2005/05 - 2005/06
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ken-kenさん
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ヨーロッパの王族の中ででたいした業績を上げてないのに日本人に有名な人と言えば、フランス王妃マリー・アントワネット、オーストリア皇后のエリザベート、バイエルンの国王ルードウィッヒ2世ではないでしょうか?
3人とも美貌で政治にまったく興味無く、ただただ自分の趣味に生き、最後は悲劇的な死を迎えている。
劇的な一生である意味日本人好みの人たちだと思います。
バイエルンの国王ルードウィッヒ2世は、わずか19歳で即位し、ワーグナーに傾倒して国費を散在し、ワーグナーが追放されると今度は城作りに熱中し、生涯に3つの城を建築しました。
日本ではヴィスコンティの映画で一躍有名になりました。
昔のガイドブックを読むと「頭が弱い国王だったので、いずれの城も芸術的価値はない」などと断言されていましたが、流石に今そんなことを言う勇気のある人はいないでしょう(笑)。
そんなルードウィッヒが建築した3つのお城。
ノイシュヴァンシュタイン城
リンダーホフ城
ヘレンキームゼー城
を訪れた記録です。
ノイシュヴァンシュタイン城では絵葉書のような構図に撮れる場所を探しました。
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まずは一番有名な城ノイシュヴァンシュタインから。
ミュンヘンから電車で2時間ほど離れたフュッセンに行き、そこからバスで10分ほどの処にあるホーエンシュヴァンガウという村に建っています。
村から見たノイシュヴァンシュタイン城です。 -
ホーエンシュヴァンガウの村、馬車とノイシュヴァンシュタイン城です。
ルードウィッヒ2世は若い頃ワーグナーの音楽と出会い、感動しました。
即位してまず最初に下した命令がバイエルン王国がワーグナーを援助することでした。
が、ワーグナーは偉大な芸術家でしたが、浪費家で女性にもだらしのない人。
ワーグナーを庇護し莫大な援助を与えたものの、政府の反対にあい、またワーグナー自身のスキャンダルもあり、結局ワーグナーはバイエルンを追い出されてしまいました。
その胸の痛みを忘れるかのように今度は城建設に熱中し始めました。 -
朝霧の中のノイシュヴァンシュタイン城。
ノイシュヴァンシュタインとはドイツ語で「新白鳥城」の意味。
ワーグナーの楽劇に出てくる中世の白鳥の騎士をイメージして作られた城です。
実際の中世の城はもっと質実剛健でこんな華やかではありません。 -
ノイシュヴァンシュタイン城を真横から見ることが出来る橋に来ました。霧の中のノイシュヴァンシュタイン城。幻想的です。
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霧がはれてきました。
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内部も公開されていますが、イメージだけで作られているので、中世の雰囲気はあまり感じません。
ただ彼が生まれ育ったと言う、ホーエンシュヴァンガウ城自体も中世のイミテーションと言う感じの城でした。
内部は撮影禁止です。 -
有名なポスターの構図、ノイシュヴァンシュタイン城を前から見下ろし、湖や山と一緒に見渡したい。
観光局に聞くと「ベーリ・ベーリ・デインジャラス」であると言われました。
崖から落ちて死んだ人もいるとか・・・・
でも、絵葉書で同じ構図でロープウェイと一緒に映っているものがありました。
地図で見てもこの場所なら危なくないかも。
とりあえずロープウェイで展望台まで上がります。
ロープウェイの駅に行く道から撮った一枚です。 -
イチオシ
ロープウェイに乗って展望台に。
ロープウェイの途中でチラッとポスターの構図の場所を通り過ぎますが、早すぎて写真を撮るのは大変です。
残念ながら頂上展望台から城を見ることはできません。
展望台からノイシュヴァンシュタイン城に行く道とは反対の道を通っていきます。
分かれ道にきたら常に右側の道を選択します。
そうしてかなり降りたところに、カフェがあります。
そこからノイシュヴァンシュタイン城がチラッとと見えます。
更に下るとこの景色が! -
まさしくポスターで見た構図です。
ただ城とはかなり離れているのでカメラは10倍ズームが利くものを持っていかれるといいでしょう。
道自体は多少急な坂もありますが、危ない場所は皆無です。初心者でも充分歩けるでしょう。 -
10倍ズームで拡大した城。
ロープウェイのロープがやや邪魔です。 -
イチオシ
縦にしてみました。
多分絵葉書は中央左よりの崖の上から撮ったものと推察されます。
かなり危険な場所みたいです。(何人か転落死しているとの噂も・・・・) -
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素晴らしい!絶景です。
下から登ってくる人もいました。
このあたりからは急な坂はないので、登ってくるのも一案かもしれません。 -
イチオシ
絵葉書のようにロープウェイを入れてみました。
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こうすればロープも邪魔ではなくなります。
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標高が下がると湖は見えなくなりますが、山と城の間が近くなって写真を撮るのが楽になります。
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翌日は天気が悪かったので下から登ってみました。
朝霧に煙るノイシュヴァンシュタイン城。 -
ノイシュヴァンシュタイン城の近くにある2番目の城リンダーホフ城。
彼が作った城の中で唯一完成した城です。
オーヴァーアマガウという村からバスが出ています。 -
2005年はまだ城の内部の写真撮影が可能でした。
