2006/06/22 - 2006/06/28
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旅人のくまさんさん
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<2006年6月27日(火)>
旅行の残り日が少なくなってきました。麗江の観光を終って、今日は旅行初日に泊まった、昆明への移動です。この日のメモです。「5:00目覚まし、6:00朝食、7:10ホテル出発」でした。昆明までは国内線での移動でした。(ウィキペディア)
<昆明到着、龍門石窟見学>
約50分で昆明に到着しました。到着したのは10時前でした。出迎えてくれたのは初日にお会いしたガイドの張さんでした。貿易の仕事のほか、書道のプロの方です。麗江のテレビで見た昆明の天候は、「曇り、一時雨」でした。
初日の22日には、見学の時間がありませんでしたから、実質、今日だけが昆明の観光日となりました。最初の見学地は龍門石窟でした。昆明市街地からあまり遠くない場所に西山森林公園があり、その一角に龍門石窟があります。河南省に世界文化遺産の龍門石窟がありますが、これとは別です。日本で例えれば、菊池寛の小説「恩讐の彼方に」に描かれた「青の洞門」に似た観光地です。
その龍門石窟に向かう途中でガイドの張さんが提供してくれた話題を紹介しておきます。ミャンマーまで延びる高架道路、麻薬犯罪取締りなどです。高架道路は片側4車線、合計8車線でミャンマーとの間に建設されています。昆明市内では橋脚が出来上がり、路面工事の箇所も多く見かけました。その他にも、中国とベトナム、ラオスなどを結ぶ国際道路が建設されています。近隣6カ国を1日で回ることが出来る大動脈建設です。既に新鮮な南国の果物が、大量に輸入されているようです。
この計画は更にインドシナ半島全ての国との交流を目指す、国家戦略、アジア戦略が計画されているようです。インドシナ半島、11カ国を1週間以内で、回ること目指した、大プロジェクトの一環のようです。
次に麻薬取締りの方ですが、「50グラム以上を販売、消費等の目的を問わず所持していた場合は、中国人、外国人ともに死刑」と言う厳しい内容でした。テレビ番組でも繰り返し摘発状況を報道していました。
本題に戻ります。石段の登り口までは、子供電車のような車で登りました。地元の方にとっては、格好のハイキング、登山コースのようでした。昆明でも2千m弱はあります。無理をせずに、ゆっくり石段を登りました。
現地ガイドの張さんは、科挙試験に纏わる、龍門の謂れなども詳しく解説してくれました。龍門を昇りながら、要所、要所での説明もありました。目も眩むような絶壁に彫られた石段、回廊、そして仏像でした。
<茸鍋の昼食>
この日、今回の旅行で一番珍しい食事と、豪華な食事を戴きました。その珍しい料理の方からの紹介です。雨季に入ったことが幸いした1品でした。龍門石窟見学の後に立ち寄ったレストランでの茸鍋でした。
ガイドの張さんが達筆でメモ書きしてくれましたが、下地の材料、そして珍しい茸の数々でした。このメモは、付録をご覧ください。下地にはウコッケイ、冬虫夏草、クコ、地参(朝鮮人参風)等の、高級漢方薬を含む数々でした。
茸の方は10種類、写真編でも大部分を紹介しておきました。珊瑚に似た珊瑚菌、青い青頭菌、牛肝に似た黄牛肝菌、茶樹茹、百歳茹等の数々でした。大量の茸でしたが、味も抜群で、残さず戴きました。
これだけの茸の食材は、雨季にしか揃わないらしく、地元でも季節料理のようでした。旅行代金に含まれていましたが、少し高めだったようです。ビールなどの飲み物は、飲み放題でした。
<曇華寺の石碑見学>
曇華寺の見学は、ガイドの張さんが書道家であることから、絶好の選択でした。しかし、残念ながら、雨が止まず、余りゆっくりとは出来ませんでした。曇華寺へは、昼食の後、市内を暫く走って到着しました。市街地の中のお寺でした。
このお寺の見ものは石碑でした。地元の書道家の書が、かなりの数の石碑に彫って展示してありました。西安の碑林を新しく造ったような感じでした。
入口付近には、毛沢東の署名が入った書がありました。これは毛沢東の詩を、地元の書家が揮毫されたもののようでした。また、このお寺に縁が深いのは、朱徳将軍(初代元帥)であると、張さんが説明してくれました。住職と、このお寺の1室で碁を楽しまれていたようです。
朱徳将軍も、毛沢東と並んで達筆の政治家でした。この境内にも、一番目立つところに将軍の石碑がいくつも並んでいました。一通りカメラに収めましたが、紙数の関係で割愛しました。張さんのお話のように、達筆の石碑の数々でした。
唐の四大家と呼ばれる初唐の虞世南、欧陽詢、楮遂良、中唐の顔真卿の内、若い頃はそれほどでなかったのですが、今では顔真卿の書が一番好きになりました。20年ほど前、西安の碑林で、70歳の書を見た時の感動が今も鮮明に残っています。その顔真卿の書に似た地元の書家の石碑を、張さんに頼んで探して頂きました。
探して頂いた書は、確かに顔真卿の書のように、ゆったりと揮毫されていましたが、いま少し物足りない部分がありました。石碑の文字の彫り方が少し平坦で、筆圧や墨の量を感じとらせる表現に欠けていたためではないかと感じました。多分、碑林のような拓本は採れないでしょう。
蛇足ですが、このお寺では不思議な光景を見ました。雨の中で、傘を差したり、合羽を着てカードゲームを楽しんでいる人達を見かけたことです。1組だけでなく、東屋風の吹き抜けの建物では、麻雀も見かけました。中国は男女平等ですから、当たり前でしょうが、ゲームを楽しんでいた方は、ほとんどか、全員が女性でした。
<5つ星のホテルで豪華な夕食>
先に触れました、今回旅行での一番豪華な食事の方を紹介します。この日の夕食は旅行者で予めセットしてありましたが、それをキャンセルして、昆明で一番格式の高い5つ星ホテルでの夕食でした。
その理由は、Tyさんが上海で勤められていたホテルに関係していました。そのホテルの支配人さんと、このホテルの副支配人さんが懇意で実現したことでした。TyさんはEnちゃんとも相談された上で、徐さんに話されたようでした。
前置きはこれだけにして、通された部屋は、さすがに一流ホテルの風格を感じさせる部屋でした。その個室で、最初に出されたのが、深い器から溢れるようなボリュームたっぷりの鱶鰭スープでした。この1品だけでも、お腹が一杯になるくらいの量でした。
次々に運ばれた料理は食べるのに忙しくて、紹介が間に合いません。飲み物の方も、オーストラリアの赤ワイン、上海老酒の石牢門などが用意されました。こちらも申し分の無い品々でした。
