秋の信州を行く2 〜馬籠峠から妻籠宿へ〜:旅猫さんの旅行ブログ
県境のあるところが馬籠峠。
標高801mですが、以前はもう少し高かったそうです。
峠からの眺望はほとんど無く、傍らに正岡子規の句碑が建っています。
「白雲や青葉若葉の三十里」正岡子規
馬籠峠からは下り道。
杉木立の中に続く旧街道。
当時はどんな景色だったのでしょうか。
同じ道を、江戸時代の人達も通ったと思うとなんだか不思議な感じがしますね。
一石栃の立場茶屋跡。
立場茶屋は、宿場と宿場の間にあって、街道を行きかう人達のの休息などに利用された場所です。
ここ一石栃は、馬籠宿と妻籠宿の中間にあたり、往時は7軒ほどの家があったそうです。
写真の建物は、唯一残った牧野家住宅。
江戸時代後期の建物で、当時は間口10間半もあったそうです。今は、一部が削られ8間となっています。
立場茶屋のすぐ先に東屋があった。
少し広くなっているこの場所は、一石栃の白木改番所跡です。この番所は、木曽から切り出される木材を取り締まるために設けられたものだそうです。このあたりは、尾張徳川家の領地で、尾張藩の重要な財源だったため、その管理はかなり厳重だったようです。持ち出しを許可する刻印を、小枝にいたるまで押していたそうです!
旧街道から少し脇道にそれると、小さな小屋のようなものがありました。
説明版によると、子安観音が祀られているそうです。この辺りでは、難産をしないという言い伝えがあるそうで、それにまつわるものらしいです。現在の建物は、蛇抜けによって流失した後、慶応元年(1865)に再建したものとのこと。ちなみに、「蛇抜け」とは土石流のことだそうです。
背後にある大きな木は、枝垂桜です。
慶応元年と明治37年の大蛇抜けにも耐えた古木で、町の天然記念物だそうです。桜の花が咲くころに訪れてみたいものです。
再び中山道へ戻り、先を急ぎます。
その途中で、大きな木を見つけました。
樹齢約300年と言う椹(さわら)の大木です。
下枝が、上の向かって伸びていますが、このような枝を持った木を「神居木(かもいぎ)と言うそうです。山の神が休む場所といわれ、切ったりすると祟ると言い伝えられていたそうです。ちなみに、この木のように、両側に枝が出ている木を「両神居」と呼ぶそうです。
こちらが女滝。
二つの滝とも、昔はもっと落差があったそうですが、度重なる蛇抜けなどにより、このような姿になったとのこと。
幕末までは、この滝の下を中山道が通っていたそうです。
吉川英治の「宮本武蔵」に出てくるらしい。
下り谷の集落へ入ってきました。
集落の入り口に建っていた「倉科祖霊社」。
松本城主小笠原貞慶の重臣倉科七郎左衛門朝軌の霊を祀るお社です。七郎左衛門は、主君の使いで大阪の豊臣秀吉のもとへ行った帰り、馬籠峠で地元の豪族(木曽氏の配下とされる)に襲われ、奮戦の後、ここ下り谷で従者三十数名と共に討ち死にしたそうです。
天正14年(1586)3月4日のことでした。
下り谷集落の町並み。
山間の素朴な集落です。
時間が止まったかのような風景。
建物には手が加えられていますが、集落の姿は江戸の頃とそれほど変わっていないのではないでしょうか。
