2008/12/26 - 2008/12/28
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puppuさん
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(トップの美少年は、天草空港に飾られた天草四郎のイラスト
作者は地元熊本出身の美人画家作家の鶴田一郎氏
http://www.ichiro-t-works.com/jpn/profile/index.html)
明治40年(1907年)の夏、与謝野鉄幹が、まだ学生だった北原白秋らを率いて天草に旅に出て、「五足の靴」という紀行文を書き綴った。今となっては著名な詩人ばかりとはいえ、白秋らはまだ学生で、鉄幹でさえ34歳、若さに溢れた賑やかな道中だったはず。
この紀行文の名を冠した大人の温泉宿滞在を目的に、天草四郎や隠れキリシタンの里で知られた天草を巡る、二泊三日の、ちょっと贅沢でゆったりの大人の旅です。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
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「五足の靴」文学散歩遊歩道という約3.2kmの散歩道が整備されていて、そこにあった白秋らの旅の行程案内板。
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よく整備された遊歩道が続く。数箇所の展望台があるが、展望台でなくても山道の先に海を臨む場所もあって気持ちよさそう。
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展望台はもちろん、絶景。12月末というのにこの陽射し。
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海は青いし、地平線が広がって、こういう景色は気持ちが晴れるね(…いえ、別に気持ちが曇ってたわけではございませんが、景気悪いし、何か燻ってる感じだったし、ね)。
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今回の旅の目的は、ずっと来たかった「五足の靴」への宿泊。やっと到着。キレイにいけたお花が出迎え。
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今回は二泊。
ご存知のとおり、この宿「五足のくつ(宿の名前はひらがなの「くつ」なんです)」は、全室独立の離れとなったVillaスタイルで、A・B・C各部屋のコンセプトが分かれています。豊な自然と深い歴史を背景に、オーナーは天草を表現した宿を造った、とのこと。AとBの共通テーマが「アジアの中の天草」。で、初日はB1という部屋。
これは、海と共に暮らす素朴な天草の歴史をテーマにした「OLD天草」のAタイプに対して、モダンテイストを取り入れた「NEW天草」のメゾネットタイプ。
部屋はシンプルかつ、モダン。2階部分は、こんなリビング部分と… -
…こんな寝室部分が。
このキレイでふかふかの布団が「いつでもゴロンと横になっていいよ〜」という無言のお誘い。
意外とそういうのも旅の醍醐味。 -
でも、やっぱりなんといってもこの部屋のウリは部屋からの眺望。
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バルコニーからは、雄大な東シナ海が水平線まで一望できます。
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そして、この各部屋ごとにある露天風呂。
内風呂もありますが、こんな素敵な自家源泉かけ流しの天然温泉があるのに、内風呂入る人いるのでしようか?
滞在中何度入ったかわかりません。 -
二泊目はA・B棟のさらに上の急峻な山の中腹にあるVillaC-5に宿泊。
ここのVillaCのテーマは「キリスト教が伝来した16世紀の天草」。宣教師が海の向こうからやってきて、学問や思想、西洋の進んだ技術と出会ったまさにその最初のエリア。当時はそうとう華やかだったはず。
C棟も5棟だけで、レセプションへのエントランスはひっそりと控えめ。パッと見は過剰な自己主張ないのがここの品の良さ。裏地は結構凝っているところもありますが。 -
C棟は山の中腹だけあって、景色は抜群。
本当に素敵なテラスがあって -
暮れ行く東シナ海が刻々と変化する光のシンフォニーを独占できます。
結構冷え込んでましたが、ホテルのスタッフの方が大きな屋外用のストーブを焚いて下さったので、それに当たりながらひざ掛けを借りて、ただじーっと。
実は、昨日到着の際には本当にキレイな夕焼けが見えたのですが、翌日も見えると思い込んでたら、キレイな夕焼けは毎日見られる訳ではない、ということで。
