2006/12/14 - 2006/12/17
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Dry White Toastさん
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西暦122年に建設が始まり、Bowness-on-Solwayからその名の通りのWallsendまで117kmにも渡って壁が築かれていたそうです。
今でも一部が現存しています。
その壁があった所、または壁がある所のすぐ横をフットパスが通っています。
今回は、そこを歩いてみることにしました。
シーズンオフでこのあたりのユースホステルが全滅だったので、B&Bに宿泊。
1日目は、ホルトウィッスルの村の真ん中にあるB&B。なかなか居心地のいい、落ち着いたB&Bでした。
2日目は、壁近くのイン(パブの2階)。壁に行くのには便利ですが、パブが遅くまでうるさくて、オススメできません。
3日目は、ファーム経営のB&B
ホルトウィッスルは、自称The Centre of Britain。ブリテン島のど真ん中。
この村、小さくてたいして観光する所もないのですが、人がすごくフレンドリーで親切です。
イギリスは、村だから素朴で気さくってわけではないんですよ。
南部から中部にかけては、大きな街にもアクセスしやすいような便利な村も多く、村に住むのがお金持ちのステイタスみたいなところもあって、ちょっととっつきにくい雰囲気をかもしだしたりしてます。
観光地で有名なコッツウォルズなんて、私のような貧乏人にはとても住めません。
一般小市民の私は町暮らしですが、うちの町でも近郊の村々から来たと思われる、ベントレーやロールスロイスをたまに見かけます。ポルシェあたりは全く珍しくもありません。
うちの町の隣村には、なんとあの往年のロックスターLZのRP氏も住んでいらっしゃいます。彼の愛車もベントレー。きっと他にもいっぱい持っていらっしゃるんでしょうね。
あと、某レゲエ・ポップバンドUのメンバーとか。
バーミンガムを通り越してコベントリーまで行くと、そこは私が愛して止まないスペシャルズの地元。
そう言えば、OZ・OZももともとはバーミンガムのアストン出身。
ある村と村の間あたりを運転していると、門から家が見えないような物件が続きます。
Googleの航空写真で見ると、テニスコートやプールがあります。
夏でも涼しいイギリスで、プール。
某ロックスター(JP。今も現役とは知りませんでした)の邸宅には、敷地内にゴルフコースまであるとか。
バブリーです。
まあ、とにかくイギリス中部から南部の村はポッシュなんですよ。
北部は、違いますねー。
村が村らしくって、とてもいい。
ちょっと立ち寄ったカフェではMulled Wineをご馳走になりました。
カフェで、ついつい長居してしまい、外に出たらもう暗くなっていました。
この日の宿泊はファームハウス。そこに向かうまでの道は真っ暗に違いない。。。
まずい、またやっちまった。相変わらず学習能力ゼロです。
(実は前日、全く同じ失敗をしているのです)
Hadrian's Wallのテーマ曲
http://www.youtube.com/watch?v=L2C_Mw8lSj8
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壁から少し南に下ったところにあるVindolanda Roman Fort
最初ここに行く予定はなかったのですが、1泊目のB&Bの奥様にハウスステッズに行く予定だと言ったところ「ハウスステッズよりもVindolandaのほうがオススメ」と言われ、寄ることにしました。 -
広い敷地内、まだまだ未発掘のエリアも多く残っています。
夏になると、地元の方々がボランティアで発掘をお手伝いされるそうです。 -
ここからヘイドリアン・ウォール・フットパスに入りました。
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ただやみくもに壁を建設したわけではなく、自然の地形をうまく利用しています。
この崖の上に壁があるので、イングランドへの侵入はますます困難です。 -
結構アップダウンがあって、いい運動になります。
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現存する壁は、高させいぜい1メートルといったところでしょうか。
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Once Brewedの近くを通る壁です。
Twice Brewedという地名もありました。
ビール好きにはたまらない地名です(笑) -
ヘイドリアン・ウォールはローマ時代の貴重な遺跡です。壁の上を歩くことは禁止されています。
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Vindolandaで時間を取りすぎたのに加え、天気が悪かったせいもあり、あっという間に薄暗くなってきて、時間どおりに目的地のハウスステッズまでたどり着けそうにない気配。
かと言って、ここから引き返してもフットパスを抜ける前に暗くなってしまう。
まっずいなぁ。。。。
「よし、仕方がない。右側の草原を突き抜けて幹線道路に出よう」
そう決めて、腰丈あたりまである雑草の野っ原ををずんずん突き進んで行きました。
途中、羊を放牧するために設置された柵などがあって、それを迂回したりしてうろうろしているうちに、ようやく幹線道路がすぐそこに見えてきました。
