手賀沼ほとりでスローなひととき:まりも母さんの旅行ブログ
私は大体、プチ旅行(?)には主人と二人で出かけます。
最近休みが合わないので、たまにしか行かれませんが、休みが一緒でも天気が悪いと行く気がしないし〜
忙しくてあらかじめ下調べ・・・が出来ない事がしょっちゅうです。
今日も早く出発しないと行く時間無くなっちゃうよ!とあわててテキト〜〜に出かけてしまいました・・・。
とりあえず、手賀沼方面に行くことにはしましたが、
いつもの国道6号じゃつまんないから、と
ダンナが利根川沿いの道を遠回りですが選びました。
川の脇の信号のないまっすぐな道は楽々です。通称”利根川ハイウェイ”(?)とも呼ばれます。
超いいお天気です。
なんだか今年の8月は暑くても曇った日が多く、こんな青空にぽっかり白雲はほとんど見た記憶が無いな〜〜。
我孫子市役所です。
手賀沼のすぐ近くにあります。
下調べをしてこなかった場合は、よく公共施設に寄ってみます。
大体観光パンフレットや施設の案内などが置いてあるので、
それをもらって、行く場所を決めます。
こういうパンフもじっくり見ると結構穴場が書いてあったりするので、さっと見て決めちゃうと帰ってからよく内容を見て”ありゃ〜こんなのあったんだ〜”と後悔します。
入り口に大きな石(?)があり 見難いですが、"我孫子市役所”と彫ってあります。
建物はだんだんに増えてしまったんでしょうね、
別館などいくつもありましたが、
本館で観光パンフをもらえました。
”あびこガイドマップ”というものです。
手賀沼親水広場・水の館
目立つ建物が「水の館」手賀沼の水質浄化や水生動植物についての展示などがあります。
この建物は平成3年に出来たそうです。
以前、「鳥の博物館」と言う所に取手の友達に連れてきてもらった事があったのですが、
この「水の館」の道路を挟んで斜め向かいに「鳥の博物館」があります。
まぁ、そっちは見学済みなので、今回はパスで。
手賀沼親水広場のwebサイト
http://www.ckz.jp/shinsui/index.html
水の館 入り口
建物の前と隣に無料駐車場がありました。
この施設は無料です。
入り口で、どこから来たのかなど、簡単な入館票を書いて下さい、となっていました。
1階が主な展示スペースです。2.3階もあり4階は展望室になっています。
水の館 1階内部
手間に見えるのは家庭用のキッチンセット。
家庭の排水が手賀沼を汚す原因にもなります、と
水質浄化についての展示になっています。
奥には手賀沼に生息している魚などの展示やシアター形式の手賀沼の生き物の紹介などがあります。
子供も楽しめるような展示になっている訳ですね。
無料施設にしては、まぁまぁかな、と思います。
親水公園に遊びに来た家族が見学するといいですね。
親水広場
下の親水公園では水遊びもできるようです。
手賀沼にはヨットが浮かんでいました。
ヨットの練習でもしているようですね。
今日はちょっと暑い位で、外でのランチという気分にはなりませんでしたが、
気候の良い時はお弁当持ちでも良さそうです。
水の館3階ではプラネタリウムが見られます。
定員50人だそうで、先着順という事ですが、
この日は平日ですから・・・と思ったら、それでも
20人以上は来ていたようです。
スクリーンと天井のプラネタリウムで、ストーリー仕立てになっていて子供にも見やすい内容でした。
およそ、30分弱の上映です。
この日は夏の大三角形をテーマにした星座の紹介の内容でした。
涼しい部屋で、リクライニングのシート・・・お決まりですが、寝そうになりました〜〜〜。
しかし・・・スクリーンに映されるアニメ(イラスト)が超微妙な素人のような絵だったのが謎です・・・。
昔は行政のマンガとかイラストにはそういうのありましたけど〜今どき、素人でもめちゃめちゃ上手い絵描く人多いですからね〜。
なぜにこの絵?と不思議でした・・・。
(画像の”絵”は子供が描いたという設定なので、その"謎の画伯”のものではありません・・・)
プラネタリウム上映を待つまりも母代理
まだかな〜?
