富士山にのぼってみました(2日目):aminoさんの旅行ブログ
寝心地は……なかなかです。
狭いことは狭いのですが、寝袋のように体を拘束されている感もなく、寝返りができるので快適。
暑がりの私は靴下を脱いで、Tシャツで寝てました。
あ、あと、常に誰かが出入りしている状況ですので、耳栓が必須です。明るいのが苦手な人はアイマスクもあったほうがいいかもしれません。
1:30頃
耳栓をしていてもがやがやとした音で目が覚めます。
どうやら、頂上でご来光を拝む人々の出発の時間のようです。こんな夜中からがんばるなぁ。
ふと横に目を遣ると、友人の姿がありません。
しばらくすると、トイレの方向から戻ってきました。
そんなことをしているうちに、完全に目が覚めてしまった私。再び眠りにつこうとしても、目が冴えて眠れません。
あ、わかった、眠れない原因が。
……空腹です。
出発の準備をする人々で賑わう広間で、ひとりカップラーメン(600円)を注文します。
……うーん、おいしい。
3,000mを過ぎてもちゃんとおいしく食べられました。
すっかりお腹が満たされると再び眠気に襲われます。
日の出前までまた一眠り。
4:15頃
ご来光を拝むため起床。
日の出前ですが、すっかり外は明るくなっています。
雲海がはるか向こうまで続いていて、なんとも幻想的な雰囲気。
青空もきちんと見えていて、これはご来光が期待できそうです。
4:55頃
10分前に日が出そうだったのに、それを覆うかのように雲が発達してしまい、なかなか太陽が拝めません。
空の面積がどんどん小さくなっていきます。
果たして日の出は観られるのでしょうか?
5:00頃
ようやくご来光!
なんとか雲の隙間から太陽が顔を出してくれました!
いやー、待つこと40分。
長かったです。
でも待った甲斐がありました。
雲が金色に染まる様子がなんとも神々しくて、ただ青空に日が昇るよりも幻想的な光景でした。
ご来光を拝んだ後、出かける支度をし、前日頼んでいた朝食のお弁当を受け取ります。
今、食べようかな、と一瞬悩んだのですが、友人は後にする様子。
頂上で食べたほうが楽しいかな、と思い、私も後で食べることにしました。
代わりに、アミノバイタルのゼリーを飲み干し、エネルギー補給完了。
6:00 八合目出発
前日の悪天候とはうってかわって、空は晴れ渡っています。
今日は暑くなりそうだー。
本八合目(3,400m)を過ぎ、八合五勺まであと100m。
一晩経って、すっかり高地順応したと思っていましたが、やっぱり酸素は薄い。
ちょっと登っただけで心臓がどきどきして、息が上がります。
それに、昨日までは感じなかった頭痛もし始めました。
3,400mと言えば、ペルーの都市、クスコとほぼ同じ。
海抜0mの首都リマから一気にクスコに飛んで、高山病で寝込んだことがある私には鬼門の高度。
立ち止まり、深呼吸をすると頭の痛みが薄れるのがわかります。
そのまま頭痛がしなくなるまで呼吸を整えて、再び登り始めます。
しかし、頂上までの道のりはまだまだ長い。
友人の口数がめっきり少なくなっているのが気にかかります。
ここまで登ってきた須走口は吉田口、富士宮口と比べて登る人の数は少ないそうで、実際、前日登っている時、山小屋以外ではほとんど人に会うことはありませんでした。
しかし、八合目からは最も登る人の多い吉田口と合流するため、登る人が一列に連なっています。
6:50頃 八合五勺到着(3,500m)
たった150mの高度を登るのに50分……。
そして、頂上まではまだ250mも高度を上げなければいけません。
ここからが長い……。
「先に行くか、もしくは距離を開けて歩いてくれる?」
突然、友人が口を開きました。
せっかちな私は、先頭に立つとついペースを上げてしまいがち。
友人は登山経験が私よりあるので、ここまでずっと前を歩いてもらっていました。
それが負担をかけてしまったのかな?