この日、随分迷いましたが、石牢門より、オーストラリアの赤ワインの方を重点的に戴きました。シラーズの2004年物でした。フルボディに近く、中国料理に負けない、しっかりした味でした。
副支配人さんや、料理長さんなども顔を出して頂き、最高のディナーとなりました。熟したパパイアをくり貫いて詰められた、蛙を使った料理も、本当に珍味で、美味しく戴きました。改めて、Tyさんにお礼を申し上げます。
<昆明の街について>
順番が遅れてしまいましたが、昆明の街を紹介しておきます。日本読みで「こんめい」中国読みが「クンミン」です。音感からも、昆明を好きな日本人がいると紹介されている一文もありました。
ところで、昆明は雲南省の省都です。人口400万人を擁する、東南アジアでは、バンコク(タイ)、ホーチミン市(ベトナム)に続く大都市です。雲南省は中国で最も貧しい省の1つですが、物価が安い都市とされます。
昆明の素晴らしさの1つは、中国の省都の中でも屈指の生活環境の良さが挙げられています。空気は各省都の中で最も綺麗で、気温は年中平均しています。季節は雨季と乾季で、気温は30度までは上昇せず、冬は、稀に雪が降ると言います。昆明が「春城」と呼ばれる所以です。
東南アジアという土地柄のため、タイ、ベトナム、ラオス等からの留学生も多いようです。また、日本人より韓国人のほうが多く、日本料理店はありませんが、韓国料理は充実しているようです。これは、今回は経験することが出来ませんでした。
龍門石窟で
岩山に階段刻み穴穿ち辿り着たる険し龍門
茸鍋の昼食
雲南に雨季は来れり山の幸鍋に溢るる不思議の茸
曇華寺で
名筆を石碑に記す曇華寺に顔真卿の習作のあり
ホテルでの豪華な夕食
昆明のホテルで酌し赤ワイン心尽の馳走のテーブル
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 観光バス
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麗江から、初日に泊まった昆明への移動は国内線利用でした。9時5分に麗江を飛び立って、約50分のフライトでした。
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白水台当たりの紹介で、紙数を割き過ぎましたので、少し忙しい写真紹介となりました。昆明へ到着した後、直ぐに見学に向かった龍門石窟です。
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険しい石段を登って、龍門までたどり着きました。一帯は西山森林公園と呼ばれ、その中に龍門石窟があるようです。
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足元の説明書きに「魁星・北斗七星之首・文運(?)之神」と記されています。右手に持った先が折れた筆、鯉、龍などにまつわる逸話等を説明して頂きました。
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今回の食事で一番珍しかった料理、一番豪華だった料理を紹介します。最初は珍しかった茸鍋の方からです。これだけの茸でも、食材の一部です。
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中央の鍋にはウコッケイ、冬虫夏草、クコ、地参等が入ったスープが用意されています。係りの方が、付きっ切りでお世話して頂きました。
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茸だけで10種類、そのほかに各種の野菜も用意されていました。雨季に入った、この時期でなければ食材が揃わない茸鍋のようでした。
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青頭菌と呼ばれる、緑色の茸もありました。その手前は珊瑚菌だったようです。黄牛肝菌、虎掌菌、茶樹茹、百齢茹等の、珍しい名前の茸ばかりです。
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市内を少し走って曇華寺に到着しました。このお寺には、地元の書家の石碑が多く展示されていました。ガイドさんも日本語が堪能な、書家でした。
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このお寺の住職と碁を打って時を過ごしたのが、朱徳元帥です。1886年に四川省に生まれ、1976年の逝去です。毛沢東の刎頚の友とされます。
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重陽で詠まれたらしい毛沢東の詩篇です。書の方は、別の方が揮毫されたもののようです。多分、地元の書家でしょう。「人生易・・」で始まる詩です。
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雨が少しきつくなってきました。雨宿りを兼ねての移動です。地元の書家の石碑コーナーです。ガイドさんに顔真卿に似た書を探して貰いました。
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今回の旅行で一番豪華だった食事の紹介です。昼の茸鍋と同じ6月27日の夕食でした。Tyさんの紹介で、昆明で一番格式の高い五つ星ホテルです。
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Tyさんは上海のホテルに勤められていたことがあり、今回はそのホテルの支配人を通じてのエントリーでした。料理長まで顔を出して頂きました。
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上海からはこのホテルの副支配人の方に連絡が入っていて、何かとお世話をして頂きました。最初の料理がボリュームたっぷりの鱶鰭スープです。
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紙数の都合で、途中の料理を全て省略しました。立派なガラスの器のデザートです。今が旬のライチがありました。豪州の赤ワインも堪能しました。
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