2008/12/13 - 2008/12/17
1382位(同エリア4761件中)
ごんぶとさん
世界遺産を追い求めて早2年。2008年最後の目的地に選んだのはマカオ…。
マカオといえば、あのラスベガスをカジノ産業で抜き、今や世界最大の娯楽都市と化した地として有名だが、2005年には世界遺産にも登録された歴史ある街なわけで。今回はそんな世界遺産の街を、足が棒になるまで巡ってしまおうと思う。エヘヘェ
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 船 タクシー
- 航空会社
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●The Historic Centre of Macao
登録区分 文化遺産
登録基準 文化遺産(ii)(iii)(iv)(v)
登録年 2005年
ここマカオ歴史地区では、22の歴史的建造物と8箇所の広場が世界遺産指定を受けている。今回はその全てを制覇することが最終目的だ。
ってなことで、まず最初に訪れたのはセナド広場の北側に位置する、大堂(聖母聖誕堂)&大堂広場! -
大堂は1576年に建立された歴史ある教会。当時は木造だったが、損傷が激しく、1937年に現在の姿へ改築されたという。
・・・なんとも重厚なつくりだ。
ステンドグラスが鮮やかで、教会内部にいると、ここが中国であることをついつい忘れてしまう。(1/30&2/30制覇) -
大堂広場の裏手には、こんな綺麗な装飾のタイルが。これ、「アズレージョ」と呼ばれるポルトガルの伝統的なタイルなのらしい。街のあちらこちらで見かけることができて、南欧ムードを盛り立てていた。
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次に訪れたのは盧家屋敷。1889年に建てられた、商人・廬華詔の邸宅だ。
透かし彫りなどを見ると中国独特の様式という印象を受けるが、窓にはステンドグラスなどがはめられたりして、ヨーロッパの空気も感じられる。 -
東洋と西洋の融合は、まさにこの街のテーマ。それをよく表しているのがこの建築といえる。
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芸術性の高さから保護・保全の対象となったというが、それがよ〜く理解できた。ここは一見の価値あり!(3/30制覇)
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さぁさぁ、ドンドン行こうか。お次は聖ドミニコ教会!
ここは1587年に建てられた礼拝所だ。ドミニコ会スペイン人修道士により創設され、現在の教会は1828年に再建されたものだという。 -
クリーム色のファサードに緑の大きな窓。その美しい色彩がこの教会の特徴といえる。マカオで最も美しい教会とも噂されるのも頷けるな。ウンウン(4/30制覇)
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聖ドミニコ教会の真ん前には、これまた世界遺産の聖ドミニコ広場(板樟堂前地)が!見てのとおり波柄が綺麗なポルトガル風の広場だ。
この広場をそのまま進むと、あの有名なセナド広場に通じるわけ。マカオの中心地というだけあり、人通りもかなり激しかった。(5/30制覇) -
ここからがセナド広場(議事亭前地)。
日も下がってきて、クリスマスイルミネーションが綺麗に輝いている。こんな景色は普段見ることはできないだろうな。この時期だけの特権だ。 -
大きなクリスマスツリーも飾られ、セナド広場はクリスマスムード一色。カップルやファミリーですんごい賑わいだ。
有名な石畳は、1990年代前半にポルトガルのモザイク職人が敷き詰めたもの。人が多すぎでそのモザイクがよく見えないがね…。(6/30制覇) -
セナド広場に面する世界遺産・民政総署。創建されたのは16世紀末だが、1784年に改築され、現在のネオクラシック様式のポルトガル風建築になったらしい。
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内装は当時のまんま残されていて、往時の記憶をとどめる貴重な遺構となっている。
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中庭には大きなクリスマスツリー。ポルトガル領時代の面影を色濃く残し、どこもかしこもクリスマスモードにデコられていた。(7/30制覇)
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セナド広場に面するこちらの白い建物も世界遺産だったりする。初代マカオ司教ドン・ベルキオール・カルネイロが1569年にアジア初の慈善福祉施設として設立した仁慈堂(仁慈堂大楼)だ。
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現在の建築は、1905年に再建されたものだという。
セナド広場のイルミネーションとともに、ここ仁慈堂も控えめにライトアップ。白亜の建築に、この飾りつけがよく映えているなァ。(8/30制覇)
…ということで、そろそろ夜の帳も下りてきた。また明日、続きを楽しもう。。。 -
翌日。ばっちりパワーを回復し、残り22箇所の制覇へと足を踏み出した。朝もはよから頑張るぞ!
