2014/05/20 - 2014/05/20
186位(同エリア295件中)
サンルカさん
見渡すかぎりオリーブ畑が広がっているプーリア州は、
もちろんオリーブオイルの生産が一大産業のひとつ。
この地方にはあちらこちらに生産工場が点在しています。
ということもあって、本日の最初の目的地はそんなオリーブオイル工場。
同時に美味しいオイルを買って帰るという目的を果たすために
毎度毎度の工場見学会の開催です。
そういえば、昨日も宿のお父さんに案内してもらった気がしますが、
あれは遥か昔に廃業していた工場跡であり……。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
なぜか正面にオストゥーニの町が見えていますが、
オストゥーニから郊外方向に向かってクルマを走らせています。
写真を撮りたいためにUターンしただけです……。 -
そんなこんなでやってきたのが、町から3キロほど離れたこの建物。
もちろん周囲に見えるのはオリーブの畑だけ。
ここはプーリアに来たならぜひ見てみたかった、昔々のオリーブオイル工場なのです。 -
敷地内に建っているのは、とりわけ変哲もない四角い建物ですが……。
-
建物中央の四角いドアを開けると、地下へと続く階段が!!
こちらのお母さん(もしかしたらオーナーの方?)に案内されて、
謎の地下空間へと踏み込んでいきます。 -
地下の岩盤をくり抜いて作られた空間は想像以上に広いようです。
ここは中世の時代に作られたオリーブオイル工場跡。
その昔、この地方にはこんな地下工場が点在していたそうです。
そういえば、昨日も宿のお父さんに案内してもらいましたなあ……。
あれは廃墟でしたけど。 -
まず最初の注目ポイントが、この天井に開けられた大きな穴。
この穴から収穫されたオリーブの実が投げ落とされていたそうです。
ついでにここはオリーブの実の保管庫を兼ねてもいました。 -
地下に運ばれた実は、奥にみえる石臼で擂りつぶします。
工場が地下に作られたのは室温が低く保たれているためだとか。 -
当時の労働環境は想像を絶する過酷なものだったらしく、
暗くてジメジメした工場は24時間体制で稼働していたとのこと。
馬とかの動物を使っていたとはいえ、
この重たい石臼を来る日も来る日も回し続けていたのでしょう。
そんな労働者の多くが10代の未成年者であったそうです。 -
こちらは違ったタイプの石臼。
大きな車輪は円錐形になっています。 -
ペースト状に擂りつぶされた実から果汁を搾り取るためのプレスマシン。
-
その昔はここにもずらりとプレスマシンが並んでいたそうです。
絞り出された果汁は奥にあるような壷に入れます。 -
この部屋はなんの場所だったかな?
たしか作業員の寝泊まり部屋だったような……。 -
ここは工場での重要な労働力となる家畜ための部屋。
左に見えるのは家畜のための水飲み場。 -
こちらがキッチン。
労働者はここで食事から睡眠までを取らされていて、
地上に出ることさえも許されていなかったそうです。 -
ひと回りして地上への出入り口まで戻ってきました。
中世のプーリアで作られていたオリーブオイルは
食用に適した品質の良いものではなかったため、
安価なランプ用として他国に輸出されていたそうです。 -
出入り口へと続く階段には木製のレールが敷かれています。
これは搾ったオイルが入った重たい壷を、地上へ搬出するためのもの。
このレールの上を転がし、引っ張り上げていたようです。 -
中世のオリーブオイル見学を終えて、またまたドライブ再開。
そんな道中で変わった形の教会を見つけたので寄り道見学でも。
ほら、屋根がトゥルッロになってますよ。 -
内部は近代建築がミックスされたなかなか斬新なデザイン。
上部の採光部は薄く加工されたアラバスター石がはめ込まれています。 -
祭壇の天井部から光が差し込んできていますが、
この形状はまさしくトゥルッロの天井部。
でも、外の光が入ってきているのは、どのような構造になっているのか? -
教会内の隅に設置されている聖水盤の天井もトゥルッロとなっています。
どうやらトゥルッロの一部が窓のように開いているみたいで、
そこから光が入ってきているのですね。 -
そんな教会の近所にあるのがこちら。
とある雑誌のランキング記事において、
プーリア州で2番となったオリーブオイル屋さんです。
栄えある1番のお店はプーリア州の北部にあるようで、
今回はルートと外れるため、ここでお土産を買って帰ることにしました。 -
入口の門柱の上に飾られているオリーブの実。
-
敷地内に立っていた、とても古そうなオリーブの木。
-
やはりこの辺の古い建物にはトゥルッリが建っているのが当たり前?
「オリーブオイルを買いにきたよ」と伝えたところ、
「工場の見学はいかが?」とのことなので、お言葉に甘えて見学でも。 -
広い敷地の奥に新しい工場が建っていました。
つい今しがた中世の工場跡を見学したばかりでの、
連続のオリーブオイル工場となりました。 -
こ、これは見覚えのある石臼!!
驚くことに何百年経っても同じデザイン。
もちろんこっちは電動でゴロンゴロンと回ります。 -
あらあら、これもデジャヴのような……。
ペースト状のオリーブの実から果汁を搾る奴ですね。
館内を案内してくれたお姉さんの説明によれば、
まず最初は自然と滴り落ちてくるオイルを採取するとのこと。
圧縮することなく自然と染み出てくるオイルは、
涙(Lacrima)と呼んでいるそうです。 -
こちらは強制的に果汁を搾る遠心分離機。
大量生産される比較的低価格のオイルはこの方式で作られます。
小さな農家や家庭菜園で収穫された実からの搾り作業も引き受けていて、
そのような小口の作業は、この機械で対応しているそうです。 -
さすが現代の工場。
生産されたオリーブオイルが天井まで積み上げられています。 -
工場見学のあとはテイスティングという流れとなっていました。
先客がいるからちょっとだけ待っててとのこと。
ということで、敷地内を散策してみることにします。 -
テゥルッリがある風景 その1。
-
このスタイルのトゥルッリはかなり古いものです。
建築された年代の違いは、昨日宿のお父さんに教えてもらいました。 -
そんなこんなでテイスティングの準備が出来たとのこと。
こちらがテイスティングルームとなっています。 -
室内はこんな感じ。
分厚い石で作られた建物内は冷房がなくても涼しく感じます。 -
入口側はこんな感じ。
-
なんと、室内に小さな井戸があります。
その昔はこの部屋はどのような用途で使われていたのでしょうか? -
こちらのテーブルでオイルの味見ができるようです。
今さっき説明してもらった作り方の違いを確かめつつ、
数種類の味見をしましたが、驚くほどに味や風味が違います。
この中で先入観無しに美味しいと感じたのがラクリマ。
値段が普通のと比べて何倍もするので躊躇してしまいますが、
お土産にはこれを買って帰ることに決定です。 -
こちらではオイル以外にも石鹸や化粧品なども作られているようです。
それらの中から気に入ったものを購入して……。
タイミング良く午前の営業時間が終わろうとしています。
従業員のみなさんも次々とクルマで家に帰っていきます。
さて我々もお昼を食べに行きましょうか。
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