大妻籠集落の途中に、「県宝藤原家住宅」という解説版が建っていた。案内に従い、街道筋をを離れて坂を登って行くと、上平という集落があり、その住宅はある民家の敷地内に建っていました。この「藤原家住宅」は、長野県内で最も古いといわれるものだそうで、17世紀半ばぐらいに建てられたもののようです。
普通のお宅の敷地内なので、声を掛けてから見学するのがマナーです。
写真右側の建物が、「県宝藤原家住宅」。
上平から中山道へ戻ります。
大妻籠の町並みは、いかにも街道筋の雰囲気です。
袖卯建を持った出梁作りの民家がいくつか建っていて、宿場の風情を感じさせてくれます。
写真の『つたむらや』などは民宿として泊まることが出来ます。奥に見えている『まるや』は、寛政元年(1789)創業の旅籠で、現在の建物も150年近く経っているそうです。寛政元年といえば、長谷川平蔵が火付盗賊改方に就任していた頃です。
大妻籠からしばらく歩くと橋場集落に出ます。
ここには、明治14年(1881)に建てられた石柱道標があるとのことでしたが、道沿いを探しても見つからず、余計なものを撮ってしまった。。。
これは、観光用の道標。
後で調べたところ、道路から少し入った民家の庭先に建っていたそうです。
橋場集落は、中山道と飯田道との追分だったところです。
いよいよ妻籠宿へ入りました。
そして、いきなりこの幟が眼に飛び込んできた。
「この場所は、突然水が出ます」
そんな無責任な!
関西電力妻籠水力発電所。
昭和9年に操業を開始したそうですが、妻籠宿の景観に配慮して、落ち着いた配色になっているそうです。
塀も黒塗りでなかなか渋かった。
尾又地区にあった『おしゃごじさま』。
なんでも、古代の土俗信仰の名残らしく、御左口神という神様を祀ってあるらしい。
以前は、ここから飯田(伊奈)道が分岐していたそうです。宝暦年間になって、現在の橋場から分岐するようになったとのこと。
木曽路は山間の宿場らしい雰囲気が色濃く残った町が多いですね。
有名観光地とはいえ、この町並みは素晴らしいですね。
上嵯峨屋
庶民が利用した木賃宿だった建物だそうだ。
江戸中期の建物で、当時の面影をよく残しているそうだ。
延命地蔵
文化10年(1813)、妻籠の光徳寺の住職が、近くを流れる蘭川(あららぎがわ)で、地蔵尊像が浮かび上がっている岩を見つけ、それを安置したのが始まりとのこと。
時間が無いので見られなかった。。。
妻籠の桝形跡。
ほとんどの宿場は、入り口や途中で道が折れ曲がっています。
防衛のためと言われますが、大名なども泊まることがあるからなのでしょうね。
こちらは、脇本陣奥谷。
木曽氏に仕えていた林家が代々勤めていたそうです。敷地内に建つ四つの建物が重要文化財の指定を受けていて、そのうち文庫蔵は江戸末期の建造らしい。
妻籠宿の町並みは、重要伝統的建造物群保存地区の最初の選定の時に指定されたということなので、それだけ素晴らしい町並みが残っているということですよね。
高札場跡
馬籠と同様に、復元されていた。
今回は、時間が無くなってしまい、さらりと妻籠の町並みを歩きましけど、もっとゆっくり歩いてみたい町なので、いつかまた訪れてみたいと思います。