でも、ここまで来る間も、途中で呼吸を整えることが多い私に比べて、一定のペースで友人は登り続けていたのですが……。
と、友人の顔を覗き込むと、なんだかいつもと様子が違います。
「具合悪い?」
私の問いかけに、心なしかうつろな目を向けてこくんと頷く友人。
後で聞いてわかったのですが、昨夜、寝てる途中に呼吸が浅くなり、寒気を感じて目が覚めたとのこと。
私が友人がいないのに気づいたときには、お腹をこわしてトイレにいたようで、ついでに吐き気もあったらしく。
日の出を待つ間、そして出発時はいつもの調子だったので、全く気づきませんでした。
とりあえず、私が持ってきた酸素缶を吸わせることにしますが、使うのがはじめてということもあって、うまく吸えていない様子。
でも、
「なんか効いた気がする」
とは友人のコメント。
「これからどうする?」
と問いかけると、
「とりあえず九合目には行けそう」
とのこと。
一緒に居ると友人をあせらせるだけのようなので、先に出発して九合目で待つことにしました。
いったん友人と別れ、ひとりで九合目を目指します。
3,500mを超え、酸素の薄さとぼんやりとした頭痛を感じつつ、ゆっくりゆっくり登ります。
それでも、周りの人よりもペースは順調なようで、何人も
追い越しながら、登っていきます。
この辺になると、立ち止まる人やペースを落とす人が続出しており、人の多さからだけでなく、人々のゆっくりとしたペースにより渋滞が発生しているようです。
7:30 九合目到着(3,600m)
「pokotravelさんですよね?」
九合目に到達し、ここで友人を待とうかと考えていたときに、声がかかりました。
声の主は一緒に登ってきた友人のさらに友人3人でした。
実は彼ら3人は、昨晩五合目を出発、夜通し登り、日の出の時に私たちを追い越して、先に九合目に到達していたのでした。
どうやら、友人と連絡を取って、私の特徴を聞いていたようです。
友人の様子を聞くと、
「頂上で我々がお鉢巡りを終えたころに合流すると言ってました」
とのこと。
頂上を目指せるくらい、元気が残っているということに一安心。
先に行っててほしいとのことだったので、3人と一緒に頂上を目指すことにしました。
最後の難関とも言うべき胸突き八丁。
岩がごつごつしていて、とても登りにくい。
一緒に登る友人の友人は過去に2度富士山に登ったことがあるそうで、
「富士宮口は五合目からずっとこんな感じ」
とのこと。
最初は富士宮口から登ろうという計画だったのですが、選ばなくてよかったかも……。
しかし、写真のように、子ども連れで登る家族を結構見かけました。
自分の体調をコントロールするだけでも大変なのに、子どもと一緒に登るなんて、すごいな……。
8:20 頂上到着(3,725mくらい?)
とうとう着きました!富士山頂上に!
最後の一合は険しい岩場に集中していたせいか、思いのほかあっけなく到着した気もします。
でも、やはり感慨深いもの。
なんといっても日本で一番高い場所なわけですし。
少しひらけた場所では小学生の生徒たちらしき姿が……。
遠足?
これを引率した先生ってえらいなあ……。
もちろん専属のガイドさんらしき人がいましたけどね、それでもすごいですねぇ。
頂上はちょっとした町って感じです。
なんだか、某マンガではありませんが、リアルドラクエって感じです。
苦しんでやっと小さな町にたどり着いた……っ!みたいな。
HPもかなり減って、宿屋で一休みが必要な状態ってところです。
さて、朝食のお弁当を頂きます!
山小屋の方いわく、
「ソーセージがおいしいんですよ☆」
とのこと。
うーん、頂上で食べるお弁当は一際おいしい気がします。
山小屋の方の言うとおり、ソーセージ、歯ごたえがあって、おいしい!
薄味の炊き込みご飯と甘い卵焼きの味のコントラストもなかなか。
あっという間に完食。
目の前にブルドーザーがやってきて、物資を下ろしていきました。
代わりにゴミを山ほど積むと、ブルドーザーは再び山を下って行くのでした。
こうやって物資のやり取りが行われているんですねー。
さて、休憩所で休んでいると、入り口に見慣れた姿が。
八合五勺で別れた友人です!