本日最初の訪問地は、セナド広場付近にひっそり佇む三街會館(関帝廟)だ。 -
ここは、言わずと知れた三国志の英雄「関羽」を祀る廟。
関羽は中国では商売の神様だ。かつて市場だった地にこの廟が建てられたのには、そういった理由があるのだ。
本当にこじんまりとしているが、熱心にお祈りする人々がいたりして、この地域で大切にされているのが伝わってきた。(9/30制覇) -
つづいてはタクシーをつかまえて一気に丘を登る。マカオで最も高い場所にある世界遺産・ギア要塞へ!!
この頑強な砦、オランダ艦隊のマカオ攻撃をきっかけにして、1622年から1638年にかけて造られたものなのだとか。 -
頂上にはギア教会とギア灯台が建てられている。
教会は要塞建設中に修道女たちによって建立されたもので、その歴史は古い。外見はカラフルで可愛らしいが、内部には建設当時のフレスコ画が綺麗に保存されていて、神聖な空気が漂っていた。 -
この高台から望むマカオの街並みは凄い。市内中心部からは離れているが、マカオに来たなら絶対ここまで昇るべきだろう。(やはりグランドリスボアはデカイな…)(10/30制覇)
ってか、タクシーいっちゃったけども、どうやって帰ればいいんだ?? -
要塞から大通りまでなんとか徒歩で辿りついた。意外にも10分ほどで丘を下ることができたことは、嬉しい誤算だったといえる。そして、偶然とおりかかったタクシーをつかまえ、、、目指した先は…
聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)&イエズス会記念広場じゃあ!!!! -
マカオの世界遺産といって思い出すものといえば、まずはこれだろう。石造りのファサードはまさにこの街のシンボル!
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1602年から1640年にかけて建設されたこの教会。建設作業には日本人キリシタンも携わっていて、当時は「アジアで最も美しい教会」と言われるほどの傑作だったという。1835年の火事で本体が焼け落ちたものの、ファサードのみのこの姿も個性的で◎。
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普段はお目にかかれない裏側はこんな感じ。
ん?しっかり補強されている!! -
ファサードの上から眺めるイエズス会記念広場。平日だってのに、やっぱりここは凄い人だ。マカオに来たんだなァとあらためて実感。(11/30&12/30制覇)
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聖ポール天主堂の裏には神童ナーチャを祀る寺院・ナーチャ廟(那咤廟)がある。ナーチャは西遊記にも登場する子供の姿の戦闘神だそうだ。
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このあたりで蔓延した疫病を払うために、1888年に建立されたこの廟。
西洋を代表する聖ポール天主堂と対をなすように建つ小さな中国式寺院は、西洋と東洋の共存を示す代表的なモノとして世界遺産登録されたのだとか。なるほどネ。(13/30制覇) -
ナーチャ廟のすぐ隣りにはこんな古めかしい壁があるわけだが、これもナント世界遺産。1569年に造られたこの旧城壁はかつてのポルトガル人の風習を示すもので、意外にも重要なものらしい。
…ふ〜ん、これが、ねぇ。(14/30制覇) -
聖ポール天主堂の左手には小高い丘がたつ。ここに築かれたのがモンテの砦(大炮台)だ。これ、1622年のオランダ軍侵攻を食い止めたと伝えられている、マカオ最強の砦なのだ。
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1617年〜1626年にかけて建設されたこの砦には、現在はレプリカの大砲がいくつも設置されている。当時の鬼気迫る雰囲気が伝わってくるなァ。
ばっちり見えるグランドリスボア。砲撃したら届くんだろうか?(15/30制覇) -
丘を下り、聖ポール天主堂からさらに北へ歩く…とここにも教会が建っていた。聖アントニオ教会(聖安多尼教堂)という名のこの教会は、マカオにおけるキリスト教布教の発祥の地とされ、最も古いといわれている。