旅猫さん、お邪魔します。本当にいいところですよね。昔の街道すじは風情がありますね。
特に旅猫さんは写真がお上手だから、私よりも数段感慨深く見ることができました。光の陰影の取りかた、ぼかし方・・・
旅猫さんの今のプロフィールの写真、猫ちゃんの後姿も、影も、心にくいなぁ、もう・・

naniwa ladyさん、こんばんは!
書き込み&投票をありがとうございます。
お隣の馬籠も、坂になった町並みが街道筋っぽくて良いですね。
木曽路で屈指の町並みは、個人的には奈良井宿かな。
あそこは、雰囲気が素晴らしいです。
写真をお褒め頂き嬉しいです♪
いつも、旅情を感じられるような写真を撮りたいと思っていますが、
なかなか旅先では難しいです。
旅を楽しむのがメインなので、写真はどうしても二の次に、、、
旅先では、猫にも惹かれてます(笑)
旅猫

旅猫さん こんばんは
馬籠峠から妻籠宿拝見してました。
長閑な景色が広がる風景 いいですね〜
時が止まったかのようです。
タイムスリップしたかのような田園地帯
時代衣装着てわらじで歩きたいような気になってきます。
ワンちゃんまでの〜んびりした顔ですね。
一緒にのんびりさせていただきました。
roko

rokoさん、こんばんは〜
馬籠から妻籠への旅を読んでいただきありがとうございました。
木曽路の旅、良かったですよー
特に、峠集落から馬籠峠を越えて大妻籠までが長閑で、そして趣がありました。
江戸時代の建物を使った民宿もいくつかあり、旅心を刺激されます。
ほんと、江戸時代の旅姿で歩いてみたい気分になりますね。
とろ〜んとした顔つきのワンちゃんが、
大妻籠界隈の時間の流れを良く物語っていました(笑
旅猫

旅猫さん こんばんは。
1つ1つの写真を見ながら、こういう景色ってまだ見る事が出来るんだ・・・
と感動してしまいました。
昔、東海道五十三次を歩いて旅したいなと思っていた頃を思い出しました。
宿場町とか大好きなんですよ♪
>時代劇のオープンセットでは無いのだから凄い
本当にそう思います!
今年は旅猫さんの旅行記で「旅」の着眼点を学ばせていただきました。
来年は真似出来るかしら・・・
良いお年をお迎え下さい。
Noririn

Noririnさん、こんばんは!
いつもありがとうございます。
手を入れたり、復元したりしたものも多いと思いますが、
それでもこの町並みは凄いですよね!
> 宿場町とか大好きなんですよ♪
そうでしたか!
東海道を歩こうと思っていたなんて(^^)
旅猫も、旧街道や宿場町って大好きです。
このあと出てくる奈良井宿は、木曽路のハイライトって感じですよ!
見事なまでの宿場の風情です。
> 今年は旅猫さんの旅行記で「旅」の着眼点を学ばせていただきました。
そんなご大層なものではありませんよ(^^;
Noririnさんの目で見た日本の良き風景を楽しみに!
今年はたくさんのご訪問、そして書き込み&投票をありがとうございました♪
来年もよろしくお願いしますね。
それでは、良いお年を迎えください!
旅猫

こんばんは!
とってもいい感じの町並みですね。
本当に時代劇の撮影ができそう。
それから旧街道も、いいですねぇ!
木漏れ日がなんともいえず、雰囲気を出していますね。
私は、馬籠の後、高遠に行ってしまったんですよね。
ですからこちらの方には行っていませんが、なにかその辺りだったか
とにかくバスを待っている間に五平餅が食べたくなり(笑)お金を払って
焼き上がるのを待っていたらバスが来てしまい、わぁ、五平餅!と思いながらバスに乗ろうとしたら、お店の人が間に合わなかったからと追いかけてきて、お金を返してくれたんですよ。
とても誠実で真面目な人間性を見たような気がして、印象に残っています。
愛想があるわけではないのですが、実直で信用できるというイメージが、それ以来できあがっています。
それにしても旅猫さんの旅は、本当に旅の本道を行っていますね。
いつかこのような旅をしてみたいと、いつも思わせられる旅行記です。
次も楽しみに拝見させていただきますね。
前日光

前日光さん、こんにちは!
いつもありがとうございます。
妻籠宿、山に囲まれた木曽路らしい雰囲気の宿場町でした。
山越えの途中にある宿場のため、完全に車道から外れたのが良かったのでしょう。
ただ、ちょっときれい過ぎるのと、観光客が多いのが難点か。
旅猫的には、途中の下り谷や大妻籠の集落のほうが気に入りました。
時が止まったようなゆったりとした時間が流れていて。
歩いて峠を越えてくると、なおさらその風景が目に焼きつきました。
> 木漏れ日がなんともいえず、雰囲気を出していますね。
石畳が残る旧街道を歩くの良いですね。
木漏れ日が照らす石畳が、とてもきれでした。
高遠ですか!
桜で有名な古城址ですね。
まだ、訪れたことが無いのです。
そうそう、今回は五平餅を食べ損ねました。。。
馬籠では時間が早すぎ、妻籠では時間が無く(笑
愛想の無い人は、実直な人が多いですよね。
話してみると、とても優しかったりしますし。
このあと訪れた奈良井宿の蕎麦屋のご主人がそんな感じでした。
> それにしても旅猫さんの旅は、本当に旅の本道を行っていますね。
> いつかこのような旅をしてみたいと、いつも思わせられる旅行記です。
うれしいコメントをありがとうございます!
本道かどうかわかりませんが、旅猫はこんな旅しか出来ません(笑
そんな旅行記をいつもご贔屓にしていただきありがとうございます!
これからもよろしくお願いします。
旅猫

