2013/03/15 - 2013/03/15
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世界攻略者さん
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かつては沈没地としてもてはやされたネパールのポカラ。ヒマラヤの絶景、便利な滞在環境、スローな空気が旅人達を惹きつけてきました。今では開発が進み、ややツーリスティックな面も出て来ましたが、実際のところどうなんでしょう。 今でも居心地よく過ごせるのか、今回の訪問を機に、「ポカラ再発見」してみたいと思います。
**情報は2013年3月のもの。1ルピー=1円で計算。
==ポカラ再発見 シリーズ一覧==
①沈没地としてのポカラ - 滞在情報編 <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10761427/
②沈没地としてのポカラ - アクティビティ編
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10764561/
③ポカラひとりバスツアー (バス路線、市バス)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10764799/
④自称世界一のパラグライダーを体験
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10774546/
==ポカラ・ザ・トレック シリーズ一覧==
① サランコット編
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10759203/
② ワールド・ピース・バゴダ編
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10759213/
③ フォクシン編 (執筆予定)
④ ダンプス編 (執筆予定)
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[目次]
イントロ
旅の季節
アクセス
ホテル選び
滞在環境 (電力事情、両替事情、ネット環境、洗濯)
食環境
お店と物価
手続きなど
まとめ -
[イントロ]
アジアを何度も旅している人にとって、ポカラというのは、バンコクやバラナシ同様、「いまさら」な場所です。ポカラ近郊をサイクリングする若い男女を見ては、ありがちだなーとつぶやき、安食堂で情報交換する韓国人を見ては、何も変わってないなーと感心する。リゾート気分ではしゃぐ中国人客を避けるように道を歩き、カタコトの日本語を話す現地人に、面倒くさそうにつきあう。私にとっとポカラとはそんな場所。つまり、一通り経験済みで、全く新鮮味がないのです。 -
それでも、なぜポカラに来たかというと、実は今までまともに観光したことがなのに気づいたからです。いつもトレッキング帰りに立ち寄るだけで、ここ数年ガイドブックさえ読んだことなし。カトマンズ・タメルにはやたらと詳しいのに、ポカラに関しては素人同然。これでは、とてもネパール通を名乗れませんよね。そこで今回、腰を落ち着けてポカラを研究してみることにしました。まあ、それ自体、いまさらなんですけどね..。
それでは、二本の旅行記を通して、ポカラの魅力、さらには沈没地としての実力を探っていきたいと思います。 -
[旅の季節]
まず、はっきりさせたいのは、ポカラはオンシーズンの乾季に来ないと意味がないということです。晴れた日の雪山景色あってのポカラですから。となると、9月後半から4月が現実的なライン。どうしても夏休みにしか旅行できない人以外は、秋から春を狙いましょう。この時期なら、暑くも寒くもなく、過ごしやすい季節です。
また、同じ乾季でも、快晴とぼんやりした晴れでは、全く趣が違います。後者は、私が「水墨画」と呼んでいる眺めで、ヒマラヤの山々がうっすらとシルエットのように見えるだけです(写真)。 -
じゅあ乾季のいつがいいのかというと、快晴日の統計がないのでよくわかりません。10月-11月は快晴の確率が最も高いはずだし、2月-3月も悪くない気がします。12月と4月は、私の経験では、あまりぱっとしない天気が続きます。結局、運なのですが、雨季よりははるかにマシ。逆に、乾季の雨は空気をきれいにしてくれるので、翌日以降の天気に期待が持てます。
