キンシャサ日記【620】練習に日当なんて払うものか:ソフィさんの旅行ブログ
1976年6月
始球式を終えた次のステップとして、とりあえず「練習」を始めることにした。
一週間後の日曜日に集まり、ラケットの持ち方から教えようとしたのだ。
しかし「集まれ」と指示しても、メンバーたちのやる気がなければ、誰も来ないだろう。
どうすればテニスさえ見たことのない彼らに、ソフトテニスに対する興味を起こさせることが出来るのか。
これは、これからの前進における、基本的な課題なのだった。
練習に来させようと、ザイール人たちの意見を入れて、バス代を負担することにした。
これはスタートに当たって掲げた「自立」の原則から逸脱した行為であり、少なからざる抵抗を感じたが、代案が見つからず、渋々の決断だった。
「自立」とは、ほかに負担を掛けないことなのだ。
ただしバス代を出しても、誰一人バスなんかに乗ってこないだろうという。
彼らは、バス代を一日の日当と解釈し、ポケットに入れるだろう。
要するに、みんなをバス代分で雇うことである。
50人から100人は集まるとみても、毎週となれば私のポケットマネーに比べてその金額は馬鹿にならない。
その上人数は、ドンドン増えてこなければならないと考えている。
計画通り五年後に10万人とすれば、二年後には2千人に達するはずなのだ。
だから、バス代負担はなるべく早く止めなければならない。
果たして彼らが金を貰わずに自主的に出てくるまでに、何か月かかるものだろうか。
いろいろ問題点はあるが、しかしだからと言って出さないならば、誰も来ないに違いない。
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