ま、考えたら当たり前なんですが。
したがって、残念ながらその最高の夕焼けの画像はありませんので、悪しからず…。 -
Cの部屋はこんな感じ。
バリ島かどっか、アジアのリゾートっていう感じです。 -
で、ベッドはこんな感じ。
大きなキングベッドがデーンと。 -
でも、妙に存在感あったのが、このカバの親子。
ガラスのテーブルを水面に見立てて、水中では、子カバが母さんカバ(父さんか?)の背中で遊ぶ、すごくインパクトあるテーブル。 -
クラッシックな内風呂がありますが、
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やはり、ここでもかけ流しの天然温泉、それも、石造りの重厚な露天風呂があります。
周りに濃厚な緑が茂ってて、この部屋からは、東シナ海がドーンと望めるという訳では無いのですが、開放感は言うことなし。 -
露天風呂からは木立の作った「窓」を通して遥かに東シナ海と波が創った岩のアートがのぞめます。
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ちなみに、テラスから見えるのは「天正」というレストラン棟。
レストランといっても、ここも、VILLACの宿泊客専用。全て個室で、他の方と顔を合わすこともありません。芸能人のお忍びもあるような〜ないような〜 -
「天正」棟の内部は、まるでカテドラル。かすかに賛美歌の流れる空間。あんまり、きれいなんで写真を撮っていると偶然部屋から出てこられたスタッフ氏のびっくりしたお姿「あっあっスミマセン…」と。
こちらこそ、ゴメンナサイ。
彼もそうですが、スタッフの皆様本当にきめ細かい心配りのできる方ばっかりで、さすがの接客でした。 -
夕焼けでなくても十分。荘厳でさえある。
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「五足のくつ」で頂いアオサの入ったたお味噌汁がとても上品で美味しかったので教えていただいて買いに行くことにしました。
白いお味噌でしたが、京都や讃岐の白味噌とは違う、とても素朴で、でも丁寧に作ってることのわかる、品がある麦味噌。地元天草の田口みそ糀店さんの製品。
(サイトを発見。通販もしてらっしゃいます。
http://www.taguchimiso.jp/ )
ちなみに、我々は観光タクシーを呼んでもらって、わかみやの地元の産直を扱う直売所に行ってアオサなどもまとめて購入しました。
タクシーは宿で手配頂いた「西海タクシー」。運転手は女性のベテランドライバーIさん。最初は、3時間程度の貸切で13,000円は高いと思ったのですが、実際にはメーターでも金額以上の距離を走ってもらい、待ち時間はメーター止めて、車中でもバスガイドさん以上の流暢な観光案内で、お菓子やおみかん配ってくれたり、大サービス。
息子さんが横浜から帰省してらっしゃたのに、ありがとうございました。 -
そうそう、言い忘れてました。
宿でゆっくりと言いながら、わざわざ観光タクシーまで手配したのは、地元でも評判のちゃんぽんを食べに行くため。
店名は「明月」
天草下島の北西部にちょこんと突き出た扇のような半島(富岡)におっちゃんとおばちゃんだけでやってるとても小さなちゃんぽん屋さん。
ちゃんぽんは一般にトンコツベースですが、ここのは、海の幸ベースとでもいいますか、スープ全部飲み干してもくどくない。他にない味で、美味しうございました。ごちそうさま。
熊本県天草郡苓北町富岡2650-1
ただ、近所の出前なんかも多くて配達時は店閉めてるらしいし、もちろん、麺やスープが無くなったらそこで終わり。営業日、営業時間、不定期ゆえ、そのつもりでどうぞ。電話で確認は必須。 -
「スペシャル定期便」
…実は、今回は宿での滞在時間を重視して、島内観光用のレンタカーも借りずに来て、天草空港まで送迎をお願いしました。
でも、こちらのお宿はサービスで「スペシャル定期便」というサービスを提供して下さっています。
天草空港からの帰りの便が15時過ぎなので、我々のように足の無い宿泊客はチェックアウトからそれまで時間が余り過ぎるとの配慮から、宿の送迎用ワゴン車で「大江天主堂」「崎津天主堂」を廻って、オススメのランチまで案内下さっているのです。しかも、なんと、無料で。
ちなみに、写真はコースの最初の十三仏公園の展望台から見下ろした海の透明度。潜りたいなぁ〜(ダイバーなんです)。 -
今回は、コースの途中に、是非にとお願いして「高浜焼」の窯元に寄って頂きました。
実は、天草地方は全国有数の陶石の産地で国内の生産量の80%、年間約2万トンを生産し、有田焼などもこの陶石を使用しているとのこと。
天草の陶磁器は濁りのない透き通った純白で高い評価をされているのです。 -
購入したのはこの角皿。
シンプルで、いい感じでしょ!?