思ったよりもずっと早い!
友人の友人さんがすかさず自分が吸っていた酸素を手渡します。
でもやっぱり目はちょっとうつろなまま……。
友人の友人さんたちと一緒にお鉢巡りをしようと思っていたのですが、友人に付き添って、待っていることにします。
しかしやっぱり、友人に話しかけても返答がうつろ。
八合五勺の時点では酸素缶に抵抗があったようですが、先ほどの友人の友人さんからは素直に受け取っていたので、今ならちゃんと吸うかな?と思って手渡すと、素直に吸い始めます。
と、とたんに目の輝きが復活。
……すごい、酸素の効き目。
ガイドブックでは”気休めに過ぎない”とまで書かれていた酸素ですが、私はこの瞬間、効き目を実感しました。
口の滑らかさも復活。
ここで、先ほど書いた友人の昨晩からの体調不良の事情をようやく聞くことができたのでした。
その後しばらくすると、友人の友人3人が戻ってきました。
お鉢巡りをしたにはずいぶん早いご帰還。
「もう巡ってきたの?」
とたずねると、
「剣が峰(富士山の最高地点)の手前に雪山があって、通行止めで戻ってきた」
との返答。
しかたないので、反対側からアプローチすることにします。
友人も調子を取り戻したので、剣が峰まではともかく、郵便局までは一緒に行くと言うので、5人で剣が峰方向へ歩き始めることにしました。
須走口側の頂上から郵便局のある富士宮口の頂上までは約30分の距離。
先ほどまでの登りとは比べ物にならないくらい平らとはいえ、細かなアップダウンはあります。
先行している友人の友人3人組から友人(ピンク)がだんだんと遅れ始めます。
そして歩き方もロボットのようになんだかぎこちない動きに……。
ドラクエに喩えすぎなのは百も承知ですが、この風景を見てください。
ラスボスに挑む主人公のパーティーに見えても仕方がないと思いませんか?
まあ、下ってくる人々は一様に晴れやかな表情ですが☆
ここで、私の装備を紹介します。
今見ても、手榴弾を投げ込みそうな姿ですね。
とにかく下りは砂埃がひどいので、サングラスと防塵マスクを着用。
日焼け防止のキャップと首のマフラーは登りからつけています。
ストックは特に下りに有効で、膝の負担を軽くしてくれるとのこと。
膝と腰に爆弾を抱える私には必要かと思い、今回購入しました。
足元には靴の中に砂が入るのを防止するゲーターを装着。
どんなに怪しいと言われようとも、身を守るためです。
仕方ないんです。
砂は結構深いです。
うまくスピードと体重が乗ると、すいすい下ることができるのですが、乗れないと苦痛以外の何者でもないです。
下り始めて40分。
そろそろうんざりし始めです。
下り始めてはや2時間半。
天気は悪くなるわ、相変わらずの砂走りだわ……。
なにより下りがきついのは、自分たちが今どこにいるかがさっぱりわからないことです。
登りのときは一合、時にはそれより短い距離で表示板があって、あとどれくらいかっていうのを確認できたのですが、帰りは「須走口五合目→」という表示しかほとんどなく、今どの辺にいるかはさっぱり教えてくれません。
そのため、曲がり角につく度に、新たに視界に現れる砂走りに思わずため息がもれてしまいます。
そんなこんなで、下りは写真を撮る気力も起きず、この写真がラストショットとなりました。
下りの所要時間約4時間。
17:00 須走口新五合目到着(2,000m)
神社に無事下山できたお礼をして、小屋で休憩。
振舞われたしいたけ茶のおいしいこと!
しかし、友人はしいたけ茶すら飲めない様子。
よく無事に降りてこれたなー……。
18:10 須走口新五合目出発(富士急バス)
↓
19:00 JR御殿場駅到着
↓
21:00 新宿駅到着
シャワーを浴びて、ビールを一口飲んで、倒れるように眠りに着きました☆
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