このプラネタリウムは無料です。
そういえば〜プラネタリウムって、結構博物館などに付属して上映している所ありますが、
大体どこも入場料とは別料金ですよね。
つくばのエキスポセンター、宇都宮のこども科学館など、子供を連れて行っても暗いの嫌だとか言うし有料だからわざわざ入らなかったな〜。
考えてみたらプラネタリウム数十年ぶりです。
プラネタリウムを見終わって、「水の館」を後にしました。
手賀沼のあたりは昔 別荘地だったそうです。
なので、文化人の別荘がいくつか残ったりしています。
”あびこガイドマップ”を見て、このあたりを散策する事にしました。
車を停めるところに少々困りましたが、
夢庵で食事して停める、
ケーズデンキやマツキヨで買い物して停める・・・など
地元でお金を使って、停めさせてもらう事も出来そうでした。
白樺文学館の入り口です。
白樺派に関する資料などを展示しています。
白樺文学館のwebサイト
http://www.shirakaba.ne.jp/
私は中には入りませんでした・・・。(すみませんあまり興味が無かったので・・・)
志賀直哉邸跡の入り口です。
白樺文学館のすぐそばです。
手賀沼ふれあいラインという道路沿いに大型店が並んでいます。この道路から1本沼と反対側になる道沿いに文学館やこの志賀直哉邸跡があります。
この道はかなり細く、昔の面影を残しています。
沼側は開発されていますが、
道路の沼と反対側は急な斜面で、山になっています。
山側にはお屋敷風な家や今でも別荘に使っていそうな意匠の建物がいくつも見られました。
山の上の御宅に行くにはどこも敷地内に急な階段があって、斜面には植物が植えられていたり、
岩や石で斜面が庭園風に設えてあったりと見ながらの散策も楽しいものでした。
志賀直哉邸です。
大正4年〜12年までここに住んでいたそうです。
「暗夜航路」や「和解」はこの時代に書かれたそうです。
当時の書斎を復元したのがこの建物だと言う事です。
土日10時〜14時は一般公開されているそうですが、
この日は開いていません。
昔はこの書斎から手賀沼を眺める事が出来たのでしょうが、今は目の前に鉄筋の団地がデ〜ンと建っていて沼は見えません・・・。
敷地内には池もあり、蝶が飛んでいました。うっそうとした木々の中では蝉が夏を追いたてるようにジィジィと鳴いていました。
木立の中に旧村川別荘
細い道をそのまま進んで行くと突き当たりのような場所の上にこの建物が見えました。
古い趣のある建物で、目を引きます。
やはり、歩いてきた道が平地の端で、この上は急な斜面となり建物は斜面の上にありました。
旧村川別荘の案内板
道を右に折れた所にこの案内板がある入り口が見えました。
公開中との事で、中を見学させてもらう事にしました。
水曜日〜月曜日・・・つまり火曜日がお休みですね。
建物へのアプローチ。
建物は道路から斜面を登った上にありました。
手前には竹林や木々が沢山植えてあり、このような階段であがって行きます。
きちんと手入れがされていて、また、今日のように暑い日は木漏れ日が気持ちの良いアプローチとなっています。
旧村川別荘母屋
斜面の階段を登った先に見えたのは和風の建物でした。
こちらは旧村川別荘の母屋となっています。
あとで、ボランティアガイドの方にお話を伺ったところ、
この母屋は別の場所にあった、我孫子宿本陣の離れの建物を移築したものだそうです。
元々は茅葺きだったそうですが、後に瓦屋根に葺き替えられたということです。
なので、建物自体には江戸時代の部分も多いのだそうです。
母屋庭園側
大きなガラス窓があります。
ガラスがゆがんでいる所をみると古い板ガラスは手作り品でしょう。
今は作られていない、昔のもののようです。
本来はガラス戸でなく、戸板と障子だったのでしょうが、
時代と共にガラス戸が入れられたのでしょうね。
それでも、すでに骨董品的ガラス戸です。
母屋玄関口
大きなガラス戸のあるのが庭園に面した方で、その真後ろが玄関になっています。
玄関には格子の引き戸がありました。
この格子戸にはガラスなどは入っていません。
入り口に扁額があり”テンショウ”と書かれています。
ショウとは竹で作った笛の事だそうです。
声をかけて中を見せて頂く事にしました。
母屋内部から庭園側のガラス戸
中から庭の方を見たところです。
真ん中のガラスがかなり歪んでいるのがわかります。
この昔のガラスはもう、手に入らないので、
割れてしまわないように毎日雨戸を開け閉めしたり、
掃除にも気を使うと聞いた事があります。
ガラス越しに歪んだ風景がなんとも味があります。
完璧が最高ではない、という面白さです。
母屋内部
母屋では女性が数人お手前の最中でした。
この建物、別館共 教室や会合に使う事ができるようです。
お邪魔をしてはいけないと思いつつ、
それでもたまに私たちのように見学者が来るからでしょうか?
