師走の代々木公園ー静かなホームレス(流浪民)。:ちゃおさんの旅行ブログ
今日は近くに用事があった帰り、代々木公園まで足を伸ばす。昨日の氷雨の天気から一転、今朝からの快晴。上着を脱ぎ、公園を散歩する足取りも気持ちが良い。
今年5月、ここでタイフェステイバルが行われ、タイ人のテンモーさん及び友人数人とタイフェスを見に来て以来だから、ほぼ半年振り。季節は様変わりしているが、晴天の公園は清々しい。
今日は噴水公園を横切り、その足で明治神宮を参拝する予定で公園内に入ったところ、先ず目に付いたのはホームレスの一群で、随所にそれぞれ草の上に横たわり、日向ぼっこしている。
昨日の雨と打って変わって今日は朝からの好天。地面にまだ湿気も残っているようだが、青のビニールシートを敷いて、皆、気持ち良さそうにうたた寝をしている。
夜の寒さの中、寒くて多分一睡も出来ずに朝を待った今朝の好天。太陽の恵みをいっぱいに受けているに違いない。
冬の噴水は寒さを一層際出させ、極寒の中の氷柱など、それなりに良さを感ずるが、今日の小春日和、殆ど見る人もなく、青空へ3連の水の柱を吹き上げていた。
戦前の陸軍代々木練兵場を戦後公園に変えたが、今の季節、この広大な公園に散歩に来る人も少ない。見る人もなく、間欠泉的に水を噴き上げたり、休止したりしている噴水を見ていて、現在の日本の更なる人口減を印象付けられるものだった。
昼と無く夜と無く、四六時中人の賑わっている南国バンコクの王宮前広場がいよいよ恋しくなるものだった。
しかしこの公園。散歩者よりもホームレスの数の方が圧倒的に多い。各所にベンチなども設えてあるが、座っているうちの半分以上はホームレスと見られる感じの男性である。
上野公園では国立博物館前にテント村と言って、ホームレスが銘々木の枝などにビニールシートを結びつけて、テントの家を作り、一ヶ所、一つの集落のようになっている見事に壮観な一角があったが、それも数年前行政により強制退去させられ、今は見る影もなく数張のテント位しか残っていないが、この代々木公園では、彼らはテントの使用は全く許されず、ただ地面にシートを敷いて雨風を凌いでいるようである。
昨日の雨の日、どの様に夜を過ごしたか他人事ながら心配になるが、彼らは彼らなりに上手に対処していたに違いない。
師走の今日、彼らにどれ程の希望と夢が残されているやも知れず、又、家族、故郷もあるやも知れず、生きることの困難さ、死ぬことの難しさを思った。
今自分はこうしてのうのうと散歩していられる。しかし世の中が激変し、いつ彼らと同じ境遇に陥るかも知れない。いや、自分の世代は良いとしても、子供達は果たしてどうなるのか。この今の日本の繁栄の中ですら置いてけぼりを食ったホームレスの一群。この先、世の中が更に悪化してくれば、今この公園にいる数百人単位のホームレスも一挙に倍増し、更には流浪の民で溢れるようになるかもしれない。
漠然とした不安の中で見上げたヒマラヤ杉の大木。江戸開城以降に練兵場となり、多分その時に植えられたヒマラヤ杉。もう既に100年以上は経っているが、少年兵の訓練から始め特攻兵、戦後の農地と公園、数々の世相を見て来たに違いない。
いやいや待てよ、樹齢100年では大き過ぎる。サイパン海戦で殊勲を上げ、最後には元帥にまで昇格したスプルーアンス少将を記念しての戦後の連合軍の植樹かも知れない。
まあそんなことはどうでも良い。灰色の脳細胞になりつつあるホームレスにとっては、今日の一食を得ることが問題なのだ。自分もそうかも知れない。他人のことよりわが身。明日をも知れぬ命。今日この一日をより良く生きよう。
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