2010/12/10 - 2010/12/11
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世界攻略者さん
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雲南省・麗江観光で違和感を覚えるもの。それは形式上強制でない「麗江古城維持費」。払うべきか、回避すべきか。悩んだ末、私が選んだのは「払わない」道。おかげで、滞在中、常に「検札逃れ」で頭を悩ますことになりました。
**情報は2010年12月のもの。1人民元=12.5円で計算。
==麗江逃票日記 シリーズ一覧==
① 古城維持費なんていらない(獅子山公園、万古楼、木府) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527829/
② 旅人は郊外をめざす(束河古鎮、白沙鎮、拉市海、ドクターホー)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10529215/
③ 私の大好きな黒龍潭公園(玉泉公園)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528121/
④ 長江第一湾の極上の展望台(石鼓)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528734/
⑤ ならず者のための玉龍雪山案内 (氷川公園、雲杉坪、ヤク坪)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527815/
⑥ 理想じゃない村 宝山石頭城
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10532864/
==石頭城外伝 シリーズ一覧==
① 正面から見たければ対岸に渡れ
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534262/
② 太子関はどこですか
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534264/
③ 宝山郷バオバオ・トレック(郷政府への道)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534460/
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[目次]
麗江古城
麗江古城維持費
獅子山公園
古城のビューポイント
獅子山公園 再び
抜け道
木府
まとめ -
麗江は中国のどこにでもある普通の町。その麗江の一部分だけ古い街並みが維持されている区域があります。それが、かの有名な麗江の古城エリア(写真)。1996年の地震の後、多くの建物が建て直されました。整備され過ぎた結果、今では、ナシ族のテーマパークのような雰囲気になっています。
写真: 青い点 - 右から古城の北側入り口にある水車、玉河広場、四方街の広場。赤い線 - メインストリートの東大街(下)と獅子山公園へと続く道(上) -
古い町並みといっても、建物に入っているのは、主にみやげ物屋、レストラン、旅行会社などの「テナント」。働いている人がナシ族限定というわけでもありません。それでも、木造・瓦屋根で統一された街並み、入り組んだ石畳の道、清らかな水路、など非日常感が味わえます。
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一見、古城は人が多く、観光地化されすぎているように感じます。でも時間帯や場所を選べばそれほどでもありません。古城はかなり広いですから。観光客が通りに溢れるのは、主に夕方から夜にかけて。恐らく、古城の外に宿泊しているツアー客と、日中の観光から帰ってきた観光客がこの時間に街をぶらつくのでしょう。
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古城内の宿は、主に客桟と呼ばれる民家風ゲストハウス。西側の丘の斜面や、大通りからすこし奥に入った静かな場所に点在しています。競争が激しいため、非常にコストパフォーマンスが高い。50-60元(600-750円)でバス付きのダブルに泊まれます。麗江の見所は古城よりも、むしろ郊外にあります。古城を便利なベースキャンプと割り切って麗江を攻略していきたいと思います。
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[麗江古城維持費]
麗江旅行で避けられないのが、80元(1000円)の麗江古城維持費。通称古維費(ぐーうぇいふぇい)。省の条例に基づいて、麗江市の古城地区と玉龍ナシ族自治県内で旅行する人は、ひとり80元づつ収めることになっています。玉龍ナシ族自治県はかなり広いエリアですが、実質的には玉龍雪山地区への入域と古城近郊の観光地だけの適用です。
それらの場所への入場時に、古維費が支払い済みかどうかチェックされます。各施設の入り口で、写真のようなボードを目にすることでしょう。肝心大元の古城内では、なぜかノーチェックです。
古維費は、建前上、古城の宿で購入することになっていますが、強制する宿はあまりありません。よって、観光客は訪問先の観光地でしぶしぶ買う羽目になるわけです。 急に「80元払ってよ」と言われるのは実にいやなものです。金額も気軽に応じるほど安くはありません。「本当にみんな払ってるの? 抜け道はないの?」と考えるのは自然です。感覚的にはNHKの受信料支払いに近い感じです。 -