では、ネットで天気予報を確認してからポカラを訪問するのはどうでしょう。悪くないアイデアですが、これも当たり外れがあります。それは、「ポカラ 天気」で検索するとわかりますが、検索上位にくる「世界の天気予報」は、どれも予報がバラバラなのです。また、朝快晴で夕方雨でも、「雨」の予報だったり、モヤがかった晴れでも、「晴れ」だったりと、情報に細かさが足りません。誰か、ポカラにライブカメラ設置してくれないかな〜。真剣にそう思う今日この頃です。 -
[アクセス]
ほとんどの人はカトマンズを最初に訪れるでしょうから、そこからスタートです。この2つの町は、たった200キロしか離れてませんが、直通バスで6-7時間(+食事休憩)かかります。交通手段は、便利な順に、ツーリストバス(500-600ルピー、7AM)、公共バス(400-450ルピー、正午くらいまで)、ハイエース乗合バン(465ルピー、2時?くらいまで)。どの交通手段を選んでも、500円前後と安いものです。
オススメはやはり、乗り場が便利なツーリストバス。後者の2つは、朝7時半以降、急に移動したくなった時だけ利用すればいいでしょう。乗り合いバン(写真)なんて、文字通り詰め込みですからね。時間がない人にとっては、飛行機(90ドル前後)が現実的な選択肢かもしれません。 -
ここでは、大半の人が利用すると思われるツーリストバスについてお話します。名前は「ツーリストバス」ですが、乗客の多くは移動目的のネパール人。運行会社が山ほどあるので、予約なしで乗り場に行ってもほぼ間違いなく乗れるでしょう。出発は、カトマンズがタメル東側の道路から朝7:00AM、ポカラがダムサイド近くのバスターミナルから朝7:30AM。
写真: 出発を待つ十数台のバス(一部チトワン行き)。 -
バスは、カトマンズ市街を抜けた後、トリスリ川沿いの国道を西に向かって走っていきます。車窓からの眺めは、渓谷と田園風景。席は右側がベストです。 途中、朝食とランチで二度の食事休憩あり。面白いことに、ツーリストバスが立ち寄る食事スポットは、どれもお高い! 一方、公共バスも食事休憩しますが、価格は比較的リーズナブル。ツーリストバスが、公共バスとそれほど運賃に差がないのは、たっぷりとバックマージンが取れているからかもしれません。
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昼飯を食べ眠くなり始めた頃、バスは平野部に入り、周りの景色も徐々に市街地へと変わっていきます。順調にいけば、だいたい2時頃にはダムサイド近くの専用バスターミナルに到着するでしょう。このターミナルがある広場は周辺より少し開けているため、天気が良ければ、マチャプチャレからラルジュン・ヒマルまで連なるヒマラヤの山々がよく見えるはずです。
写真: ポカラのツーリストバス・ターミナル。朝6時40分、出発前の風景。 -
実際には、午後に雪山が見えることはあまり多くありません。その代わり、私たち旅行者を出迎えてくれるのが、商売熱心なホテルの客引きたち(写真)。ツーリストバスは同じような時間にまとまって到着するため、彼らにとっても効率がいいのです。
ここからダムサイドやレイクサイドへの市バスが通るラストラバンク・チョークまでは、約80メートル。ホテルがすでに決まっている、または土地勘がないのであれば、タクシーでの移動が便利でしょう。ダムサイドまで100ルピー(100円)、レイクサイドまで150ルピー(150円)。 -
[ホテル選び]
ポカラは、大きく分けで4つのエリアに分けられます。湖畔のレイクサイド、その南側にあるダムサイド、町の中心であるバザール地区、そしてそれ以外の近郊の地域。ホテル街があるのはレイクサイドとダムサイドですが、ポカラの賑やかさを味わいたいのであれば、やはりレイクサイドに宿を取るべきでしょう。
といっても、レイクサイドには無数のホテルがあります。南北に伸びるメインストリートだけで2キロ弱。そこから東側の路地奥にもホテルが点在しており、カトマンズ・タメルを軽く凌駕する一大ホテルゾーンになっています。じゃあ、どうやってホテルを選べばいいか。普通はガイドブックから予算に合いそうなものを選びますが、私は場所で選ぶのがいいのでは、と考えています。
写真: 青い線 - レイクサイドのメインストリート。赤い点は、左から、空港、ダムサイド、ハラン・チョーク、バラヒ・チョーク。 -
ポカラのホテルは、設備も料金もだいたい似たり寄ったり。3-5階建ての大きな建物に、これまた広々としたダブル、またはツインの部屋が並びます。同じ料金なら、カトマンズ・タメルよりずっと大きな部屋に泊まれるでしょう。土地に余裕があるのか、中庭のあるホテルが多く、ゆったりとした気分で過ごせます。