樹の木目が入った純白のお皿で、13cm×21.5cm。
同じ木目デザインの大・中・小があり、これは中。
ちなみに、当日も天草の焼き物の窯元を巡っている御夫婦がいたり、天草の陶器は、結構、人気みたい。
町ぐるみでブランド化戦略を進めているよう↓
http://ceramica-amacusa.jp/kamamoto/takahamayaki.html
ちなみに、天草諸島でも、他の自治体が町村合併されていく中、「苓北町」という自治体だけは裕福で合併されずに存続し続けてきた、という。
その理由は、熊本県内の電力需要量の三分の二を供給しているという九州電力の火力発電所にある。補助金などが十分出ていて財政的に豊なんですって。
なるほどねぇ〜 -
大江天主堂。
小高い丘に立つロマネスク様式の教会。
冬の澄み切った青空に、真っ白な教会が映えます。 -
この教会はフランス人のガルニエ神父が私財を投じて建てられたもので、鉄幹ら「五足の靴」の一行の旅の目的の一つは、この神父の許を訪ねることであったという。
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教会の横にはお墓が。
ただし、仏教式の墓石の上に十字架の付いた独自のスタイル。ちなみに、天草では、普通の仏教式の墓石でも、文字は金色とのこと。キリスト教の影響が今に及んでいるのでしょうか。 -
次に寄ったのは、羊角湾を臨む崎津という漁村に建つ「崎津天主堂」。こちらは、ゴシック様式の教会。
この辺りは1638年の禁教令以来、厳しいキリスト教弾圧を受けながら240年にわたって信仰を貫かれてきた筋金入りの信仰の町とのことで、正月間近にも拘わらずしめ縄を飾る家は一軒も目にしなかった。 -
空港へ向かう途中の「サザンカロード」。
真っ赤な山茶花の花が数キロにわたって道路の両側を埋め尽くしています。
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この旅行記へのコメント (2)
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- がまだす@熊本さん 2009/01/15 11:30:28
- 天草へようこそ♪
- puppuさん、はじめまして。
天草人の『がまだす@熊本」です。
とても丁寧な天草情報に、ついうれしくて隅々まで拝見させて頂きました。
「名月」のチャンポンをご堪能なさったのですね。
お味はいかがでしたでしょうか?
一般的にチャンポンには洋コショーですが、この店では唐辛子をたっぷりかけて食するのが旨味が増して、地元ばかりか長崎・熊本の麺ファンの間でその名が通っています。
田口みそ糀店の桜味噌は知りませんでした。
天草のことはある程度知っていると自負していたはずが・・・次回下島へ行ったついでに購入したいと思っております。
天草情報をありがとうございました。
- puppuさん からの返信 2009/01/16 01:31:54
- RE: 天草へようこそ♪
- がまだす@熊本 さま
メッセージありがとうございました。
天草、いいとこですねぇ〜!!
ホテルのスタッフ(「五足のくつ」って地元の方ばかり採用されてるんですって)、貸切タクシーの女性ドライバーさんはじめ今回は出会った方が素敵な人ばかりで、それもあっていっぺんで天草ファンになってしまいました。
やっぱり、異文化を受け入れてもてなしたりする文化というか、遺伝子というか、そういうものを育んでこられたからでしょうか。
その地元のがまだすさんからメッセージ頂き、感激しました。
また、がまだすさん、何よりスゴイ数の旅行記ですね。
エリアもすごいマニアックで(笑、ごめんなさい)。また、ゆっくり読ませて頂きたいと思います。ありがとうございました〜
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