こんにちわんこなのだ♪
馬籠宿から妻籠宿まで中山道を歩いたのかなぁ。。。
なんか遠そうだけど歩ける距離なのだなぁ、、、昔はみんな歩いたかぁ。。。
やっぱり歩く速度が観光には一番良い速度かもしれないなぁ。。。
ジロも見習って原点の本当の散歩にもどらなくては。。。
帰りの富士のソロ上段の切符が今朝とれたのだ☆
発売即完売系状態になっているみたいなのだ
犬の写真ありがとうなのだ♪
冬眠モードのジロ

ジロさん、こんばんは!
あれ、この冬は冬眠しないはずでは(笑
往復ともソロの上段が取れましたか!!
良かったですねー
これで、はやぶさと富士に乗れますね♪
馬籠峠越えをしてきましたよ!
結構、あそこの区間は楽チンです。
奈良井の前にある鳥居峠のほうがかなり辛いみたいです。
やっぱり旅はなるべく歩きを入れたほうが良いと思いますね。
車の利点は、1回の旅行でたくさん回れることと、楽なことですよね
ぜひ、来年の旅は、本来の散歩の延長で行ってみてください!
旅猫

旅猫さま
なんだか、記憶と殆んど変わらない道。
ゆっくり、歩いて、峠を越えて、
その頃は歴史に興味があり、郷土資料館などは
木曽福島・馬籠・妻籠と殆んど立ち寄っていました。
今より、興味があったんですね。
10年ほど前に妻籠宿を家族で訪れた時に、以前泊まった民宿があったので
すごく嬉しかったんですが、
高札場のとなりの「大亀石」という民宿でした。
面白い名前だったので、よく覚えていて。
長閑な雰囲気はそのままで、何十年たっても保存されているって、
すごいことですね。
今では、奈良井宿が好きでもう何度か行っていますが、
旅猫さんの旅行記楽しみにしています。
ばばろあ♪

続けての投稿、ありがとうございます♪
今はあまり歴史には興味が無いのでしょうか?
旅猫は、ずっと歴史が好きです。
もちろん、日本だけですが。
> 長閑な雰囲気はそのままで、何十年たっても保存されているって、
> すごいことですね。
同感です。
一大観光地なのに、ちょっと外れるととてものどかな風景がありますよね。
峠集落なんて、ほんとに素敵でした。
奈良井宿の旅行記、あと少しで完成です。
もうしばらくお待ちください!
旅猫

旅猫さん、メリクリ!
旅行記の続きを見に来ました!
10月は木漏れ日も気持ちよくて、旅行にはもってこいですねー
特にこの時期になると実感します・・・
民家の白ワンコかわいいですね・・・(w
良いクリスマスを・・・
ジュリまま

ジュリままさん、こんばんは!
今夜はクリスマスイヴでしたね(^^;
今頃10月の旅行記を作成中。。。
もっとサクッと書ければよいのですが(笑
そうそう、10月が旅の季節ですよね!
暑くも無く寒くも無く。
> 民家の白ワンコかわいいですね・・・(w
ぼーとした顔が何とも言えず。
日々刺激が無いのか、ちょっとたるんでいますよね(笑
明日はクリスマスか。
なんで、同僚と飲み会なんだろ(^^;
旅猫
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