世界遺産の街グラーツ【14】ビールを飲みながらハプスブルグ文明を考える:ソフィさんの旅行ブログ

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世界遺産の街グラーツ【14】ビールを飲みながらハプスブルグ文明を考える

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世界遺産の街グラーツ【14】ビールを飲みながらハプスブルグ文明を考える

2010年8月6日(金)

静かだったパン屋は、急に客が入って来たので、賑やかになる。

一人しかいなかった娘さんはパニック状態、と思いきや、ニコニコ、テキパキ対応している。

その応対の切れの良さを見ていると気持が良く、偉いものだと感心する。

この辺り大学に観光学部が出来たりして、観光客の受け入れに力を入れていると聞くが、その雰囲気が市民全体に広がっているように感じる。


私は、ここでパンを買い、隣の部屋にある椅子席でいただこうと、サンドイッチとビールを注文する。

「とりあえず席について、お待ちください」

と言うので、いったん外に出て隣の部屋に入ると、数人の常連らしい客がいて、落着いた雰囲気だ。

天井は漆喰が綺麗に塗られているが、アーチになっていて、その形の美しさに歴史を感じる。


運ばれてきたビールは、冷えていて美味しかった。

グラーツには美味しいビールの醸造所が二つあると聞いていたが、恐らくその内の一つだろう。

サンドイッチの調理を待つ間、再びハプスブルク家のことを思い出す。


ハプスブルク家が長く、幅広く存在を続けた第二の理由は、多様な文化に対する理解の深さだったのだろう。

ハプスブルグ家は、外国の王家と積極的に婚姻関係を結んだ結果、超民族的な血統を強めた。

だが血統だけにとどまらず、多様な民族文化を同化し、自らの文化の幅を広げたのである。


ゲルマン、ラテン、スラブ、アジア系と、多くの文化を消化吸収包含し、民族の壁を越えた新たな文化さえ醸成する。

マクシミリアン二世(1564~76在位)のごときは、ドイツ語のほかに、ラテン語、イタリア語、フランス語、スペイン語、チェコ語、ハンガリア語に通暁したという。

その一方ではしっかりしたオーストリア官僚や軍隊を育て、帝国全体を支える柱を育てたことも見逃せない。


横道にそれるが、戦い合ったオスマントルコも、他文化の包含という点では負けていなかったと思う。

ただオスマントルコとハプスブルグ家の二大文化の対立が、宗教問題も含めて根強く醸成され、今日に至っていることは残念だ。


(この稿は、加藤雅彦著「ハプスブルク帝国」(河出文庫)および倉田稔著「ハプスブルク歴史物語」(NHKブックス)を参考に書きました)


写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)、にあります。
http://4travel.jp/traveler/katase/

スイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(文章625件 写真2,400枚)
http://4travel.jp/traveler/takafumi/

ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,650件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114

(片瀬貴文)

エリア: ヨーロッパ >>オーストリア >>グラーツ
テーマ: 遺跡・史跡・歴史
時期: 2010年08月06日〜08月06日
投稿日: 2010年09月03日
写真: 全5枚
満足度: このエリアの満足度:3.5点 3.5
観光: 評価なし
ホテル: 評価なし
グルメ・レストラン: エリアにおけるグルメ・レストランの総合的な評価:3.5点 3.5
ショッピング: 評価なし
交通: 評価なし
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  • 誕生日:11月09日
  • 登録:2005年04月03日

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