ほっとしたのも束の間、目の前には水没した草原が。
右を見ても、左を見ても迂回できそうな場所もなし。
辺りはますます薄暗くなっていくし。やばい。
まず、これは、単なる「ちょっと水没した草原」なのか、それとも昔マスターキートンで出てきた、底なしの「ボグ」なのか。
確か「ボグ」のエピソードは湖水地方だったよなぁ。
湖水地方は、ここからそんなに遠くない。
「ボグ」である可能性も捨てきれない。
まず、靴を脱いで、靴下は捨てるつもりで履いたままで、おそるおそる片足だけ突っ込んでみる。
水の底は、しっかり固い。よかった、「ボグ」じゃなさそうだ。
深さも膝くらいなので、なんとか行けそう。
両手に靴を片方ずづ持って、水没した野原をじゃぼじゃぼ進み、ようやく乾いた地面に到達。
ふと顔を上げると、羊たちがうらめしそうにこっちを見ている。
水に気をとられ下ばかり見ていて気がつかなかったけど、ここ、羊の放牧場?
まずい、農場主に見つかる前に、退散しなければ。
急いで濡れた靴下を脱ぎ、靴を履き、羊たちの間を走る走る、ひたすら走り抜ける。
そして、ようやく幹線道路に到着。
天気のせいもあって、この頃には、だいぶ暗くなってしまっていました。
まだ4時だというのに。
おおっと、もうあと数日で冬至だったのか!
すっかり忘れておりました。 -
気を取り直して、翌日。やって来ました、Housesteads
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ここも悪くないけど、Vindolandaのほうが発掘物の展示などかなり豊富で見ごたえがありました。
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ハウスステッズは壁のすぐ脇にあります。
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頭のなかでゴダイゴのガンダーラが流れる。
万里の長城へはまだ行ったことがないので、代わりにここで西遊記気分に浸る。 -
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これはなんとローマ時代のトイレだそうです。
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このように使うそうです。
日本語解説付き。 -
最終日に宿泊した、ホルトウィッスルにあるファーム経営のB&B。
このベッドルームはシャワー&トイレ付きで、部屋によっては風呂&トイレ付もあるとか。
バーン(納屋)を改造した別棟です。とても居心地のいいステキなB&Bでした。 -
元は納屋でも、中は立派に改築され、広々としています。
朝食は母屋で、本格的なイングリッシュ・ブレックファストが味わえます。 -
ファームの敷地から道路へ向かう道。
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この旅行記へのコメント (8)
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- takemoさん 2010/04/20 23:43:11
- 過去を歩く
- Dry White Toastさん、こんにちは〜。
またまた、お邪魔してま〜す。
「へイドリアン・ウォール・フットパス」、凄い散歩ですね。
人のいないこの景色、一体どの時代を歩いているのかさえ分からなくなります。
馬に乗った兵に出会っても、おかしくなさそう・・・
散歩のコメント
時間に追われる様子にドキドキさせられました。
ボグでなくて良かったですね。
では、また。
takemo
- Dry White Toastさん からの返信 2010/04/21 05:45:08
- RE: 過去を歩く ←かっこいいタイトルだわ〜
- takemoさん、こんにちは。
Hadrian's Wallの旅行記他、色々見てくださって、たくさん投票まで頂きまして有難うございます。
> 人のいないこの景色、一体どの時代を歩いているのかさえ分からなくなります。
あまりにも季節外れだったのと、雨が降った次の日でパスがちょっとぬかるんでいたこともあってか、すれ違ったのはたった一人だけでした。
おかげで、頭の中でタイプトリップしながらウォーキングが楽しめました(笑)
> 馬に乗った兵に出会っても、おかしくなさそう・・・
takemoさんの想像力豊かなコメントと私の旅の記憶がオーバーラップして、どきどきしてしまいました。
> 散歩のコメント
> 時間に追われる様子にドキドキさせられました。
いやー、本当に焦りましたよ〜。
途中、来る時に、結構急な崖みたいな所も上ったりしたので、引き返す=その崖を下るということで、それは無理だと判断したんですが、薄暗いなか道なんかないところを突き進んで行くなんて無謀なことも、もちろんしたくなかったんです。
でも、選択肢がなかった・・・。
> ボグでなくて良かったですね。
本当に良かったです。
神様っているんだ、と思いました(笑)
Dry White Toast
-
- 迷子さん 2010/03/21 14:57:47
- 涙のハドリアヌスの長城でありますだ・・・・。
- ウ〜ン、懐かしくも恨めしい風景で御座いますだ。
ここも雨風の酷いときは・・・・・何もないから
モロに吹き曝し状態でやんすね〜。
(たまたまそんな日に出掛けてしまった哀しい過去なのだった)
何時か再訪出来れば
青空のバッチリお天気で臨みたいもんであります。
この辺を宿までの歩きは・・・・・大変だったでしょうね。分かります!