他の方の旅行記を読むと残念ながら今は不可となってしまったようです。
貴重な写真となってしまいました。 -
ぼけた写真が続くと思いますがお許しを。
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この城はプティ・トリアノンをモデルにしたといいますが、ご本家よりはるかに絢爛豪華です。
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あまり広くない城だけにその豪華さが際立ちます。
ルードウィッヒ2世はここに召使だけを回りにおいて、ひとりきりで閉じこもっていました。 -
部屋の一つ一つが狭いため、キンキラキン感は余計増します。
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ルードウィッヒはフランス語にするとルイ。
名前の共通点からか、彼は太陽王ルイ14世を尊敬し、自分もルイ14世のようになりたいと願いました。 -
ノイシュヴァンシュタイン城がワーグナーと中世ゲルマンへの思いなら、リンダーホフ城とヘレンキームゼー宮殿はフランスの絶対王政ルイ王朝への思いがこめられています。
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天井画も凄いです。
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こんなところに平然として暮らせなければ王様の資格はないんでしょうね(笑)。
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城を出ると美しい庭が迎えてくれます。
城内はともかく庭のセンスはなかなかだと思います。 -
これは城の真横にある庭園。
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城の正面にある庭園です。
イタリア様式の庭です。
丘をうまく使って造営されています。
国土に高低差のなかったフランスでは逆立ちしても出来なかった庭です。 -
この庭を見るとルードウィッヒの芸術的センスは素晴らしいと思います。
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裏庭です。
階段式の噴水があります。 -
裏庭の階段式噴水の上から城と庭園を見下ろします。
素晴らしい眺めだと思います。 -
ヴィーナスの洞窟です。
写真で見ると素晴らしいので楽しみにしていたのですが、実物はやや安っぽい感じが・・・・ -
外の世界では戦争と不景気が続いています。
そんな現実から逃れるように、この船に乗って池の上を揺蕩っていたのでしょう。 -
ムーア人の東屋。
パリ万国博に展示してあったのを見て一目で気に入り購入したとか・・・
孔雀と白鳥が彼のお気に入りの鳥だったそうです。 -
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もう一度リンダーホフ城の外観を。
非常に美しい城だと思います。 -
30ごとに分に噴水が上がります。
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上にあがってみましょう。
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ミュンヘンとザルツブルクの間にあるヘレンキームゼー宮殿です。
キーム湖にある男島(ドイツ語でヘレン島)に作った城です。
ヴェルサイユ宮殿をまねして作られた宮殿です。 -
ラトナの噴水もあります。
これほどの素晴らしい宮殿を作ったのに、この宮殿にいるのは召使だけで、他には誰にも会おうとはしませんでした。 -
あまりにも莫大な費用を掛けたため国庫は破綻しルードウィッヒ2世は退位することとなります。
そのためこの城の建設は途中で打ち切られました。
絢爛豪華な装飾が施された部屋と、レンガがむき出しになっている未完成の部屋との落差が激しいです。
残念ながら内部は撮影禁止です。 -
このアングルから撮るとどう見てもヴェルサイユ宮殿ですね。
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ルードウィッヒ2世は退位の翌日に謎の死を迎えました。
シュタルンベルク湖畔で侍医のグッデン医師と共に水死体になって発見されています。
自殺か、事故死か、それとも他殺か・・・・
孤独の中に生き、孤独のうちに死んだ王でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- jijidarumaさん 2017/06/20 12:35:16
- ルードヴィッヒ二世の第四の城
- ken-kenさん
こんにちは。
ノイシュヴァンシュタイン---新白鳥城、リンダーホーフ宮殿、Herrenchiemsee宮殿の三つの城・宮殿がルードヴィッヒ二世により建てられたことは文中にある通りですが、
新白鳥城近くに第四の城・Burg Falkensteinファルケンシュタイン城を計画していた事は御存じでしょうか?
jijidaruma
- ken-kenさん からの返信 2017/06/20 19:41:50
- RE: ルードヴィッヒ二世の第四の城
- jijidarumaさん、今晩は。
投票とコメントをありがとうございました。
> ノイシュヴァンシュタイン---新白鳥城、リンダーホーフ宮殿、Herrenchiemsee宮殿の三つの城・宮殿がルードヴィッヒ二世により建てられたことは文中にある通りですが、
>
> 新白鳥城近くに第四の城・Burg Falkensteinファルケンシュタイン城を計画していた事は御存じでしょうか?
はい。
昔なにかのテレビ番組で見た記憶があります。
Wikiで建設案を見るとノイシュヴァンシュタイン城に非常に似た城ですね。
ken-ken
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