2003/07 - 2003/08
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km777さん
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Penjikent, Aini, Dushanbe, シールハーン?
中央アジアの旧ソ連「スタン」5カ国の中では唯一イラン系(他の4カ国はトルコ系)と言われるが、私には言葉以外ウズベク人とタジク人の区別が付かなかった。通過してきたカザフ・キルギスがもろモンゴル系の顔立ちだったのに対し、こちらの人たちは、濃い。イラン人ほどではないけど。タジキスタンは安全といわれる西半分を乗り合いタクシー等で通り抜けた。人が少ない。山・川・すばらしい景色。タジク大使館がある国は非常に限られているのでビザ取りが大変だった。結果的には、出来たばかりの在キルギス大使館で取得。
* タジキスタン: 子ヤギと少年
謎の民族ソグド人が作った町ペンジケントから首都のドゥシャンベまで乗合タクシーに乗った。一日がかりの長い旅だ。冬は雪で閉ざされてしまう険しい山道だが、夏のこの時期は最高の景色を味わうことができる。運転手は不慣れなのか、ときどき車を止めて道をきいている。対向車もほとんどない一本道状態なのに何を迷っているのか。
そんな時、土煙と鈴の音とともに山道を降りてきたのは、ロバとヤギを連れたおばさんと少年だった。ロバの背の両側にはズタ袋がつまれ、その荷物とヤギの首が紐で繋がれている。ヤギはロバに引きずられるようにビッコをひいて歩いていて不憫だ。
手荒く扱われている親ヤギと対照的なのが、子ヤギだ。少年の両手のなかで宝物のように大事に抱えられている。このように足を抱えてしまうのが子ヤギを運搬するのにもっとも合理的なだけで、特別愛情をもって抱きかかえているわけではないのだろうが、その手の組み方と首の傾げ方と目線を見ていると、なんだかその少年が手塩にかけて育てた子ヤギを溺愛しているようでとても微笑ましいのだ。少年は6歳くらいだろうか。学校には行っているのかな?確実に私の存在と私のカメラに興味をひかれているようで、何度もこちらを振り返りながら、通り過ぎていく。シャイなのだろう、観光地の子供のようにカメラを見てポーズをつけたりしないのだ。
私は、ビデオクリップをとっていたのだが、録画を中断し、追いかけていって、写真をとってもいいかと尋ねる。タジク語はペルシャ語系なのでペルシャ語で「アックス・ミタワニ?」。小さくうなずいてくれた少年をデジタルカメラに収める。少年の額には汗がにじんでいた。坂道を親と家畜のスピードにあわせて歩いていくのはちょっとしんどいのかもしれない。
デジタル画像を見せると、驚きを隠せないようで、輝いた目で凝視している。おそらくテレビもないような山奥だ。デジカメなんて見たのはもちろん初めてだろう。お世話になった人へのお礼として使用するインスタントカメラで一枚撮ってあげた。素朴な地域で物質文化をばらまくのはよくないとは思うけど、素敵な写真を撮らせてくれた彼に、ちょっとしたプレゼントをしたくなったのだ。
インスタント写真といえども2分くらい待たないと画像は浮き出てこないのだけれど、少年はまだ画像の浮き出ていないインスタント写真をもって小走りでお母さんを追いかけていってしまった。まさかその黒い紙が写真になるとは思っていないだろう。あとで、自分が写っている写真をみてさぞびっくりするだろうな。家族や学校の友達に見せるだろうか。この日の外人との遭遇は彼にとって忘れられない「事件」になるかもしれないな。そんなことを思いながら、ドライバーにせかされて、乗合タクシーの助手席に戻った。
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Immigration:サマルカンド(ウズベク)からタクシーで国境まで。官僚主義的。ウズベクを出国したものの、タジク側でビザの日付があわないといって(私のせいではなく、ビザ発給大使館のミス)、入国を拒否され、翌日再び入国。
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Penjikent:もとは、謎の民族ソグド人の町。私がイメージ通りの中央アジアの町。市場でドルを両替、受け取ったタジクソムの紙幣数を数えていると、「心配するな、俺たちはウズベク人とちがう(から信頼しろ)」、と言われ、数えるのをやめた。ウズベクと違い観光客はほとんど来ないので、ぼられることは少なそうだ。タジクはソ連統治時代ウズベク内の自治領としてスタートした経緯があり、また現ウズベキスタン内のタジク人が何かと弾圧されていることから、両国の関係は良くない。ペンジケントには、従来サマルカンドから日帰り観光が認められていたようだが、現在はタジクビザがない限りウズベクからはいることは出来ない。
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Penjikent 葉煙草
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Penjikent:ベッドでくつろぎながらスイカ売る老人達
