関西山岳鉄道紀行 【3】近鉄生駒ケーブル:STAMP MANIAさんの旅行ブログ
鳥居前駅から見た宝山寺線の線路。
ケーブルカーで複線とは珍しい。
複線といっても、ケーブルカーの原理上、複線は無意味で、これは独立した2組のケーブルカーが並行しているもの。
普段は左側の線路だけを使っている。
右側は多客時の増発用らしい。
右側線のホームには旧型のケーブルカーが留置されていた。
宝山寺線は0.9kmの距離を5分で登る。
運賃は片道280円と、ケーブルカーにしては破格の安さ。
鳥居前駅〜生駒山上駅までの通し運賃は350円。
宝山寺駅近辺にまで住宅街が広がっているので、通勤・通学用としても利用されているらしい。
日本最古の路線ということもあるが、この安さは相当な乗客数がないと実現できないだろう。
宝山寺駅で山上線に乗換。
だいたい2本に1本の割合で山上線に接続している。
生駒山上にある「スカイランドいこま」の休園日は本数が減るらしい。
山上線は1.1kmの距離を7分で登る。
山上線だけ利用する場合の片道運賃は280円。
ここも坂本ケーブル同様、2箇所の途中駅がある。
麓側が「梅屋敷駅」、山頂側が「霞ヶ丘駅」。
なんだか普通鉄道の駅名のようだ。
写真は梅屋敷駅。
この辺りから右下車窓に絶景が広がる。
霞ヶ丘駅。
山上線にも踏切があった。
坂本ケーブルと違って、こちらの途中駅は普通に営業しており、乗客がいなくても停車する。
但し、何本かの列車は途中駅通過の快速運転をしている。
鳥居前まで下りてきて、徒歩で踏切を見に行く。
坂道を5分ほど登ると、左手に踏切へ下りる道があった。
宝山寺線に3つある踏切のうち、一番麓側にある踏切。
こことその次の踏切は歩行者用。
写真奥に鳥居前駅ホームに停車中の「ブル」号が見える。
踏切道にはケーブルを通す溝も刻まれている。
それだけなら見れば分かるが、ケーブルカーの踏切には、もう一つ、普通鉄道と違う部分がある。
それはフランジウェイ(レールに沿って刻まれている溝)の構造。
普通鉄道の踏切では、フランジウェイはレールの内側のみに刻まれているが、ここは両側に(写真右側のレール)。
さらに、ここは上下線の離合地点にあたるので、片方のレールにしかフランジウェイがない。
もう片方のレールは両側がアスファルトで埋められている(写真左側のレール)。
これはケーブルカーの車輪の構造によるもの。
ケーブルカーの車輪についての薀蓄は、車内の観光案内放送の定番だが、それによれば、ケーブルカーの車輪は「■=H」という断面形状をしているらしい。
一方の車輪の両側のフランジで線路を挟み込み、もう一方は円筒形の車輪がただレールの上に乗っているだけ。
この構造のおかげで、離合地点のポイントの構造が単純で済む、ということらしい。
この踏切の構造を見るとよく分かる。
ケーブルカーが駅を出発すると、当然、ケーブルも動き始める。
ケーブルは踏切道の路面から割と浅い所を通っているので、自転車やバイクで通るとかなり危ないのではないか。
踏切にはこんな注意書きもあった。
ケーブルカーの速度はかなり遅いので、車両が踏切の手前数十mの所に来るまで遮断機は下りない。
普通鉄道の感覚では、「え!? まだ遮断機下りないの?」と思う程の距離まで車両が近づいて、やっと警報機が鳴り始める感じ。
踏切で待っていたらイヌが来た!なんて、かなり笑える光景かもしれない。
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