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この大きな十字架は、マカオで最も古い教会であることを示すマーク。現在の建築物は1930年に再建されたものであり、物理的には比較的新しいのだが、その歴史的価値は非常に高いのだ。(16/30制覇)
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聖アントニオ教会の北側にある公園がカモンエス広場。これも何故だか世界遺産。平日の昼をのどかに過ごすオバサマたちがたくさんいたが、どういった歴史的価値があるのかは不明…。(17/30制覇)
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カモンエス広場の真横にはこのカーザ庭園(東方基金會會址)が。このあたりの地主だったポルトガル商人マヌエル・ペレイラが、1770年に構築した邸宅の跡地だ。
リゾート地のような優雅な雰囲気が漂っていた。(18/30制覇) -
さらにさらにカーザ庭園に隣接する形で存在するのはプロテスタント墓地(基督教墳場)。ここもまた世界遺産に指定されている。
カトリック教会が多いマカオにあってプロテスタント用の墓地は珍しい。1821年に東インド会社が作ったものだそうだ。世界遺産…といっても単なるお墓なわけだけどな。(19/30制覇) -
セナド広場以北の世界遺産はこれで完全制覇。これより南のエリアへと突入する。タクシーにてグッと南下し、マカオ半島の南端へ!
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最南端の世界遺産といえば、言わずと知れた媽閣廟(マコゥミュウ)。「マカオ」の語源となったとも伝わる、マカオ最古の中国寺院だ。
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創建は1488年。福建省や台湾でも崇められている海の女神「阿媽(あま)」を祀る寺院として建てられたそうだ。
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暴風雨の中、阿媽を乗せた船のみが無事に航海できたという伝説があるそう。その伝説になぞらえ、大きな岩に船の絵が鮮やかに描かれていた。
敷地内には4つのお堂があり、それぞれで異なる神々を祀っている。いずれもこの地域独特の黄色い渦巻状の線香が天井から吊り下げられ、雰囲気を盛り立てていた。(20/30制覇) -
媽閣廟の目の前、塀の外側には石畳の敷かれたバラ広場が広がっている。かつてこの近くにバラ要塞という砦があったことから、このような名前になったのだとか。(21/30制覇)
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媽閣廟から今度は北上する。すると最初に見えてきたのがこの港務局。
ほかの建物と異なりイスラム風の外観となっているのは、ここがかつてインド・ゴアから派遣されたムーア人兵士の寄宿舎であったため。マカオ治安維持のため1874年に建てられたものだ。
マカオには、本当に様々な文化が溶け込んでいるのだな。(22/30制覇) -
港務局からさらに北へ進むとこじんまりとした公園がある。一瞬、素通りしかかったが、これもまたリラウ広場という世界遺産だった。
かつてこの地に貴重な湧き水があり、ポルトガル人たちが最初の定住地とした由緒ある場所だというのだ。カラフルな家々に囲まれ、長閑な雰囲気だった。(23/30制覇) -
リラウ広場からすぐのところには鄭家屋敷。
かの毛沢東にも影響を与えたと言われる文豪・鄭観應の父が1881年に建てた屋敷跡だ。残念ながら修復中により中には入ることができなかった。とりあえず、まぁ、入口だけ見とけばいっか。(24/30制覇) -
続く聖ローレンス教会を目指してひたすら歩く。こんな雑然とした住居の光景を見ると、ここが中国であることを思い出す。
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辿り着いた噂の聖ローレンス教会(聖老楞佐堂)。石造りで重厚、かなり大きな礼拝堂だ。ここもマカオ最古の教会のうちの一つで、1569年頃にイエズス会によって建てられたものだという。