快く、見学を許して下さいました。
和室が2つ、それに台所とお風呂などがあるこじんまりした建物です。
台所は江戸時代と言うより昭和の頃の台所のようでした。
もしかしたら、元々は土間だったものを台所と風呂場に作り直したのかもしれません。
和室には細かい細工の明り取りがありました。
上の透かし彫りは馬の図柄です。
旧村川別荘新館入り口
母屋からちょっと離れて建っているのがこちらの新館です。
先ほど、下の道路から見えたのがこの建物です。
パンフレットによると昭和2〜3年にかけて作られたそうです。
御殿のような、不思議な造りですが、
私はこういう建物がかなり好きです。
箱根の富士屋ホテルや日光の金谷ホテルを思い出します。
和洋折衷のレトロ空間にはゆっくりした空気が流れているようです。
新館内部です。
中にあがらせて頂くと、スリッパが用意され、ボランティアガイドの女性が迎えてくださいました。
建物やこの建物の所持者村川家についてお話を聞かせて頂きました。
平日は、訪れる人が少ないので、ゆっくり見学でき、最近はガイドさんが常駐している施設もありますが、
お話もゆっくり聞けるのがいい所です。
このテラスのような角部屋は窓からの眺めがすばらしいです。
外の木々が窓をフレームにした絵画のように素敵です。
ガラス戸の格子の意匠や手すりのデザインと相成っての良さですね。
当時はお金を出せば、出すだけの仕事のできる職人が沢山いたとガイドさんが言っていました。
たしかに、お金をだして、高級な出来合い品を買う、のではなく、お金で、仕事を買う訳ですから、
職人もそれぞれの当家の要望や期待に応えるべく工夫や腕を見せたのでしょう。
新館内部
居間の天井
ガイドさんに聞いてみたら、この照明器具は古いものだと言っていました。
(最近こういうレトロっぽいのありますよね。
これはレプリカだと思ったのですが・・・)
天井は高く、絵こそ描かれていませんが、やはり富士屋ホテルや金谷ホテルにもこういう天井がありました。
時計はもっと古いの掛けて欲しかったな・・・。
この建物の所持者の村川堅固氏と息子の村川賢太郎氏は共に親子二代にわたる西洋古代史学者です。
二人とも東京帝国大学に学び、教授となりました。
学生がゼミでこの別荘に集まり、テラスのある部屋で学んだりしたそうです。
この建物にはテラス窓のある部屋と手前の入り口正面の部屋が居間風、奥にもう1部屋寝室兼書斎の部屋があります。
新館 寄木の床
磨き上げられた寄木の床です。
いまどきのなんちゃって寄木細工の表面のみ寄木風フローリングではなく、厚みのある本当の寄木になっている床だそうです。
なので、古くなって、キズだらけになったら、表面を削って、磨けば新品のようにメンテナンスできるという、
職人の匠の技で組上げられた床なんですね・・・。
当主の村川家にはあまり縁が無いと思っていましたが・・・実は大変お世話になっておりました・・・。
展示物の中に見慣れたものが・・・。
"山川の高校世界史教科書”です。
お〜これは受験を世界史選択するものにはバイブルとなっている教科書じゃ〜ん。
これにはお世話になった〜と言う者が多いことでしょう〜。
ダンナがしみじみ見ておりました・・・。
筆者のお一人だったのですね。
その節は大変お世話になりました・・・。
新館基礎部分
この建物は昭和の初期に出来た訳ですが、
父の堅固氏がその少し前に平壌郊外の発掘調査視察の際に影響されたらしいと言う朝鮮風テイスト、
また、西洋史の専門家だけあって 洋のテイスト、それに書院部分など和のテイストもあり〜の
本当に自身の好みで作られた不思議空間なのです。
それに大正12年の関東大震災の経験から当時は相当珍しかったと思われる、土台部分はテッコンキンクリート・・・いや、鉄筋コンクリートで出来ているのです。
たしかに、傾斜地にある建物で、材料は良いものをたっぷり使っていそうですから、重量もありそうですしね。
でも、そのコンクリート部分がなぜか竹で覆われてカモフラしてあります。
これは、意匠的な配慮なのか?本当に当時からそうだったのか?
だとしたら、ものすごいこだわりの方ですね。
竹や木々に囲まれた場所で、すでにコンクリートの人工的な質感を異質とみなしてしたのでしょうか?
新館 外側
土台部分からテラス窓を見上げた所です。
この建物を最初に見たのは更に下にある道路からです。
この高台と沼までの平地部分の境をくねくねと通っている道は”ハケの道”と呼ぶそうです。
ハケの道の上には別荘のお屋敷が、
その下には水田と葦原が手賀沼まで続いて、テラス窓に腰掛けて見る景色は、絶景だった事でしょう。
今は残念ながら、ケーズデンキの大きな店舗や看板、住宅、ビルなどで手賀沼は見えません。
ガイドさんはケーズデンキが出来る前はそちらの方向に富士山も見えたと言っていました。
なるほど、都心から電車で約1時間。
この風景は別荘地にぴったりだったのですね。
手賀沼自体も後の干拓で沼面積はそうとう小さくなっていますが、堅固氏は昭和の干拓計画にも反対し環境保全を訴えていたそうです。
今から60年以上前に亡くなられている方ですが、
今風に言うとロハスは暮らしを考えていたのでしょうね。
新館 窓を外側から
平成になって、取り壊しの危機にあったこの別荘だと言う事ですが、
遺族と市民・行政によって守られる事になり
こうして私も見学できた訳です。
今日は、この旧村川別荘をじっくり見学できた事が何よりの収穫でした。
この別荘の中にはスローな時間が流れていて、
じっと窓から外を見ていると、かつては見えた手賀沼の景色が再び見えてくるような気がします。
ガイドさんは紅葉の季節にまた来て下さいとおしゃっていました。
窓から見える季節の風景はまた格別な事でしょう。
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