1961年のパリ便り【660】ダンスパーティの季節:ソフィさんの旅行ブログ
1961年12月9日(土)
パリは寒暖の差が少なく、徐々に寒さがやってくるようだ。
しかし今日は最近では珍しく暖かで、どこと無く土の香りが漂い、春雨を思い出す。
黄色いフリージアを一輪机上に生けて、春に浸りたい気持ちがする。
子供は二人とも泣かずに注射を受けたそうだが、偉いね。
私は足その他に小さな故障があったが、大体良くなった。
気候や食べものなど、環境に慣れてきたのだろう。
近くを散歩すると、老人の多さが目立つ。
しかし皆が明るい顔をしているのは、感心する。
1961年12月10日(日)
パリの下町に、サン・マルタン運河を訪ねる。
このあたりは、名画「北ホテル」の舞台になったところだ。
私は昭和24年(1949年)の秋、四高の最後の記念祭行事で、この映画を見た。
パリの下町に住む人たちの人情にすっかり心が温められ、その感動は今も新しい。
運河の周辺を歩いているとその温かさがよみがえり、すべてが美しく感じられる。
今ダンスパーティのシーズンらしく、週末にはあちこちの館でパーティがある。
入場料を払えば、誰でも参加できる。
しかしダンスは深夜どころか明朝まで続くらしく、かなりの体力が必要らしい。
日本人が、ヨーロッパ人との体力の差に気づく機会のようだ。
今晩も隣のイギリス館が、にぎやかだ。
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