ちなみに聖ローレンスとは、ポルトガル航海士に信奉されていた風を読む聖人のことだ。 -
教会内部も綺麗なクリーム色で彩られ、厳格というよりは温かな空気に包まれていた。(25/30制覇)
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緑色の神殿風のこの建物は、ドン・ペドロ5世劇場と呼ばれるオペラハウス。1860年に建立され、当時のポルトガル国王にあやかった名前が付けられたそうだ。中に入ることはできないのだが、外観だけでも十分楽しめる建築。(26/30制覇)
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ドン・ペドロ5世劇場の向かいには、マカオ最古の3つの教会のうちの最後の1つ、聖オーガスティン教会がある。ここもやはりクリーム色の綺麗なつくりだ。
…クリーム色、流行っているのか?(27/30制覇) -
聖オーガスティン教会の前に広がる波模様の広場は、世界遺産の聖オーガスティン広場。教会・劇場・図書館・修道院…と様々な世界遺産に囲まれた、貴重な広場なのだ。
世界遺産巡りの息抜きに、広場のベンチで一休み。(28/30制覇) -
聖オーガスティン広場の一画には、またまたクリーム色のロバート・ホー・トン図書館がある。香港富豪ロバート・ホー・トン卿が1918年に購入して別荘とした屋敷で、現在は図書館として市民に開放されているのだ。内部の図書館は、近代的な施設で増設されており、新旧の様式が入り乱れた珍しい建築となっていた。(29/30制覇)
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そしてそして!ついについに!記念すべき30ヶ所目、最後の世界遺産・聖ヨセフ修道院および聖堂に辿り着いた!!
1728年に修道院、1758年に聖堂が建てられたこの教会は、バロック様式の代表的な建築物。内部にはフランシスコ・ザビエルの腕の骨が安置され、由緒ある聖堂であることがうかがえる。
う〜ん、グレイト!(30/30制覇) -
…というわけで、歩きに歩いてようやっと30ヶ所全てを制覇した!この達成感たるや、他じゃ決して味わうことはできないだろうな。
アジアの都にして西洋の風をも感じることができるこのマカオという街。東洋と西洋が融合した最良の成果が、ここにあるのだ。中には「?」な場所もあるけれど、ほとんどが貴重な文化の証を印してくれていた。中国的な魅力もあり、ポルトガル風の空気もあり、決して飽きさせることなく旅人を楽しませてくれる街。本当にいい経験ができたナァ。
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この旅行記へのコメント (2)
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- pyonnさん 2009/01/02 03:38:20
- ご苦労様でした
8月に香港・マカオ〜ツアーで行き
フリーの日にマカオ日帰りしました。
最後の写真の修道院には 入れましたか?
入り口に男性が座っていて 入れてくれませんでした。
とても残念でした。
マカオ、気に入ったので、
次回は 踏破目指したいと思います♪
でも、道が判り難いですよね。
よい案内書があれば 教えてください。
- ごんぶとさん からの返信 2009/01/05 20:58:21
- RE: ご苦労様でした
- マカオは良いですよね〜。最後の写真の場所「聖ヨセフ修道院」は、一般の方は入れないようですよ。自分も入れませんでした。
やはり場所は分かりづらかったです。良い地図があればいいんですけどね。自分はマカオ観光局が作っている地図を現地で入手して(たしか蘆家屋敷の中だったと思います)、それを見ながら歩きまくりました。幸運なことに、あまり迷うことなく30ヶ所制覇できたので、野生の勘が働いたんじゃないかと…。
またマカオに行かれたときは、旅行記書いてくださいね!
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