ところで、
お住まいの周囲は何気に元有名人(現役か?)様ご一同が
散在されていらっしゃるんっすね〜。
どこかですれ違ってるかも?!
懐かしいスペシャルズのお名前・・・・・
って2トーンとかスカって呼ばれてたスペシャルズ??
スペシャルズは全然知らないけど、
何故かテリーホールのFB3のアルバムを持ってる迷子であった・・・。
何だか無性に懐かしい〜っ!
と、お邪魔すますただ。
折角の3連休なのにお外は猛吹雪なのだった(涙)
- Dry White Toastさん からの返信 2010/03/21 17:56:45
- 私が行った時も・・・
- 迷子さん、こんばんは〜♪
3月も半ばになって猛吹雪とは・・。そちらの天候はやはり厳しいですね。
もしかしてゴールデンウィークあたりまで、雪が降るとか。
> ウ〜ン、懐かしくも恨めしい風景で御座いますだ。
> ここも雨風の酷いときは・・・・・何もないから
> モロに吹き曝し状態でやんすね〜。
> (たまたまそんな日に出掛けてしまった哀しい過去なのだった)
そうだったんですか。確かにここ何にもないから吹きっさらしだし、フットパスはぬかるむし、大変ですね。
でも、地元でもない限り、雨が降ろうが風が吹こうが、もうその日しか見る時はないですものね。
実は私が行った時も、1日目は雨だったんです。
寒いし、暗いし、なんで12月なんかに来ちゃったの?って自分の馬鹿さ加減にうんざりしました(笑)
> ところで、
> お住まいの周囲は何気に元有名人(現役か?)様ご一同が
> 散在されていらっしゃるんっすね〜。
> どこかですれ違ってるかも?!
そうそう、木曜日に病院の予約があって仕事を抜けて病院に向かって車を走らせていた時のことなんですが、対向車線をベントレーが!
「おおーっ!ベントレーだ!さすが、こんな車に乗っている人は世間の人が仕事している時間に働かなくてもいいのねー」なんて思ってぼーっと車を眺めていましたが、なんでドライバーを見なかったんだろう。。。
本当に迷子さんのおっしゃるとおり、これまでもどこかですれ違ってるかも^^)
今度からはドライバーをチェックするようにしたいと思います。
> 懐かしいスペシャルズのお名前・・・・・
> って2トーンとかスカって呼ばれてたスペシャルズ??
> スペシャルズは全然知らないけど、
> 何故かテリーホールのFB3のアルバムを持ってる迷子であった・・・。
> 何だか無性に懐かしい〜っ!