古城維持費の支払いレシートは、白や黄色の本当にレシートのような紙(写真)。名前、身分証番号、支払日を書く欄があります。有効期限は明記されてませんが、基本的には7日間。訪問先の施設ではスタンプを押され、無記名なら名前を書くよう促されます。このような仕組みのため、このレシートを再販している人は見たことがありません。
各施設での古城維持費の徴収は、かなりお役所的で、「持ってくるの忘れました」とかの言い訳はまず通用しません。そうなると、観念して払うか、観光地に行かずに古城だけぶらぶらする、の二択を迫られることになります。その状況を快く思わなかった私は、古城維持費なしで麗江を観光できるかどうか試してみることにしました。端的に言えば「逃票」(必要なチケットを買わずに中に入ること)への挑戦です。 -
[獅子山公園]
入場料: 15元(190円) + 麗江古城維持費レシート(80元)
まずは、古城の西の丘の上にある獅子山公園から。公園内には万古楼という楼閣(写真)があり、古城で一番高い場所にあるため、見晴らしがいいという話です。 -
公園の東門(写真)に行って様子を見てみることにします。ツアー客は、古城維持費はもちろん、入場券も購入済みなので、ガイドに続いてどんどん中に入って行きます。個人観光客の場合、公園入り口までやってきたものの、古維費の看板を見て、「割に合わん」と引き返して行く人が何人かいました。敷居は高そうです。
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[古城のビューポイント]
よく考えてみれば、公園や楼閣自体にはそれほど興味がなく、ただ古城を上から眺めたいだけ、という気がしてきました。それならば、代わりの展望ポイントを探せば済む話です。万古楼はひとまず置いておいて、先に古城の「隠れたビューポイント」を探すことにします。
写真: V2からの眺め -
古城の丘側の斜面には、客桟(ゲストハウス)が山ほどあります。当然、眺めを売りにしているのですが、宿泊したり、食事をしないと中に入ることができません。道や階段沿いに眺めのいい場所を探してみましたが、これが非常に少ない。ほとんどの場所で建物、塀や木が邪魔なのです。一通り歩いた結果、「古城最後の良心」ともいえる開けた場所を三ヶ所ほど見つけました。
写真: V2の簡易茶屋 -
==無料ビューポイント==
--V1--
獅子山公園東門の手前の茶屋「望古城茶飯庄」。その2階のテラスから古城の町並みが良く見えます。この「第一観景台」と呼ばれる場所は、見るだけなら無料、写真撮影すれば2元)25円)、飲み物代は10元(125円)からとなっています。展望を謳うほとんどのカフェが飲み物一杯10-20元とぼったくるなかで、0-2元の選択肢を提供しているのは助かります。
--V2--
丘の北側、水車のある広場から坂を上った先に文昌宮という古い建物があります。ここの手前にある簡易茶屋(写真上)、そのすぐ近くの「桃花鳥」カフェの門を入った先、その間にある道。この一帯は視界をさえぎるものがなく、非常に眺めがいい一番のお勧めポイント。しかも無料。
--V3--
獅子山公園の民主路側の入り口近くの細い道を進んだところ。ここも悪くはない。
いずれも獅子山公園と違って、木府を上から眺めることはできません。しかし古城を俯瞰するには十分なスポットです。
写真:青い点 - 上から万古楼、獅子山公園の展望テラス、水車のある広場。
赤い点 - 上からV3の道、V1の茶屋、V2の道 -
[獅子山公園 再び]
ビューポイントを見つけて悦に入っている時、獅子山公園攻略のアイデアが浮かびました。公園の入り口は全部で3つ。
1.東門: 西方街から坂を上がった先。メインゲート
2.北門: テレビ塔や民主路からアクセス。
3.南門: 木府から坂を上がった先。
3ヶ所もあれば、古城維持費をチェックしない係員がいるかもしれません。ダメもとで試してみる価値はありそうです。
写真: 公園の地図。青い点、上から北門、東門、南門。赤い点:万古楼。赤い線:後に紹介する抜け道。 -
午後の昼下がり。この時間帯、客はまばら。まずは一番手ごわそうな東門から挑戦してみます。「あっ、チケット要るの?」的な感じで、券売所に顔を出すと、「古維費もう払っているんだったらチケット代15元ね」とやさしい対応。「それなら15元だね」的な顔つきで15元だけ差し出し難なく関門クリアー。実物のレシートをチェックされることはありませんでした。
ここに限ったことではありませんが、窓口のオバサンの中には編み物に一生懸命で、時々手を抜く人がいる気がします。
写真: 公園内の展望テラスからの眺め -
幸運にも助けられ、ついに公園内に入ることができました。公園内には展望テラスが3箇所。北側、東側、南側の3方向。さきほど紹介した無料のビューポイントよりさらに視界が開けています。
石段を登って、丘の頂上にある万古楼(写真)へ向かいます。楼の中は書道などが展示販売されていて、最上階が展望台として開放されています。 -
ここからの眺めは格別。特に北側がすごい(写真)。玉龍雪山は、麗江のどこからでも見えますが、麗江の市街地を大きく見下ろしながら山を見れる場所はここ以外ないでしょう。
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[抜け道]
今回、古維費をチェックされなかったのはラッキーでしたが、次回はどうなるかはわかりません。せっかく公園内に入れたので、今後のために抜け道を探すことにします。基本的に、公園は塀と鉄柵で囲まれているため、抜け道を探すのは簡単ではありません。一通り調べた結果、2つほど抜け道を見つけました。
1つは、北門のチケットオフィスから民主路に降りる途中の塀(写真)。この塀は簡単に乗り越えられ、公園の中に繋がっています。ここは、前から目をつけていたのですが、予想通りのナイスな抜け道です。ただひとつだけ問題があり、この道を歩いている人に見られないように、すばやく乗り越える必要があります。 -