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Penjikent:駄菓子屋。売り手も買い手も子供達。働かせられてかわいそう、という気はしない。「本物で」ままごとという感じか。
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子供ら
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紀元前のソグド人集落の跡、未だに発掘作業中。ソグド人はイラン系、ゾロアスター教を信仰していた。アムダリア・シルダリアの両川にはさまれた肥沃な土地ソグディアナ(サマルカンド等)を中心として、商才を武器にシルクロードで大活躍していた。ペンジケントもブハラやサマルカンド同様ソグド人の都市国家だったが、8Cにアラブ人・13Cにモンゴルの侵略を受けて崩壊。モンゴル侵攻後中央アジア各地の周辺民族に吸収(自然消滅)という説明も見られる。中央アジアのオアシス都市は、今でもペルシャ系の言葉を話すタジク人が多く住むので、ソグド人とタジク人の間には密接な関係があるのではないかと思う。なおウズベキスタン南部やサマルカンド・ブハラなどの住民の多数は今でもタジク人で、タジク人であることを非常に誇りに思っているようだ。
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2003年9月放送のNHKスペシャル「シルクロードの謎の帝国ソグド」では、シルクロードにおけるソグド人の栄枯盛衰が描かれており大変興味深かった。シルクロードの共通語であったソグド語・ソグド文字は聖徳太子の香木やベルギーの教会保存の織物にも見られるという。ソグド人が商売において身元を保証するなどネットワークを活用したり、中国式の縦織り(経錦)にペルシャ文様をとりこみ横織り(緯錦)の織物を改良していたそうだ。1000年前にソグド人が突然姿を消してしまった点については、NHKは、アラブの侵攻に加え、安禄山(唐の玄宗時代に活躍したソグド人)の乱以後のソグド人粛清を挙げていた。DVDも発売されているようですので是非。
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ソグド集落の丘から見た町
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SideCar
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すいかで一杯のタクシー、ドシャンベ行き乗り合いタクシー乗り場まで、「タクシー」を拾った。普通の農家の人だったようで、車の中はスイカで一杯。
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ヨーグルト。天然の滝(ちょろちょろ)がちょっとしたドライブインになっている。そこで滝の水で冷やしたおいしいヨーグルトを茶碗で飲む。
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Aini:アイニの町、西部劇に出てきそう。干しぶどうやピスタチオを調達。
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スイスのような(行ったことないけど)景色が続く。
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レストラン、乗り合いタクシーの客(ドシャンベまでずっと乗った私以外は入れ替わり立ち替わり)・運転手とテーブルを囲んで昼飯。屋根付きの座敷が川の上に吊ってあるのだが、体を動かすとそれが揺れる。
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道を聞くために停車していたところ、羊の群れと共に親子が山を降りてきた。子羊を大事そうに抱える子供、おそらく写真をとられるのははじめての経験だったかな。子羊の足を抱える運搬方法がイエメンなど中東でみたそれと同じであり、興味深く思った。
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ドライブイン(無料)、中央アジア式頬寄せ挨拶
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あと少しでドシャンベなのに何故か洗車休憩1H
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Dushanbe:ロシア風の味気ない町だと思ったが、こんな馬車も走っていた。
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ピスタチオ、糸で結んで塩で煎ってある。東京にもあればいいのに。
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時々ある検問。強面だが親切だった。
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