テリーはもうコベントリーを離れて随分経つようですが、一部メンバーは今もコベントリーにいるらしいです。
去年、スペシャルズの再結成で、たまにテレビなんかにも出てたんですが、テリー・ホールは本当に若い!50過ぎたおっさんなのに、30代にしか見えないです。
全く羨ましい限りだ。秘訣を教えて欲しいものです。
Dry White Toast
-
- M-koku1さん 2009/10/29 21:05:31
- 羊の柵かと見間違えそうになった昔
- Dry White Toastさん
懐かしいヘイドリアンズ・ウォールの旅行記を拝見いたしました。
英国版万里の長城と聞いて
胸躍らせてたどり着いた先で、
「どこにあるの?」
と一瞬気がつかないほど素朴でしたねえ・・・
本気で「エンクロージャーの名残がこんなところに!」
なんて思ってしまったMです。
それが歴史の教科書で読んだヘイドリアンズ・ウォールと気づいた時には腰を抜かしそうになりました。
羊の放牧場を靴下で駆け抜けたDry White Toastさんの姿が
微笑ましく、思い浮かびました。
お泊りになったB&B、いい感じですね。
私もそんなところに泊まるのが好きです。
ではまた M
- Dry White Toastさん からの返信 2009/10/29 21:57:23
- RE: 羊の柵かと見間違えそうになった←わかります^^)
- M-koku1さん、こんにちは。
Hadrian's Wallの旅行記にご訪問&投票頂きまして有難うございます。
> 懐かしいヘイドリアンズ・ウォールの旅行記を拝見いたしました。
> 英国版万里の長城と聞いて
> 胸躍らせてたどり着いた先で、
> 「どこにあるの?」
> と一瞬気がつかないほど素朴でしたねえ・・・
本当に!「あ、これ?」みたいな感じですね。
素朴だし、本当にノーサンバーランドの田舎の風景に自然に溶け込んでいて、歴史的に重要な建造物の割には、特に誰かが管理している様子もなく・・・。
真冬に行ったおかげで観光客も皆無。
でも、その荒涼とした感じが良かったかなぁなんて思います。
> お泊りになったB&B、いい感じですね。
> 私もそんなところに泊まるのが好きです。
初めてのファームハウスB&Bでしたが、すごく気に入って、機会があればまたどこかのファームハウスに宿泊したいと思っています。
とりたての卵で作ったスクランブルエッグを朝食に食べれるなんて、なんとも贅沢な経験ですよね^^)
Dry White Toast
-
- kumさん 2009/07/17 02:09:15
- これがアノ…
- Dry White Toastさん、こんにちは!
ハドリアヌス帝の壁、歴史で習いましたがこんなに現存しているんですね。
土地の足りない日本だったらとっくになくなっていそうなのに。
城壁やら要塞という軍事建築が大好きなので
この壁も一度は見てみたいです。
あんな長い距離を、しかもローマにとっては相当辺境の地なのに
よくぞこれだけのものを建てたなと驚きますね。
Dry White Toastさんはイギリス在住なのでしょうか?
イギリス国内をあちこち旅されていて羨ましいです。
またお邪魔しますね。
kum
- Dry White Toastさん からの返信 2009/07/17 04:13:30
- RE: これがアノ…
- kumさん、こんにちは。早速ご訪問いただいたみたいで、どうも有り難うございます。
要塞がお好きでいらっしゃるのであれば、この壁の周辺はkumさんにとってかなり興味深い場所がたくさんあると思いますよー。
ただどれも似てると言えば似てるので、何箇所も見ているうちに感覚が麻痺してどこがどうだったかわからなくなってくる可能性はありますね(笑)
もしこのエリアを訪れる機会があるのであれば、気候のいい時期をオススメします。
12月のイギリス北部は寒かったし(これに関してはウォーキング中は問題ないのですが)、雨も多いです。
しかし、「この地に駐留したローマ軍も、まともな暖房器具もない時代にこの厳しい冬を乗り越えたのだなー」などと感慨にふけることはできましたが。
あと、要塞の雰囲気たっぷり+城壁もあるウェールズ北部の「グウィネズのエドワード1世の城群と市壁群」もオススメです。
私は現在イギリスに住んでいます。kumさんは、アメリカにお住まいですか?
私は、西海岸しか行ったことがないので、そのうち春とか秋の気候のいい頃にニューヨーク、ボストン、ナイアガラあたりを周りたいと思っています。
その時は、kumさんの旅行記を是非とも参考にさせて頂きます!
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