里海画報〜干潟の晩夏 環瀬戸海岸生物調査 08年8月31日:52市村康さんの旅行ブログ
犬島時間や夏祭りや島の学校と、イベント続きであんまりじっくり干潟を見る事がでけんかったけど、大潮の干潮で久し振りに不法投棄現場北海岸の干潟を歩いてきたんでがんす。
真夏の炎天下ではいきものはあんまり見られんのぢゃが、コアマモは綺麗な緑色をしとって、イイ状態でがんした。
犬島・井島の生物調査以来でけんかった調査もしてきたんでがんす。
902の調査地点に移動する時にアマモ場を歩いて横断したけど、今年のコアマモは炎天下で焼けて枯れかかったんがあんまり無く、すごく綺麗に見えたでがんす。
沖で網を曳く漁師さんたちに聞いたら今年はどこもアマモの生育状態は最高らしいんでがんす。
スガイ
20mm位までの小さい巻貝ぢゃが、サザエの仲間で食べた後に貝の蓋を酢の中に入れると炭酸ガスの泡を出しながら皿の中を動き回るんで、「酢貝」といふんでがんす。
豊島ではこれらの小さい巻貝を「ダビ」「ダベ」と言ひ、日々の食卓に上っとって、貝塚のことも「ダビガス」と言ふんでがんす。
実際他所の地方の貝塚ではスガイが多く出土するとこもあるそうで、大昔から人々が食べて来た貝なんでがんす。
902に移動する前に901より少し東側に寄り道したら、山から水が流れ込む澪筋に煉瓦の壁の破片みたいなんが露出しとるんに気付いたでがんす。
数十年前に山側のどっかに「鯨山遺跡」といふんがあって、産廃が来る前に土砂を採取して遺跡が破壊されたんぢゃが、その遺跡の近くに煉瓦造りの小屋があったらしく、ひょっとしたらそれが鯨山の小屋の残滓なんかも知れんのでがんす。
オサガニオサガニが死んだ振りをしとるんでがんす。
これまではオサガニは902の沖のコアマモ帯に多かったけど、901寄りのとこにもコロニーを作っとったんに今年初めて気付いたんでがんす。
夏場はコアマモやアマモに微細藻類が付いて茶色くくすんだ感じになるけど、今年はそれがあんまり見られんで、青々としとるんでがんす。
それが干潟にとってええ常態かどうかはサッパリ判らんけど、こういった変化を記録しておくと何年か後で
「ああ、あれはそうだったんか!」
と気付く事もあり、自分の足で干潟を歩いて記録することは大事なんでがんす。
これは自分の研究で忙しい大学や研究機関の学者先生があんまりでけん事で、市民ができる大事な環境調査の一環なんでがんす。
イボニシ
豊島では「タバコニシ」とも呼ぶんでがんす。
カキなどの貝に取り付いて消化液を流し込んで溶かし吸い取って食べる肉食性の貝なんでがんす。
これが増えるとカキの養殖場の人は困るんでがんす。
消化液の所為で食べたら味が苦く、煙草を吸うときの感覚に似とるけえ、そう呼ぶんでがんす。
902への移動中、コアマモ帯でアカニシの卵嚢も見られたんでがんす。
「ナギナタウミホウヅキ」とも呼ばれ、かつての死の干潟は今「いのちの干潟」へと姿を変えていくんでがんす。
調査地点902周辺
★カメノテ 欠
★イボニシ 585
★アサリ 1
汚染物質の海への流出を止めるために止水壁を造った所為でここの環境の改善は劇的なんぢゃが、カメノテは潮通しなどの条件が合わんのか未だに見れんのでがんす。
アサリは時々見られるやうになったんでがんす。
902のあたりでは地下水が湧き出て泉の底みたいなんが見られるけど、止水壁ができてからは涌出水量はかなり減ったんでがんす。
昨日までの大雨でこんなんが見られるんでがんす。
晴れが続くと涌出は見られんのでがんす。
902周辺の捨石にはイシダタミが多く付いとったでがんす。
イシダタミも豊島ではスガイと同様に「ダビ」「ダベ」と総称するんでがんす。
903周辺には公害調停成立前の汚染されとった時期にも砂浜が少し残ってスナガニの穴が残っとって、この日も見られたでがんす。
多分901〜902の中間の砂浜に帰ってきたスナガニは環境が良なってから、ここのんが「入植」したんかもと思ふとるんでがんす。
調査地点903
后飛崎の中電の送電鉄塔の下に磯があってヨロイイソギンチャクなども居ったんでがんす。
★カメノテ 434
★イボニシ 288
★アサリ 欠
陽が沈み、暗くなりかけてこの日の海岸生物調査は終了でがんす。
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