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料金は8-10ドル(800-1000円、700-900ルピー)程度のものをよく見かけます。この価格帯なら、バス・トイレ、テレビ、それに大きな扇風機付き。ホテルの数は多いので、2割程度なら簡単にディスカウントできるでしょう。私がこれまで泊まった宿も、だいたい500-600ルピー(5-600円)の範囲に収まっています。
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気候が温暖なためか、ホットシャワーはよく出るし、WiFiも標準装備。各ホテルに違いがあるとすれば、やはり「ヒマラヤの眺め」でしょうか。幸い、これは、場所や外観から自分で判断できます。
写真: まるで軍艦を思わせる大型ホテル屋上のソーラーシャワー設備。 -
レイクサイドは、ダムサイドと違い、ヒマラヤの眺めがそれほど良くありません。サランコットのある北側の山が邪魔だからです。レイクサイドの北側エリア(ハラン・チョークより北)に至っては、マチャプチャレの先っちょが少し見えるだけです(写真)。
写真: 湖畔のキャンプ場からの眺め。青い点は、左からアンナプルナ・サウス、マチャプチャレ。 -
これが、南にいくほど景色がよくなり、レイクサイドの南側エリア(バラヒ・チョークより南)まで来ると、ホテルの屋上からダウラギリからラルジュン・ヒマルまでのパノラマが十分楽しめます(写真)。
もちろん、展望ポイントや湖畔など、開けた場所まで行けば、滞在ホテルに関係なくこれらの景色が望めます。ただ、天気の変化は速いので、朝一番に屋上から景色が見られるのは、大きな保険になります。そういうわけで、短期の旅行者には、レイクサイドの南寄りのエリアがオススメ。ポカラまで来て、ヒマラヤをロクに見れずに帰るほど、虚しいことはないですからね。
写真: レイクサイド南からの眺め。マチャプチャレ(右上)が、ちゃんと肩まで見えているのに注目。 -
その一方、ヒマラヤなど何度も見ている長期滞在者にとっては、逆にレイクサイド北側エリアがいいかもしれません。こちらの方は、(天気にかかわらず)湖がよく見えるし、通りの雰囲気ものんびりしています。ホテルの相場が少しだけ安く、パラグライディング会社のオフィスが多いことから、外国人パイロットもかなり滞在していることでしょう。
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[滞在環境]
==電力事情==
とりあえず宿を決めたとして、次に滞在環境です。ポカラもカトマンズ同様、長時間の計画停電が実施されています。これは、ネパール国内にいる以上、自前の水力発電を持つ山奥以外はどこも同じ。停電計画表で言えば、レイクサイドがグループ4、ダムサイドがグループ2に相当します。停電時間は、秋より春のほうがずっと長いので、そのつもりで。
写真: アニールモモに張られていたダムサイドの停電表。
参考: ネパールの電力事情
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10442708/ -
停電時間になると、安レストランはロウソクを点火し、ほとんどのホテルで、「電灯は点くけど、コンセントは使えない」状態になります。これは、パソコンをよく使う人には、ちょっと厳しい。私はこの問題について半ばあきらめていましたが、最近いい解決策を思いつきました。それは、「ツーリスト・バスパークで、24時間電気のある部屋を探す」です。
ポカラのバスパークで客引きしている人達に、この条件を満たす宿を挙げさせるのです。1泊10ドル以下のホテルでも、部屋によってはバッテリーで電力供給されている場合があります。それを一軒づつ聞いてまわるのは大変ですが、大勢いる客引きに聞くのは比較的簡単です。ポカラなら、600-800ルピー(700円前後)あれば、ホットシャワー・WiFi・24時間電気付きの部屋が見つかるはずです。 -
==両替事情==
ポカラには両替店が多数あり、朝から夜遅くまで営業しています。ここもカトマンズのタメル同様、すべての両替屋が同じレートを提示しています。レイクサイドもダムサイドも全く同じ。早速そのレートの法則を考えてみたところ、どうもマチャプチャレ銀行の現金BUYレートから一定の数字を引いたものを使用しているようです。具体的には、USドル/カナダドル/豪ドルが-2、ユーロ/ポンドが-3.5、日本円が-0.4。最初から、近くに支店のあるマチャプチャレかスタンダード・チャータードが基準だろうと推測していたので、今回も楽勝です。 -
さて、これらのレートはタメルと比べてどの程度悪いのでしょう。ある日のレートを比べてみました。USドルの現金BUYレートが、カトマンズ銀行とマチャプチャレ銀行で86.47、タメルの両替屋で85.60、ポカラの両替屋で84.47でした。 銀行レートを基準とすると、タメルで-1%、ポカラで-2.3%。つまり、USドルの場合、ポカラの両替屋はタメルより1%以上レートが悪いということになります。ついでに日本円も計算してみると、タメルで-1%、ポカラで-3.8%。恣意的に選ばれた「-0.4」という数字が、いかにボッタクリ・レートかおわかりでしょうか。
写真: 両替屋のレート表。通貨の並び順は、マチャプチャレ銀行のものと同じ。 -
レイクサイドにはATMがちらほらあります。例えば、バラヒ・チョークのスタンダードチャーターとマチャプチャレ銀行。ハラン・チョークのスタンダード・チャータードとネパールSBIなど。この中では、マチャプチャレが引き出し手数料を取るようになったので、残りの2つがオススメです。特にSBIは500ルピー単位で引き出せるのが便利。
「タメル 両替屋のひみつ教えます」で書いたように、ネパールで一番レートがいいのは銀行カウンターでの両替です。レイクサイドだと、バラヒ・チョークにあるマチャプチャレ銀行(写真)や、ハラン・チョークのスタンダード・チャータードなどで両替可能(土曜休み)。ただ、銀行の両替って、パスポート持参したり両替申請書書いたりと、何かと面倒なんですよね。少額の両替なら両替屋の方が便利でしょう。
参考: タメル 両替屋のひみつ教えます。
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10438076/ -
==ネット環境==
ネットカフェはレイクサイドに多数。以前は1時間100ルピー(100円)で統一されてましたが、今は1時間60-80ルピーの間でバラけています。一方、ダムサイドは35ルピー程度とかなり安め(停電時は50ルピー)。最近は、WiFi付きのホテルやレストランが多いので、ラップトップやスマートフォン持参の人がネットカフェを使う機会はあまりないでしょう。 -
また、ポカラに限ったことではありませんが、携帯で3Gのインターネットを利用することもできます。これなら、ホテルにWiFiがなくても問題なし。以下、NCELLに関する情報です。
SIMカード(100ルピー=100円)は、ハラン・チョークの売店や、そこから東に伸びる道路沿いにあるNCELLの支店で購入出来ます。3Gのデータパックは、1GB(30日有効)で700ルピー(700円)程度。現在(2013/3月)、キャンペーン中のため、同じ料金で2GBもらえます。なお、パソコンから3Gを使うには、ドングルと呼ばれるUSBモデムが必要です。こちらは、2000-3000円程度で購入可能。
参考: ネパールの携帯電話事情
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10566797/
写真: ドングルと3GBデータパックのセットが、わずか1999ルピー(2000円)で買えるというキャンペーン。 -
==洗濯==
旅行者の数を反映して、ランドリー店もたくさんあります。カトマンズ・タメルの場合、ただホテルやネットカフェが取り次ぐだけですが、こちらは個々の洗濯屋が店舗を構えているのが主流です。乾燥機などを店頭に並べ、「うち洗濯屋ですよー」と狭い店舗の中からアピールしています。言ってみれば、顔の見えるランドリー店。 -
タメルでは1キロ50ルピー均一だった料金も、こちらでは店によりバラバラ。値段はたいてい明示されてませんが、1キロ50-80ルピー(50-80円)くらいが多いようです。タメルより若干高め。それでも十分安いといえるでしょう。逆に、「3時間エクスプレス」の場合は、なぜかタメル(1キロ150ルピー)より安めで、100ルピーのところもあります。ただ問題は、停電時間帯だと、エクスプレスでも結局は夕方受け取りになってしまうことです。
その他、よく出る温水 + 広いホテルの屋上 + 日当たりの良さを利用して、自分で洗濯するのも、もちろんありです。 -
[食環境]
続いて、ポカラの食環境について見ていきます。長期であれ短期であれ、これ重要ですからね。ポカラ・レイクサイドのレストランは、どこも通りに面してドアのないオープンな造りになっています。外から中が見えるため、とっても入りやすい雰囲気。レストランの数で言えば、タメルの3倍以上あるかもしれません。湖に面した大型店から、通り沿いの洒落たレストラン、バラック風の庶民的なお店までよりどりみどり。メニューも、かなりツーリストを意識したものになっています。ただ、全体的に値段が高めなのが残念。 -
お金を気にしないのであれば、ステーキやらピザやら、日本食やら韓国料理やら、その時の気分で、気に入ったレストランに入ればいいでしょう。高いといっても、日本ほど高いことはありません。
しかし、インドの物価に慣れて、それを基準にしている私にとっては、腹が立つほど高い! 野菜チャウメンが120ルピー(120円)ってどういうこと? そういうわけで、ポカラでの最初のミッションは、膨大な数の食堂の中から「安くて口にあって、宿から近い」レストランを探し出すことになりました。
写真: レイクサイド北には、本格的なピザ屋が二軒。一枚200ルピー(200円)から。味は普通。 -
まずは、外観がボロそうなお店をチェック。他の町では、店の造りと値段はだいたい一致してますが、レイクサイドではそうとも限りません。バラック小屋風の建物でも、中には小洒落たテーブルが並んでいて、値段もツーリスト価格だったりすることがよくあります。それでも、地元向けの食堂はあるにはあるので、根気よく探せば見つかることでしょう。私の知っている範囲では、バスが発着するハラン・チョーク周辺にローカルプライスの食堂が何軒かあります。2013年3月現在、地元向け食堂の相場は、野菜ヤキソバ、野菜トゥクパ、モモなどが50-60ルピー(50-60円)ほど。
面白いことに、停電の影響はレストランにもやってきます。電球がロウソクに変わるだけならいいのですが、オーブンやミキサーが使えないため、ピザやフルーツジュースなどの「停電NG」メニューが存在するのです。もちろん、これは安食堂に限った話ですが、そんな食堂に限って、外国人受けしそうな内装で、思わず入っちゃうから困ったものです。 -
現在、中国人旅行者の急増をうけ、派手な看板の中華レストランが続々と出現しています。どこかポカラの外観に合わない気がしますが、そこそこ安くでうまい中華料理が食べられるのはいいことです。ただ、どこも門構えが立派で、ひとりではちょっと入りにくい雰囲気。タメルのような、気さくな安中華食堂ができるのを待つことにしましょう。
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一方、日本食レストランはといえば、昔から営業しているお馴染みの4軒。具体的には、レイクサイドの桃太郎、古都、そば処たべものや、ダムサイドのアニールモモ。この中で、料理の値段が比較的リーズナブルなのはアニールモモだけ。他のお店はネパールの物価を考えると少々割高です。
写真はダムサイドのアニールモモ。日本人旅行者の減少で、全く流行っている様子はありません。建物はゲストハウスを兼ねた3階建て。子供らは日本に留学中という話なので、これまでコツコツ儲けてきたのでしょう。これはこれでいい話です。生姜焼き定食260ルピー(260円)+15%TAX。カツ丼215ルピー(215円)+15%TAX。ネパールの物価上昇を受け、アニールモモでさえ、割安感が薄れてきています。 -
こちらは、レイクサイドからやや東に外れた場所にある桃太郎(写真)。そこそこ美味しい料理を出すことから、日本人旅行者の溜まり場的な存在になっています。定食は、豚しょうが焼きが340ルピー(340円)+10%TAX、カツ丼が320ル(320円)+10%TAX。定食が300ルピー台なのは痛いですが、ローカルフードに飽きた時は、思わず入ってしまいます。
写真のように、ポカラの桃太郎は、現地のスタイルに従ってオープンな造りになっています。何かそば屋の壁を取り払ったようで違和感ありませんか? このテーブル席とは別に、建物の奥にテラス席もあります。 -
日本食専門店ではありませんが、カツ丼やオムライスなどの定番日本食を出すお店がレイクサイドに2,3軒存在します。私のお気に入りは、メラピーク・ゲストハウスの前にあるサビタ・レストラン(写真、バラヒ・チョークの一本北の道を東)。一応、韓国料理店ということになってますが、中華料理も日本料理もあります。
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豚しょうが焼き定食250ルピー(250円)。カツ丼230ルピー(230円、写真)。最近、日本食の値段だけ急に上がりましたが、まだまだ許容範囲。定食には無料のキムチがついてきます。壁にかかった「独島は我が領土」Tシャツさえ見なかったことにすれば、かなり使い勝手のいい食堂といえるでしょう。
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ベーカリーはレイクサイドに4,5軒点在。タメルでお馴染みの夜間半額セールは、あまり見かけません。ポカラで面白いのは、朝6−8時頃になると、売り子が焼きたてのパンを持ってレイクサイド中を徘徊することです。その数10人以上。ちょっとした朝の風物詩です。売り物は、クロワッサンやチョコレートパン、アップルパイやシナモンロールなど。言い値は様々ですが、ひとつ30ルピー(30円)で買えます。味もまずまず。朝の散歩時、バスターミナルに向かう途中、何度も購入させてもらいました。
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話は変わりますが、ポカラは朝がよく似合います。カトマンズと違い空気がきれいなため、朝早くからオープンカフェでのんびり朝食をとる白人観光客をよく見かけます。早いところだと朝6時から店を開けています。
また、ポカラは夜も遅い。9時半でも開いているお店やレストランがゴロゴロあります。かといって、タメルのようにライブハウスが深夜までうるさいということもなし。賑やかさと静けさ、利便性とスローな雰囲気。旅行者が自分のペースで生活できる、それがレイクサイドのいいところです。 -
[お店と物価]
レイクサイドには、南北に伸びるストリート沿いに、ぎっしりと観光客向けのお店が並んでいます。具体的には、土産物屋、トレッキング用品店、旅行会社、本屋、スーパー、売店、レストラン、ネットカフェ、カメラ屋など。これらの店舗が、北から南まで均等に並んでいるので、どこに宿を取ったとしても、それほど利便性に大差はないでしょう。 -
この中で、旅行者が最も頻繁に利用するのは、やはりスーパーマーケット。規模は大きくありませんが、使い勝手のいいスーパーが5,6軒点在しています。物価はタメルと同じで、定価より5-20ルピー程度上乗せ。あっちがタメル価格なら、こっちはレイクサイド価格です。スーパー以外にも多数小さな売店がありますが、こちらもやはりレイクサイド価格。逃げ道はありません。
例えば、定価70ルピーのマンゴジュース(600ml)が、レイクサイドのスーパーで80-85ルピー。その辺の個人商店で85-90ルピー。売店の方が高いのは、仕入れ値が違うから。直接ディストリビューターから買えない小さな所は、「他の店」から買って、利益を上乗せしていることが普通にあります。 売値が90ルピーということは、仕入れ値は70-75くらい。私は、いつも足元を見て80ルピーまで負けさせます。利益はわずかですが、相手も常客を期待して、ディスカウントに応じるのです。 -
もちろん、レイクサイドを離れれば、定価販売の店は普通に見つかります。具体的には、ニューバザールにある大型スーパー(写真)。さらには、交通量の多い交差点にある、やや大きめの小売店。例を挙げると、ゼロ・ポイント、ハリ・チョーク、ビラウタ・チョークなど。私は、これらの場所でバスを乗り換えるついでに、まとめ買いするようにしています。このように、確かにツーリスト価格は存在するけれど、それぞれに対策があるわけです。
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ところで、最近、究極のツーリスト価格を見つけました。それは、意外にも床屋。レイクサイドには、なぜか床屋がたくさんあり、朝から晩まで暇そうに営業しています。適当に一軒入って値段を尋ねてみると、壁に貼られた料金表を見るように言われました。それによると、散髪300ルピー(300円)、洗髪200ルピー(200円)、髭剃り200ルピー、顔マッサージ400ルピー、肩マッサージ350ルピー、などとありえない料金。
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しかもコレ、ネパール床屋ユニオンの協定料金のため、どこも同じです。もし仮に、「どうせ100ルピーもしないだろ」と料金を尋ねずに髪を切り、流れのまま肩マッサージでもしようものなら、支払い時にとんでもないことになります。そんなボッタクリバー的な趣きのある床屋ですが、協定の縛りは比較的緩め。事前交渉すれば、簡単に散髪150ルピー(150円)以下にディスカウントできます。地元の人が300ルピーも出して髪切るなんてありえないですからね。床屋の男性が、私に料金表を見るよう促したのも、単に「協定料金」を覚えてなかったからに違いありません。
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[市内交通]
レイクサイドに滞在するだけなら徒歩で十分ですが、少し遠出するとなると、タクシーやレンタサイクルが便利です。タクシーは、市内なら200-250ルピー(200-250円)程度。そこら中にスズキ・アルトやヒュンダイ・サントロが客待ちしているので、探すのは簡単です。
タクシーはそれほど高いものではありませんが、一日観光するとなると、かなり割高になります。そこで、レンタサイクル(1日300ルピー=300円)やスクーター(600ルピー=600円)、スポーツ・バイク(800ルピー=800円)などの需要があるわけです。ポカラは緩い坂が多いので、長距離走るならバイクがオススメ。国際免許をチェックされることもありません。 -
その他、市バスも結構使えます。実際、私は自転車を借りることなく、ほぼすべての観光スポットを市バスで回りました。ただ、それにはある程度の土地勘が必要なので、やや上級者向けの選択です。
レイクサイドから出発するバスの場合、基本的な路線は2つ。
1. レクサイド南のバラヒ・チョーク近くから出発して、ダムサイド、空港、バスパーク、ニューロードを経て、(恐らく)バガンに行くルート。
2. レイクサイド北のハラン・チョーク近くから出発して、ゼロ、バスパークの近く、ニューロードを経て、マヘンドラ・ブルに至るルート。
この2つを知っているだけで、レイクサイドとバザール間でタクシーを使う必要はなくなります。 -
バスであれ自転車であれ、広くポカラを回る時、市販の地図が大変役に立ちます。値段はサイズにより、200-300ルピー(200-300円)程度。300ルピーのものだと、ポカラ周辺の広域地図に加え、レイクサイドの細か〜い地図も掲載されています。すべてのホテルやレストランが載ってるのでは、ってほど細かい。ただ、情報が古いのが難点。
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[手続きなど]
==トレッキング==
最後に、各種手続きについて。ポカラは、カトマンズと比べると、ずっと規模の小さい町ですが、ほとんどの事は、ポカラを出ることなく用が足ります。例えばトレッキングの手続き。ダムサイドにある観光局では、TIMSカードのやアンナプルナ保護区域の入園料の手続きをすることができます。これが、エベレストへのトレッキングでも問題なし。TIMSはポカラで入手して、入園料を現地で支払うだけです。 -
==ビザの更新、取得==
次に観光ビザの延長ですが、こちらも簡単で、ダムサイド近くにあるイミグレ(写真)に出向くだけ。カトマンズほど混んでおらず、午後なら待ち時間も少なめです。さらには、超面倒くさいインドビザの申請。これはカトマンズのビザセンターに行く必要がありますが、お金さえ払えば、ポカラの旅行代理店が代行してくれます(5500ルピー)。こうして、ポカラから一歩も出ることなく、ポカラ・ライフをエンジョイできるのです。
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[まとめ]
この旅行記では、ポカラの基本的な滞在情報を中心にお伝えしました。観光エリアですが、トータルでの滞在コストは決して高くないはずです。ということで、つかみはOK。続編では、ポカラでのアクティビティに注目して、その魅力を探っていきたいと思います。 -
[リンク集]
==ポカラ旅行記一覧==
ポカラ・ザ・トレック 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10759203/
==ネパール旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?view_mode=list&dmos=os&level1=1&level2=771&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=os&wide=&middle=&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&wide=&middle=&sort=when&view_mode=list
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この旅行記へのコメント (1)
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- wtbさん 2013/05/29 10:15:52
- 懐かしいです
- 今年の2月にポカラに行っていたので懐かしく読みました。
私の泊まった宿はしっかり計画停電中でその間Wifiルーターも電源が落ちていたので、Ncellのテザリングが頼りになりました。
24時間自家発電回してる宿を客引きに聞けば良かったです。
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