モンゴル戦記(その2):きゃわださんの旅行ブログ

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モンゴル戦記(その2)

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モンゴル戦記(その2)

6月19日

 仮眠程度の睡眠で起床。昨日の晩飯分も食べて、決戦の一日が始まった。めちゃくちゃ重い荷物なので、余裕を持って出発した。一人で持つには尋常でない荷物の量に、バスの運転手もやや引き気味であったが、そんなことは知ったこと。しかし、モンゴル航空がマイナーすぎるせいなのか、発着ターミナルの場所がわからない。しかし時間が迫っているので、半強制的に出発となった。慌しさと不安に包まれたままだが、いよいよつくばともしばらくお別れである。

 バスに乗って、モンゴル語の予習をしようと考えたが、しばらくすると睡魔に襲われ、結局、空港の直前までバスの中で寝ていた。バスの運転手が、最初のバス停ターミナル2で降りるように言ってくれた。モンゴル航空が成田に発着できるようになったのは、今年からだという。マイナーな上にそれじゃわからなくても当然か。

 このときワールドカップで、空港ではいろんなユニホーム姿の外人が目立っていたが、自分はそんなのを遥かに上回る目立ちようだった。総重量約60kgという中世騎士団の鎧を着ているような足取りと、背中に背負ったに巨大な荷物からは、物干し竿のようなものが突出しており、コオロギの産卵管のように地面を引きずりながら歩いていくと、十戒のように道が開けていった。まずは、この目立つ重たい荷物を何とかせねば、ということで到着後、速攻モンゴル航空のカウンターを探した。

 予想通り、モンゴル航空のカウンターは、一番隅っこにあった。しかし、この重さでは預け荷物では、重量オーバーで取られる料金も半端じゃない。何とか軽くしようと、A木壱号機を手荷物にして、預けるしかないスーツケースや、機材だけ預けることになった。結局、重量オーバーで約5万円取られた。これに約15kgはあるA木壱号機を加えたらどうなったか、想像するだにおそろしい。自分の研究ともうひとつの研究のためとはいえ、どこにも訴えることのできない出費となった。

 税関では、手荷物のX線チェックで、怪しい器具がディスプレイ上でチカチカ点灯していた。そうA木壱号機である。「はいこちらへ」ということで、恐れていた説明が始まった。どこでなにをするのか、これは何なのか、まだ日本語だから安心感はあったものの、さすがに焦った。とにかく、金属の杭と工具を、別預け品として預けて、重たい荷物を引きずりながら慌てるように飛行機に乗り込んだ。

 乗り込んでからも、その厄介な重い荷物は飛行機の上の棚にも入らず、結局、出発間際まで、客室乗務員を困らせてしまった。小さくなっても困り者である。A木先生の「持ち運びやすいようにコンパクトにしてやったぞー」という声を思い出す。しかし、質量は変わらないのであった。

 モンゴル航空は中古機である。はっきり言って小さいが、仕方が無い。乗り込むとき、えらい物々しい警備陣だったので、何事かと思ったら、秋篠宮さんが一緒の便に乗っていたらしい。本来、直行便のはずが、ソウルに寄るということになった。こうして、予定よりちょっと遅れて、ウランバートルのボヤントオハー空港に到着。

 空港で、またあの重たい荷物を運び出そうとしたら、また捕まった。モンゴル語では対応できないので、必死に英語で表現。データロガーやバイアル瓶などスーツケースから出して、成田と同じようなことをここでも説明して、ようやく解放された。

 すると、どこからともなくお姉ちゃんが英語で声をかけてきた。空港は、発展途上の国ではいい稼ぎ場所である。なぜなら、外人はその国の相場をしらないからだ。交渉の要点を話し、あとはもうどうでもいいから助けてくれということで、そのお姉ちゃんに頼んで荷物を半分運んでもらった。最初の話ではそのお姉ちゃんがタクシーを持っているという話だったが、結局、「年食ったシェフ堺(鉄人)」によく似たタクシーの運転手を紹介してもらうことになった。そのお姉ちゃんも、一緒にタクシーに乗ってホテルまで案内してもらった。

 タクシーの中ではお姉ちゃんと英語で会話をしていたが、到着して荷物を全部下ろしたら、今まで話をしなかった親父がこちらに向かって「10ドル」と一言ぼやいた。「ほら来た」と思って、こっちもお姉ちゃんに話が違うぞと食ってかかった。英語と日本語のダブルブチ切れでまくし立てたら、お姉ちゃんは頭を抱えはじめ、この勢いで次はこれでおっさんに噛み付こうと思ったら「5ドル、OK」になった。理不尽な交渉には、どんな言語であっても切れたモン勝ちである。いろいろあったが、ホテルに着いたのでよしとする。

 しかし、ここであることに気がついた。「ん?手荷物がひとつ無い(!)」あまりの荷物の多さによる疲れと、早く宿につきたい気持ちが錯綜して、気がつかなかったのだろう。いや、預け荷物のコンベアが止まるまで待っていたのに、でてこなかったはず。あまりに形が異様だったので、荷物は思わなかったのか?しかし、もう遅い時間だし、空港に行っても駄目だろうということで、今日は諦めて風呂に入ることにした。

 フラワーホテルには大浴場がある。と言っても学生寮の風呂より小さくて汚い。風呂は「薬湯か?」という感じの濁った水が湯船に張っているお湯につかって、サウナは「実験温室か?」というぬるさ。これもモンゴルの醍醐味かーと一人で納得して速攻で風呂を出た。

 部屋に帰ってから、国際電話ができるということなので、実家などに無事連絡した旨を伝えた。そして、こちらで会う予定のT中先生に連絡をしようとしたが、肝心の手帳を忘れたことに気がついた。あまりの忙しさで、研究室に置き忘れた可能性大である。ともかく、もう掛け持ちの研究はするまいと、心に決めた一日であった。

エリア: アジア >>モンゴル >>ウランバートル
テーマ: 自然探訪
時期: 2002年06月18日〜08月14日
投稿日: 2008年12月09日
写真: 全2枚
満足度: 評価なし
観光: 評価なし
ホテル: 評価なし
グルメ・レストラン: 評価なし
ショッピング: 評価なし
交通: 評価なし
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  • 登録:2008年08月20日

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