もうひとつは、古城の南端にある白馬龍潭(写真)隣の寺院。万古楼から歩道のようなものが南に延びています。それをたどっていくと、道は土の道に変わります。人がくぐれるよう大きく開かれた鉄柵を通り、さらに下ると寺院の上に出ます。ここから、関係者立ち入り禁止区間を通って外に出ると、そこが白馬龍潭です。理屈の上では、この流れを逆に行けば公園に侵入できることになりますが、あまりお勧めできません。いろいろな面で難易度が高い。
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抜け道といえば、今回思わぬ収穫がありました。公園の南門ゲートは、実は、木府に直接繋がっているのです。内部で繋がっているため、木府から登ってきた人は、公園のチケットを買う必要があります。しかし、その逆、公園から木府に入っても、なぜか券売所がありません。つまりタダで木府に入れてしまうのです。
木府へと続く道の門の上には、「ようこそ木府へ。ちゃんとチケットを買ってから中にお入りください」と中国語で注意書きがされています。わざわざこのようなことが書いてあるということは...私がこの抜け道に気づいた瞬間です。公園側のチケットオフィスのおばさんが、おしゃべりに熱中している隙を狙って、そっと木府へ続く道に進みます。
写真: 獅子山公園から見た木府 -
[木府]
入場料: 60元(750円) + 古城維持費レシート(80元)
木府の入場料は今や60元。ほぼあきらめていましたが、意外な形で裏門から入ることができました。ほとんどの観光客は、木府の正門から入って、正門から帰るので、この裏門に気づく人はあまりいません。
上の公園から続く階段を下りていくと、木府の建物が見えてきました(写真)。 -
後門(写真左の点)から入って、正門(写真右の点)へと進みます。ひとつ上の写真の建物は、左から2番目の建物。この木府は、古城ではほぼ唯一の大型木造建築です。敷地の真ん中を道が横切っているため、二階の渡り廊下のような建物を通って正門方向へ移動します。
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全体的には、北京の紫禁城のような雰囲気。大きな建物が3つ、4つあるだけで、それ以外に大きな見所はありません。
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そのまま堂々と正門(写真)から外に出ます。今日の古城観光はこれくらいにしておきます。順調に事が運びすぎて怖いくらいです。
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[まとめ]
今回の小観光で使ったお金は15元(190円)。古城維持費80元に加え、木府入場料60元も節約しました。幸先いいスタートです。引き続き、郊外の観光地を攻略していきたいと思います。 -
[リンク集]
==中国旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=2&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
==雲南旅行記==
虎跳峡の歩き方 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523702/
梅里雪山を巡る旅 全5作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526168/
元陽棚田トレック 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10551785/
瑞麗の向こう側 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10537955/
雲南 少数民族マーケットハンター 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
中国国境のカジノタウン 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573770/
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この旅行記へのコメント (2)
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- kodeyanさん 2013/02/13 18:42:52
- お礼が遅くなりすみません
- 世界攻略者さん はじめまして
麗江のゲストハウスでこちらの旅行記を拝見したものです。
参考にさせていただきV2へ行ってまいりました。
そのとき撮影したものがこちらです↓
http://4travel.jp/traveler/kodeyan/pict/28063240/
お礼が遅くなり失礼いたしました。
情報に感謝いたします。
- 世界攻略者さん からの返信 2013/02/17 01:33:17
- RE: お礼が遅くなりすみません
- kodeyanさん、
はじめまして。わざわざ報告していただき、ありがとうございます。
旅行記を読んで参考にしてもらうほど、嬉しいことはありません。
> 世界攻略者さん はじめまして
>
> 麗江のゲストハウスでこちらの旅行記を拝見したものです。
> 参考にさせていただきV2へ行ってまいりました。
> そのとき撮影したものがこちらです↓
> http://4travel.jp/traveler/kodeyan/pict/28063240/
>
> お礼が遅くなり失礼いたしました。
> 情報に感謝いたします。
>
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