り状態、ここまでは地元の人でないと知らないマル秘スポット。やっと我に返り小気味の良いシャッター音に胸が躍る。これでこの島に来た甲斐があったと満足の行く撮影に足音も軽く、シップゥレイクビーチの自然の美しさをカメラに納め意気揚々と引き上げた。もう思い残す事は何も無い。<br /><br />

ギリシャ イオニア諸島 ザキントス島 難破船のある海岸

7いいね!

2006/10/03 - 2006/10/11

70位(同エリア163件中)

0

19

鉄人60

鉄人60さん

シップゥレイクビーチ(難破船のある海岸)
 世界の絶景のひとつに数えられるビーチを5回も訪れたあきれた自分に驚いている。数百メートルの絶壁の上から覗くとコバルトブルーの海に白砂のビーチが横たわる。赤茶けた年代もんの難破船がある。砂浜を歩く人間は点のような存在、誰もいないロマンチックな情景を想像していたのに、満足できまへん。「よ〜し、もう1回見に来るぜ」
一回目は午前10時30分、二回目は「午後の4時」。海岸に人こそいなかったが光がもうひとつ気に入らない。太陽の位置で難破船が日陰になっている。三回目はサンセットを狙って6時に到着。生憎と太陽は雲に隠れて顔を見せてはくれない。早々に引き上げて次の機会を考えた。今度は海から見ようと翌日船乗り場へ10時に到着。
もちろんドライバーはギリシャの息子スピロス君。次の出航は12時「エッ2時間も待つんかいな」それも後5人集まらないと出航は中止である。シーズンオフでは客も簡単に集まらない。一人15ユーロ(2,000円)。ここまで来たら引き下がれんのが私の性分。チャーター料の7人分、105ユーロを奮発してすぐに出発。何人乗っても一緒やスピロス君も「行こか」?10月のイオニア海は荒れた日が多い、海岸線は変化があり、撮影スポットの連続。一時間で目的のビーチへ到着。海上には我々の船が唯一隻。波に揺れながらフアインダーを覗くのは並大抵じゃじゃおまへん。船の棒に腕を絡ませて体を固定しての撮影だが難破船は日陰の中。反対側の海の方がまだましや。四回目も不発に終わりフラストレーションは溜まる一方。絵葉書は絶景ばかりが土産店に並んでいる。腕が悪いのではなく、時期が悪いのと違うかと慰める。2時間半の船からの撮影は終わった。
小鉄はあれだけ揺れたのにケロッとしたもの。「女は強い」
ここで帰れば男がすたる。「ここからビーチまで車でどれ位?」「25分」「よ〜し、もう1回行こか?」これが最後のチャンスや!五回目の到着は午後1時。だが展望スポットは長蛇の列。珍しく大型バスが二台も止まっている。こらあかんわ……と諦めかけた。今まで危険だからと崖の細道を行くのを断念していた。スピロス君が大丈夫だから行こうと私の重いカメラバックを持って歩き出す。余り気が進まなかったが仕方なしに付いていった。
10分も細道を歩くと断崖絶壁の上に立つ。「ここから下を覗けと」―恐る恐る身を乗り出してみると思わず息を呑む「そこはまるで別世界」夢のような絶景が広がる。私の思っていた撮影スポットはここだ。夢中でファインダーを覗くがシャターを切るのを忘れていたほど感激。「凄いナー」「きれいなー」を連発。団体の添乗員では危ないからとそこへは行かないで下さいと連呼するだろう。撮影は私たちだけの貸し切り状態、ここまでは地元の人でないと知らないマル秘スポット。やっと我に返り小気味の良いシャッター音に胸が躍る。これでこの島に来た甲斐があったと満足の行く撮影に足音も軽く、シップゥレイクビーチの自然の美しさをカメラに納め意気揚々と引き上げた。もう思い残す事は何も無い。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
タクシー

PR

  • 一回目の訪問午前10時

    一回目の訪問午前10時

  • 二回目の訪問午後3時

    二回目の訪問午後3時

  • 三回目の訪問 午後6時

    三回目の訪問 午後6時

この旅行記のタグ

7いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

ギリシャで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ギリシャ最安 497円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

ギリシャの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP