10年目の鹿児島:世界胃さんの旅行ブログ
城山へ。 ここはかつてT君と歩いたところです。もうあれから10年以上がたち、確かここだったというくらいしか記憶にありません。その時T君は優秀な研修医でこれからがとても期待されていたのに悪性の病気になって故郷鹿児島に帰っていました。しかしまるで病人には見えない元気さで見舞いに来た僕を連れて市内のあちこちを案内してくれたのでした。
税務署にしてはずいぶんお気楽な表現ですが、それではいったいこのぜごどんというのは何なのか、私にはさっぱりわかりませんでした。二人称?その謎が30分後に解けたくらい、この町ではしばしば使う、そして愛された言い方なんですね。
わざわざお父様が私をここまで連れてきてくださいました。今でもしばしばここに寄られ、また外を通りかかる時にも声をかけるといいます。10年たっても親の愛は変わらず、悲しみの薄れることのない世のはかなさをつくづく感じさせられました。それはまたT君、君の偉大さにもよるのでしょう。お父さんは私との3時間、ずっとひたすら君のことを語っておられました。多分普段言いたくても言えない周囲の中で、話したくて仕方がないのでしょう。10年もたっているのに。そして今でも人のいない阿蘇の山奥まで出かけて行って大声であなたを呼ぶんだそうです。あなたは聞こえていますか。
宗教を揶揄するつもりは全くないけれど、やはり若い女性の葬儀、お墓はキリスト教が合っているように無宗教の私でも思います。子供たちにはクリスマスが似合うように。T君、君が当時求めてやまなかった抗CD20抗体は今や悪性リンパ腫の治療に欠かせない薬になりました。君が生きていたら今頃どんなに活躍しているかと思うと私でさえとてもつらくなります。君の先見性を心に刻み、明日からの医学の進歩に繋がるよう努めましょう。どうか静かにお休みください。
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